第128集


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お久し振りです。元○○病院 ○○です。まだ生存しておりました。

このたび、ようやくのことで公務員を卒業することができ、とてもうれしく思っていま
す。また、○○病院から約400mほど離れた所に「○○○○○○○○○○○クリニック」
が完成し5月1日の開院を目指して頑張っているところです。これもひとえにTRA-netの
皆様方のご支援、ご厚情の賜物と
感謝しております。5月からは一開業医として市民の健康維持に役立てばと考えており
ます。これからはROM状態から脱却したいと考えていますのでよろし
くご指導のほどをお願い申しあげます。

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○○です

皆さん、お久しぶりです。病院の移動などありお久しぶりになっていました。上
記の通り○○に異動しました。今後もよろしくお願いいたします。

さて今回の本題ですが、Crush Cypherです。○○の最後の時期にある程度
follow-upをしたのですが、期待したほどではありませんでした。特に
LM-LAD/LCXの角度のあるやつは再狭窄・再治療が高率でした。うーん、というと
ころです。僕の考えていた、ちゃんとしたCrushだと再狭窄なくしていけるので
はないか、というのはダメでした。ただ再狭窄形態はより治療しやすい形になっ
ていること、あとあまり関係ない感じはしていますがDK-Crushのデータはまだ出
ていません。また結果がわかれば報告させていただきます。

で、現時点ではCypehrを変形させない方法として○○病院の○○先生が考
えてやっているγ-Cypherをしています。しばらくはこっちで頑張ります。

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○○です。

○○先生、LM-LAD/LCXの再狭窄・再治療は何%くらいでした?10%程度ですか。当然
crushした側にほとんど再狭窄が高率に出現すると思うのですが、再狭窄時はPOBAのみ
で最初は対処しているのでしょうか?また、γ-Cypherを御教授願えれば幸いです。

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○○ですが、 LMT crushの成績はどこかで発表されますか?
当院でも解析中ですが、今後のこともあり是非知りたいのですが。
もし、この成績が悪いとなると、DESでもLMTは適応外となるのでしょうか?

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○○です

まだデータとして出せるほどちゃんとしたものになっていません。ただ再々狭窄
がすごく多くないのであればやはりPCI適応としては残ると思います。

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○○ です

γCypherの説明です。
Cypherの手前を拡げてバルーンをそこに通してγ形を作って、元々入れている
2-wireに沿わせて入れていく、という手技です。これのメリットは側枝入口部に
ステントのセルがちょうど合う、ということです。
実際にはどこにバルーンを通すか決めてそこまで16ゲージのサーフロの外筒を入
れて拡張、セルにバルーンを通して手前を「かしめて」できあがりです。

これでCypherの変形は最小限に抑えられると思います。どのセルにバルーンを通
すか、ということは僕の場合はIVUSで長さを決めて、かなりうまく予想通りに留
置できています。
Cypherのポリマーのダメージについても電顕で確認しましたが、「かしめる」時
には丁寧にすれば大きな問題となるほどではないと思われました。

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はじめまして

○○です。

このたび、新しくメーリングリストに参加させていただくことになりました。

PCIについては初心者丸出しのわたしです。当院の○○先生や○○先生に厳しく(時々
なきそうになりますが)指導していただきながら、頑張っております。

皆様、宜しくお願い申し上げます。

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いつもROMばかりですみません。4・1から○○病院から○○セン
ターに異動となりました。○○センターはカテのheadが異動となり今大
きな変革期にあります。

しばらくPCIから遠ざかっておられたあの○○先生もカテを再開され本当にこれから
が楽しみです(隣で外来をしていていろいろご迷惑をおかけしております) 。

さて皆様にご相談したい症例があります。

症例は60台前半の男性。18年前にCABG(なぜかLITAはLCX、SVGがLAD)。今回UAPにて入
院。CAGを施行したところSVGのdistalの吻合部からnative LADにかけてのベンツマー
クの90-99%狭窄(SVG to LAD)。SVGのdistalの病変部は血栓様にも見えます。LCAは
LADは起始部でabrupt typeの完全閉塞( LCA)。LCXへのLITAはpatent。



LADのCTOへのPCIはかなり困難そうですし、年齢も若く長期的なことも考慮すると
Redo-CABGももちろん選択肢としてあると思いますが、もしS VGへのPCIならばみなさ
まどのようなstrategyでされますでしょうか?

自分としては何とかLADの上流の下流側にwireを何とか通して(それもそうそう容易で
はなさそうに思いますが…) 、5Fインナーカテを出来るだけSVGのdistalまでいれて
何とかkissing Cypher(上流側へのstentを持ち込むのもかなり難渋しそうですが…)
くらいしか思いつきません。でもSVGではCypherはどうやってもmalappsitionになる
でしょうし、手技リスクも結構高そうに思います。また慢性期にfractureもありそう
です。それが無理ならば下流側のみstentingして最終的に上流側のバルーンで
kissingでしょうか?でもこれでは上流側のreste率は高そうに思います。

ご教授のほどよろしくお願い申し上げます。

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○○です。

私が言いそうなことと皆さん思われるでしょうが、やはり、このケースは何としても
LADを開けるのがよいのではないでしょうか? SVGから下流・上流へ2本のワイヤを
いれ、血流遅延などが生ずるなら、一旦、小さくバルーニングはするかもしれません
が、何とか上流へ一旦柔らかいワイヤをすすめたあと、レトロでjust sizeのOTWバ
ルーンをいれ、同軸anchorしながらConquestシリーズで一突きすれば、LMTに抜けな
いかしら? 昔、LMT-LADが流れていたときの画像があれば非常に参考になるでしょ
う。うまくレトロで通れば、kissing wireするより、逆行性に1.5mmバルーンを通し
てしまうのが簡単な気がします。その気になれば、SVG経由ですから、(やったこと
はありませんが)逆トルナスもありうると思います。一旦順行性のワイヤがはいれ
ば、LCxはLITAがはいっているので、これは一生、長持ちすると判断し、LMTからLAD
にCypherをシンプルにいれれば終えられそうです。

このやり方をするとなると、SVGには、8Fr 85cm AL-1を入れたいところですが、そ
んなガイドはどこのメーカーも作っていないでしょう。どこかで、7FR 90cmAL-1が見
つかるとよいですね。

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○○です。

 現在のCABGの常識からするとSVG→LADは奇異に感じます。しかし外科医の言い分とし
ては、当時onpump&SVGが標準であり、始まったばかりのLITAgraftのoutcomeが十分評
価出来なかったとのことです。10年開存率が発表されるようになり、LITA→LADが標準
となったようです。現在心臓外科医が大まかに保証してくれるpatencyはSVGで5年、
LITAで10年というところでしょうか。SVGが18年間閉塞せず、distalの吻合部以外に血
栓像も認められないようなのでとてもラッキーな患者さんと思います。
 さて、RedoのBypassとなるとRITAとなるのでしょうが、右からLADに持ってくるのは
長さが足りない事もしばしばであり、貴重なradial arteryをcomposite graftとして
犠牲にされることもあります。GEAも最近はあまり見かけなくなりました。今更
SVGをされることはないと思いますが、まずは同施設の外科医のstrategyを聞いてみて
も良いのでは?。
 血行再建ではSVGからのflowでなくnative flowを確保出来た方が良さそうです。優
秀なSVGですが、このbodyがさらに10年血栓
のない状態でいてくれるかどうかとても気がかりです。PCIのstrategyとしては、LADの
CTOを開けることが出来ればと思います。
Retrograde wringかantegrade wiringかは○○先生とご相談される事と思います。
CTOの期間は不明でも18年の年季の
入った病変であり大変とは思いますが健闘を期待しています。

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○○ ← PC壊れて困ってます

私もまずはNetive LADをねらうと思います
もし、通ればSVGよりNativeの方が長期の成績は明らかに良いでしょうし
○○先生の言われるように、Retrogradeもありでしょうし・・

それでもだめならSVG-LAD末梢へCypherを入れて
中枢側へはKBTをして、できあがりがだめならT-Stentでしょうか?
形態的には難しいですね

是非とも結果を教えて下さい

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○○です。
○○先生とほぼ同意見ですが、レトロワイヤーのLMTへの通過は結構むずかしく、か
つ、ずれることがおおいので、僕なら、アンテから、ワイヤーいれて、そこに逆CARTし
て、レトロワイヤーを抜きます。それであれば、通常のレトロも通常の長さのガイドで
できます。

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○○病院循環器センターに異動した○○です。

私も他の方と同じ意見で、Native LADを開けにいくと思います。
SVGを通したretrograde approach が有効ではないでしょうか。

皆さんにご相談したい症例があります。
患者さんは60歳台女性。
(1)6年前に○○市内の病院でRCA#1-90%に対してステントが留置されています。
(2)その後、同部の再狭窄に対してBMSによるstent-in-stentがなされ、さらに#2
   にもステントが入っています。
(3)数ヵ月後、#1-2の再々狭窄に対して#2遠位部にSVGバイパスが施行されました。

(4)2年前にCAGが施行され、RCA#1の完全閉塞、SVG-#2吻合部の90%狭窄
   が確認され、吻合部にBMSが留置されています。
(5)今回、胸痛が出現したため受診され、CAGを施行したところ、SVGも完全閉塞
   となっていました。RCAの抹消はLAD-septalを介した側副血行により#3distal
   まで灌流されています。RCA領域はバイアビリティーが十分にあり、虚血もDSE
   で証明されました。

上記のような症例に対して、どのような血行再建を行うのがよいのでしょうか。
native RCAを開けるとなると、吻合部に入ったステントの外にワイヤーを通過させる
必要があります。大動脈の吻合部まで詰まってしまったSVGをすべて開けるのも大変
な作業と思います。再度バイパスすべきでしょうか。皆さんのご意見をお聞かせくださ
い。

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○○です。

○○先生にγCypherについての確認の質問です。

> Cypherの手前を拡げてバルーンをそこに通してγ形を作って、元々入れている
> 2-wireに沿わせて入れていく、という手技です。これのメリットは側枝入口部に
> ステントのセルがちょうど合う、ということです。
> 実際にはどこにバルーンを通すか決めてそこまで16ゲージのサーフロの外筒を入
> れて拡張、セルにバルーンを通して手前を「かしめて」できあがりです。

手順としては、
1,体外で16ゲージのサーフロの外筒をCypherの頭から適当な部分まで被せる。
2,そのままCypherを拡張し、サーフロの外筒から出ている手前の部分のみの
Cypherを拡張させる。(Cypherがラッパ状に開く)
3,開いたセルにバルーンを「半分?」通した後、ステントとステントバルーン
をかしめる。
4,ステントとそのセルから半分?出たバルーンを同時に2wireに乗せ、病変部
に挿入する。
5,同時拡張する。

こういうことでしょうか?
また、これには7Fr. or 8Fr.のどちらが必要でしょうか?

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○○です。

僕の意見も皆さんと同様native CTOですね。
ただSVGからLMへのwiringでは○○先生が書かれていたように変なところに行っ
てしまったこともあります。ただその症例では石灰化がすごかったのでこの写真
からはあっても中等度までの石灰化と思いますからこの症例ならretroでLMまで
いける可能性は十分ある(高い?)と思います。

Kissing Cypherは辛いでしょう。。。もしSVG-LADに治療するならSVG-LAD8に
CypherでKBTがまだましではないでしょうか。。。でもこれをしてしまうとretro
が非常にしにくくなりそうなのでやっぱり先にLAD CTO tryじゃないですか?

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○○です。

この症例ならSVG-RCA2に留置されたBMSの種類がひとつ問題になるのと、やはり
retroのrouteを含めてRCA-CTOの成功のめどがつくか、が問題だと思います。
最悪なのはTsunamiのようなどうやっても拡がらないストラットのステントの場
合ですが、そうでなければストラットからワイヤを進めることはできると思いま
す。(アンギオを見てないので一般論ですが。。。)以前にGEA-LAD8の吻合部を
貫いてLAD7-8のCTOを通したことがあります。それはS660でした。CTOでfalseし
か通らなかったのでDriverを入れたら再閉塞して、慢性期にDriverの外側に残っ
ていたtrueにDriverのストラットを通してwireを通したこともあります。だから
ストラットの間を通すことはできないことではないと思います。

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○○です。

○○先生の手順でOKです。
ただバルーンをどの程度入れるかは特にproximalがひどいgeo-missとならないよ
うに気をつけています。
7Frだと問題ありません。バルーンはprofileの小さいものを選んでいますが。。。
6Frでもできます。でもちょっと進めづらいです。TRIではsheathlessを使うこと
が多いです。

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はじめまして
この度参加させていただくことになりました、○○病院の○○です。
まだまだ初心者で教えてこともらうばかりですが、いつか皆様に貢献できる日がくるよ
う、日々精進していきますのでよろしくお願い申し上げます。

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○○です。

胸痛が出現してあまり時間が経過していなければ、SVGの完全閉塞は一般的にそう固
くはないので、retroのルートを確保すると言う意味で、いったんRCA distal方向に
SVGをあけてしまい、そのまま、native CTOあけになだれ込む方法もあるかと思いま
す。

また、○○先生が、

>レトロワイヤーのLMTへの通過は結構むずかしく、かつ、ずれることがおおいの
で、

とかかれています。レトロは、順行性の精緻なワイヤリングに比べ(そもそも厳密な
ワイヤコントロールができませんから)大雑把な部分がありますが、LMTへの穿通
は、ぜひともbi-planeを使いたい局面です。SingleのFPDで非常にうまくいったこと
もありますが、いくらねばっても、ずれてしまってfalseにしかいかず、あげくのは
てにhematomaが形成されLCx入口部が圧排されはじめてしまい、冷や汗をかいた経験
もあります。レトロで穿通を企画しても、CARTを試みても、この症例の場合、逆方向
からのバルーン持込は容易ですから、どちらでもいいし、(別の言い方をすれば)状
況に応じてどちらの手段も試みるつもりでないといけないのでしょう。レトロから
Conquest Proで突いて逆行性に通ってしまうこともありますし、レトロからのワイヤ
がfalseしかいかず、re-entryもできず、CARTが奏功する場合もあります。従来のワ
イヤリングに比べ、細かな体系化はされておらず、はっきりとした定跡もないので、
当面、1例、1例、力戦を挑むしかないと思います。

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○○です。

当院でも2003年1月から12月のCABGが28か29でRotablator施設基準を返上しまし
た。4月から3月では30例を越えていたのです
が、1月から12月での数が足りないため、だめでした。2004年4月から施設期基準を返上
しました。2004年1月から2004年12月までの
CABGが30を越えたため、再度申請し、規定通り、2005年4月からのRotablator算定が認
められました。新規申請は半年で15例の
CABGがあれば認可されたと思いますが、再申請は、30例を越えた、翌年の4月からの認
定とのことで、先生が指摘された通りでした。

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○○です。

○○先生、γ-Cypherを御教授いただきましてありがとうございます。少し質問があり
ます。
3,開いたセルにバルーンを「半分?」通した後、ステントとステントバルーン
をかしめる。

 手順のところで”かしめる”ということは、具体的にステントstrutより半分頭を出
したballoonを、ステントのproximalの部分でステントとステントballoonの間に挟ん
で、一度拡張したステントを再度ステントballoonにリマウントすることでよろしいで
しょうか?

 また、16Gのサーフロをかぶせて拡張しなかったステントのdistalの部分はリマウ
ントは必要ないのでしょうか?

 γ-Cypherは素晴らしい方法ですね。特にLM-LAD/LCXのbifurcationで、parent
vessel にstentingするとsidebranchが高率に閉塞し、wiringにモタモタしているとシ
ョックになるような症例では、Yステントが施行しやすくなると思います。
 D-K crushは手技が簡便でミスが少ないため、bifurcation lesionでparent
vessel 、side branchの両方に狭窄、もしくはプラークがあるような症例ではLM-LAD/
LCXのbifurcationも含めて、最近私はほとんどD-K crushを施行していました。
 ステントのstrutが3.5mmまで拡張できるようなDESが使用できるようになると、LM-
LAD/LCXのbifurcationはこの方法を使ってYステントを施行するのが流行るかもしれま
せんね。
 ただ、難点があるとすると、システム全体が大きいため、ガイディングカテーテルを
出てから病変部までの間に石灰化病変等の障害物があるとdeliveryが困難となるでしょ
う。そういった意味でLM-LAD/LCXのbifurcationに適した方法かもしれません。
 また、ステントの位置決めの時、押す動作は問題ないと思いますが、引く動作をする
とステントが脱落しないか少し心配ですが。

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○○です.

> γ-Cypherは素晴らしい方法ですね。特にLM-LAD/LCXのbifurcationで、parent
> vessel にstentingするとsidebranchが高率に閉塞し、wiringにモタモタしていると
ショ
> ックになるような症例では、Yステントが施行しやすくなると思います。

かつてPalmaz-Schatzステントが頻繁にリマウントされ,一方で脱落症例も多く経験さ
れていた時代の記憶が蘇ります.DK時のγ-Cypherですか...トラブルケースが増え
ないことを祈ります.

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○○です。

○○先生・○○先生、コメントありがとうございました。

○○先生の言われるとおり途中に石灰化などがあると通過できない場合がありま
す。あとよく発生する問題は「ワイヤ捩れ」です。実は今しがたもLM絡みの病変
にγCypherをしましたが最初はワイヤ捩れ+狭窄で通過しませんでした。ワイヤ
捩れをどうとるか、は大事なテクニックになります。

○○先生の言われる「脱落」ですがγの形から入れていくときにはかなり落ちに
くいと思います。落ちようとすると二本目のバルーンにあたるので。。。
でも実際僕も1例落としました。帰り際にカテ先端に引っ掛けてしまいました。
帰り際に引っかかるところが2本バルーンで太くなっているのでしっかりかしめ
ておかないと脱落原因となります。

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○○です。

あと、γCypherはDKとは別物です。追加。。。

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○○です。

私の表現がまぎらわしかったようで申し訳ありません。要はDKはよい方法で最近よく使
っているけど、γCypherもよさそうだなあということです。

ちなみに一色先生の監修された”PCIのコツと落とし穴”という本を今日パラパラめく
っていると、147Pで村松先生の書かれている”hand made Y cypher stent”がγCypher
と発想は同じかな?と思います。

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○○です。

○○先生がいなくなって、カテ件数が寂しくなり、それに伴って物品棚のCypherも半減
しています。
やっぱ、なんか、足りない気がして寂しいですね。

γ-Cypherについてですが、○○先生のご意見大変ごもっともだと思います。

いくつかpitfallありそうです。
今までに挙げられてきたように、
@確かに純粋な脱落は少なそうですが、
 stent proximalのballoon hagging部分がフレア状になりカテに回収できなくなる場
合があります。
 結果的に手前のどこかに置くか、脱落の運命になります。
A強く押し込みすぎると最適位置を少し過ぎてしまいストラットが側枝にかぶってしま
うことがあります。
B病変がタイトだとderiveryに難渋する場合があります。
 それによって押し込みすぎたり回収を余儀なくされる場合があります。
 必要に応じて側枝バルーンで本幹/側枝ともに前拡張した方がよさそうです。
C新品バルーンを側枝バルーンとして使用する場合、しっかりかしめても滑ってずれる
ことがあります。
 relapのほうがいいかもしれません。
D側枝とstent cellの関係でステント留置位置が規定されますので、多少ずれることを
想定したステント長が無難です。
 厳密な位置決めを必要とする場合は要注意です。
 たとえばLAD/D1のγ-Cypherでステントproximal edgeをLAD jpにおこうとする場合な
ど・・・です。

本日、1例やりましたが、BとCではまりました。
当たり前ですが、ある程度、こんなことが起こる可能性があるということをシュミレー
ションすることが必要かと思います。
でも、うまくいくととてもきれいです。Collateにはかなり有用に思います。

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○○です。

γCypherの作り方は添付ファイルみたいな感じです。どこにバルーンを入れるか
はIVUSで側枝周りの情報を取って手前何ミリと決めて、清潔の定規(結構どこに
でもあります)でバルーンを通すところを決めています。
たぶん、村松先生の言われているのと非常に似ている(確認できていませんが)
と思います。



追加としてrewrapしたCypherの電顕像も添付しておきます。手荒くしなければ
01,02のようにrewrapした方(表面)はかなりきれいです。ただよく見るとバルー
ン側はcoatingが剥げています。バルーン拡張でcoatingはdamageを受ける、とい
うことになります。03はrewrap時に表面にdamageを与えてしまった例です。ただ
電顕ではBSEといわれる方法(?)でとると物質表面の組成を知ることができて、あ
の剥げているように見える部分も真っ白なところはステンレスですが灰色のとこ
ろはポリマーが残っていることが分かります。04にその組成図を載せています。
真っ白のところはCr Fe Niでステンレス、灰色のところはO(?)が多くてポリマー
はCとOの化合物とのことなのでここにはポリマーが残っている、つまりシロリム
スも残っている、ということになります。電顕ではCとOのどっちかは検出できな
いらしいです。。。誰か詳しい人がいればfollowお願いします。

ま、そういうわけでγCypherの乗せ換え時のpolymer damageは許せる範囲内と僕
は考えています。



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○○です。
○○先生、いろいろレクチャーいただきましてありがとうございました。

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○○です。
今度5月にシカゴで開催されるSociety of Coronary Angiography
and Interventions (SCAI)の総会に演題が通って参加するので、どんな学会なのかご
存知の方あるいは参加したことのある方いらっしゃいませんか?プログラムをみる
と、TCTとは違う雰囲気のようで、ライブとかがたくさんある感じではないようです
が、どんな学会だろうと思いまして、何か情報お持ちの方がいらっしゃいましたら教
えてください。

先日の小倉ライブのACS教育コースで発表する機会があり、○○先生、○○先生、○○
先生、○○先生の中、私だけ小物でつらかったですが、座長の○○先生と○○先生
には大変助けていただきありがたかったです。直接お礼をいいたいのですが、この場
を借りて感謝の気持ちを述べさせてください。もっと修行を積んで、また呼んでいた
だけるようがんばります。ありがとうございました。

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TRA-netの先生方へ。

初めまして。
○○病院循環器科の○○といいます。
昨年まで大学院生をしておりまして、4月より当病院で勤務させていただいています。

大学院生の前には、TRA/TRIの経験は全くなく、4月より勉強し始めたばかりで、TRA-
net入会を機会にさらに見聞を広めたいと思っております。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

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TRA-netの先生方へ

はじめまして。
○○大学病院循環器内科の○○と申します。

平成5年卒で平成12年頃よりTRA/TRIを○○病院にて行いはじめました。
TFA/TFIしか行っていなかった研修医時代の生活(止血処置)は本当に大変な思い出
でした。
TRA/TRIを中心に行っている施設の循環器科研修医は時間を有効に使えて幸せだとつ
くづく思います。
当施設では基本的にTRA/TRIの方針となっておりますが、back up forceが不良である
ためTRIがうまく行えないことも経験します。
TRA-netにて先生方の意見を拝見してうまく臨床にfeed backしていきたいと考えてい
ます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

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はじめまして。

○○病院 心臓センター循環器科 ○○と申します。

H16年 ○○医科大学卒、現在3年目です。
今年の4月に循環器内科を専攻したばかりで、PCI、TRAについて知識も経験もありませ
ん。
これからTRA-netの先生方から、PCIに対しての考え方をどんどん吸収していきたいと考
えています。
未熟者ですが、何卒よろしくお願いいたします。

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○○です。

○○先生、○○先生、いよいよ明日開業。
と、いうことで九トラのみんなと一緒に○○に行ってきました。かなり気合入った病院
である、ということは聞いていたのですが、心カテ二台と64列CTを備える完全武装の病
院は、想像以上の規模でした。看護士、事務員、みんな希望とやる気に満ち溢れてお
り、これも○○先生、○○先生のお人柄だと思います。内覧会、開業記念式には日本全
国より“未来の開業を目指す!?”TRAの仲間があつまり、夜は恒例のTRA飲み会で盛り上
がりました。この飲み会がいつものように異様なほどに盛り上がり、居酒屋のお酒を飲
み干してしまったため、続行不可能ののため終了!!!という、はちゃめちゃな夜となっ
ていました。

○○先生、○○先生、ご開業おめでとうございます。素晴らしいスタッフと、暖かい地
元の人達、そして理解あるご家族に囲まれたお二人のお姿はうらやましい限りでした。
きっと、きっと、多くの患者様がお二人を頼りに来院されることと思います。頑張って
ください。遠く○○から応援しています。

追記;ちょっと話はそれますが、記念式受付の女性が、モデルさんのように綺麗で、み
んなデジカメで写していたのですが、な、な、なんと○○先生の娘さんでした。かな
り、びっくりしました。

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○○です。
  開業記念レセプションは○○ホテルで行われ、齋藤先生、光藤先生の記念講演があ
りました。齋藤先生の『関西を離れて18年』は題名が同じでも
さらに内容が追加されていていました。今回は人生に於けるresetの意義について重点
が置かれていました。カテ開業はinterventionist
にとって最大のresetと思います。運命共同体となった○○先生も人生の決断をなされ
たのでしょう。○○家と○○家の方々も、会場で各テーブルを回り
笑顔を保って挨拶をされていましたが、同時に十分な緊張感が感じられました。家族全
体が一丸となって新しい出発を迎えている姿には少し目頭が熱くなる思
いでした。
 勤務医にとっては、転勤が一つのresetとなります。例えば○○の医師が○○とかに
転勤すれば家族との関係はどうなるのだろう?。物事の移り変わり
が激しい今、人それぞれにresetを迎えるのでしょう。○○クリニック開業パーティで
は家族愛を感じさせてくれるいい光景を見させ
て頂きました。有り難うございます。

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良かった。良かった。良い開院式典でした。
飲み過ぎちゃいましたが。
○○先生、○○先生、これからも○○市民、○○県民、日本国民、世界
の人々のために水道工事、電気工事がんばってください。
いつか、先生のところに腕のいい大工さんがくる事を予感しています。

PS)
一つ要望を聞いてくれたら幸いです。あのホームページ復活してくださ
い。
今度はガイドラインができていますのでおけーでしょう。
是非お願いします。

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○○です。

無記名メールの○○先生同様に私も○○先生のホームページの復活を強く希望する一人
です。
いろんな技の集大成であり教科書であったあのHPに生き返ってもらいたいものです。

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ご挨拶が遅くなってしまい大変申し訳ございません。この度TRA−NETに入会させ
て頂きました○○医療センターの一年目研修医の○○と申します。私は心カテに大変興
味を持っていましてTRA-NETは学生時代によく拝見させて頂いておりました。ま
だローテーターの身ですが、今後なにかあればご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致しま
す。

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○○です。

  ○○先生、○○先生、ご開業おめでとうございます。
  とても立派な病院でした。最近何故か目が肥えている九トラの面々も
  感嘆!です。これからも頑張って下さい。
  またあのホームページの復活も楽しみに待ちたいと思います。

  さて、開院記念パーティーの際に○○先生が私のデジカメで
  貴重な証拠写真を沢山撮って下さいました。
  写真を見返すと、それはそれは強力な面子が揃ってますし、
  まあ実に各々が羽目を外されています。
  これを見ても、如何にTRAの仲間達が○○・○○先生を信頼し、
  その門出を嬉しく思っていたのかがとても良く分かります。
  それにしてもあれだけの人物が集まるなんて、やっぱ○○
  は凄い・・・

  写真は皆様へお送りするつもりですのでゆっくり御待ち下さい。
  その際何かの手違いで奥方様の御目に入りました場合、
  その責任は被写体または撮影者にあるということで
  宜しくお願いします。また超お宝写真に関しましては
  別途御連絡致しますので当該口座へお振込みをお願い
  申し上げます。

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○○です。

ご存知のように、今年も、このMLのメンバーの先生方多数のお力添えをうけ、TOPIC
2006を7月20日から22日まで開催します。つきまししては、例年同様、
「Tough & Excellent Case」 の募集をいたしております。ご発表いただく先生の入
場料は無料とさせていただきます。詳細はHP(http://www.topic.gr.jp/)にありま
す。まだ時間がございますし、メールいただければ遅れてもまったくかまいませんの
で、是非とも、ご応募をよろしく御願いします。

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TRA-netの皆様、はじめまして。

○○医療センター循環器科の○○と申します。
医師になって丸5年、カテーテルを始めて丸2年の初心者です。
この会のことは、2年前に現勤務先で勤務を始めたときに、先輩の先生からとても勉強
になるからと、教えて頂きました。
過去のログは拝見しておりましたが、この度入会させて頂きました。
よろしくお願い致します。

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済生会○○病院の○○と申します。

TRA-netのみなさま
医者になって9年目です。
この春までは、TFIがほとんどでしたが、4月所属がかわってから
TRIをやりはじめた初心者です。
これから、いろいろと勉強させていただきますので、よろしくお願いいたします。

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tra-netの皆様、はじめまして
○○大学○○病院循環器センターの○○と申しま
す。
この春に臨床研修を終えたばかりの3年目です。
今週から正式に循環器の仕事が始まったばかりで、毎日緊張し
て空回りばかりしています。
先日は緊張のあまり、カテ室で過って○○教授のスリッパを履
いてしまっていて研修医の先生に指摘され慌てました。
tra-netの先生方からも沢山教えていただければと思っており
ます。よろしくお願い致します。

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○○です。

ご存知の方も多いかと思いますが、この4月から禁煙指導が保険適応となり(ニコチン
パッチは保険適応でないため混乱もあると報道されていますが)禁煙外来に通う患者も
増えているようです。
ところが、その中で困ったケースが出てきました。患者は60才の男性で、1年半前に
LMT90%狭窄に対しCypherを留置した方です。分岐にはかかっていたのですが幸い3ヶ月
および9ヶ月F/Uでも再狭窄も認めず本人も症状がとれて大変喜んでおられました。とこ
ろが魔がさしたのか、9ヶ月F/UがOKだった直後よりやめていたタバコをすうようになり
ました(私は最近知ったのですが)。これではいけない、再禁煙せねば、と他院の禁煙
外来に行き、ニコチンパッチをもらってきたそうです。ニコチンパッチを使用すると、
通常の喫煙より血中のニコチンの濃度はあがるようです。その際にカテコラミンの濃度
があがり、血管収縮や血栓形成が生じやすいためPCIやバイパスの直後には服用しない
ようにとあります。これはおそらくPCIに関してはSATなんかを念頭においた禁忌だと思
います。ここで
dBj$J$N$G$9$,!"CypherのようにLate thrombosisの報告のあるstentではどうなんでし
ょうか。本当にニコチンパッチの禁忌はPCIの直後のみでいいんでしょうか。気分的に
はLMT Cypherの人にはニコチンパッチは一生使ってほしくないところですがそういうし
ばりはありません。今後、この薬の処方が増え、一方でstentがDESにどんどん移行して
きたとき、このパッチによる血栓症が起こったりしないか(特にLMTなんかは致死的で
しょうが)と危惧するのは考えすぎでしょうか?皆さんのご意見を是非お聞かせくださ
い。

  【禁忌(次の患者には使用しないこと)】

  1.. 非喫煙者〔本剤の使用が不必要であるため。また、副作用があらわれやすい。〕
  2.. 妊婦、授乳婦〔動物で催奇形性及びヒトで乳汁中移行が報告されている。〕
3.. 不安定狭心症、急性期の心筋梗塞(発症後3ヵ月以内)、重篤な不整脈のある患者
又は経皮的冠動脈形成術直後、冠動脈バイパス術直後の患者〔カテコラミン放出促進に
よる血管収縮、血圧上昇をきたし症状が悪化するおそれがある。〕
  4.. 脳血管障害回復初期の患者〔脳血管の攣縮・狭窄を起こし症状が悪化するおそ
れがある。〕
  5.. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  1.
  慎重投与(次の患者には慎重に使用すること)
  (1)
  心筋梗塞、狭心症(異型狭心症等)の既往歴のある患者、又は狭心症で症状の安
定している患者〔症状が再発又は悪化するおそれがある。〕
  (2)
  高血圧、不整脈、脳血管障害、心不全、末梢血管障害(バージャー病等)のある
患者〔症状が悪化するおそれがある。〕

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○○と申します。

PCIの経験豊富で造詣の深い方が多数いらっしゃるTRA-netの皆様に教えていただき
たいことがあります。

この5月から、日本でもクロピドグレルがようやく使用可能となったということです
が、皆様の施設では、今後クロピドをどの様に使って行こうとお考えでしょうか?

海外の多くの国では、既にチクロピジンではなくクロピドをステント植え込み時の抗血
小板薬として使用するのが当たり前となっていますし、副作用が少ない、効果の発現が
早いなど、チクロピジンよりも優れた点を持つ薬剤であるのは間違いないことと思われ
ます。ただ、日本では、脳梗塞の保険適応しか通っていない、最初は二週間ごとしか処
方できない、薬価がチクロピジンと比較して著しく高い、など実際に使用する上でやや
使いにくい点があるのも事実です。

そこで、
(1)今後、PCIを行う症例に対して、ルーチンでクロピドを第一選択として使用す
るのか、それとも、チクロピジンが使いにくい症例のみに使用して行くのか?
(2)CREDO trial (JAMA 2002, vol 288, No. 19, 2411-2421)などでは、PCI後、一年
に渡り、クロピド 75mg/dを内服させた群の方がplacebo群と比較して、death、MI、
strokeの発生が26.9%少なかったという報告もあります。もっとも、これはDESではなく
BMSの時代のデータと思われますが、クロピドを使う場合、やはり問題が無い限りずっ
と内服を継続していただくのか?
(3)AMIに対する抗血小板薬も、アスピリンとクロピドに切り替えるのでしょうか?

などの点について、皆様のご意見を聞かせていただけますと、幸いです。
よろしくお願いいたします。

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○○です

大学での隣の部屋が「抗血小板剤投与は悪」と考える血小板の○○先生ということ
で、私自身は知識がありませんが我々の対応について返信させていただきます。
クロピドは肝障害、無顆粒球症、TTPいずれのチクロピジンで見られた副作用が半数
に軽減される薬であるが、ゼロになる夢の薬ではないということです。副作用による
死亡も当然ありうる薬剤であり、勘違いしないよう念を押されています。チクロピジ
ンによる肝障害は日本人に特に多かったので、実はチクロピジンでも多いかもしれな
い。まして、チクロピジンで副作用が出た症例に関しては構造が類似しているため同
様の副作用が出現する可能性もある。ということで、心臓領域認可までの○○先生と
合意した○○大学の対応は下記のとおりです。

1)さまざまな日本のデータでは、チクロピジンで十分SATの予防ができている。
2)チクロピジンと比べ副作用の確率は半分になるが、適応外のものを使用してトラ
ブルになった場合社会的な責任は重い。
3)したがって、第一選択は心臓領域の認可が通るまでチクロピジンとする
4)チクロピジンではcypher PMSでも8%くらい副作用による中止例がある。この場
合は、現場の判断でステント植え込み後4週以内の場合クロピドも考慮するが、化学
構造が類似である以上同じ副作用を生じる可能性が高く、きわめて現場は慎重に対応
する必要がある。入院観察も辞さずとする。
5)4週以後であれば、アスピリン+シロスタゾールなど従来の対応で行う

基本方針は上記のとおりです。これでも○○先生は、チクロピジン不適例に立て続け
にクロピドが投与されてどうなるのか、心臓領域の認可に到達できるのかどうかとて
も心配されておられました。

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○○です。
今クロピドで悩んでいるのは、海外はパナルジン500mgに対してクロピド
75mgです。
本当に日本人もクロピド75mgで問題ないかです。
出血の合併症が増えたら意味ないので・・・・

現在当院では@クロピドは2週間投与しか認められていないため、パナルジンに
副作用のでた方のみに使用(当然AMIもこの考えで投与)
A投与量はクロピド75mgを二分の一錠投与
B当然の事ながらできる限り服用です。

上記のプロトコールで数人投与しております。
この量でよいかは不明ですが、今のところ問題ないようです。

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○○です。

先週、土曜日に開催されたJSiC関東甲信越地方会の際に
抗血小板薬のランチョンセミナーを平山先生に講演していただきました。
その時、平山先生、山口徹先生にお話を伺ったところ、

1)チクロピジンで副作用が出たためクロピドグレルに変更した場合、
はっきりとしたデータはないが、10-20%同じ副作用が出る可能性
がある。
重篤になる可能性もある。
そのため、変更するにしても副作用が全くないわけでは無い旨、患者さ
んにお話しするべきである。

2)欧米でチクロピジン500mgを対照としてクロピドレル
75mgを検討し、出血性の副作用はほぼ等しかった。
日本人の場合、200mg対75mgなので治験では、ややクロピ
ドグレルの出血が多かった。
(治験後の薬剤の承認もきわどかったようです)
そのため、50mg/日が投与できるように、剤形として25mg
錠を発売させた。
とのことでした。

以上からすると、基本は50mg/日と考えた方が良さそうでした。
副作用が20%弱クロスオーバーするので、万能では無いことを忘
れないようにしないといけません。

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○○です。

少し前になりますが、○○大学の○○先生の前で、よく「抗血小板薬使
用は悪」を理解せず「クロピド使用について」の前説をしたことがあり
ます。ちょっと弱かったです>>自分。

当センターでは、Cypher使用開始に合わせて2004年
5月からクロピドグレルback up体勢をとっています。
これまで400例にCypherステントを使用し、約5%の
症例では副作用のためチクロピジン中止や変更が必要でした。半数は本
邦では未承認である等々についてクロピドグレル75mg使用の同意
を得て変更しました。副作用はいずれも、肝機能障害や皮疹などの軽い
ものばかりでした。

これまでの報告で、クロピドグレルが優位な点は血球系の副作用が少な
いことだと思います。当センターの使用例で注目すべき点は、肝機能障
害が改善した例が数例あったことです。(機会があれば、どこかの会で
報告しようと思っています。)採血で判定できる肝機能障害については
クロピドグレル変更が有効かも知れないと手応えを持っています。
なお、チクロピジン副作用で変更した残りの半数はシロスタゾールへの
変更です。こちらも採血データの異常は改善しております。懸念された
血栓症は出現がありませんでした。SAT増加についてはクロピド
グレルback up体勢は必要なかったかも、、、とも言えそうです。

1.当センターの今後の方針は、チクロピジン副作用症例にのみ使用し
ます。「適応外使用」で狙われるポイントにもなるとの消極的理由もあ
り、これまで通りの対応を予定しています。必要な症例ではクロピドグ
レル75mgを医局で購入し、無償で提供することを考えています。
もちろん、顆粒球減少やTTPがあれば、クロピドグレル使用しな
いことにしています。
2.抗血小板剤は3ヶ月で中止ですが、特に血栓症は起こしてい
ません。LMTの複雑ステント植え込みでは6ヶ月投与してい
ます。
3.ACSに対してのクロピドグレルloadingは行っていませ
ん。アスピリン100mg+チクロピジン100mg+シロスタゾー
ル100mgで行ってます。

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○○です。

○○先生、○○先生、○○先生、○○先生、早速、クロピドの使用に関するご意見をご
教示いただき、まことにありがとうございました。

もともと、僕もその様にしようと思ってはいたのですが、決して副作用の無い夢の薬で
はないこと、チクロピジンでも血栓症予防に関しては十分なevidenceがあること、薬価
や保険適応の問題があること、などから、やはり当面はチクロピジンが投与しにくい症
例に限って使用して行くというのが、妥当な線なんじゃないか、という思いを強くして
いる次第です。

ちなみに、クロピドの話題とは関係の無い、個人的なネタですが、○○先生、先週末、
旭川ではライブとご講演、どうもありがとうございました。とっても勉強になりまし
た。僕は、あの場にいて、勉強させていただいた内の一人です。また、北海道に来て、
いろいろ教えてくださいね。

クロピドに関するご意見、新しい知見などありましたら、今後もいろいろご意見いただ
けますと幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。

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○○です。

当院でも、早速、プラビックス75mg錠を採用したのですが、2週間に一度の外来が1
年間続くことになりますし、最高処方量も75mgと余剰投与もかなわないことになり
ます。そのうえ、発売1年間は、市販後調査に付きあわされるとのことで、うんざり
していました。適応外処方でもありますし、やはり慎重に症例を選択使用と思ってい
ます。

ところで、日本でのDES留置後の血栓予防に必要なクロピドグレルの量ってどのぐ
らいなのでしょうか?
これまでの発言では、37.5、50、75mgとまちまちです。治験のpreliminary report
などご存知の先生が居られたらご教示ください。
ソウルの○○先生、韓国での現況はいかがなものでしょうか?(日本は、やっと今月、
クロピドグレルの使用承認が降りましたが、適応は、脳梗塞予防にしか通っていませ
ん。)AMIのloading doseも300mgでよいのでしょうか?

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○○です。

実は私はticlodipineを使った事がありません。私がPCIのトレ
ーニングを始めた時はすでにticlodipineは皆clopidogrelに代
っていました。それで、ticlodipineの問題には経験がありま
せんですが、clopidogrelはあまりside effectが無く、たやす
く使える薬だと思っています。薬の副作用に気を取られずにPCI
のテクニックに集中できるでしょう。

clopidogrelに関したここ○○で通用する常識を簡単に整理し
てみました。大部分アメリカとヨーロッパで出たデータから学
んだ物なので、日本でも十分に通ると思われます。

(1)薬の効果が出るまでには(expression of antiplatelet
effect)
 最低2時間、データを見る限り2−6時間かかります。それ
で elective PCI でも loading は必須です。

(2)elective PCIでは最低4日前から一日一回 aspirin 100
mg + clopidogrel 75 mg
を使います。urgency PCI (unstable angina,
NSTEMI の early invasive strategy)
では aspirin 300 mg + clopidogrel 300 mg を一気に使いま
す。elective PCIで 患者さんが(または外来の医師が)飲み
忘れた時も同じです。なお、clopidogrel を 600 mg で使う
施設もあります。
ごく稀に、clopidogrel を飲まなかったのがPCIの後で発見さ
れたりする事がありましたが、その様な場合では
即、clopidogrel loading
と同時にIV GpIIbIIIa inhibitor (Tirofiban)を1日使います


(3)primary PCI では 最近のデータに従って、aspirin 300
mg + clopidogrel 600 mg
 を使います。clopidogrel 300 mg より(この用量で使う施
設もあります)ちょっとだけいいと考えられています。病院の
救急室では ’primary PCI キット’が置かれており、EKGを
撮って12時間以内のSTEMIで、問診で特別な問題が無ければ、informed
consent
を得てaspirin 300 mg + clopidogrel 600 mgを飲めばそのま
まカテ室に直行です。

(4)clopidogrel の使用期間は、DES (cypher, taxus とも
同じく)普通6ヶ月です。Left main bifurcation などでステ
ントが複雑に入っていたり、ステントを3−4個以上長く使っ
たケースでは9−12ヶ月使います。この様な時にCilostazol
を一緒に使う施設もあります。

(6)PCIの後、minor bleeding (gum bleeding, skin
ecchymosis
など)が有ってもaspirin + clopidogrelは止めません。血算で
は platelet count > 50,000/ml までは使えると思います。な
お、私は ITP, liver cirrhosis などでplatelet countが
30,000 - 40,000/ml
の患者さんでもステントを入れた後でaspirin + clopidogrel
を使った経験が何名かありますが、杞憂だったbleedingは有り
ませんでした。

(6)subacute thrombosisが有ったケースでは基本的にaspirin
+ clopidogrel
は止めなく、一生使います。

(7)最初のスクリーニング検査で問題が無ければ、blood cell
count
(血算)などの追跡検査はあまり必要ありません。外来診療は
2−6ヶ月おきにしています。

参考に、私たちは、一般的には、PCI の後、その日または次の
日に退院して、1ヶ月後最初の外来、3−4月後に2番目の外
来、6−9月後に follow-up evaluation (blood lab re-check
(CBC, chemistry), echocardiography or cardiac MRIなど.
1日入院してfollow-up CAGするのはDESのお陰で最近はルーチ
ンにはやっていません)をします。それで問題がなければ、3
−6ヶ月おきに外来で診ます。これは○○ではかなり普通です

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○○です。

○○先生、詳細なお返事ありがとうございます。
○○でのevidenceは、日本でも通用すると思われます。大変参考になりました。
ただ、○○先生のメールにもあったのですが、日本での治験で、clopidogrel 75mgで
意外に出血合併症が多かったと当院のサノフィーの担当者から聞きました。そのた
め、体の小さい老人向けに25mg錠を発売して、50mg投与を可能としたと聞いておりま
す。
概数でいいのですが、○○での出血合併症の頻度など教えていただければ、幸甚で
す。
また、体格の大小で、投与量を増減することはあるのでしょうか?
(日本では、新薬が発売されると、1年間は、2週間以上の処方ができないことになっ
ているので、来年までは、○○のようなうらやましい外来は、無理なようです。)

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○○です。

私の働く病院では用量は75mgひとつだけで、PCIでloadingが必
要な場合を除き、用量は皆同じです。

clopidogrelの出血合併症に関しては、Minor bleeding (gum
bleeding, skin petechiae)
はたまに見られますが、Major bleedingには殆んどいたらない
ので、あまり気にしていません。学会でも関心はsubacute
thrombosis
を防ぐためにclopidogrelを何ヶ月続けるかの話が主で、出血
合併症の話はあまりありません。

ただし、DES全般の問題ですが、PCI後 clopidogrel を6ヶ月
使っている最中にmajor surgeryが必要になったらかなり悩む
事になります。

日本で意外に出血合併症が多かったとはなぜでしょうか。日本
人と韓国人は pharmacokinetics/pharmacodynamics が似てい
ると思われますが。

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○○です。

○○先生、75mg投与に自信ができました。ありがとうございます。
日本の治験結果については、まだopenになっておらず、一部の情報が漏れている段階
だと思います。チクロピジン200mgと比べると、出血合併症がやや多かったという情
報ですが、その実数もわかりませんし、原因・機序はまだ不明ではないでしょうか。
韓国人でのエビデンスのほうが、よほど確かな情報だと、私は考えています。

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○○です。

○○先生に質問です。
○○先生は韓国のデータがより確か、と書かれていましたが僕はまだ疑問を持っ
ています。それは動脈硬化、血栓性については多くの人が欧米人と日本人の差が
少なからずある、と言っています。IVUSを見ていても動脈硬化には差があると思
いますし、IIbIIIaの話でもかなり大きな差があると思わざるを得ません。
実際IIbIIIaなしでも問題は非常に少ないので日本のIIbIIIaの治験で有意差が出
なかったことは実感として理解できますし、クロピド75mgだと出血性合併症が多
かった(らしい)こと、も実感として非常によく分かります。
で、韓国の人はどうなのか。。。同じエリアの人ですから基本的な状況はまず大
きく変わらない、欧米人と比べると明らかに似た人種でしょう、なのに薬につい
てかたや韓国の人は欧米の人と同じ種類・量が必要(?)で、日本人は違う、これ
はどうも違和感を持ちます。
実際欧米人と僕達(日本+韓国)では体のサイズも違うし遺伝的にもかなりの違
いがあるでしょう、なのに同じような薬・量っておかしいと思いませんか???

○○先生、どう思われますか?
あとできればIIbIIIaとかクロピドが韓国で導入される際の手順、どの程度の韓
国での治験がなされているか、教えてください。

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○○先生、その他、開催にご尽力していただいた
先生方、5/27はありがとうございました。

私用と重なり症例2しか見れませんでしたが、○○先生の
IVUSの読み方は大変、参考になりました。○○先生の
頭の中では完全に3次元でcoronaryが構築されているのだと
感じました。

大変かもしれませんが、今後もこのようなLive開催を
検討していただければ幸いです。

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初めてメールします。PCI初心者ですが熊トラを見に行き感激し
ました。○○先生がIVUSで解説していただいた通りにCTO
の入り口がありワイヤーが滑り込んでいったのには驚きました。また斉
藤先生がなされたLM distalからのLADのdiffuse
narrowな病変も実に淡々と手技が進み終わってみると見違える仕上がり
でTRIのすばらしさを改めて感じることができました。壇上からは
TRA netでもおなじみの先生方のハイレベルなdiscussionを拝聴
できまして熊本でこのようなLiveを見ることができて贅沢な気分
になれました。ありがとうございました。

***********************************

○○です。

皆様のおかげで無事、○○ライブを終了することができました。僕自身初めてのライブ
で、持病の過敏性腸炎も荒れまくって「がびがび」のお尻だったのですが、当日会場
は、300人近くの参加者で、立ち見が出るほどの盛況でした。九州も○○のさらに○○
という“ど田舎”に、日本を代表するRadialistsに集まっていただき、これだけの会が
開けたのも、このTRAnet、そして齋藤滋先生のおかげだと大変感謝しています。

僕自身の症例は、“狭窄がない!!”→“PCIしない”といったトホホなopeningだったの
ですが、齋藤滋先生、○○先生、○○先生、○○先生には華麗なテクニックを堪能させ
ていただきました。また、うち(循環器病棟)の婦長さんが、“関西労災時代(30年
前)に齋藤先生と一緒に仕事をしていた戦友”であったというハプニング(?)もあ
り、昔話に花が咲き、終始ほのぼのとした中でライブができました。これも○○労災病
院らしくて、良かったなぁ、と自己満足しています。

翌日のライブ(?)は、雨風吹き荒れる中、「阿蘇山でツーリング、それも50km」とい
う過酷なものでした。阿蘇山の恐ろしさを知る、根性なしの僕は、自動車でついていっ
たのですが、齋藤滋先生(な、なんと一等賞)をはじめ、10人を越えるRadialistsは、
完走されました。おそるべし、おやじパワー。詳細はhttp://www.tri-international.
org/でご覧ください。

早速、僕も家に帰り、嫁に自転車をおねだりすると、「10万円以内なら、OKよ!」とや
さしい返事。すでにカテ室には自転車のカタログが置いてあります。

ちょっと背伸びをして、頑張ってライブやって、本当に良かったです。また、いろいろ
と企画しますので皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

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○○です。

○○先生はじめ○○労災病院スタッフの皆様、お疲れさまでした。

私は○○先生と隣の会場で冠血管エコーのセッションをやってましたが、ランチョンで
余った弁当が3個というのには驚きました(○○先生と私は昼抜きでした)。
○○先生、○○先生にもいろんなコメントをいただき、勉強になりました。
某社の心エコー機が電源トラブルで、スタートからリタイア!!
(100Vじゃなかったとはいえ、ハードディスクがクラッシュするのは困ります)
どうなることかと思いましたが、無事に終わってほっとしてます。

PCIライブのほうは、残念ながら見ることができませんでした。
でも、PCIライブの隣でエコーのハンズオンという企画も、大変面白かったです。
今後もこのような企画を期待しています。

○○先生、今度はどこに行きましょうか?

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○○です。
この度は当院初のライブが斉藤滋先生を始め、皆様方の多大なご協力によりまして無事
終了することができ大変感謝致しております。
やっぱりTRA-netの先生方の結束力は一味違う!と感激した次第です。
○○先生に関しては本当に数日前からお腹をさするシーンを度々目撃していましたの
で、当日はおしりをおさえながらトイレに駆け込む映像が流れはしないかと内心ハラハ
ラしていました。
また会場ではオープニングの映像が流れた時に、○○先生や私の映像が映った瞬間にな
ぜか笑いが起こったのですが、
これも○○労災病院のキャラがそうさせたというべきでしょうか。
私は隣の会場で○○先生、○○先生、○○先生と冠動脈・末梢血管エコーのセッション
をやってましたが、
私の予想以上に○○県内外からソノグラファーの方々が参加していただき、
○○先生の臨機応変な司会と○○先生の臨床に裏打ちされた的確なアドバイス、
そして○○先生の非常に論理的なコメントなどがあり和やかな中にも非常に実りの多い
ものでした。
今後は○○先生と今回のような企画で九州至る所を行脚しようと画策していますので、

ご興味のある方は是非お声をかけて下さい。

P.S.今度6/23-24に福岡で開催されますJISIC総会にて、冠動脈エコーのセッションを担
当させていただくこととなりました。
参加人数にもよりますが、できる限り時間をかけて楽しくそしてじっくりとトレーニン
グしていただきたいと考えています。
もし先生方のところのソノグラファーの方々でチョットやってみようかなとお考えの方
がいらっしゃれば参加を是非お待ちしております。

***********************************

○○と申します。
このたび新規登録させていただきありがとうございました。
昭和62年、○○大卒です。現在の施設は平成17年より勤務しております。
昨年は心カテ250例、PCIが90例、ペースメーカー植え込み10例ほどでした。
PCIの9割はTRIで施行しております。これからもTRAnetで勉強させていただきたいと思
います。よろしくお願いします。

***********************************

○○です。

> IIbIIIaとかクロピドが韓国で導入される際の手順、どの程
度の韓国での治験がなされているか、教えてください。

いろいろと探してみましたが、よくわかりませんでした。最近
はかなり厳しくなりましたが、新薬をあまり国内で治験をしな
いで使える時に導入されたようです。


> 実際欧米人と僕達(日本+韓国)では体のサイズも違うし遺
伝的にもかなりの違いがあるでしょう、なのに同じような薬・
量っておかしいと思いませんか???

WHOホームページのデータにあるとおり、動脈硬化自体は確か
に差が有ります。でも、人類は遺伝的にあまり多くの差はない
と思います。循環器医学以外の分野で、たとえば抗がん剤や抗
生物質の薬量は外国と同じと思われますが。

なお、費用と保険の問題で、Abxicimab の使用は韓国ではあま
り多くありません。

少し話がそれますが、医療にはサイエンスだけでなく、アート
や文化的な面も有るので、薬量や治療方法はその国の医療文化
のバイアスがある程度あると思います。

アメリカはデータが出たらガイドラインを作って、国全体の治
療法を変えたりしますね。効果があるそうならば、とにかく用
量を上げてトライする。アグレッシブで、バイパス手術の比率
が高く、brachytherapyなど’強い’治療法が好まれる。ヨー
ロッパはアメリカよりも保守的、特にイギリスは倹約的で治療
成績の評価にかなり厳しい。日本では、たとえばPCIでは多数
の患者さんを治療してデータを出すよりも、CTOなど技術的に
難しいのにチャレンジする、いわゆる’ZEN’の精神が尊ばれ
るようです。韓国では、アメリカ医療の影響が強いので、アメ
リカと似ている面が多いですが、血を見るのが嫌われる為、バ
イパス手術の代わりにPCIが好かれました。SJ Park 先生の影
響も有りますが、韓国全般でleft main PCI のthreshould が
かなり低いのはある程度伝統的な面も有ると思われます。

こんな考えは、昔私が日本で読んだ「医療と文化」(リン。ペ
イヤー)という本に学んだ考えです。本の内容はちょっと古い
ですが、世界国々のPCIや薬の使い方の背後には、患者さんの
数や経済的水準や医療保険制度以外にも、その国の医療文化の
バイアスもあると思うと面白いです。

TCT とEuroPCRを比べても感じられませんか。

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