第115集


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○○です。

非常に遅レスでかつずれた話になるかもしれません、申し訳ありません。

僕自身はPCI術者としての、基礎からかなりの部分は「見て」覚えました。
僕の師匠は加藤修先生ですが、丸3年ぐらいは本当にすぐ横でまるっきりコピー
できるように見ていました。で、○○から○○に来てそれまで本
当にやったことのないCTOですが、まるっきりコピーできるから通ると考えてや
ると本当に通りました。でも術者の手元操作って回すか進めるか、程度ですから
まるっきりコピーするのも不可能な話ではないと思います。
あとどこで止めるべきか、なにが危ないサインか、それも「見る」ことが大事だ
と思います。

でも、現状は3年間もただ見続ける人もなかなかいないんですが。。。

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○○です。

僕ならさっさとコイルか血栓注入をします。ただ血栓注入は血栓を作るために血
液由来製剤を使うので説明・承諾が必要となるのでこの程度の小さな枝ならサッ
サとコイルを使います。
スポンゼルは以前に放射線科の先生(彼は塞栓専門家なので詳しい人でした)に
してもらったり教えてもらって自分でもしてたりしましたがコイルのほうが少な
くとも僕にとっては100倍簡単です。問題はあるかどうか、ですがaggressiveに
PCIをする人は用意しておいたほうがいいと思います。

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○○です。

stentなどによるblow-out ruptureなら、すぐJostentはせず、出血点が明瞭になるま
でバルーンでねばりますが、側枝からの穿孔の場合は、可能なら 私もあまりバルー
ンによる本幹の閉塞にこだわらず塞栓をします。血管壁が薄いので、血腫ができて止
血され難いのだと思います。CTO入口部付近の小さな側枝の途中なんか、穿孔すると
本当にマネージメントに苦労します。塞栓のマテリアルですが、大腿動脈穿刺部付近
から採取した脂肪片を愛用しています。これ、コストフリーだし、患者さん自身の組
織ですから安全ですし、放射線透過性なので、非常に優れものです。コイルは確かに
よいのですが、あとで外来で単純写真を撮るたびに、私は心が痛むんで。。。あと、
小さな側枝の場合、大きすぎませんか?

○○先生の症例ですが、ひとつの疑問点は、なぜfloppyタイプのワイヤで穿孔が起き
たかです。Athlete GT PowerSoftは使ったことないので知りませんが、coatingとか
tipの関係で穿孔しやすいのでしょうか? いかに多少押し付けたとはいえ、floppy
typeで側枝が破れるのはこまります。

例えば、ダミーワイヤをやるとき、また、RCA入口部へのステント植え込みなどな
ど、floppyタイプのワイヤを末梢に押し付けてガイドカテをおとしますよね。私は、
RouteとRunthrough NSを愛用していますが、この手の目的の場合は、必ずRouteでや
るようにしています。

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○○です。

○○先生、○○先生、○○先生、有難うございます。

> 僕ならさっさとコイルか血栓注入をします。ただ血栓注入は血栓を作るために血
> 液由来製剤を使うので説明・承諾が必要となるのでこの程度の小さな枝ならサッ
> サとコイルを使います。
> スポンゼルは以前に放射線科の先生(彼は塞栓専門家なので詳しい人でした)に
> してもらったり教えてもらって自分でもしてたりしましたがコイルのほうが少な
> くとも僕にとっては100倍簡単です。問題はあるかどうか、ですがaggressiveに
> PCIをする人は用意しておいたほうがいいと思います。
この症例が終わった後に放射線科のアンギオ室に忍び込んでみたのですが
coilもsizeがいろいろあってどれを使えばいいのか分かりませんでした。
どの程度のサイズのものを使うのでしょうか。

> 塞栓のマテリアルですが、大腿動脈穿刺部付近
> から採取した脂肪片を愛用しています。これ、コストフリーだし、患者さん自身の組
>
> 織ですから安全ですし、放射線透過性なので、非常に優れものです。
手技の具体的な方法を教えていただけないでしょうか。
マイクロカテの中に入れてプッシャーで押すのでしょうか。


>
> RouteとRunthrough NSを愛用していますが、この手の目的の場合は、必ずRouteでや
>
> るようにしています。
Routeよりはやや硬いwireですが、Neo'sシリーズで言うとRinatoに近いと思っていま
す。

私もこのwireでperforationするなんて警戒していませんでしたので
(それが悪いのでしょうが・・・)操作がroughになっていたのかもしれません。
Thrombusterが通過しにくく押したときにGC+GWがはずれ、Thrombusterを引き戻したと
きに
GC+GWが入るという操作を繰り返したことが悪かったのかな?と反省はしています
が・・・
他にも原因があるのでしょうか。

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○○といいます.

○○先生はじめまして.
塞栓のマテリアルですが、大腿動脈穿刺部付近
から採取した脂肪片を愛用しています。これ、コストフリーだし、患者さん自身の組
織ですから安全ですし、放射線透過性なので、非常に優れものです。

上記の○○先生の「おれ流」塞栓法を詳しく教えてください.(量、deliver方法、ここ
までやれば安心だ、コツ、これには注意など)

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○○です。

>あとどこで止めるべきか、なにが危ないサインか、それも「見る」ことが大事だ
>と思います。
>でも、現状は3年間もただ見続ける人もなかなかいないんですが。。。

全く同感です。私も何年見続けたでしょう。
最近思うのは、若い先生はあまり手元を見て技を盗む事はしませんね。
また、一流のオペレータ(メイン)を目指すのは当然としても、
一流の助手ができる人は更に少ないように思います。
一流の助手を続ける事こそが、見て技を覚える事につながると思うのですが。
うちも助手不在でロータに不安を覚えてます。

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○○です。

○○先生のお話、誠にありがとうございました。私はIntermediate
Wireで側枝を傷つけた経験が何回あるので、なるべくソフトなワイ
アでもハードなワイアでもcoated wire(plastic wire)を選ん
でいますが、先生の意見がかなり参考になりました。

なお、わたしは致命的なcomplication(テーブルdeath)が無い
だけで、そのほかのcomplicationや不満足なPCI結果は山ほど
あります。

昨日はCCUでIABPを抜きながらAngiosealを使って塞ごうとしま
したが、助手と一緒によそ見をした瞬間ワイアが外れてしまっ
て、Angiosealがダメになってしまいました。(いつもはよく
塞いでいます)

今日は強い石灰化がある critical 3 vessel disease の患者
さんにCypherを三つ入れましたが、皆、3.0mmバルーンで前拡
張をしてbuddy wireをいれてもステントが入らないひどい石灰
化病変でした。結局RCAは6Frを5FrGCに替えてアンカーテクニ
ックでバルーンで引いて入れるdeep seatingで病変を超えてGC
を通した後でステントをいれました。proximal LADはbuddy wire
と6Fr XB GCのdeep seatingで(これは私のレベルではかなり
危ないでしょう)長いCypherを二つ入れましたが、20気圧で
もビクともしない硬い病変で、ステントもとっても動かしにく
く、ステントのproximal margin は1.5mmぐらいずれてしまい
ました。ちなみにわたしはローターの経験はあまりありません

私はようやくローターやCTOに挑戦しようとしておりますが、
しばらくすると皆さんにperforationの話を時々する機会が出
来るでしょう。レベルを上げるための通過儀礼的な面もありま
すが、出来るならば、先生たちの経験から多くを学んで早く解
決できるといいですね。

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○○です

いつも楽しく皆様のご意見を伺っています。
しかしちょうどperforationの話題の出始めたのに一致して3/31私もperforationを経
験してしまいました。wire先端でのLAD末梢へのperforationでした。用いていたwire
はWhisperMSでした。これまでにintermediateやchoicePTでのperforationは経験した
ことがありましたがまさかWhisperでperforationするとは思っていませんでしたので
油断でした。ただtransitを末梢まで持っていって20分ほどwedgeさせていたら止血で
き、事無きを得ました。翌日○○先生の脂肪片による塞栓を伺い、もし止血が困難に
なった場合は試みてみたいと思っています。とてもいい方法のように感じました。と
いいますのは以前経験したperforationではスポンゼルを使ってみたのですがその
ケースではあまりにいきよいよく心嚢側にふいていましたのでスポンゼルを末梢に入
れてもじき流れていってしまい、あまり有効ではありませんでした(スポンゼルの使
い方がよくなかったのかもしれませんが)。それからはコイルをいつも準備していま
す。ただ確かに脂肪片のほうがコストフリーでコイルのように後々までレントゲンに
映ることもないし、止血効果も高いような気がします。

遅くなって申し訳ありませんが、近トラ世話人にご推薦くださった○○先生ありがと
うございました。これまでは皆様の貴重なご意見を拝聴するばかりでしたが、これか
らはこのnetに積極的に参加させていただきたいと思いますのでよろしくお願い申し
上げます。

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○○です。

○○先生、こちらこそはじめまして。脂肪片による塞栓術は、新潟市民病院・小田先
生が昨年秋のJSIC関東甲信越地方会で発表されました。私はいたく感動し、その後、
愛用してきましたが、効果は抜群です。詳細は拙著にも書いておりますので、興味の
あるかたはご覧になってください・

> 量

大腿動脈穿刺部付近に局麻を追加し、2mmくらいの切開を加え、あとはピンセットを
突っ込んでつまんできます。ピンセットの先端でつまめるくらいで十分です。さすが
に、計量したことはありません。

>deliver方法

脂肪片を生食をいれたシャーレにおとし、23G針の先端をつかってマイクロに入る
くらいに細かくします。23G針でマイクロの入り口にもっていきます。マイクロの
中に押し込むのが難しいですが、コイルプッシャーのお尻の部分を使うと容易です。
マイクロのなかにはいったら、普通の向きのコイルプッシャーで、超選択的に確保し
た側枝にむけて、マイクロからdeliverします。プッシャーがなければ、1-2mmの生食
でゆっくり注入することも可能です。つまり、何の特別なデバイスを必要とせず、施
行することも可能です。

>ここまでやれば安心だ

止血できるまで、繰り返すことだと思います。

>コツ、これには注意など

プッシャーのお尻でマイクロに押し込むことかしら? あとは、側枝をできるだけ超
選択的に確保しておくことです。


PCIの術者論が盛んですが、PCIのオペレータは、戦車や戦艦と同じく、攻撃一辺倒で
はなりません。軍事的に言う、“決戦距離から放たれた自己の主砲弾に耐えられる装
甲を有すること”がひとつの基本だと思います。ですから、CTOをやりたい先生、デ
バルクをやりたい先生は、そこである程度のことがおこっても、しっかり合併症に対
応できて、はじめて、攻撃が可能になります。Conquest Pro/Pro12 parallelとか、
falseの中に意図的にTornusをすすめてre-entryを試みる、などなど、bi-planeで正
確にピンポイントに場所を狙ってやることも大切ですが、万一穿孔しても、確実に止
血する自信があるのとないのでは、随分と手技に思い切りも違ってくるでしょう。
“主砲弾”は、遠距離から及び腰で打ってもあたるものではなく、被弾を覚悟しても
自己の防御力を信じて、肉薄しての、一撃必中を狙わないといけないでしょう。

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○○です。

○○先生、ご丁寧な回答をいただきましてありがとうございました。使う機会がないほ
うが良いですが、使わざるを得ない機会がありましたらこの塞栓術をぜひ使ってみま
す。また先生の本も注文したいと思っております。
> CTOをやりたい先生、デバルクをやりたい先生は、そこである程度のことがおこって
も、しっかり合併症に対応できて、はじめて、攻撃が可能になります。
まったくそのとおりと思いました。また自分が経験する合併症は数が限られますので、
他の先生の経験とお知恵を拝聴することは重要だと改めて感じました。今後ともよろし
くお願いいたします。

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一昨日まで、○○です。僕も今まで2例ほどしか経験していませんが、Leriche Sy.
の下肢への側副血行路についてのデーターはあるのでしょうか?

ついでにご挨拶、4月1日に新任地 ○○病院循環器内科に勤務する事となりました。今
まで9年間有り難うございました。○○病院は今後は○○先生が引き継ぎYUMIKOの故郷
を盛り上げてくれる事と存じます。ここで、皆様に厚かましいお願いが有ります。
TRAの皆様もしくは先生方のお知り合いでもよろしいのですが、○○先生を助けてくれ
る先生はいらっしゃいませんでしょうか? ○○先生は私が最も信頼する友人です。○
○でカテを握って損はさせないと思います。
以上、ご挨拶とお願いでした。

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○○です

僕も今まで2例ほどしか経験していませんが、Leriche Sy. の下肢への側副血行路に
ついてのデーターはあるのでしょうか?

手元にあるVascular surgeryという本ではLeriche Sy.の場合IMA,SMAが重要な側副血
行となる、とあります。他にもネットで調べてみると肋間動脈、横隔膜動脈、内胸動
脈が上げられていましたが、どれが何割ぐらいというデータは残念ながら見つけられ
ませんでした。ただ今回紹介した症例のように鼡径靭帯を越えて閉塞している場合は
腹壁の動脈からでないと、側副血行は出来ないと思います。
ちなみに僕の経験は5例ぐらいあったと思います。でもきれいなITAのみからの側副
血行は初めてでした。

PS.○○先生新天地でも頑張ってください。(是非清原なみのスキンヘッド+ダイア
モンドピアスで、、、ってやりすぎか!)

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○○です。

○○先生、遅レスですが、術者経験による合併症頻度の資料ありがとうございました。
確かに、50例を超えると成績は安定するようですね。10年以上前でこれですか
ら、ディバイスの通過性、操作性の上がった今日ではlearning curveはもっと良好な
のかもしれません。○○先生からもらった聖ルカ病院のカリキュラムを半分に短縮し
たコースでも何とか行けるかも、と勇気付けられました。
○○先生、○○先生、○○先生のご意見も心に沁みました。あわてて次のステップに
進んでも、技術の裏付けなく、合併症に対処できず、決して良い術者にはなれないと
いう真実だと思います。Aggressiveな方ほど忍耐強く、慎重であることを肝に銘じた
いと思います。

Wire perforationの件ですが、当院では、CTO以外で3例経験しましたがすべて
whisper MSでした。幸い軽度でバルーンlong inflateで止まりましたが、初級者が
ディバイス持込のときにwire先端が次第にずれてきた例が2件で、大変良い製品です
が、初級者は使用を控えたほうが良いと考えています。Athlete GT powersoft SV
は、側枝の分岐がきつかったり、蛇行しているときに使えるように先端のメモリー部
分は短くし、コイルのサポートはよりよくしたものです。結構気に入って使っていた
のですが、先端の柔らかい部分が短い分、floppy wireでもこういうことが起きるこ
とがわかり、勉強になりました。

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○○です。

術者の症例数による成績の差は、ちょっと探してみたら、古い
データですが(1990〜1992)、ここにありました。

http://www.fac.org.ar/scvc/llave/interven/krone/kronei.htm

50例を超えるとcomplicationはかなり少なくなり、200例
を超えるとACC/AHA lesion typeに依る差はかなり少なくなり
ます。

術者の個人的な器量の差もあるでしょうが、上のはPOBAが多か
った時代のデータなので、今のもっと発展したデバイスならば
、術者はもっと早く独立するでしょう。ガイドワイアを入れる
のが learning curve が一番長いみたいです。私はフェロー達
には、LMTやCTOでない限り、バルーンやステントを使えるよう
にしておりますが、ガイドワイアは私が入れる時が多いです。

私は幸運なのか、最初のprimary
PCI以外にはまだ致命的なcomplication
(緊急手術やpericardiocentesisなど)には殆ど出会ってあり
ません。ファースト術者のGwon先生の指導の為だと思っていま
す。でもいつかは致命的なcomplicationに会うのがインターベ
ンションニィストの宿命でしょう(^_^);


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はじめまして。
このたび、TRA-netに参加させていただくこととなりました。
最初にお詫びしておかなければなければなりませんが、勤務移動により参加希望時点
での病院○○と現在の病院が異なります。新しい4
月からの勤務先は○○病院なのですが、○○先生がこのnetに参加している
のかどうか全く知りません。したがって、非常に大胆なのですが、私自身は初心者同
等ですので、広く皆さんの意見を聞かせていただければ、視野が広がるとおもい参加
を決意しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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○○です。

Medtronicから連絡があって、“とうとう、Launcherの厚さについて“本社”の了解
が取れたので、データを開示します”、とのことでした。内容ですが、“6Frは、
Launcher・Zuma2とも0.006inch、7FrはLauncher・Zuma2とも0.007inch。”という
simpleなものでした。多分、皆さんにも連絡があるかと思います。私は、最先端の厚
さあるいは面積を開示するよう求めたのですが、これはいったいどこの厚さなのか
は、一切わかりません。“有効数字一桁”というのも、すごいです! 6Frは、外径
は同じはずで、内径はかたや0.071、かたや0.070なので厚さが同じというのは解せな
いですが、“有効数字一桁”ですから、じつは、厚さは0.0055と0.0064なのかもしれ
ません。どちらも、四捨五入すれば0.006です。当然、面積にすると二乗で効いてく
るので、実際は、かなりの違いになります。内腔は“有効数字二桁”で、こだわりを
見せるのに、厚さになると、なぜか、“有効数字一桁”でしか教えてくれないんです
ね。

先日お見せしたMedronic自身からもらった画像をみても、同じ厚さにはとうてい見え
ないので、いまさら、(有効数字一桁であれ)“同じ厚さだ”、と言われても、私は
納得できないものがあります。ということで、別の画像をお見せしたいと思います。
(Medtronicから提供をうけたものではありませんが)カテーテル先端を縦に切っ
て、200倍に拡大した写真です。”百聞は一見にしかず”、ということで、添付ファ
イルをみてください。この画像をご覧になると、物性的には、tipから先端が強度的
に硬く、primary curveも強いカテーテルなので、taperのかかったtipには、単位最
先端断面積あたりに大きな応力がかかり、ある条件(多分moderate以上にplaqueがつ
いて脆弱になっているところに、直角に近い角度でカテーテルがあたった状態でしょ
うか?)下で冠動脈近位部に剃刀のように食い込み、深い深度の、重篤な損傷を惹起
しやすいと思えませんか?

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○○です。
いつも、いろいろとご教示いただきありがとうございます。

ロータブレーターの施設基準に関して教えてください。

当院もようやくPCIの数も増加してきて、昨年1〜12月までの間にPCI数は252件(冠動脈
ステント留置術(=ステント留置を行った数)=204件、冠動脈形成術(=バルーン形成術
のみで終了した数)=48件)となることができました。
PCI件数が200件を超えればロータブレーターの施設基準の取得も可能ではないかと思
い、今年度に申請をしてみましたが、社会保険事務所から不受理というお返事をいただ
きました。
理由を尋ねてみたところ、施設基準の項目として「経皮的冠動脈形成術を年間200例以
上実施していること」という項目が当院では基準を満たさないということでした。
この「経皮的冠動脈形成術」は「ステント留置術」とは異なり、あくまでも「バルーン
形成術」であり、当院では48件ということで不受理ということでした。

そこで、ロータブレーターを取得されている施設の先生方にお聞きしたいのですが、本
当に施設基準を取得するためにはバルーン形成術が200件以上ないと取得できないので
しょうか?

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> そこで、ロータブレーターを取得されている施設の先生方にお聞きしたいのですが、
本当に施設基準を取得するためにはバルーン形成術が200件以上ない
> と取得できないのでしょうか?

PCIが年間200例以上だったと思います。従ってStent留置もDCAも数に入れてよいと思い
ますが。ただ心臓外科の常勤医がいてバイパス手術を年
間30例以上やっているという条件もついたと思います。

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○○です

4月からスタッフが一人異動・減員になり、少々過労気味です。
一年前に導入した島津のFPDシステムも疲れが出てきたのか(?)、日曜の緊急カテ時
に管球が故障してしまいました。

早朝のVSAの緊急カテまでは、問題なく検査できていたのに...。
その後、昼前にAMIが来院しました。悲劇は前触れもなくやってきました。
患者さんをカテ台に乗せてradialを麻酔、GWを入れてさて透視という段階でX線が出な
い!システムをリスタートしてもだめ!
すぐにサービスに連絡しながら原因を調べたところ、管球の「Starter Error」という
メッセージが出ていて、復旧は不可能と判明しました。
患者さんのvitalは落ち着いており、事情を話してK記念病院に搬送し、無事にPCIが行
われました。

導入して一年で管球がトラブルとは...、ショックです。
その後すぐに島津の技術者がやってきて、管球を交換し(2000万はするそうです。もち
ろん保証期間だろ!)、その日のうちに検査可能になりました。

故障の原因は、X線を発生させるタングステンフィラメントの回転部分でした。この部
分は透視時に6000rpm位の高速で回転させる必要があるそうで、
以前は機械式のボールベアリングだったのが、現在ではリキッドメタル(水銀みたいな
もの?)で浮かせて摩擦をなくし、騒音を減らしているそうです。
以前の装置は透視を踏むと、モーター音が大きくなってましたね。
この部分がなぜか浮かずに、フィラメントのユニットが支持体に食いついた状態だった
ようです(ハードディスクのヘッドがスタックするような状態?)。
まだ導入して一年もたってないので、金属疲労等の問題ではないことは確かです。もし
かすると、構造的な問題かも知れないということで、これから分析して
みるようです。

全国の約30施設で、このDigitex Safireが導入されているそうです。
同じ問題が起こる可能性もありますので、詳細がわかるまでは患者さんをカテ台に乗せ
る前に、透視が出るかを確認したほうがいいですね。

それにしても、島津サービスマンの動きの早さには感心しました。
最近、カテーテル関係のトラブルの話が多かったので、対応の違いを考えさせられまし
た。

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○○です。
昨年度から、研修医のスーパーローテーション義務化という訳のわからない制度
がはじまったようです。
これに伴い、○○病院では総合内科制と称する不思議な体制がスタートしまし
た。
簡単に言うと、内科の病棟はどこのフロアーにどこの科の患者が入ってもよいこ
とにし、それに対してどこのフロアーにもいろんな科の医者を張り付かせるとい
うものです。
たとえば、循環器の病棟に循環器の医者が8人、他に消化器、呼吸器、腎臓、糖
尿が6人といった具合です。そのほかに研修医も8人くらい。患者数の半分以上
の数の医者が張りつかされているにもかかわらず、全くうまく機能していませ
ん。
これのそもそもの意図は、研修医が半年間で内科全般を勉強できることを目的と
したようです。それならば、ひとつのフロアーでじっくり勉強すれば良さそうな
ものですが、なぜか研修医は1ヶ月ごとに病棟を移動させられています。
もともとスーパーローテーションの対策として始まったシステムですが、あまり
にも不評で、現場のスタッフは辟易しています。
みなさんの病院における、
1)スーパーローテーション対策
2)スーパーローテーションの評判
3)スーパーローテーションの意義
などはいかがなものでしょうか。
来週、スタッフと病院長で話し合う場が設けられる予定なので、全国の皆さんの
ご意見を是非反映させたいと思います。どんな意見でも結構ですので、どんどん
ご意見をお寄せください。

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○○です。

年間PCI700以上の病院で7年ほど研修医やレジデントの教育に携わっています。
専門性が高い病院である性格上、一年目の研修医は引き受けていないので直接的にはス
ーパーローテーションの実害を受けていないといえます。しかし、当院にやってくる2
年目以降の研修医を見ているとスーパーローテーションの影響が出ている実感が強いで
す。具体的には 1)常に主治医ではなく’サブ’として働いてきているので責任感が
希薄である 2)知識が非常に浅い範囲に限定していて、あること(疾患)を奥深く突
き詰めて考えることができない という感じです。もちろん同じ医者ですからスーパー
ローテーション以前の研修医と比べポテンシャルが低いという実感はありませんがとに
かく、’浅い’です。
○○先生がご指摘されているように日本でのスーパーローテーションはとても問題が多
いと思います。おそらくはアメリカをまねて作ったのだと思いますが日本の現状では大
変無理があるという気がします。具体的には
1)教育をする側の準備がぜんぜんできていない。
2)教育をする側に(責任者となるリスクはあっても)メリットがあまりにも乏しく教
育の苦労に対する代償がまったくといってない。
3)教育を受ける側(研修医)にがんばったことに対する将来における対価がまったく
見えない。(アメリカのように研修医/レジデントでの高い評価→将来の高収入&高い
社会的地位といったものが確立していない)ゆえにがんばらない。
といった感じでしょうか。もちろん受け入れる側にも今まで研修医を安価な労働力とし
てしかみていなかったり自分の仕事の代わりをさせているだけのベテラン医師が結構い
たことも事実でしょうし研修医や制度ばかりを批判はできないのかもしれませんが。
ただ、いずれにしましてもただアメリカの真似をするだけでいい教育ができるとは思え
ませんしなにより制度を考えている方々がほとんどすべて教育現場を知らない人たちで
すのでいずれは(小中学校でのゆとり教育が崩壊しつつあるように)制度そのものが破
綻してしまうのではないでしょうか。

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○○です。
PCIとは関係ありませんが、
MAC派の先生は、OSXの環境下で、統計解析softはどのようなものを使っていますか?
もしよければ教えてください。

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○○です

自宅のPCは、SE/30, IIci改、PB5300, iMac, iBook,
PBG4と、Macしかないという、Mac一筋人間です(もちろん古いのもちゃんと作動しま
す)。
OS
9時代は、StatViewという名作がありました。でもその後は開発を断念したようです
ね。今はJMPというソフトを主に使ってます。JMPは操作も
Visualで慣れるのも早いです。解説書もいくつかでています。SISTATやSPSSよりは安い
のも魅力です。StatViewでは時系列解析がで
きませんでしたが、JMPなら簡単です。先日の突然死と気温変化の分析では重宝しまし
た。

ちなみに、画像処理ではImageJ(NIH ImageのOS
X版)、DICOM関係ではOsiriXをたまに使ってます。どちらもフリーウエアですが、あま
りにも多機能すぎてまだ使いこなせません。OsiriX
ではMultisliceCTのDICOM画像から、簡単に3D画像を作ることができるのはありがたい
です。

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○○です。
当院は500床の総合病院です。
研修医のスーパーローテーション(SR)制度に翻弄されている1人です。
当院の内科系には4病棟(呼・消・総合・循)ありますが、病棟毎の個性がありますの
で、1病棟で3ヶ月以上の滞在期間がないと実りある研修にはならないと考えて、内科を
まわる6ヶ月間で2病棟と割り切っています。各病棟ごとに担当の指導医が1名決まりま
す。
内科系を希望するSRには2年目の自由選択科目の時に、回りきれなかった病棟を回っ
てもらうことにしています。
昨年までの試行で、2ヶ月3ヶ月4ヶ月の研修医の習熟パターンからこのような設定にな
りました。つまり、何をしているのか見て患者の流れを把握するのに1ヶ月(お客
様)、専門的な言葉やカンファレンスでの話の展開を理解して責任を持って指示の手配
が出来るようになるのに1ヶ月(経験者)、指導医の考えを予想して自分で指示が出来
るようになるのに1ヶ月(研修医)。さらに1ヶ月あれば応用編が可能と思います。
今回のSR制度には全国的な基準に則った評価が求められていますし、指導医が責任を
持ってSRを評価するにはこのくらいの時間が必要なのではないでしょうか?1ヶ月で
はお客様で終わりますよね。また、SR制度の意義を考えると、自分で病態を判断でき
るくらいの経験が必要だと思われ、実になる経験を積ませてあげたいものです。実際S
Rは3ヶ月の研修を喜んでいるみたいです。
しかし他の科の研修期間は、経験を積むにはかなり短いために、現在のSR制度で本当
に良いのか、という疑問の声も大きいのが当院の実情です。

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どなたか、Choice PT2の断裂を経験した方はいらっしゃいませんか?

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○○です

私も「まだ、MAC ?」「ライブ有る度に壊れているじゃぁないか」「こりていない?」
などと言われながらも、MAC派です。

私は統計を取る作業が少ないので、必要があるときにはclassic環境でのStatViewで作
業をしております。

StatMate IIIやKaleidaGraphというものにもひかれているのですが、どなたかご使用
されている先生はいらっしゃいますでしょうか?
http://www.apple.com/jp/articles/medical/software/001.html
http://www.apple.com/jp/articles/medical/software/004.html

....実は、密かにWINを手に入れたのですが、●●の画像を見る以外にはまだ使用して

りません。
(●●=シネ ですよ、当然)
窓にはどんなソフトが世の中に有るのかも解らない私です。
OFFICE以外に、おすすめ、もしくは必要ソフトを教えてください。

○○先生もSE30とはマニアックですね。すばらしい!
私も持っていますけど、...もう数年動いていません..でも捨てられない。

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○○です。当然MAC派です。仕事ではPMG4, 居間にiBook, 娘(LISAと言います。ちなみ
に息子は力(Power PC
のPower)です。)にiMac, かみさんはWin, File Server は玄人志向の玄箱(CPU は MAC
と同じPower
PCです。)をHackしてDebian化したもの, そしてプリンタサーバーはAirMac
Expressです。最近WinにRendezvousいれました。Appleの技術はやはりすごいです。
え、PCIのmailinglistでしたね。失礼しました。

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○○です。

○○先生は相当なMacマニアとお見受けしました。
私はあまりheavyな改造はやってませんが、古いmacのスイッチを入れて、たまにゲーム
なんかをやってると、そのインターフェースの素晴らしさに感
動します。
わが家にもWinXpはあるのですが、それは私のPBG4の中=VirtualPCです。

○○先生、SE30は、電源ボードのケミコンを新品に変えて、電池を交換すると、たいて
いは作動しますよ。

MacOSXで作動する統計ソフトで、一番コストがかからないのはExcelのマクロです。イ
ンターネットを探せば、統計のマクロがけっこう見つかりま
す。
Excelを使った統計解説書についてるおまけなどは、Win/Macのどちらでも作動するもの
があります。多変量解析のもありますよ。

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○○です.

 ○○先生、お久しぶりです.先生の百番弟子、不肖○○は先生の教えを守りながら静
岡で細々と生き長らえています.

 > どなたか、Choice PT2の断裂を経験した方はいらっしゃいませんか?
 PT2はL、Mともに数本づつ使いました.使用は主に、KBTのための、ステント横穴から
の側枝選択です.
 しかし側枝をPT2で選択した後ステントを本幹に留置、最後にPT2を抜くようなことも
何例かしています.ステントと血管の間の抵抗がけっこう強く、抜く際に力を入れて引
っ張らざるを得ないこともありましたが、幸い断裂は経験していません.
 先生が経験(?)された断裂は、どのような状況であったか教えていただければ幸いで
す.同じ状況下では注意したいので.

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○○です。
この度はTRAnetメーリングリスト登録有難うございます。先輩諸先生方の指導を受けな
がら現在まだまだ修行中です。患者さん・医療従事者双方にとってcomfortableな心カ
テの為勉強・工夫を重ねたいと思います。今後もいろいろ御教示の程宜しくお願い致し
ます。

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○○です。この度はTRAnet登録有難うございます。私は3月まで○○病院の○○先生と
○○先生のもとで修行させて頂いておりました。そこでTRAに出会い、(YUMIKOに出会
い)TRAの素晴らしさに感化された次第です。4月より大学病院へ復職しましたが、当院
はまだまだTFAが全盛で、今後患者様の苦痛軽減や入院日数の削減に向けてTRAへ移行し
て行く方向で考えております。
TRAにただこだわるのではなく、TRAの可能性を拡げられるinterventionistになれれば
と今後も努力していきたいと思いますので、いろいろ御教示の程宜しくお願い致しま
す。

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○○です。

Choice PT2の話が出ましたが、これは以前のChoice PTと比べて、どこが進化し
ているのでしょうか?
教えて下さい。

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TRA-netの先生方

皆様、初めまして。今回新たに登録をいただきました○○と申します。
○○大学医学部付属病院、○○記念病院、○○大学病院を経まして
インターベンション治療に関わって参りました。
この4月よりふたたび○○病院に勤務することとなりました。
TRA-netの先生方ともいろいろな意見交換をさせていただきいろいろと学び、
実践していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

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 このたびはTRA-netに参加させていただきありがとうござい
ます。

○○県立病院循環器内科の○○と申します。

平成9年○○大学卒同循内入局で、2年研修後は大学院で3年間
ひたすらマウスにMIを作って実験していました。
それからカテに従事し始めましたので、カテ歴4年PCI歴2年の
まだまだ初心者ですが皆さまの知恵・経験のお裾分けに預かる
ことができればと考え入会させていただきました。

「聞くは一時の恥」の精神で、下らない質問をするかもしれま
せんがよろしくお願いいたします。

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○○です.
○○先生はじめまして、いつも勉強させていただいています.
>Choice PT2の話が出ましたが、これは以前のChoice PTと比べて、どこが進化し
ているのでしょうか?
教えて下さい。

昔のChoice PTはあまり使ったこと無いです. 僕の中ではPT2は「先端カーブがつけや
すい(シェーピングリボンなるものが新しく先端につけてあるらしいです)ハイドロコー
トのワイヤー」という位置づけです.先端カーブのメモリーも比較的良いのでは、と思
っています.硬さはneo'sとの比較で、soft ≦ PT2のL < PT2のM < inter. と
いった感じでしょうか. 側枝の選択・ステント越しの側枝選択に使用する機会が多い
です.

私が知らないだけかもしれませんが、これまでに無かった感じのワイヤーです.以前の
ものとの構造上の違いなどはよくわかりません.

以上、釈迦に説法でした.ちょっと発言してみましたが、とんちんかんでしたらごめん
なさい.

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○○です

PT2は以前のChoiceと違ってコアワイヤーがナイチノールのようです
テルモのRunthrouと同じらしいです (パテントの問題で全く同じではないようです
が・・)
今までのCoating wireとは全く違った操作性です

でも、PT2はマイクロカテを使っていたときに妙な抵抗感を
感じて、それ以来あまり使っていません

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このたびはTRA-netに参加させていただきありがとうございます。
今回、新たに登録させて頂いた○○大学医学部付属病院の○○と申します。

1年前まで、○○県立心臓血管センターで勉強させて頂き、1年前より
○○にてチュウベンをしているところです。

まだまだ初心者なものですが、今後も御教示の程宜しくお願い致します。

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