第116集


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はじめして。
今回入会させていただきました、○○です。

早速ですが、自己紹介をいたします。

所属   ○○病院
年間CAG総数  約620件
昨年PCI総数  120件
昨年ペースメーカー植込件数 32件
昨年開心術数 60件

当施設の特徴といたしましてはPCIもCABGも同一スタッフが行うということです。
簡単に申しますと外科医がPCIを行っていることです。
そのため、radial a.穿刺は殆ど行っておりません。(グラフトに使う可能性があるか
ら!?)
もっぱら左BAからの穿刺になっており、「とめ太君」で止血をしております。
また透析患者の冠動脈治療にも力を入れているためFA穿刺も数多く、止血デバイスに
「アンギオシール」を用いて日帰りカテも可能にしております。

しかしながら今後PCIを行っていくにあたりRA穿刺をできないのは(行わないのは)
如何なものかと思い勉強させていただきたいと思い入会させていただきました。

私自身PCIキャリアはまだ短いですが、年間70件ほどPCIをやっており、今後もこの数を
伸ばして
いきたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

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○○です。

大変遅レスで申し訳ありません。○○先生のメールで、うちのカテ室にもコイルは常
備しておこうとカタログを取り寄せたのですが、種類がたくさんあって、どれを注文
していいやらわかりませんでした。よろしければ、冠動脈穿孔に対し常備しているコ
イルの種類を教えてください。
また、穿刺部位のpseudoaneurysmの塞栓にも使われているのを見たことがあるのです
が、当然サイズが違うと思われます。使用経験のある先生が居られましたら、使用法
もあわせて教えていただけると幸甚です。私が見たことがあるのは、femoralだけな
のですが、brachialにも使えるのでしょうか?

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○○です。

遅レスで申し訳ありません。Bostonからの速報を待っておりました。

高度石灰化#1〜#2と同#6/#9に対するRotablator依頼で他院から紹介され、PCIを
施行した86歳の男性です。3日前にRCAへRota-SESして、今回#6/#9へのPCIでした。
Baselineが『ChoicePT2BsLn』の3枚です。


7F lTFA(Arrow金属シース55cm)で7F Mach1 CLS4.0を使用、#9→#6の順に1.5mm burr
でRotablatorを行ない、2.0mmへサイズアップしました。2.5mmバルーンで#9→#6と拡
張し、#6に3.5mm×23mmのCypherを留置しました。3.5mmバルーンで#6を高圧(最
大22ATM)後拡張し、#9の2.5mmバルーンとともにSimultaneous kissing inflationを
施行、#6、#9ともに良好な開大を得ました。
しかし、KBT直前の像(『ChoicePT2.GW.Prolapse』)では屈曲していただけの#9に挿
入したChoice PT2 LSが、KBT時像からは屈曲とともに先端1cm程度が断裂し
(『ChoicePT2.GW.Fracture』)、#9の末梢枝に遺残してしまいました
(『ChoicePT2.Fnl』2枚)。幸い虚血所見がまったくありませんでしたので手技は終
了とし、術後のCK逸脱もなし、翌日お元気に退院されました。



ステント留置の際にChoice PT2は#9から抜いておりましたし、strut越しの#9再選択
も容易でした。今回の手技に限ってはそれ以外もG.W.にムリな力が加わった機会はな
く、断裂の原因は現時点で不明です。私の印象からは、安全を意図してprolapseさせ
てあったChoice PT2の先端が小さな枝に補足され、U時の部分が心拍動とともに強い
屈曲をくり返されたために折れて断裂したように見えました。

Bostonからの速報では、先端から12mmあたりが切れていると考えられ、であればシェ
イピングリボンよりも手前のシャフトで断裂しているとのことです。USのデータで
は1万本に1本の割合で断裂が生じており、LSよりもMSで高頻度であるとのことでした。

製品自体に問題があるか否かは私にはわかりませんし、1万本に1本という頻度が他と
比べて多いか少ないかも分りませんが、穿孔を予防するために小血管内でコーティン
グワイヤ先端をU字にprolapseさせておくことは決して稀なことではないと思います
ので、今後は慎重に使用しようと考えております。

USでの製品精査結果が出たらまた報告致します。

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○○です.

○○先生、お久しぶりです.先生の百番弟子、不肖○○は先生の教えを守りながら
○○で細々と生き長らえています.

 > どなたか、Choice PT2の断裂を経験した方はいらっしゃいませんか?

 PT2はL、Mともに数本づつ使いました.使用は主に、KBTのための、ステント横穴か
らの側枝選択です.

 しかし側枝をPT2で選択した後ステントを本幹に留置、最後にPT2を抜くようなこと
も何例かしています.ステントと血管の間の抵抗がけっこう強く、抜く際に力を入れ
て引っ張らざるを得ないこともありましたが、幸い断裂は経験していません.

 先生が経験(?)された断裂は、どのような状況であったか教えていただければ幸い
です.同じ状況下では注意したいので.

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> OS
> 9時代は、StatViewという名作がありました。でもその後は開発を断念したようです
ね。今はJMPというソフトを主に使ってます。JMPは操作も
> Visualで慣れるのも早いです。解説書もいくつかでています。SISTATやSPSSよりは安
いのも魅力です。StatViewでは時系列解析がで
> きませんでしたが、JMPなら簡単です。先日の突然死と気温変化の分析では重宝しま
した。

因に興味があり調べたところ「R」と言うFreeSoftがありかなり強力なようです。でも
使いこなすにはかなり専門知識が必要です。簡単な入門は次の
URLから

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/

面白そうなので入門書買っちゃいました。

> ちなみに、画像処理ではImageJ(NIH ImageのOS
> X版)、DICOM関係ではOsiriXをたまに使ってます。どちらもフリーウエアですが、あ
まりにも多機能すぎてまだ使いこなせません。OsiriX
> ではMultisliceCTのDICOM画像から、簡単に3D画像を作ることができるのはありがた
いです。

OsiriXというDICOM viewerが日循のApple
ブースでも展示されていました(ブースのプレゼンテータが昔の仲間だったのにはびっ
くり)。

Appleのweb

http://www.apple.com/jp/articles/medical/osirix/

でも紹介されています。

どちらもFree!!!

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○○です。

PT2に関しての情報、ありがとうございました。

さて、新聞に載っていましたが、Driverに何か不具合があったとの事、これは全
面回収ではなく、ロット単位の回収となったのでしょうか?

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○○です。

メドトロの担当者の方からうかがったのですが、3.0X30のDriverでデフレーションが
悪いロットがあったようです。原因はインフレーションルーメンが規格より細かったた
めだそうでロットの問題だそうです。回収されたのもロット単位だったそうです。

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○○です。

○○先生、ご無沙汰しております。
3.0mm×30mmの1ロットにおいて
デフレートルーメンが規定よりも細くなり、
デフレート時間が通常より長くかかる恐れがある為、
該当ロットのみ自主回収となったようです。

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○○です。

Driverのlong typeで、balloon deflation timeが通常より倍以上かかった例が2件
あったとのことで、Medtoronicがロッドの自主回収をしたとの情報が回ってきまし
た。他のロッドは大丈夫との事ですが、一応気をつけておいたほうがよさそうです。

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○○です。

情報ありがとうございます。
3.0-30mmのみの不具合ですか。
でも、デフレートが出来なかったのではなさそうですね。
私も気を付けておきます。

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○○です

先日、当院のDriver3.0が該当するらしく、担当者が回収に来ました。該当する製品は
国内でおよそ100件ほど出回っていて、そのうち半数はすで
に使用されたとか。実際にdeflateに時間がかかったのは一件だけだそうです。
他のロットは問題ないということでした。

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○○です.

○○先生、ありがとうございました.同様な使い方をするときは注意します.精査結果
をまた教えてください.シネ画像の中のマーカーワイヤーがなつかしかったです.
ところでマーカーワイヤーといえばgoodmanの新しいマーカーワイヤーを使われたこと
ある方はいらっしゃいますでしょうか.今までのマーカーワイヤーより操作性がかなり
良いとの噂ですが・・・.

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○○です。

TGV Markerwireのことと思います。操作性はいままでのNeo's Markerwireより相当良
いですが、マーカーが点ではなく線になっています。つまり1cmの不透過部と1cmの透
過部が交互にある形です。特に前後方向に屈曲した血管で長さを計りたいときは『点』
の方が直感的で安心できます。それと、『目の錯覚』をあつかった本などで見るのと
同様、不透過部と透過部が交互にあると、実際には1cmで同じ長さでも、不透過部が
より長く見えます。ちょっと不思議な感覚です。

Neo's Markerwireの改良版が最近出ました。コーティングやtipの部分が改良され、
トルク性能は著しく良くなりました。今どきの普通のワイヤーになった感じです。し
かし、何を考えてか、メーカーさんはマーカー間隔を1cmと2cmの交互にしました。せっ
かくの計測機能が台なしになっており、私は好みません。1cm間隔の改良版に期待し
ています。同様の要望(一律1cm間隔)が全国にあるとも聞いています。皆さんは如
何お感じでしょうか?

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○○です。

現在訳あって孤軍奮闘中です。
グッドマンのマーカーワイヤーですが、確かに操作性は良好でtoutuousな所も
そこそこ入っていきます。IVUSを使用しないでangioでSTENTの長さを決めるなら
有用かもしれませんが、IVUSでここからここまで入れると決める時はむしろ見にくいで
す。
当院はテルモIVUSですが、IVUSのマーカーを利用して長さを決める方が余程有用と
思います。

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確かにテルモIVUSは長さを決めるのに良い位置にマーカー?がついてます。
ところでなんで1cm毎なのでしょうか。マーカーの長さを5mm マーカー無しの長さを
10mmとしてくれれば今のStent長のline
upとfitすると思うのですが。

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○○です。

○○先生、大変に貴重な症例をありがとうございました。

実は、小生にも、過去に辛い思い出があります。某国・某病院でのできごとでした。
朝から、CTOを含む複雑多枝病変をすべて片付け、気分はとてもハイになっていまし
た。実に、不思議なカテ室で、手袋の滅菌が今ひとつ? という意味不明の理由で、
どうも、トレイのヘパ生に、消毒液というか、界面活性剤というか、何か別の化学物
質(?)も入れられており、妙に手袋がべたつき、ワイヤやバルーンの操作に難があ
る環境下でした。

18時をまわった頃でしょうか、最後のad-hoc 症例が何のことはない、D1 95%の
お婆さんでした(fig1)。それまでの複雑病変とはうってかわったsimpleな症例で
す。病変を甘く見た私は、疲れもあって、いつものlong-tipでなく、開けられるま
ま、JL4と、普通のスプリングタイプのワイヤで手技をはじめました(fig2)。バッ
クアップ不足や病変の石灰化もあって、2.5mmバルーンは病変を通過しませんでした
(fig3)。うすいマーカーがご覧になれるでしょうか? ちょっとやな感じです。1.
5mmのバルーンをもう1本あけるのは、支払い能力の関係で不可といわれました。そこ
で、病変のリクロスは簡単だろうし、ガイドのほうが、バルーンよりずっと安価なの
で、long-tipに変えようとおもい、一旦ワイヤを抜きました。

すると、忘れもしない、あの、なんとも言えないイヤな感触がしました。そうです、
ワイヤ断裂です。透視でみると、何とLMT−LADに漂流しておりました(fig4)。目が
点、とはこのことです。CTOでもなんでもなく、特別手荒な操作もしていなかったつ
もりなのに、何でこんな目にあうのだろうと己の運命を呪いました。



どうしようかとホトホト悩みましたが、スネアなど当然カテ室にはないので、ワイヤ
2本を取り出し、絡めようとしました(fig5)。最初はうまく回収できず、この操作
中、漂流したワイヤ先端は、LCx末梢に落ちたので(fig6)、もうそのままにしようか
なあ、とも思ったのですが、あきらめず、さらに根性を出して、今度はワイヤ3本を
横にとおし、(シネにはとっていませんが)絡めてみると取り出すことができまし
た。証拠写真(fig7)です。本当に、ホッとしました。そのあと、long-tipを出して
PCIしたら、(当然)あっさり、バルーンは通り、5分もかからず終了しました(fig
8)。

PCIの怖さと、いつもの自分の形で手技を行なうことの重要性を再認識しました。

さて、もちろん、あとで詳細にシネを見返すとちょっと思いつく節はあったのです
が、物品管理の水準が不明な環境だったし、再滅菌品かもしれないし、ヘパ生は変に
べたつくし、さまざまなことが重なって起こった不幸かな、と思っていましたが、○○
先生の症例報告である共通項に気づきました。

ワイヤは、Plastic系とスプリング系で、構造は異なりますが、いくつかの共通点が
認められました。

1)○○先生の症例はRotaの症例ですし、私のは2.5mmバルーンが不通過ですから、
どちらもそれなりの石灰化がある血管です。年齢も似ています。
2)二人とも、D1です。
3)○○先生はCypherのストラット越えですので、バルーンを押す際、まったく抵抗
がなくはなかったと思います。ワイヤに若干押す力は加えられなかったでしょうか?
私は、2.5mmバルーン不通過でしたので、システムを変える決断をするまで、それな
りにバルーンを押し込みました。その際、ある力はワイヤにも伝わったと思います。
4)もっとも、重要なのがfig9です。これは、fig3のワイヤ先端の拡大写真ですが、
ワイヤ先端はいろいろな表現がありますが、propapse・nuckle・反転していますね。
意図的にやったのではなく、バルーンが通過しなかったとき、若干ワイヤが抜けか
かったので、それを再度押し込む際、先端が反転したものと記憶しています。



D1方向は、spiderでみるとわかりますが、LMT-LAD近位部と同軸なので、LAD末梢より
ずっとダイレクトにpushing forceが伝わります。また、末梢はLADよりもずっと手前
で細くなりますね。ワイヤ先端は、反転した上、ほそいD1の末梢に押し付けられたの
で、一部折れ曲がってしまい、表在性石灰化のあるcomplianceのわるい冠動脈末梢に
trapされたものとおもいます。そのため、抜くとき、trapされた(されかかった)先
端が断裂したのではないでしょうか? もう一度、fig6をご覧になってください。ワ
イヤが折れ曲がったままLCx内におちたのがわかると思います。

先端の反転(あるいは、prolapse・nuckle)は、側枝への迷入を防ぐために非常に有
効な方法と思います。とくに、RotafloppyやFlexiwireをLAD末梢に進めるときなんか
は有効です。でも、反転させたワイヤ先端は、かならず本幹内に保たなければいけな
いのでしょう。どうも、この手技をD1でやると、ワイヤtrap→断裂のリスクがあるよ
うに感じました。

ただ、LAD末梢も小枝になると非常に細くなるので、Rotawireをまっすぐなまま小枝
にいれてablationするくらいなら、反転させてあきらかな本幹に留置するほうがずっ
と良いと思います。このあたり、単に押す手技と、RotaやDCAのように、debulking
deviceの回転がワイヤに伝わりやすい手技ではちょっと違う部分もあるかもしれませ
ん。

皆さんのご意見をお待ちしております。

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○○です。

こんばんはー。今酔っ払ってまーす。
D1のPCIって、鬼門なんですよね。
これって、何でか判りませんが経験上、そうなんです。
だから鬼門ってこと忘れずにPCIやりましょうね。
なぜ鬼門かなんて聞かないでください。
鬼門だから鬼門なんです。
小生、安月給なので○○先生の本、まだ買っておりませんが
(○○先生、公務員辞めたら絶対買わせていただきますので許してください)、
さすがにD1が鬼門だなんて絶対に書いてはおられないとは思います。
が、○○先生もきっとD1は鬼門だと思ってらっしゃるはずです。
これは重大なEBMです。
と言いましてもあくまでもexperience based medicineなのですが...。
きっと、その他の経験ある先生方でD1を鬼門だと思ってらっしゃる方も少なからず
いらっしゃることと思います。
間違いだったらごめんなさい。
酔っ払いの一言と思って忘れてくださいな。
でも本当にD1は鬼門なんだよな.......。

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○○です。

○○先生、示唆に富むご意見有難うございます。

> ワイヤは、Plastic系とスプリング系で、構造は異なりますが、いくつかの共通点が
> 認められました。
>
> 1)○○先生の症例はRotaの症例ですし、私のは2.5mmバルーンが不通過ですから、
> どちらもそれなりの石灰化がある血管です。年齢も似ています。

狭窄部には高度石灰化がありましが、問題のD1末梢には透視上石灰化はなく、造影像
でもむしろhyperdynamicにwindingしていました。D1末梢は柔らかい血管という印象
です。

> 2)二人とも、D1です。
> 3)○○先生はCypherのストラット越えですので、バルーンを押す際、まったく抵抗
> がなくはなかったと思います。ワイヤに若干押す力は加えられなかったでしょうか?
> 私は、2.5mmバルーン不通過でしたので、システムを変える決断をするまで、それな
> りにバルーンを押し込みました。その際、ある力はワイヤにも伝わったと思います。

確かにstrut越しにバルーンを進めた際にはそのような力がかかった可能性はありま
す。無意識に押した瞬間があったかも知れません。ただ、バルーンが実にスムーズに
入ったのも事実です。

> 4)もっとも、重要なのがfig9です。これは、fig3のワイヤ先端の拡大写真ですが、
> ワイヤ先端はいろいろな表現がありますが、propapse・nuckle・反転していますね。
> 意図的にやったのではなく、バルーンが通過しなかったとき、若干ワイヤが抜けか
> かったので、それを再度押し込む際、先端が反転したものと記憶しています。
>
> D1方向は、spiderでみるとわかりますが、LMT-LAD近位部と同軸なので、LAD末梢より
> ずっとダイレクトにpushing forceが伝わります。また、末梢はLADよりもずっと手前
> で細くなりますね。ワイヤ先端は、反転した上、ほそいD1の末梢に押し付けられたの
> で、一部折れ曲がってしまい、表在性石灰化のあるcomplianceのわるい冠動脈末梢に
> trapされたものとおもいます。そのため、抜くとき、trapされた(されかかった)先
> 端が断裂したのではないでしょうか? もう一度、fig6をご覧になってください。ワ
> イヤが折れ曲がったままLCx内におちたのがわかると思います。
>
> 先端の反転(あるいは、prolapse・nuckle)は、側枝への迷入を防ぐために非常に有
> 効な方法と思います。とくに、RotafloppyやFlexiwireをLAD末梢に進めるときなんか
> は有効です。でも、反転させたワイヤ先端は、かならず本幹内に保たなければいけな
> いのでしょう。どうも、この手技をD1でやると、ワイヤtrap→断裂のリスクがあるよ
> うに感じました。

説得力ある説明と思います。一番のポイントは、反転した部分が末梢の小φ部分奥深
くまで押し込まれる(あるいは押し込めるほど抵抗の小さい、滑りの良いG.W.)こと、
そして私の症例においては、そこが心周期にともなってmilkingのような作用を受け
たことではないか思います。加えて、私の症例も一応U字にはなっていましたが、
G.W.の本当に先端は小枝にtrapされていたように思います。抜く動作の前にすでに破
断しているようですが…
奥まで押し込まれ易い一因として、ご指摘のpushing forceも効いてくるのではない
でしょうか。

>
> ただ、LAD末梢も小枝になると非常に細くなるので、Rotawireをまっすぐなまま小枝
> にいれてablationするくらいなら、反転させてあきらかな本幹に留置するほうがずっ
> と良いと思います。このあたり、単に押す手技と、RotaやDCAのように、debulking
> deviceの回転がワイヤに伝わりやすい手技ではちょっと違う部分もあるかもしれませ
> ん。
>
> 皆さんのご意見をお待ちしております。
>

ご指摘通りDebulkingではG.W.が予想以上に出入りすることがあります。特にRotaで
は、G.W.がぬけ気味であればあるだけ、peckingにともなってG.W.が出入りします。
ちょっと力が入ると、long-tipのG.C.でも結構disengage気味になりますし、そうす
るとG.W.の出入り運動は更に大きくなります。先端U字で本幹末梢まで充分に入って
いるRotawireがもっとも安全と感じています。

確か、LADの小枝に先端が入っていたRotawireが、burrのactivateに伴って回転し、
断裂した症例が報告されていたと思います。○○の○○先生からの症例だったと記憶
していますが、間違っていたらごめんなさい。

いずれにしても、G.W.先端が小枝にtrapされた状態のままではいかなる手技でもG.W.
屈曲や断裂のリスクが高まる…という教訓で宜しいのでしょうか、○○先生?

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○○です。

○○先生、ありがとうございます。

> 狭窄部には高度石灰化がありましが、問題のD1末梢には透視上石灰化はなく、造
影像でもむしろhyperdynamicにwindingしていました。D1末梢は柔らかい血管という
印象です。

年齢とか、狭窄部の石灰化とか考えると、いわゆるcomplianceは悪いんじゃないで
しょうか?

>先端U字で本幹末梢まで充分に入っているRotawireがもっとも安全と感じていま
す。
>G.W.先端が小枝にtrapされた状態のままではいかなる手技でもG.W.屈曲や断裂のリ
スクが高まる…という教訓で宜しいのでしょうか

まさしく、おっしゃる通りと思います。Rotaだけでなく、DCAの場合も、同じと思い
ます。


○○先生が言われるとおり、“D1は鬼門”です。そもそも、昔、二人で共有した症例
は少なくないですから。 とくに、ruptureが怖い! LAD distalとおんなじくらい
怖いです。

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○○です。

昨日、話題になっていたTGV marker wire を使用してみました。
操作性にも問題なく、1cmごとにX線不透過と透過が繰り返す
パターンも視認性が良好との印象を受けました。確かに、IVUS
を使用するならあえてmarker wireを出す必要はないのですが、
緊急時などIVUSを使わずに行うPCIでは役に立ちそうです。

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○○です。

先日、CypherのベースになっているVelocityを使ってYステントの
実験をしてみました。ガイダント社で作成されたポリビニールアル
コール(PVA)製の冠動脈模型の中で4mmと3mmのVelocityを使
ってYステントを施行しました。deployはどちらも16atmで、最終の
In stent-KBTは8atmで行っています。Yステント施行後に熱湯の
中でPVAを溶解し、ステントのみを写真撮影しています。結果は
添付の写真に示すとおりで、従来より指摘されていたとおりに、
本管にくびれができています。closed cell typeのステントの問題
点が明瞭に示されている結果でした。本管側が3mmを超えるよう
な状況下でのCypher-Y stentingにはやはり問題がありそうです。



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○○です。

昨日 LMTにCypherでYを作りました。
LMT-LCXの分岐が厳しく、バルーンのdeliverに苦労しました。
最終的には、LMT-LADはQuantumn Maverickで18気圧、LMT-LCXはCypher Balloonで16気
圧、Finak KBTは同バルーンで12気圧してます。
分岐部がやはり広がらず非常にストレスな結果となってしまいました。
○○先生の言いつけを守ればよかったとおもいました。
○○先生のメールが一日早ければ Crushしてました・・・・・ (^u^;)。



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○○です。

お疲れ様です。

LCx入口部にはあまりplaqueがないようですが、いかがでしょうか? こういうやつ
は、LAD方向だけでなく、最初にLCx方向の状態をIVUSで見ておくのがとても役に立
つと思います。LCx側が比較的きれいなら、YやCrushやるより、DCAでplaque shift
の要因を除去しておいて、simpleにLMT-LADにCypherを1個だけ入れて、KBTで終了す
るのが、後々のことなどを考えると、自分は一番良いように思っています。

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○○です。

貴重な意見、ありがとうございます。
当院にはIVUSはありません。
借り物CIVISで施行してます。
LCXにはびまん性のplaqueで、LMT-LCXの小湾側には結構プラークがついていました。
申し訳ないのですが、DCAをする技量はありません。
修行が足りません。  (ロ_ロ)ゞ 
LCXの分岐角度がきつくLMT-LADにステントしちゃうと、あとでLCXに入らなくなる危険
を考え(実際Final KBTのためのバルーン挿入は苦労しました)、先にLMT-LCXにCypher
を入れ
て、そ
の後でLAD方向に入れました。LADをしっかり確保する意味では、Crushの方が、ベター
だった様に反省しています。
RAO-CAで提示しましたが、SpiderではLCXは結構荒れています。
途中で 借り物CIVISの調子が悪くなったので、Final IVUSはないです。
つらいっっす!

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○○先生、ご苦労様でした。昨日紹介した実験は
2週間前の実験結果です。もう少し早く画像を提示
できていればよかったのですが、申し訳ありません。

LMTがらみのCypher留置法については、○○先生
のご意見に賛成です。LMT−LADを最優先にして、
極力シンプルな方法で仕上げるべきであると思いま
す。そのためにはLCXに対するDCAも必要になる
場合もあると思います。その意味で、Cypher時代に
なってもDCAの生き残る道はあると考えています。

実は、前回の実験ではCrushやReverse Crush
なども一通り行っており、Yステント以上に問題があ
ることを確認しています。論文にすることを考えてい
ますので、画像を出すことはできないのですが、LM
TでのCrushは危険です。

同様の実験をしている○○先生のコメントをお聞き
したいです。

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○○です。

LMT-LCxにもある程度のplaqueはついていると思いますが、提示されたAngio上は狭窄
はあきらかでないので、 M-Mではなく、最終加圧でlumenサイズに一致したバルーン
でKBTを行う限りは、アンジオでわかるようなレベルのLCxへの損傷は回避できると
思います。この症例は、LMT-LCx方向には削らなくても、LMT-LADだけのDCAで済むの
ではないでしょうか?それに、LCx方向にカッター入れるのは難しそうです。 確か
にDCAは手間も時間もかかるのですが、BMS時代のようにoptimal DCAをしてからステ
ントに行く必要はなく、plaque shiftがおきない程度に削れば十分です。plaqueの位
置(LCxの本当の対側か、多少でも近いか)・LCxのplaque量によってさまざまで
しょうが、まだ数がすくない自験例の印象ですが、%PA 55-60%くらいでも十分なん
じゃないでしょうか?

ただ、DCA+single stentにこだわると、非常に手技が複雑になるケースもあります。
LCxがsuper-dominantで、かつLCx方向にlong lesionが入口部からあったりする場合
などですね。こうしたときは、Crushも(何より手技が簡単ですから)ありうると思
います。また、AMIでLAD#6 近位部にBMSがはいり、その再狭窄がLMT-LADjpに
proliferativeに生じたケースなんかも、カッターで以前のステントのヘリをめくり
上げてしまいながら削ってしまうと、後々大変なので、CB→Crushもありうると思い
ます。

CypherのYですが、沢山されている先生で良好な成績を報告されているかたもいま
す。しかし、再狭窄すると、そもそもCypherが広がってないのが原因ですから、CABG
にまわすか、大口径ロータで一度ステントストラットを除去してやる必要がありま
す。大口径ロータによるYのステントストラット除去は、BMS時代に、2度経験してい
ますが、あんまりやりたい手技ではありません。1例は、Express2・1例は、S670
(closed crownを通してしまった)です。十分な拡張が期待できない構造でのYは、
私は好きになれません。今のステントでいうと、(DESではありませんが)やはり接
合部が2つであるDriverのような構造のものを使いたいです。

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○○ です。

この論争には慢性期成績が出ないと結論はないのですが。。。
僕自身はLMにDCAをしない方法を選択しようと思っています。ただこれはポリシー
であり今後の成績しだいでは変わる可能性もないとはいえません。

○○先生と似たような実験、あと○○先生の画像も見せていただきましたが僕自
身は行ったCrushの1例を除き全てKBT後に側枝のIVUSをしていて危険性を感じま
せん。現時点で○○先生が言われる危険性がどのようなものか、その点だけでも
教えてもらえませんか?もし本当に危険で患者さんにすべきでないことを先生が
発見されていれば僕はCrushを止めなくてはならないですから。

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○○です。
お恥ずかしいながら、今後のために勉強させてください。

Cypherのサイズを記載し忘れました。
LCX方向は2.5x18、LAD方向へは3.0x28を留置しています
(LADへは3.5ミリがよかったのですが手配をしそこねました)。
最終的には、2.5ミリのCypher Balloonと3.5ミリのQuantumn Maverickでfinalしてい
ます。
2.5ミリでも、LCX末梢はややミスマッチであり、BMSでも2.5ミリかな と思ってま
す。

たとえば CypherーBMSの組み合わせでY とするときは どちらを下にすればいいので
しょうか。
この症例、たとえば先に CypherをLCXに入れて、LAD方向にDriver入れたのちに、
crushはあり得ますか?
そうすれば、LADへのlumenは確保できるし、、LCXはそんなに開かなくてもいい
し・・・・。
いかがなものでしょうか?

お恥ずかしいながら、discussionをお聞かせください。
結構 反省しています。

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○○です。
DESがでて、本当に再狭窄もなくなり、再発しても、DESいれれば治療できそうな病変な
ので、最近は、すっかりペリとレーザーにはまってます。
cypherでのYは、ストラットの中心がside branchに向いているとは限らないし、動脈硬
化で血管が硬化しているなどの条件を考えると、最高の条件で、○○先生の模型のよう
になると思います。最悪だとストラットは半分もひらかないのではないでしょうか。だ
から、Yはホンカンにこのようなことが起きる可能性があるので、Bxのプラットフォー
ムでは使いたくないと思っているので、しようしません。あと、DESは、薬を病変に与
えるのが目的であるので、ステントとして見るとcrush法はとてもありえない方法だと
思いますが、DESとしてみるとサイドブランチの入り口にしっかりと薬をいくという目
的ではCrush with KBTは理にかなっているとおもっているので、積極的にしています。
○○の指摘の方法も、DCAになれた人であれば可能と思いますが、DCAいれるだけで、
plaqueシフトする人もいるし、現実にはできない先生も多いと思います。普遍的な方法
は、LMTからLADにcypherをいれて、KBTして、LCXのosに狭窄が残ったら、reverse 
crushするのが、
いいんでしょうかね?ぼくは、データーがほしいので、すべてcrushで治療しますが。

あと、Yのほうが手技は煩雑ですが、最後にKBTするところは、ステントの厚さの問題な
どで、crushのほうがはるかに難しいことが多いです。

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○○です。

Reverse Crushは結局内側から通すのでYと同じ問題を持つことになります。
I+KBTをしようとしていて現実的にReverseをせざるを得なくなることはあると思
いますが、それを含めてもCrushの方がbetterと考えています。

あと、Crushの成績はtechnical factorがかなり高いと思います。○○先生も言
われているとおり最後のKBTに難儀することもありますし。。。(実際IVUS LIVE
で1例wireが通過しなくて冷や汗かきました。。。これまでwireは楽勝だったん
ですが。。。balloonを通過させるのにはtechnique+指力+根性も要ります)
この点から考えると外国のデータでいいデータは信用できるけどよくないデータ
はtechnical issueがあると思うべきと考えます。その点からも自分のデータが
出ないとなんともいえません。ただこれまでCrushで症状再発して戻った人はい
ませんので大きな問題はないかな?と考えています。

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○○先生がおっしゃるように、この問題は長期成績が出ないと決着が
つかないのかもしれません。前のメールで『LMTの Crushは危険です』
と書きましたが、これはあくまで実験結果からの推測です。(私自身は
LCXに持ち込んだ Cypher が石灰化病変でスタックして、やむを得ず
Crush になった1例だけ経験しています)

Crush や Reverse Crush の問題点は、(1) Strut free の部分が
分岐部に形成され、側枝側の再狭窄率を上げると予想されること、
(2) 血管壁に全く密着していないステント部分が大量に残り、慢性期
の stent thrombosis の原因になる可能性があること、の2点です。

添付した図に示しましたが、Crush を行うと、模式図Aで示される様な
配置には決してならず、必ず模式図Bのようになります。側枝側に入れ
る Cypherはその硬さゆえに本管をまたいで分岐とは反対側に近位部
が来る形で展開されます。その結果、本管側の Cypher で Crushす
る際には、分岐方向とは 90度ずれた状態(模式図Bでは図の向こう
側)に Crushされます。結果として、分岐部の2本のステントの位置関
係は3次元的にねじれた複雑な状態になっています。Crush 後の In-
stent KBT を行う際に、Wireを近位側より通すことでstrutのかたより
を防げると言われていますが、実際には上記のような空間配置となって
いるために、wireがどこを通っても Crushされたステントの180度反対
方向に Strut free space(strutが血管壁から浮いた部分も含めて
ですが) がかなりできてしまうことがわかりました。



実験では、stent strut と血管壁の密着度を判定できる「ある工夫」
をしています。その結果、血管内に浮いた状態で存在する金属量は
Revres Crush > Crush >>> Y-stenting の関係にあることが示されて
います。

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○○です。

この問題は側枝を犠牲にしても本管を第一に守るか、本管が多
少危険になっても側枝も同じ程度に守るかのポリシーの問題だ
と聞かれました。Provisional
stenting(方法は色々)とV-stenting
が両側の極端で、crushやYがその間にいるのでしょう。うちで
は私のボスの○○先生が分岐病変を集めていますが、助手とし
てみれば、LAD/LCX以外ならばキッシングバルーンだけでもほ
とんど足りるんじゃないかな、と時々思ったりします。

それと、私は実験用のステントが手に入ると、ステントにペイ
ントを塗って、模型血管の壁に実際にどのくらいまで貼り付く
のか確かめて見ようと考えていました。でもかなりいい加減な
実験になるみたいです。○○先生はもっと洗錬された方法をお
使いでしょう。○○先生の論文をお楽しみに待っています。

さて、私は今シカゴに飛んできてメールを打っています。私は
昨年は stem cell therapy (intracornary infusion)をやった
り、pure PCI 以外の物もも少しずつ手を出してずるずるとや
っていますが、transcatheter valvular intervention
symposium
が開かれるので近いうちにDESで分岐病変も程よく解決できた
ら、interventionestが進む道になるんじゃないかな、percutaneous
mitral valve suture/plication, percutaneous prosthetic
AV/PV
が実用化されるかもしれない、と思って大胆に来てみました。
でも、発表を見る限りinvestigational use onlyで、1,2年
以内に外国で使えるにはまだ早い様です。

参席者は半分がinterventionest、残りが外科医をメーカーさ
ん達で、東洋人は私一人でした。運良くP.Serruys先生に会っ
て私のデータを話しましたが、彼はとっても多忙で、後で聞き
ましょうと言われました。

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○○です.

6F+modified Crushを多用しています.今回の○○先生の実験結果は良く理解すること
ができました.今までは分岐部に対して側面から見たシェーマのみでCrushを理解して
いましたが,接線方向からのイメージで考えれば,ご指摘のような落とし穴があったわ
けですね.確かに以前kissing stentの話題の時にある先生(○○先生?)が二本のステ
ントは螺旋状に
絡まるような構造になると指摘されていたことを思い出しました.
当院でも今のところ(幸い)Crush施行後に特に問題は生じておりませんが,ただひとつ
慢性期の造影でCrushされたステント部分の“ゆるみ”がやや目立つような印象を持っ
ております.すなわちCrush直後は本幹のステントで良く圧着されているように見えて
いたモノが,慢性期にはやや浮いているようないないような感じに見えるのですが,誰
か慢性期にCrush部分をIVUSで観察された先生はいらっしゃいますか?

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○○です。

○○先生の書かれたとおり基本的にはほとんどのばあい捩れになります。ただだ
からと言ってstrut freeができるとはいえない、というかIVUSでそこをもっとも
気にしてみてますが気になるstrut freeはないと思われるのですが。。。
付着していないStrutもreverese Crushでは当然残りますがIVUSでの突き出した
石灰化とあまり変わらない感じですし、Crushでは外側でかなりきれいにつぶさ
れますしこれまた問題になるようには思えないのです。。。

ま、慢性期成績を待たなきゃダメってことですか。

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○○です。

私も、○○先生とほぼ時を同じくしてLMTへCypherでY-stentしました。
final KBTは3.0/2.5mmで行いました。
ということで、少し御質問させてください。

@appositionについて
以前の○○先生のご発表や今回の○○先生のご提示のようにstrut部分は確実にくびれ
るとは思うのですが、
くびれが出来るのは枝の対側ですから通常plaqueがrichな部分だと思います。
もともとそういう病変だからこそY-stentするのですから・・・。
ですから多少くびれてもstent strutが浮くという心配は要らないような気が致しま
す。

それに引き換えCrushの場合は枝の内側が浮きやすいので
appositionの問題だけならばY-stentにadvantageがあるような気が致しますがいかがで
しょうか。

AMSAについて
MSAが得られないと言う問題に関しましてはreferenseに依存すると思います。
2.5/2.5のfinal KBTで終わるような症例ならY-stentの方がMSAに関してもadvantageが
あるのではないでしょうか。
例えばLAD jpに2.5mm Cypher OK!っていうreferenceであればY-stentのMSAは問題にな
らないのではないでしょうか。
そう考えればかなりの症例はOK・・・ではないかと思うのですが。

B手技について
確かにY-stentの方がdeviceの出し入れの回数は増えますが1回1回の手技の難易度から
言えば
Y-stentの方が簡単なのではないでしょうか?
つまりCrushの際のballoon crossのストレスに比べれば少しくらい手数が多くなっても
1回1回の手技が簡単な方が
ラクチンなような気がします。もちろん個人の主観的要素が大きいですが・・・。いか
がでしょうか?
スミマセン、三菱マークは別と考えて書いています。

Yの方が良い症例、YでもCrushでもいい症例、Crushの方が良い症例の3通りが存在する
のだとは思いますので
(もちろんYかCrushかの二者択一を迫られた場合です。)
恐らくは、最終的にはBifurcationはこれだ!という話にはならないのではないかと思
います。
それを追求するためにはあるひとつの手技でPCIすることでdataを出すことが必要でし
ょうから
CrushやYに統一してされている先生方のdataで勉強させて頂きたいと思います。
他力本願ではいけないとは思うのですが、凡人の私としては患者さんごとに理論的(と
言うよりはインプレッションでしょうか)
に一番いいと思われる方法に走ってしまいがちです。
ただ、Y-stentはそんなに悪い手技ではないような気がしますものですから・・・

皆様御教授よろしくお願い致します。

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○○です。
cypherのストラットが開かないのが、Ystentするにあたっての問題点なので、○○先生
のいうとうり、Cypherでも、apositionなどではYのほうがいいですよね。
将来は、エンデバーや、タキサスがでれば、分岐部はすべてYstentになるのでは
ないでしょうか?
クラッシュは、Cypherならではの方法だとおもっています。いましか、できませ
んよね。

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○○です。

> ですから多少くびれてもstent strutが浮くという心配は要らないような気が致しま
す。
一度拡張しておいて後でストラットを引っ張るので浮いているリスクはあると思
います。しかもその部位は一度拡張しているのでdamage+ですよね。それが心配
です。

> それに引き換えCrushの場合は枝の内側が浮きやすいので
> appositionの問題だけならばY-stentにadvantageがあるような気が致しますがいかが
でしょうか。
??? Crushで内側が浮くというのは???どこの部分でしょうか?これこそ最
初のstentの拡張の仕方とその後のKBTの仕方によるとは思いますが、IVUSで見る
と浮いてないと思われます。

> ただ、Y-stentはそんなに悪い手技ではないような気がしますものですから・・・
これまでのYも成績はいいのと悪いのとがあったと思いますし、日本人のしたYの
データを見たいです。僕自身も別にYがそれほど悪いとは思いません。が、Crush
の方がもっといいのではないか、とは思います。

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○○です。

相次いでのメールでごめんなさい。

> cypherのストラットが開かないのが、Ystentするにあたっての問題点なので、○○先
生のいうとうり、Cypherでも、apositionなどではYのほうがいいですよね。

これは違うと思います、というかappositionが悪くなる可能性がYステントや
reverse Crushの問題点だと思うのですが。内側から進めたCypherの分枝入口部
のappositionはYよりCrushの方が(ちゃんとすれば)問題は少ないと思います。

僕はDESはstrutが空くのが最悪ではないかと思うのですが。だってdrugが行かな
かったらDESの効果は全くないですから。ですのでVelocityはDES platformとし
てかなりいい、late lossにはこれも関係しているんじゃないかと考えているぐ
らいです。もちろんもう少しやわらかくてもいいんですが。
光藤先生のdriverのbifurの写真でもbifのproxの部分に隙間が開いている部分が
ありますよね。あれは問題じゃないかな、と思います。

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○○です。

LMTのY-Cypherのお話を興味深くROMさせていただいておりました。ひとつ気になっ
たのですが、LMTは多くの場合、EEMが4mm以上ありますよね。その場合、Y−
stentに3.7mmほどまでしか広がらない3.0や2.5のCypherを使うことは問題にならない
のでしょうか?特にそのステントがYのLMT内の二重構造の外側に来てしまったらう
ちっかわのステントの内径はかなり小さくなってしまわないかと思ったのですが。LC
xがかなり小さくLMTとのサイズのミスマッチがある場合、LCxに3.0mm以下の
Cyperを使うのならCrushにするほうがBetterではないでしょうか。Yにするなら3.5m
mをそっとLCxに低圧でおいてあとで血管径にあったバルーンでしっかり拡張するほ
うがよいのではないかと考えたのですが。もちろんLMTが4mmなければこんな心配
は不要でしょうが。

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○○です。

>> ですから多少くびれてもstent strutが浮くという心配は要らないような気が致しま
す。
> 一度拡張しておいて後でストラットを引っ張るので浮いているリスクはあると思
> います。しかもその部位は一度拡張しているのでdamage+ですよね。それが心配
> です。

全く感覚的に思っているだけなので正しくないかもしれませんが、
Plaqueってredistributionするのではないかと思っていました。
ですから最後にある程度高圧KBTをするとくびれにもplaqueが入り込んでくれるので
は・・・
どうでしょうか。IVUSで見る限りは浮いてるような気はしないのですが。
もちろんreferenceには依存する問題と思いますがcrushも同等ではないでしょうか。

>> それに引き換えCrushの場合は枝の内側が浮きやすいので
>> appositionの問題だけならばY-stentにadvantageがあるような気が致しますがいか
がでしょうか。
> ??? Crushで内側が浮くというのは???どこの部分でしょうか?これこそ最
> 初のstentの拡張の仕方とその後のKBTの仕方によるとは思いますが、IVUSで見る
> と浮いてないと思われます。

以前、○○先生のmodelで話が出たような気がするのですが(間違っているかもしれま
せん。)
crushされたステントの股の内側のことです。側枝から見て本幹側のstrutです。
final KBTなしでは浮きやすい部分のことです。
ここが浮くかどうかはwireが通るstrutに依存するというdiscussionがなされていたよ
うに思うのですが・・・。
結果的にCrushの側枝はstrut越しの拡張になりますので本幹にステント留置した段階で

本当に股の部分が浮いているとすればfinal KBTを行ってもappositionは取れない可能
性もあるような気がします。
側枝のバルーンはくびれて拡張するはずですので。
これはYのくびれ理論に少し似ているのではないでしょうか。

> 光藤先生のdriverのbifurの写真でもbifのproxの部分に隙間が開いている部分が
> ありますよね。あれは問題じゃないかな、と思います。
スミマセン。これをもう少し説明していただけないでしょうか。
物分りが悪いものですから・・・

よろしくお願い致します。

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○○です。

>AMSAについて
>MSAが得られないと言う問題に関しましてはreferenseに依存すると思います。
>2.5/2.5のfinal KBTで終わるような症例ならY-stentの方がMSAに関しても
advantageがあるのではないでしょうか。
>例えばLAD jpに2.5mm Cypher OK!っていうreferenceであればY-stentのMSAは
問題にならないのではないでしょうか。
>そう考えればかなりの症例はOK・・・ではないかと思うのですが。

ほぼ全例 IVUSガイド下でCypher を植え込んでますが、LADjp2.5mmでOKとい
うケースはあまりないと思います。まだ症例数は少ないですが、再狭窄例はステ
ントの不十分拡張か、プラークのカバー不十分のどちらかに大別できます。LAD
入口部はやはり3.0から3.5mmは必要なので、Yステントにした場合のストラット
が中空に浮く恐れがあります。
ですから、LMTのYステントはやりにくい状況なのですが、実際問題としては、ス
トラットがしっかり3mm広がるのであれば、多少浮いていてもflow limitting
にはならないし、大丈夫だのでは?というのが自分なりの仮説です。
あと、kissingをした場合は、どうしてもLMTのステントは楕円形に広がっていま
す。LMTをしっかり確保したいケースでは、4mmや4.5mmのバルーンで後
拡張を追加しています。

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