第114集


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○○です。

当院でも透析患者さんは多いのですが、Cypherをなるべく入れるようにしています。
パナルジン内服による問題はないようです。
透析患者さんにはASOなどでパナルジンを内服されている方もいますし特に心配しなく
ていいのではと思います。

ところで、最近あった症例ですが、3週間前にLAD#6にRota+Cypherを行った患者さん
が吐下血(露出血管を伴った胃潰瘍)で入院し
パナルジンもバイアスピリンも全てきってヘパリンでしのいでいたのですが、
エタ注で露出血管からの出血はコントロールできたものの潰瘍底からのoozing型出血が
止まらないためヘパリンまでもきって潰瘍の治療を行い、
幸いにも血栓閉塞をおこさずに無事に乗り切ることができた症例を経験しました。

ほんとうに冷や汗かきました。これからは全例にH2blocker投与しようかとも考えてい
ます。

TRAnetの先生方にお聞きしたいのですが、特にCypherを使用する予定の患者さんに対し
て事前に胃カメラなど行っているのでしょうか?

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○○です。いつも勉強させて頂いています。ROMですいません。

 (本筋から少しずれてしまいますが、)教えて頂きたいのですが、私はCypher留置患
者様は勿論、ステント留置患者様にはすべて(既往歴、GIFで潰瘍無くても)H2ブロッ
カー内服して頂いています(アシノン150mg1日1回)。チクロピジン終了後も肝障害等
副作用なければそのまま継続しています。アスピリン投与開始する時も、抗潰瘍薬をど
うするか悩みます。

 何かレジメン、エビデンス等ありましたら是非お教え頂けませんでしょうか。

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○○です。

大変な症例ご苦労様です。

ただ、出血性合併症については、ヘパリンはSATの予防には無効なので、私は、(も
ちろんパナルジンは中止しますが)バイアスのみにして何とかしのぐことを原則とし
てきました。ヘパリンは使いません。大昔、Palmatzの時代、大出血のためにヘパリ
ンのみにしたらSATが生じた症例も経験しました。もちろん、どうしても出血がとま
らず、それで生命の危険があれば、お祈りしながら、バイアス中止もしかたないで
しょう。

全員に胃カメラやることはありませんが、ちょっとでも、小球性あるいは低色素性の
貧血があれば、上部だけでなく下部も(いつぞや申し上げましたが、IHDはあるわけ
ですから)バイアスピリン継続のまま、まず、観察のみで内視鏡実施しています。

あと、一般にアスピリンによる潰瘍に、H2ブロッカーの予防効果は疑問視されていま
すよね? あと、レセプト大丈夫でしょうか? ですから、粘膜保護剤のほうがよい
のではないかしら?

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○○です
久々の投稿です。

 査定の厳しい福岡県では、胃・十二指腸潰瘍の病名が付いている患者さんで、パナル
ジン+H2
blockerを投与されている場合、例外なくパナルジンが切られます。パナルジンの添付
文書に、出血性潰瘍には禁忌と書いてあることが根拠のようで
す。どうしても投与したい場合は、難治性逆流性食道炎の病名に変えています(本来は
望ましいことではありませんが)。

 また、H2
blockerの予防投与については、私も反対意見です。PCIを行う患者さんは高齢者や腎機
能障害を持っている確率が高く、持続時間の長いH2
blockerだと副作用が出やすいことや、○○先生が指摘されているように、予防投与の
効果自体が疑問視されているからです。
 当院では、上部消化管の問題が考えられる症例では粘膜保護剤(ムコスタやプロマッ
クなど)を、消化性潰瘍の既往がある人では病名を食道炎にした上で
H2 blockerかPPIを投与しています(最近はPPIの短期投与が多いです)。

 服薬方法の指導も重要です。一般的に薬剤による消化管障害は、服用後に水を少しし
か飲まなかった場合に出やすい傾向があり、薬剤の胃内停留時間をなる
べく少なくするため、食後・十分な水分で服薬させるよう薬剤師が指導しています。HD
患者は普段から水分制限があるので難しいかもしれませんが、配慮は
必要でしょう。

 H2
blockerの副作用としては、高齢者では眠気・不眠・興奮・譫妄などの中枢神経系症状
が出やすいようです。これらの副作用は、おそらくヒスタミン拮
抗薬全般(ポララミンなどのH1 blockerを含めた)の特長でしょう。PPIだと少ないよ
うです。

 ところで○○先生の病院では、"消化器界のN吉"と呼ばれたK先生がおられると思い
ますが、この件に関してはどういうご意見でしょうか?

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○○です。

○○先生はじめ、○○先生、○○先生どうもありがとうございました。
大変勉強になりました。

ヘパリンに関してはたしかに効かないのでは?という意見もありましたがなにも投与し
ないより少しは効果あるのではという気持ちで投与していました。
H2blockerは先生方の意見を参考にしていきたいと思います。


おくればせながら○○先生御出版おめでとうございます。是非買います。いや買わせて
いただきます。
先生のPCI時の理論的な説明はとても勉強になっています。それが本になるのであれば
是非ともほしいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

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○○です。
ながらく画像をお届けしてませんでしたが、
>元々Bx >Velocityのときもこういったタイプのfocal >resteosisはあったんでしょう
が内膜肥厚によるその他多くのrestenosisにまぎれて気がつかなかった、というのが本
当の所ではないかと私も思っています。
という以前の○○先生のコメントに関して、本当にあった!BMS fractureによる再狭窄
例のIVUSを先日発見しましたので、提示します。
この症例がまだカルテを検索してませんので、詳しいことはリクエストがあってからに
しますが、おそらく他院で約半年前に入れられたBMSで種類に関しても情報がありませ
ん。(すみません)
RCAのProximalからOstialに入ったBMSのCenterに再狭窄がきており、そこにはステント
ストラットがかなり乏しい所見があります。
○○先生のDistributionの論文でもfractureのことが言いたかったのだと思うのです
が、個人的にはCY再狭窄にはDistributionではなくfractureがかなり関与しており、こ
れはやはりBMSでも起こっていたと考えてます。今年に入ってからおそらく10例くらい
のCY再狭窄例のIVUSをみましたが、50%以上の症例にfractureが起こっている印象があ
ります。(漠然としていてすみません。いずれ正確な数字が出せると思います。)なか
にはどうして再狭窄したん?と聞きたくなるほど完璧に見える症例もあります。これら
はCYの限界ではないかと思ってますが、いつfractureするのかが非常に興味があるとこ
ろです。
ステントの画像をStent Proximal Edge, Distal Edge, Fractureの3点でコピーしてし
まって両端のステントがわかりにくいかもしれません。不評でしたら明日もう一度写真
を撮ってきます。がFractureのところが再狭窄しておりほとんどストラットがみえませ
ん。長さがIVUS上13ミリでおそらくVerではないかと思われます。




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○○です。
すみません。画像がわけわかりませんね。
IVUS画像は一番上がBMSのFractureの画像で、次がBMSだけにNIHがしっかりはったProx 
Edgeで最後がSuperficial CalcいっぱいのDistal Edgeの画像です。ストラットが見え
にくいところばかり選んでしまってすみませんでした。

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○○
この症例は完全にstrutがない部分(gap)を認めませんから、partial fractureの可能性
は高いと思います。ただ完全なgapになってないかぎり、長軸方向のstrutの
distributionを否定出来ないと思います。しかし、postのIVUSが揃うと、post時とFUと
比較してfructureと言えるかもしれませんね。○○先生、この症例は他院で
implantationされたので、post-IVUSありませんよね??
TRA-netのみなさん、急性期(post)のpartial fractureを証明する良い方法がありませ
んか?

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○○です

留置直後のNonuniform Strut Distributionもしくは
Partial Fractureが存在してるかもって昔にTomTecを用いて
調べたことがあるのですが、その当時の当科のIVUSはEndsonicだったので
StrutのDistributionは証明できませんでしたが
今のCIVISの画像であれば見えるかも知れませんね
ただしPull Backは0.1mm/sです・・・
あるいは内視鏡でしょうか?

留置直後のDistrubutionが時間経過とともにFractureになるんでしょうか?
それとも留置直後からPartial Fractureって存在するんでしょうか?
ご教授下さい

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○○です。
>この症例は他院で implantationされたので、post-IVUSありませんよね??
残念ながらこの症例は他院の症例なのでPost IVUSはありません。私がFractureと
Distributionの違いを認識できていないからかもしれませんが、ストラットの数が変わ
らないのがDistributionで明らかに減ったらpartial fractureで完全になくなったら
Fractureでいいのでしょうか?
>留置直後のDistrubutionが時間経過とともにFractureになるんでしょうか?それとも
留置直後からPartial Fractureって存在するんでしょうか?
私個人のあくまでも想像ですが、FractureとDistrubutionは根本的に違うのではないで
しょうか?Fractureはやはり心拍動の慢性的ストレスによって起こり1ヶ月以降に起こ
っているのではないでしょうか?(それに関してもうひとつ興味深い画像があるので後
ほどアップします。) ちょっと乱暴ですが、この症例で言いたかったことはCYの
Fractureの再狭窄は一ヶ月以降にBMSのFractureと同じ原因で起こっている可能性を疑
わせるということです。どうでしょうか?
考えれば考えるほどわからないですね。

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○○竹林です。
私がFractureと Distributionの違いを認識できていないからかもしれませんが、スト
ラットの数が変わらないのがDistributionで明らかに減ったらpartial fractureで完全
になくなったらFractureでいいのでしょうか?
長軸方向にdistributionをおこせば、strutは少なくなると思います。ただ、長軸方向
のdistributionは、3DIVUSを使っても証明は難しいでしょう。ただ、私が、あの論文を
書こうと思ったとき、strutが少ないのは、partial fractureしているのでは、とCR
Fの中で言い張ったのですが、その意見に大御所G先生(以下コードG先生)は納得さ
れなかったため、○○先生も御指摘の如く、distributionで結論づけたのです。
その時は、自分のなかで"partial stent fracture"という言葉がマイブーム(死語?)
で、みんなに流行らしたかったのですが、CRFの一部に流行っただけで廃れていまし
た。
私個人のあくまでも想像ですが、FractureとDistrubutionは根本的に違うのではないで
しょうか?Fractureはやはり心拍動の慢性的ストレスによって起こり1ヶ月以降に起こ
っているのではないでしょうか?
あくまでも個人的な意見ですが、fractureも、distributionも、直後でも起こりうる
し、○○先生のご高察のように、慢性期でも起こりうると考えます。コードG先生は、
絶対認めないでしょうが、慢性期に徐々にストレスで、distributionするようなことが
あってもおかしくないと考えます(stentのchronic recoilは起こらないと、考えれば、
その理論は絶対ありえませんが)。慢性期に、partial fractureやdistributionが”起
こってくる”ということを是非CRFで証明して下さい。
それに関してもうひとつ興味深い画像があるので後ほどアップします。 ちょっと乱暴
ですが、この症例で言いたかったことはCYのFractureの再狭窄は一ヶ月以降に BMSの
Fractureと同じ原因で起こっている可能性を疑わせるということです。どうでしょう
か?
たしかにcypherで起こっていることは、VXでも起こりうりますよね。

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○○です。
 H2ブロッカーについては皆様消化管に問題なければ投与されていないとのこと、実際
どうされているのか教えていただき参考になりました。○○先生、○○先生、○○先生
有難う御座いました。

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○○です。
○○先生他沖縄の先生に質問です。
東京では冬になると明らかに心不全の患者さんが増えます。AMIも増えます。AMI
は真夏のすごく暑いときにも多いですが、やはり冬場の方が多いです。
最近沖縄に旅行に行こうと思っているので、よく天気予報を見ていますが、東京
と沖縄では明らかに気候が違います。
心臓の悪い人にとっては温暖な気候の方がいいと思うのですがいかがでしょう
か。
はたして東京と同じような傾向はあるのでしょうか。
以前、青森の病院に勤めている友人に同じような質問をしたら、「冬場は出稼ぎ
に出ている人が多いから、意外とAMIは多くない」??というコメントをもらい
ました。
たしかに場所柄、東京に出稼ぎに来ている人や旅行に来ている人が、AMIで運ば
れてくることはありますが。。。。
あと、沖縄のお勧めスポットやおいしいお店などご存知でしたら、教えてくださ
い。
それと、今年に入ってから、トルナスが変形して抜けなくなった症例と、テルモ
IVUSが引っかかって抜けなくなった症例を経験したので、近々投稿させていただ
きます。

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○○です。

レスがおくれまして申し訳ありませんでした。当直が続いていました。

沖縄でもおなじく冬場がAMIは多いです。
確かに平均気温は本土に比べると高いのですが、本土から来ている先生でも沖縄に1年
も住むと体が慣れるというか寒さに弱くなるようです。
おそらく心血管のイベントは絶対温度よりも気温の変化の度合いに関係しているのでは
などとも思うのですがどうでしょうか?

本土の傾向はどれくらい冬場にAMIが増加するかよく知りませんが、沖縄でも冬場にAMI
が多いのは確かだと思います。データは今はないですが・・・

でも青森ではほんとうに冬場AMIが少ないのでしょうか?以外です・・・○○先生そう
なですか?

沖縄のお勧めスポットはいっぱいあるので、また別メールで・・・

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○○です。

旅行の経験しかありませんが、沖縄よりさらに南の、香港や台北でも、期間は短いで
すがしっかり冬という季節は存在します。先週後半、香港に行く機会がありました
が、寒冷前線の影響もあって、最高気温は10度前後と、かなりの冷え込みでしたし、
帰りの機内からは、台湾・新高山の山頂がうっすらと雪化粧しているのが見えまし
た。とてもきれいでした。バンコクか、シンガポールくらいまで南下しないと 、冬
の影響からは逃れられないのでは? と思います。

そして、東南アジア圏まで下りると別の要因が見えてきます。冠動脈の中膜までおよ
ぶ深度の深い石灰化が、明らかに高頻度になります。ですから、ステントを持ち込む
際、よくひっかかります。パームオイルやココナッツミルクといった食生活の違いが
影響しているのでしょうが、はっきりしたことはわかりません。医療保険制度も、そ
れほど完備しているわけではないので、それなりに悪くならないと医者にかからない
ことも影響しているのでしょう。

疫学は難しいと思います。

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○○です。

○○先生の食生活についての指摘で思い出しました。
沖縄県はもはや「長寿県」ではなくなり一気に平均寿命が低下する。といわれていま
す。
戦後米軍からもたらされた高カロリー・高動物性タンパク食が大量に沖縄に入ってきて
いままでの沖縄の食生活がガラリと変わってしまったことが原因といわれています。現
在ではファーストフード店がこの小さな島にしてはかなり多いとの指摘もあります。

そういうこともあり沖縄でも虚血性心疾患は決して少なくないと思います。

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○○です

今日も吹雪です。積雪は170cmくらいかな?
それでも今朝は暖かく、0℃でした。

今年は雪が多く、雪かきによる狭心症発作や心筋梗塞、さらにはCPAが続いておりま
す。
外来で「雪かきはダメだよ」と患者に話すと「じゃぁ、どうやって生活すればいいん
だ!」と逆ギレされてしまいます。今年は毎朝、家の前が膝上くらいの積雪になってい
るのは当たり前でしたので。

冬のAMIは多いです。心不全も多いです。
でも、本当に寒い日が続くのではなく、昼にそれなりに暖かく夜になって冷える時の
方が多いように感じております。
科学的ではないのですが、心臓の予備能がぎりぎりの人は変化に耐えられないのでしょ
う。

確かに、働いている人よりも高齢者の方が多いかもしれません。
カテ台帳をみて確認してみます。

冬の青森は仕事無いのです。
例年だと「除雪」の仕事はあるのですが、今年は新潟方面に除雪部隊が出稼ぎに行っ
ているようです。
地震のために、青森で除雪をするよりもずーっと給料がよいらしいので、除雪に必要
なブルドーザー・ダンプカーなど多くの重機材も新潟に行ってしまったのです。
青森は雪が降っても、お金もなければ人もいないし機械もないという3重苦らしいで
す。
そして、一般市民が偽性になっていく....あぁ、哀れな県民達。

青森から出稼ぎに出て他県で倒れて重傷になる方も多く、教授になったばかりの○○
先生にもご迷惑をおかけ致しました。済みません。

青森の食生活は、元々漬け物文化で毎日の塩分20〜30gくらいあるところにファースト
フードが加わって、そりゃぁひどい物です。
若くても3枝ボロボロの人も結構います。DM(-)であればそんなに堅くないのがまだ救
いです。
日本中どこの居酒屋でも“漬け物”と注文する自分も反省しています。まだ胸は苦しく
なっていません。

沖縄...夢の世界です。もう、アロハと短パンOKですか?

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○○です。

沖縄のAMI,心不全発症のの季節変動については以前の県医学会で大学の先生が発表さ
れていたので
調べたのですが まだ見つかりません。すみません。
ただ、印象から言うともちろん冬にも発症数は増加するのですが、意外と4〜5月の連
休前に急に熱くなる日にも
AMIで運ばれてくることが多いように感じます。(それで連休がつぶれるので、印象
が強いのかもしれませんが・・・)

また、○○先生のメールに関連しての話ですが沖縄では 肥満に伴うメタボリック 
シンドロームが大きな問題になっており
2000年の平均寿命の全国統計で沖縄の男性はそれまでの1位→26位に急落していて、
その原因もメタボリックにあると予想されています。
(発表は2002年末で2003年1月?のニューズウィークでも大きく取り上げられていま
す。ちなみに「女性は1位を維持しているようです)
現実的に沖縄では肥満に伴うメタボリックの患者が急増しており、平成16年の沖縄の
南部の市町村と兵庫県A市、北海道K市との比較では
75gOGTTで正常型を示したのは沖縄:27%、兵庫:54%、北海道:60%と沖縄で糖
尿病〜前糖尿病の方が異常に多いとのことです。
外来でも県外からこられた方に比較して肥満の多いかたが多いのは事実です。(当院
では腹囲などもドック時に計測しています)

ファーストフード店が多く原因にもなっていますが、沖縄の車社会も運動不足を助長
しています。(近くのスーパーへの買い物も車で出かける人が多いのですよ。)
また、昔から沖縄では親戚で集まることも多く、その際子供や孫に対してお年寄りは
「ナーヒンカメー」(もっと食べなさいの意味)と言ってしきりに食べることを勧め
ます。私も子供の頃 「もう、お腹いっぱい」といいたいのに
断られるとがっかりする祖父母の顔を見るのがつらくて 無理に食べていた記憶があ
ります。
昔 戦争でひもじい思いをした年代のお年よりは子供たちに自分たちのようなひもじ
い思いをさせたくなくて勧めたのだと思いますが、
それが摂食中枢を麻痺させ 摂食をコントロールできなくなっているのだとの指摘も
あります。
こんな形で子供たちに影響してきたとも考えられているようですが、何れにしても決
して沖縄の心疾患患者は少なくなく、増加傾向に
あると思います。
(普段、不真面目な私がまじめにメールしました。
○○先生、今日の沖縄は昼からは熱くそろそろ アロハと短パンでもOKですよ。)

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○○です。
○○先生はじめみなさんレスありがとうございます。
AMIは気温や気圧の変化が結構影響するようですね。
心不全はやはり絶対的な温度が影響しそうな気がするんですが、いかがでしょ
う。今年の冬は寒いので、やたらと心不全が多い印象があります。
こういうデータって国内では意外とありそうでないですね。
沖縄と青森で心不全の頻度が同じとは思えないんですが、いかがなものでしょ
う。

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○○大体日本の真ん中,です。
いっそのこと,北海道から沖縄まで,はては韓国までもメンバ
ーはカバーしてるんですから,AMIやCHFに関して評価し
ては如何です?同一レジメで。
TRA−netの本題からは若干それますけど。。。

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○○です。

○○先生、○○先生、心不全の頻度というのはどうやってカウントすればよいのでしょ
うか?

全入院患者との割合?
それとも単純に数?
もしくは、外来の数との割合?
救急患者との割合?
時間外に呼び出された数?
それとも上記の数字の前年比?

教えてください。勉強不足ですみません。

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○○です。うーーーん!そうですねん!
本来なら限定された集団の中での発生を検討できれば(人口1
0万人対など)一番良いのでしょうが。。。ナカナカ大変にな
ってしまいます。アバウトに考えて,皆さん循環器科でお仕事
されている訳ですから,例えば所属の循環器科受診患者に於け
る心不全者の月別,季節別頻度なんてぇのは如何でしょう?少
なくとも傾向は掴めるものと愚考いたしますが。

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○○です。

データはありませんが、私の短い経験によれば、韓国ではAM
Iは一番寒い頃にはあまり多くなく、気温が上がり始める時に
増える傾向があるようです。冬の間家の中に閉じ込んでいた人
々が室外に出て活動するからでしょうか。

ちょうど今頃です。一日に3回も緊急カテをやったりしていま
す。(3月の初に大雪がありました)

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TRA-netの皆様、

そろそろ仕事の重点を、基礎研究からPCIに移したいと考えています。
基本的なことから技術的なことまで、いろいろと参考にさせて下さい。

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○○です。

昨日から20年後のインターベンションを先立って前見ている
ような気持ちで過ごしています。

だからといって大げさなのじゃなくて、単にメガネが折れて、
大学入学の時に買った古いメガネをつけているだけです。

文字やコンピューターの画面は良く見えません。IVUSは少し見
にくいです。が、不思議とシネの画面はほぼ同じに見えて、ガ
イドワイヤーを見るにも不便はありません。昨日深夜のプライ
マリPCIもそこそこ出来ました。

安心した。年をとっても、これで飯を食って生きていける、と
、ほっとした気持ちだ。と言ったら、そりゃ老眼の最初の兆条
だと言われてしまいました。2,3日後、新しいメガネが来た
ら、このタイムスリップも終わるでしょう。

先生たちはcataractの予防などの為に、鉛レンズのゴーグルを
お使いですか?

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○○です。
 ○○先生 新しいメガネが届き、視界がさらに変わったのではないでしょうか。

Radiationに対する自己防護方法に関しまして、うちのカテ室では術者・アシスタン
トともに鉛入りプロテクター・ネックガードを装着するように義務づけており特に術
者には鉛入りゴーグルをするように勧めています。また患者さんから距離を置けるコ
メディカルスタッフにもプロテクターの装着は義務付けています。
 さらに、若い先生方には男女を問わず腰の部分を鉛ガウンで完全に巻くように勧め
ています。 
ただ、鉛が入っているために、最近かなり軽量化されたとはいえ重く、数時間着てお
くとかなり腰に負担がかかります。私はおそらくこのために椎間板の変性を来してお
り(本当です)、身長も以前からすると5cm以上縮んでしまい(これはウソです)ま
した。 その後、鉛入りプロテクターを着る前にリハビリの先生から進められたコル
セットを装着するようになり、腰への負担は軽減され長いPCIでもくじけずについて
行けています。
 これからのPCIを担って行かれる先生方、今のところ腰に問題を抱えていなくとも
コルセットの装着をおすすめします。 なれると安定していいですよ。

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○○です。

ちょっと亀レスになりますが...。
気候条件とAMIに関しての話題が出てました。その答えになるかわかりませんが、以前
心臓病学会で、気温変化と心原性CPAの発生状況について発表した
ことがあります。
5年間のCPA発生状況と、毎日の最高気温、最低気温等とを比較検討したものです。
結局、心原性CPAはその日の最低気温と、前々日の最高気温ー最低気温差に影響を受け
ていることが示唆されました。
AMIの発生状況についても、十分なデータ数があれば気象条件との比較検討が可能だと
思います。

詳細はスライドを参照下さい。

タイトル:院外性心原性心肺停止症例の年間発生状況と気象条件との関連



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○○です。

Launcherガイドカテーテルについて問題提起をしましたが、以後、本件を考
察してきました。ひとつ興味ある事実が判明しました。このガイドカテーテルのtip
の遠位端は、他社競合品に比較して、かなり薄くなっています。鈍的な印象はなく、
先端にむかってtaperがかかっています。これは、(Medtronicさんに提供いただい
た)拡大写真をみれば、誰でも一目瞭然です。およそ、目測では、他社競合品の6-
7割位ではないでしょうか? 最先端断面積は2乗で利いてきますから、もっと少な
いかもしれません。tipの厚みがうすければ、仮にカテーテル先端にかかる力が同一
であっても、単位面積あたりの数値は増加しますので、非常に重要な情報です。私
は、カテーテルの内径や、バルーンの先端tipサイズなどと同様、デバイスの基本的
スペックのひとつと認識ています。現在、正確な数値を提供するようMedtronicさん
にはお願いしています。きちんとした対応がなされることを期待しております。



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TRAネットの皆様

本年1月より○○大学医学循環器内科へ教授として異動しました。ようやく挨拶状のは
がきを皆様に送っているのですが、住所のわからない先生には大変失礼ですが本メール
で送りさせていただきます。添付したのが挨拶状はがきの原稿です。今後ともよろしく
お願いいたします。 

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○○です。

熊トラの後、再度体調を崩して母校の○○大に1ヶ月入院し、昨日退院しました。
○○先生をはじめ、皆様にご心配をおかけしましたが、1週間の自宅療養の
後、再来週には、勤務に復帰できそうです。ただ、1ヶ月の安静療養は、筋肉も落ち
るし、驚くほど硬くなっています。(お辞儀が70度ぐらいまでしかできません。それ
以上すると足や腰が痛くてたまりません。)カテ室復帰は、○○先生お勧めのコル
セットを巻いておいたほうがよさそうです。

2月のはじめから、2ヶ月近く休むことになったのですが、その間に、病院では大変な
問題が発生しました。うちの病院には、私の代行を勤められるoperatorが存在しませ
ん。2nd operatorは、PCIを始めて半年あまりで、私の監督下でしかPCIをしたことが
ありません。Type A lesionだけは、なんとかPCIしていたようですが、「とても恐く
て、complex lesionや、AMIは手を出せません。」(当然だと思います。)薬で4月ま
で引き伸ばせるものはそのようにしていますが、他院に送った症例もあったようで
す。結果、2-3月の心カテは3/5、PCIは1/3程度に減ってしまい、かなりの減収のよう
です。当院は、私自身も含め、3名の大学からの派遣循環器医と、開業前研修で循環
器を勉強に来ている1名の内科医で構成され、昨年は、心カテ500例、PCI200例でし
た。2nd operatorにと、あてがわれて派遣されてくる医師は、全くのPCI未経験者、
もしくはそれに近い人材で、しかも、ここ2年間は、1年毎の交代で、来年度も交代
予定です。

実績を伸ばしている病院には、優秀なmain operatorの陰に、それを支えるこれまた
優秀な2nd、3rd operatorがいます。しかしながら、全国には、私と同じようになか
なか2nd operatorを養成できず、ほぼ一人で、PCIをこなしている方もいらっしゃる
と思います。(以前、徳洲会の先生が研修医と2人で300例以上と報告されたのを記憶
しています。)そのような病院でのmain operatorが欠けたときのバックアップ体制
はどうなっているのでしょうか?また、経験豊富な先生方からは、こういう事情です
ので、2nd operatorの効率的な養成法のkey point(いわば、促成栽培法ですよね
(笑))を教えていただければ幸いです。

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○○です。

本件について○○本社のほうから回答が来ました。“USやヨーロッパで同様の
事例は報告されていないため、問題とは考えない” といった内容でした。また、カ
テーテル最先端厚(ないしは、最先端断面積)についての数値は、公開しない方針だ
そうです。なぜ、測れば簡単にわかるような情報すら開示しないのか、その対応には
疑問を呈しざるを得ません。いつぞやのステント脱落事件を思い出しました。どうや
ら、本社のほうは、お互い、かなり類似した企業風土というか、企業姿勢と感じまし
た。

ガイドカテーテルのシャフト性状は、非常に各社の製品とも異なっております。一番
柔らかいものと、硬いものの違いは、このMLに参加している先生でしたら、どなたで
も触っただけで判別可能だと思います。しかし、私たちに与えられる情報は、(6Fr
でいえば)0.070inchとか0.071inchといった内径やカテーテル長だけです。シャフト
性状については、何らの客観的情報も開示されません。各々のシャフト性状に適した
(あるいは、適さない)病変形態・手技内容は、異なっていると思いますが、それは
経験的感覚ないしは個人的嗜好によってのみ選択されている現状です。それで、万一
合併症が起こったとしても、非難されるのは術者ひいては病院であり、製造メーカー
は何らの責任も負いません。合併症は、基本的に複合要因ですが、そのかなりの部分
は、私たちが想像する以上に、実はデバイスの機械的要素が絡んでいるように、思い
ます。

こうした状況では、いけないと思います。製造メーカーによる測定は、どうしても自
社に甘くなる可能性がないわけではないので、学会ベースの第三者機関が、同一の測
定系で計測を行い、各製品の機械的スペックを明らかにすべきだと思います。そうす
れば、新製品が出たときも、数値で競合品との間での位置づけが可能ですから、より
理論的な根拠をもって、新たに自分の手技で使うべきか、やめておくべきか、判断す
ることも可能でしょう。

ガイドカテーテル以外にも、たとえば、どんなワイヤも強い力で引っ張れば、必ず最
後は切れるはずですから、断裂臨界強度・断裂部位(構造上、一番弱い部位)など
も、知りたい情報です。これから、ますます複雑病変が増えて、DES植え込みの際、
側枝にワイヤをjailさせることも多くなるでしょう。こうした情報が明らかなら、
Hands-onセッションを行って断裂臨界強度を感覚として術者の先生につかんでもらう
ことも可能です。この感覚があれば、切れる前に“やばい”と思えますから、1.5mm
バルーンをDESとの間に突っ込んで断裂を防ぎながら抜くこともできるでしょう。あ
るいは、構造上一番弱い部分がどこかという情報があれば、わざわざその部分をjail
させる術者はいないでしょう。

何らかの形で、製造メーカーが必ず持っているこうした機械的情報が公開されて、よ
り安全なPCIができる環境を整えられればと思いますが、さあ、どうしたらよいので
しょうか?

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○○です。
○先生の文章を読ませていただき、私自身近頃思っていることを書かせてもらいます。

最近、PCI症例数の増加とともに、様々な嫌な場面に直面します。回避可能なEASYな状
況から、たとえば「ステントが膨らまない」「ステントが脱落する」「ワイヤーが断裂
する」「GCによるdissection」とかいった危機的な、取り返しがつかない状況にまで遭
遇することがあります。そこで我々は、知力を振り絞って、冷静に冷静にと、心を落ち
つかせて、その状況を理解し、なんとか乗り越えます。もちろんPCI後、業者を呼びつ
けて「なんじゃ、このステントは!もって帰れ!」と怒り散らします。ところが、一ヵ月
後、報告書を読み、大概みんな愕然とします。報告書には「本製品には問題が無く、術
者のpoor techniqueが原因であった可能性が高い」といったことが、延々と書かれてい
るからです。もちろん又担当者を呼び、再度怒鳴り散らします。しかし、もうそのとき
は、自分の手元にはデジカメの写真数枚と、術者の貧しい技術を攻めた報告書のみしか
存在しません。
最近はこういう状況を打開すべく、不具合があったデバイスを病院で買い取って調査し
ようとしましたが、困ったことに気づきました。全くそういう第三者の調査機関が存在
しないのです。それでは、と他社にしらべさせようとしても「面倒なことには巻き込ま
れたくない」とのことで取り合ってくれません。結局、われわれの不具合ステントは引
き取り手がないまま、一ヶ月間倉庫に放置されていました。

我々が、年間数百施行しているPCIで、術者のミス(少なくとも報告書では)とされて
いるその多くはデバイスの不具合である可能性がある。と考えています。私自身は、今
後医療訴訟が増えるであろう将来を考えると、“特定な業者や特定な医療機関と全く独
立した、第三者機関”による医療デバイスのCheckが必要であると考えています。

果たしてこういった医療器具の不具合等について厚生労働省はどう今後対処するつもり
なのか、「医療提供体制の改革に関する主な論点整理」という報告書を読んでみました
が、薬剤に関しては若干の記載があるものの、医療器具に関しては全くといって良いほ
ど記載がありませんでした。http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/iken/p0318-2.
html
このHPには“医療制度改革に関する意見を募集”されており、僕自身、以上の内容を書
き込もうと考えています。

************************************

○○です。

○○先生には体調が悪いのに熊トラで講演していただき、その後、入院されたと聞き、
かなり心配していました。ようやく退院ですか!!!おめでとうございます。僕自身、ホ
ッとしました。ちょっと肩の荷が下りた感じです。

さて2nd Operatorの育成に関してですが、これはスーパーローテーが始まった今、以前
と状況が圧倒的に変わっており、いやはやなんとも難しい問題だと思います。うちに
は、現在技術のでこぼこが無いoperatorが三人おり、2ndとか3rdとかではなく、自分の
受け持ち患者様を(急患を含めて)治療するといったスタイルで、ここ数年やっていま
す。他院から見るとかなり恵まれた状況であると思います。○○先生ごめんなさいね。
ただ、人材確保という意味では大学自体も医師不足であり、あまり多くを出身大学には
求められない状況となっているのも事実です。最近、地方のトラ会(熊トラを含む)
や、ライブ後のトラ飲み会に出席すると、盛んに“若手は自分を売り出し”“ボスは人
材発掘”に忙しいようです。TRA NETに所属してい
るだけで、意外とキャラが似たような人間(PCIバカ一代!!みたいな)が多く集まって
いて、結構盛り上がっています。僕が知っているだけでもこのTRAを介して、一緒に仕
事を始めた医者も多く(うちの○○先生なんてそうですね)、みなさんそれなりに
HAPPYそうに見えます。

後は、受け入れる側の病院の待遇の問題があります。これは(うちの病院を含め)給料
のことなど解決すべき問題が山ほどあります。以前は「大学のローテーだから」と、あ
きらめていた部分がありますが、これからは真剣に取り組まないと、若い医師は赴任し
て来ないと思います(特に長期には)。

まあ、話は前後しますが、この手の話題はトラの飲み会で“愚痴る”のが一番です。酒
の席ですが、結構参考になります。

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○○です。

○○先生、○○先生の製品評価についてのご提案は非常に画期的だと思いました。

PCI製品は各userが実際に使用してみて(触ってみて)安全性の評価をした上で使用し
ているのが現状だと思います。
もっと悪くすれば製品として医療承認がおりているということで、安全性については問
題視されていないかもしれません。
でも使ってみて分かりますが、各メーカーで全く異なった性質を持っていると思いま
す。

医療承認を出すお役所(?)が詳しい安全性まで評価しているとは思えません。

Launcherも初めて触ったときには”これ、大丈夫かなぁ”と思いました。
ただ、私も例外ではなく、普通に販売されるものだから許容範囲内なんだろうな
ぁ・・・と思っていました。
結局、それを疑うことなく使用してきました。
今回のメールを拝読して、安全性について改めてゼロから評価することは大切だと共感
いたしました。

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○○です。

○○先生の問題については僕もかなり深く関与しており、○○先生の第三者機関
が存在しない点については問題があり○○先生の意見に賛成です。

ただ、以前にも書きましたがある不具合が治療中に発生した際に「デバイスの不
具合が主たる原因である」となるのは、相当の不具合がある場合に限ると思いま
す。僕は自分自身がしてきたことを振り返って多くのトラブルを経験しましたが
そのほとんどはデバイスに主たる原因を起因させることは無理だと思います。
(当然、僕は○○先生の言われている不具合の内容を知らずに言っていますので
考えている内容には乖離があるかもしれません)
さらにこの点をあまり強く主張するとそれこそ治療における医師の裁量範囲が狭
くなる可能性があるのではないかと危惧します。第三者機関には賛成なんですよ、
○○先生、ただ
> 我々が、年間数百施行しているPCIで、術者のミス(少なくとも報告書では)
> とされているその多くはデバイスの不具合である可能性がある。と考えていま
> す。
この部分には問題があるように思います。より具体的に書くと僕としてはその多
くは術者の不具合である、と思っていますし、何よりよほどのこと意外は術者は
その状況から起こりうることを予想しなくてはならない、それは術者にとって必
要なものと考えます。

○○先生の件では
> また、カ
> テーテル最先端厚(ないしは、最先端断面積)についての数値は、公開しない方針だ
> そうです。なぜ、測れば簡単にわかるような情報すら開示しないのか、その対応には
> 疑問を呈しざるを得ません。
この企業姿勢には僕も問題を感じます。実際不具合が生じて、その原因として重
要な要素となりうる情報を開示しない、という点は非常に大きな問題だと思いま
す。このメーリングリストは企業の方は参加されていないので直接メールが届か
なくて残念ですが、問題が生じた時には医師側と企業側がお互いにまたは一緒に
努力をして問題を解決し患者さんのためによりよいものを開発する、という姿勢
が基本姿勢であるべきでしょうから情報を隠す、という点は改めてもらいたいも
のです。

************************************

○○です。

○○先生、○○先生、レスありがとうございます。

ところで、最新のtctmd.comに非常に興味深いケースが掲載されています
(http://www.tctmd.com/case-studies/one.html?study_id=6951)。JL4による、LMT
損傷です。何を使っていたのかコメントをいれて尋ねましたが、まだ答えは返ってき
ておりません。時間のあるかたはちょっと見てください。こういう合併症が起こった
とき、常に私たちは、カテーテルの選択は正しかったか、操作が乱暴でなかったか、
とか考えますが、原因はそれだけではないのかもしれません。

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○○です.

○○先生の意見とほぼ同じです.自施設で遭遇したデバイストラブルのほとんどが術者
に起因する問題と思っています.
> メーカーの報告書には「本製品には問題が無く、術者のpoor techniqueが原因であっ
た可能性が高い」といったことが、延々と書かれている
...ということについても,オペレーターによる不具合を製品不具合としてメーカー
に返品する頻度が日本において格段に多いという背景があると聞きます....いくら
精度の良い品物でも人が作ったものである以上は,ある一定の頻度で不具合が起こりう
るものではないのでしょうか....

************************************

○○です。

○○先生も○○先生・○○先生の言われるとおり第三者機関などが調査をすると
いうことや、企業側が情報を提供する点に関しては異論がないと思いますし、そ
こはなんとか押さえたいと思います。ただ第三者機関は難しいかもしれませんが。。。

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○○です。

皆さん、いろいろとありがとございます。

> 製品不具合としてメーカーに返品する頻度が日本において格段に多い

ひとつには、償還されるデバイス数が厳しく制限されている割に、貸し置き在庫の形
をとり、混合診療によって追加の費用を患者さんに直接チャージできない日本の保険
医療システムが関係しているとも聞いています。バルーンが通らず、あるいは、合併
症が起こって、たくさんデバイスを使ってしまった結果、メーカーさんに1本泣いて
もらうことって、誰でもあるかと思いますが、対本社には不具合品として申告しない
と通らない会社もあるようです。また、欧米と比較したら、段違いに日本の方が繊細
かつ丁寧なPCIをやっていると思いますから、そうしたことも関係しているでしょ
う。

>ある一定の頻度で不具合が起こりうる

合併症ないし不具合は、基本的には複合要因なんだと思いますが、問題は、デバイス
か、術者か論じようとしても、必要な情報がまったくないことです。ガイドカテーテ
ルにしたって、内腔と長さしかわかりません。繰り返しになりますが、tip厚・tip硬
度・primary および secondary curveの硬さ、トルクの伝達性など、みな違っている
ことはわかりますが、何の客観的情報もありません。たまたま、今日、5社の添付文
書を見ていましたが、引っ張り強度に言及していたのは2社、耐圧限界を明示してい
たのは1社です。

また、“保障責任の放棄”と称して、“○○社は、保証、契約、不法行為などのいか
なる原因に基づく請求であっても、本製品の使用、欠陥または不良により発生する一
切の偶発的および間接的損害に対して責任を負いません。(原文ママ)”と、難解な
法律上の文章を提示している会社があります。この会社の場合、その後に書いてある
法律上の文章は、私にはまったく理解できません。

別の会社はもう少しわかりやすく、“保障の範囲”ということで、“○○社は、この
添付文書の記載を遵守しないことから生じた事故、人身傷害、副作用について一切責
任を負いません。また、当社は、出荷後の本製品の管理、並びに本製品を使用する医
療機関による患者の選択、手術の手技及びその他の医療行為に起因する損害について
も一切責任を負いません。(原文ママ)” とあります。前段は納得いきますが、後
段は一体どういうことなんでしょうか?? 

“○○会社は、本品の再使用により生じた被害については一切責任を負わない” は
もっともですが、“この添付文書に記載されている○○製品に関しては、商品性また
は特定の目的に対する適合性に関するものその他一切の保証(明示または黙示を問わ
ないものとする)はない。特定の法律に明白に規定されている場合を除き、○○は直
接的損害、付随的損害または結果損害について一切責任を負わない (原文ママ)”
と書いてある会社もあります。

しかし、この保証責任の放棄、あるいは、制限・範囲について何も添付文書に記載し
ていない会社も少なくありません。統一性はないようです。

私は法律はわかりませんが、何が起こっても、結局は医者の責任ということなんで
しょうか?? 必要な情報がまったく与えられず、一方的に企業に責任はない、と宣
言されるんじゃ、かなわないなあ、と思います。皆さん、一度、添付文書ご覧になっ
てみてください。それに、担当営業者は何のことか理解しているのでしょうか?

************************************

○○です。

> バルーンが通らず、あるいは、合併
> 症が起こって、たくさんデバイスを使ってしまった結果、メーカーさんに1本泣いて
> もらうことって、誰でもあるかと思いますが、対本社には不具合品として申告しない
> と通らない会社もあるようです。
返品率に関しては、これが大きいんでしょう。すべきことではないことですが。。。

> 問題は、デバイス
> か、術者か論じようとしても、必要な情報がまったくないことです。
結局、ここじゃないでしょうか。必要な情報をいかに得るか、今回のガイドカテー
テルの問題については○○先生が個人的にかなり深く検討をされたことを僕は知っ
ているのですが、その検討から導き出されたある可能性に非常に大きく関与する
データを企業が出さない、というのは問題ありだと思います。たぶん営業マンレ
ベルではそういう問題があることすら情報は回らないでしょうし、営業マンは良
かれと思って医者に勧めて、もし同じ理由で次に事故が起こったら、それは非常
に問題だと思います。
最終的に患者さんのためになる問題追求をするためにどうすべきか、我々は企業
責任を振りかざして追及はしないで企業側が情報を出しやすい状況を作ることが
有用ではないでしょうか。。。

************************************

○○です。

○○先生、どうもありがとうございます。

> 我々は企業責任を振りかざして追及はしないで

これに関して私の見解はちょっと異なります。やはり、リコールが必要なような不具
合に起因する問題であれば、応分の責任は負ってもらいたいと思います。リコールに
なるような自動車の不具合で、人身事故が起こったとすれば、自動車会社は(100%
ではないにしても)その状況に応じた責務を果たさないわけにはいかないのと同じだ
と思います。

逆説的に言いますと、問題点が明らかになって安全性が確立されれば、それは企業の
長期の利益には貢献することですから、ある種の負担はあってよいのではないでしょ
うか? 合併症のマネージメントに苦闘した医者と、それによって身体被害を被った
患者さんの双方があって得られる貴重な情報なのですから、やはり何らかの責任を負
うという形で、社会に還元されるべきではないでしょうか?

安全性に関する一定の情報は、任意あるいは善意で企業が提供するのではなく、高い
単価をとっている医療器具なんですから、義務あるいは責務として、自らがすすんで
社会に公開すべきだと思います。例えば、“ステントの厚さ”が薄いことをさんざん
自慢しておいて、“カテーテルの厚さ”を教えない、というのは、どうみても片手落
ちじゃないでしょうか?

************************************

○○先生resありがとうございます。

確かに、少なくともここ数年間は、スーパーローテートのため、大学の派遣状況はき
びしくなる一方です。病院の症例数や、operatorの技術だけでは、人が集まらないの
かもしれません。病院での待遇や、福利厚生、アメニティーも重要な要因ですね。教
授の命令に絶対服従、田舎に飛ばされても歯を食いしばって頑張るというのは時代遅
れなんでしょうね・・・。今度のTRAの飲み会では、大いに愚痴らせてもらいます。
ただ、全国私と同じような境遇で、俺は健康だと信じ切って、一人でPCI症例数をど
んどん増やしている方がいらっしゃるとしたら、元気なうちに、何としても、2nd
operatorを確保されますようお勧めします。


医療器具の不具合について討論が盛り上がっているときに水をさすようなメールを何
度もして申し訳ありませんが、私自身が、大事に育てられたoperatorではなく、独学
に近い形で症例をこなしてきましたので、どうやって、2nd operatorを養成するのか
(しかも最短コースで)本当に困っていて、その方法論を探しています。どちらかの
病院に、PCI経験何例までがType A、何例までがtype B、何例までがtype C、分岐部
病変、AMIデビューは何例から、全く一人でPCIできるのは何例からと決めてあるレジ
メがあれば教えていただけないでしょうか?

************************************

○○です。

○○先生、お元気でしょうか。
当院も、4月から二ヶ月ほど人員がマイナス1になります。
2nd operatorの育成は、どこの病院でも急務ですよね。
さて、2nd
operatorのランク付けですが、(株)麻生飯塚病院がそんなシステムを取っていたよう
です。ちょっと前の朝日新聞に載ってましたよ。具
体的なことは忘れたので、直接尋ねてみてはいかがでしょうか。

>************************************

○○です。

私用で今週は病院をずっと空けてました。
皆様お元気でしょうか。
1週間ぶりにメールをみたら、すごい量になってました。

さて、operarorの経験についてですが、
なかなか、難しい問題と思います。
ちなみに JACCTの第1回学会 ”PCI基礎セミナー教本” この中に北斗循環器の阿部
先生が書かれた、
文書に カンザス市聖ルカ病院の勧告案が載ってました。
手元にあれば、参考にして頂ければと思います。
時間があるときに、また、送ります。

************************************

○○です。

○○先生、○○先生、○○先生resありがとうございます。

>operatorのランク付けですが、(株)麻生飯塚病院がそんなシステムを
>取っていたようです。ちょっと前の朝日新聞に載ってましたよ。

私も、その記事を興味深く読みました。循環器医師を4段階に分け(A:一人でPCI可
能、B:レベルAの術者の監視下でPCI可能、C:診断カテは可能だが、PCIは無理、D:
心カテ初心者)、レベルAの術者が4-5人と記載されていたように記憶しています。夜
間急患も含め、かならずレベルAの術者が一人以上含まれるようにして、医療の均一
化を図っているというお話でした。ただ、どういう基準で、ABCDの線引きをしている
のかは書いてありませんでした。確か、○○先生がメーリングリストに入
られていたように記憶していますが、支障なければ、基準を教えていただければと思
います。

>(3)私はPCI経験はまだ1000例未満の初心者ですが、100例までは、ステ
>ント/バルーンのサイズにも自信がありませんでした。周りで何を聞かれても、オ
>パレーターとして、自分でワイアの種類とデバイスのサイズを決められたのはその
>後の事でした。いろいろなcomplicationにすばやく対応するためには300例位が
>最低限と思われますが、偉い先生達の目で見るともっと必要かもしれません。

日本心血管インターベンション学会の基準では、operatorとして300例で認定医、500
例で指導医になれます。もうひとつの日本心カテーテル治療学会の指導医でも1000例
です。おそらく、○○先生は日本では間違いなく上級者とみなされます。先生のご謙遜
とあくなき探究心から「初心者」といわれたのだと思っているのですが、そうではな
くて、韓国では、super operatorがたくさん居られるのでしょうか?韓国では、米国
方式で、large centerに症例を集中させると聞いていますが、術者一人当たりの症例
数が日本より多いのでしょうか?

>ちなみに JACCTの第1回学会 ”PCI基礎セミナー教本” この中に北斗循環器の
>阿部先生が書かれた、文書に カンザス市聖ルカ病院の勧告案が載ってました。

情報ありがとうございます。手元にその教本がありませんので、コピー送っていただ
ければ幸甚です。手数料は、飲み会でお好きな焼酎一杯おごります。

確かに、2nd operatorの能力や性格を考慮に入れると、一概に何例で次のステップと
基準を作れるものではないというのはわかるのですが、おそらく各病院で基準が違う
のでは?と思っています。とすると、「日本のoperatorのレベルは、各施設によりま
ちまちだし、自己評価も十分なされていない」と某外資系会社は判断し、トラブルを
operatorのせいにする報告書を出すのでしょうか?

************************************

○○です。

DESの時代になり、複雑病変でも手を出すケースが増えてきました。
(当然、CABGは激減すると思います。)

そうなると、今まで心臓外科医にリスクを丸投げすれば楽だったのに、今後は自
分が死亡を含む合併症のリスクを負わなければなりません。
だとすれば、自然と使用する道具にも厳しくなってしまいます。

様々なディバイスの情報をもっとオープンにしていただき、第3者的な機関によ
る比較試験を行うことに私も賛成します。

今回のメドトロのケースは、前回のガイダントのケースとそっくりです。
おそらく、日本人社員は事の重大さを認識していると思うのですが、本社サイド
が日本人からの要望を軽視しているというように見えます。やはり、国産のメー
カーでないと、我々の気持ちや要望にすぐ応えてくれないようですね。

P.S.
○○先生、教授ご就任おめでとうございます。

************************************

○○です。

> やはり、リコールが必要なような不具
> 合に起因する問題であれば、応分の責任は負ってもらいたいと思います。
リコールが必要な不具合は、ですよね。たぶん企業側はまだそこまで思ってない
でしょう。決して善意的にそう思っているのではなく発生頻度などから現時点で
は企業側がそう思うのは仕方がないかな?とは思います。

> 問題点が明らかになって安全性が確立されれば、それは企業の
> 長期の利益には貢献することですから、ある種の負担はあってよいのではないでしょ
> うか? 合併症のマネージメントに苦闘した医者と、それによって身体被害を被った
> 患者さんの双方があって得られる貴重な情報なのですから、やはり何らかの責任を負
> うという形で、社会に還元されるべきではないでしょうか?
まずは企業側からちゃんとした形で情報を出せる状況を作るほうが先決だと思い
ます。インシデント・アクシデントのインシデントのような感じ、です。もっと
も生じていることは完全にアクシデントではありますが。。。

> 安全性に関する一定の情報は、任意あるいは善意で企業が提供するのではなく、高い
> 単価をとっている医療器具なんですから、義務あるいは責務として、自らがすすんで
> 社会に公開すべきだと思います。例えば、“ステントの厚さ”が薄いことをさんざん
> 自慢しておいて、“カテーテルの厚さ”を教えない、というのは、どうみても片手落
> ちじゃないでしょうか?
これに関してはまったく先生の言われるとおりで賛成です。というわけで僕から
もメドトロニックにこの情報の開示をお願いしてみましょうか?先生だけよりは
微力ながら加勢できるかな、と思いますので。

************************************

○○です。

さて、お詫びを申し上げないといけません。tctmd.comに掲載された症例ですが、
(予想に反して?)Wiseguideが使用されていたようです。このカテーテルですが、
私は、まったく使った経験がないのでコメントできません。データ的に、こうした合
併症がある種の必然なのか、それとも、非常に不運な1例なのか、出来る限り検索し
て皆さんにお伝えできればと思います。

私が、Lが怪しいと思い出したのは、CCT中の雑談で、ある先生がまったく同
じような経験をされたのを知った10月下旬でした。以来、会社側には、自ら進んで合
併症例の検索とデータの公開を御願いしてきました。せめて、使用上の注意として、
重篤な近位部冠動脈損傷が報告されているので、注意して使用するように、という一
文を出したらどうですか? と申し上げましたが、日本だけで出すわけには行かない
→出すのなら世界中で→世界中でだすということはリコールを意味する、という本社
の論理でボツになったようです。

結局、本社のほうは、会社にあがってくる合併症の頻度は少ない(とくに、欧米から
ない)という論理でしたが、これも繰り返しになりますが、術者は常に形状の選択や
操作が原因と考えますから、バルーン破裂やステント脱落とちがってメーカーにク
レームをいれず、圧倒的に、under-reportになります。日本で起こった数々の症例
も、今回の検討にかかるまで、会社側に正式なクレームとしてはあがっていませんで
した。○○先生がおっしゃるように、日本人社員は、事の重大性を十二分に認識して
おります。

おっしゃるように、外資系は、日本人の要望・意見を軽視していることは否めませ
ん。逆に、国産・某社が、最近、ガイドカテーテル・ワイヤ・バルーン(それもSOE
とOTWの両方)・マイクロカテと、多くの製品で、おそらくbest in classのレベルの
ものを立て続けに出してきたのは、国産メーカーとして、日本からのいろいろな
フィードバックに素直に耳を傾け、開発に専心したからだと思います。

○○先生、お祝いのお言葉ありがとうございます。何がかわるわけではありません
が、今後とも皆さんのお役にたてるよう頑張りたいと思います。○○先生からも、お
話いただけるなら、ぜひ、お願いします。ただ、本社が一回決めたことなので、なか
なか覆らないんじゃないでしょうか? 売れ行きが大幅に違ってでも来ないと、あわ
てないんじゃないかしら?
また、○○先生からは本のご感想をいただき、感激しました。plastic wireの件
は、今は時間がないので、あとで私の考えを送ります。

************************************

○○です。

昨日の事でした。81歳,男性,LMT〜LAD病変プラスL
CX病変(#11justと大きな#12)による狭心症,糖尿病
の患者さんのPCIにセカンドとして入っていました。CX#
12にS660の2.5/24を入れ,次いで#7からフルメタ
ルジャケットにとりかかりました。Cypher2.5/23,3.0/
18,最後にLMTへ3.0/18を16気圧でimplantし「や
れやれ,終わった」と思いdeflateしました。ところがDBの
半分位までカクテルが抜けてきた所で,それ以上抜けなくなり
ました。術者からは「早く抜いてください!」と言われました
が,どうやっても抜けずに,「システムごと抜いちゃいましょ
う」としました。DBのカクテルが半減しているので,幾らか
なりともステントとDBのストレスは減っているだろうし,な
んせLMTocclusionですから。幸いスッとGC内(8F,TFI
)へ収まりましたが,圧はモニターできず,膨らんだままと思
われました。確認造影ではステントのずれ等は無く,患者さん
にも一過性の胸部圧迫感以外にはなにも生じませんでした。入
口部だったので助かりました。
Cypherでこんなご経験がおありの方はおられますでしょうか
?Expressでは同様のトラブルがありましたよねえ。ブツは,
どうしようか?と思いましたがJJに渡し,大本営発表を待つ
事にしました。いま盛んに,論じられているのに,すみません


術者は「このCypherは払わねえぞ!慰謝料はどのステントだ
ぁ?!!!?」とヤクザな事を申しておりました。決して私で
はございませんので。

************************************

○○です。

ちょっと時間があるので聖ルカ病院の勧告案を書きます。

1.初心者(PTCA自験 100例未満)
 通常の適応
  年齢が70歳以下
  心機能が正常はやや低下
  一枝かつ一病変(亜完全閉塞は20ミリを越えない長さであること)
2.中級者(PTCA自験 100ー500例)
 適応の追加
  多枝病変(完全閉塞病変を含む)
  多病変の拡張
  急性心筋梗塞 急性期のインターベンション治療(心原性ショックを含む)
 禁忌
  LMT
  LMTに相当する病変
  Only remaining circulation
  低心機能(LVEF<40%)
  高齢の三枝疾患ないしは多枝拡張
3.上級者(PTCA自験 500例以上)
  Protected LMT
  LMTに相当する病変
  Only remaining circulation
  低心機能(LVEF<40%)
  高齢の三枝疾患ないしは多枝拡張
 禁忌
  Unprotected LMT(例外有り)
   PTCAよりもCABGの方が完全血行再建できるもの
   再狭窄を頻回に繰り返すもの
   手術不能者(例外有り)
   心筋虚血の証明がないもの(左室機能上予後が翌、きわめて末梢の病変)

となっています。1991年の案ですので、ステント時代ではありません。
でも、自分自身が前任の病院で一人術者だったときには結構この案を参考にして適応を
決めていました。
どうしようもないときもありますが。

○○先生 ”森伊蔵” ゴチになります!!

************************************

○○です。

○○先生、お久しぶりです。教授ご就任おめでとうございます。今後も、ますます、世
界に飛び出して日本のPCIを世界に宣伝してください。

> おっしゃるように、外資系は、日本人の要望・意見を軽視していることは否めませ
> ん。逆に、国産・某社が、最近、ガイドカテーテル・ワイヤ・バルーン(それもSOE
> とOTWの両方)・マイクロカテと、多くの製品で、おそらくbest in classのレベルの
> ものを立て続けに出してきたのは、国産メーカーとして、日本からのいろいろな
> フィードバックに素直に耳を傾け、開発に専心したからだと思います。
>インターベンションは、TCTなどを見て頂ければ一目瞭然ですが、医療と産業が密接
に関わっている分野です。デバイスがなければ、PCIは、できませ
ん。日本は、世界第二位のPCIデバイスの市場です。(一位は、もちろん米国です。)
使用本数よりも、やはり、デバイスの値段が、米国と比較してかなり
高価になっておりますので、世界第二位の市場になっております。故に、米国大手は、
日本の市場は、非常に”おいしい”と思っているのも当然です。しか
し、その割りに、日本人の要望や意見は、あまり聞いてもらえておりません。もちろ
ん、言葉の壁、地図上の距離、文化の違いなどがあり、なかなか、意見が
米国内のHead Officeまで伝わっていないか、伝わっていても、二の次になっていたり
という感じかもしれません。正直、”なめられている?”
と感じることもないわけではありません。
最近、IVUSに関しては、さすが、日本が、世界の使用量の1/3を使用しているので、
米国内の先生よりまずなにより、日本に意見を聞きに行っておりま
す。あと、強いて言えば、CTOワイヤーも日本を尊重してくれております。
しかし、残念なことに、ほとんどのPCIデバイスは、巨大な米国企業の独壇場となって
しまっております。平成18年に施行予定であった、新会社法の中
で、”外国企業が直接日本の企業の株式を購入できる。”という法案がありました。個
人的についに、日本のデバイス業界(だけでは、ありませんが)も外資
の植民地になってしまうのか?と危惧していましたが、ライブドアのホリエモンさん
が、ボーとしていた国会議員の目を覚まさせてくれたおかげで、先週、1
年施行延期が決定になりました。(日本の薬剤会社は、すでに、それに備え、今年は、
巨大な合併の嵐ですが)
しかし、やはり、個人的には、国産のデバイス産業に頑張ってもらって、自分の国で使
用するデバイスは、自分の国の会社で、自分達の意見、アドバイスを聞
いてもらって、最も使用しやすいものを使用するというのが、理想だと思います。これ
は、患者さまの利益になるだけでなく、国の利益にもなります。
海外のライブをみれば気がつくと思いますが、技術に関しては、どこにも負けないと思
います。
また、ただでさえ、使用できるデバイスの品揃えが少ないなか、知恵を絞って、デバイ
スを使いこなしているのも我々です。
こちらに参りまして、デバイスの開発をStart
upから見てきて4年がたちました。今、実感していることは、日本のデバイスを作る技
術は、この辺のアメリカの会社なんかと比較にならない位優れている
ということです。例えば、朝日インテックのあの金属加工の繊細な技術は、絶対にこの
辺では、まねできないと思います。
また、テルモのコーティングの技術も優れものです。Goodmanだって、Stent
(DES)に関していいもの持ってますし、Zeonだって、親会社の化学技術は、優れもので
す。
今後、いかに、日本の臨床医のアイデアを日本国内で、インキュベートし、Made iN
JAPANとして、日本発で、世界に発信してゆくか、真剣に考えなければいけない時期に
きているのかもしれません。
それには、国産医療機器産業、国の協力も必要ですし、治験のシステムも考えなければ
なりません。また、バイオベンチャーバブルの火付け役の証券会社の
方々にも、ベンチャーの火をバブルで終わらせないためにも、金儲けだけでなく、日本
の将来を考え真剣にやってもらいたいですし、大学も独立行政法人に
なったので、規制にとらわれず、精力的に頑張るときだと思います。
医療機器の消費者であり、アイデアの出所にもなるべき、医師も将来自分達が、背負っ
ていかなければならない自国のために、議論しなければいけない時にき
ているのかもしれません。
(韓国から留学していただいている先生も、自国でのデバイス産業を育てるために、何
とかしなければとおっしゃっております。)

と、偉そうなことを言っても実際に何をどうすれば、理想が現実に近づくかは、自分で
もさっぱりわかりませんが、米国がどのようにして、あんなに奇抜なデ
バイスを次から次へと作り出してゆくか、とか、いかに、アイデアが、商品へとインキ
ュベートされていくか とかは、肌で感じております。しかし、米国流
をそのまま、日本にあてはめても絶対に上手くいかないと思っております。

何もしなくて、植民地になるくらいなら、駄目もとでも何かしたいですね。

すいません。理想論ですが、海外生活が長くなるにしたがい、母国が恋しくなり、母国
のことを真剣に考えるようになって、少々、熱くなってしまいまいまし
た。

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○○です。

○○先生、わざわざワープロ打ちしていただきましてありがとうございました。その
両手と目のお疲れに必ず、森伊蔵をご馳走いたします。
冗談はさておき、やはり、ひとりでPCIをできる目途というのは、最低100例以上の自
験例ということですよね。これは、うちの規模では、1年近くかかってしまいます。
(他の病院では、どのぐらいかかるのでしょう?)1年間では、1人前にしたと思った
ら、すぐ交代ということですね。この派遣状況に無理があることを大学関係者が理解
してくれればいいのですが・・・。「PCI100例以上の施設ならば上級者何人、中級者何
人以上、200例で何人、300例で何人・・・が推奨される」と学会などで勧告していた
だけると、人員引き上げや派遣渋りに苦しむ中規模病院勤務医は助かります。それを
遵守できれば(そこが一番の問題ですが)、日本全国で均一な医療レベルが確保でき
ることにもなると思います。日本ではPCI<200例/年の施設のほうが多く、大なり小な
り同様の問題を抱えていることと思います。最近教授に就任されました○○先生、○○
先生、浅薄な考えかもしれませんが、学会の検討項目に入れていただけると幸いで
す。

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○○です。

うちでは○○先生がメインのファースト術者で、私
は2年目のセカンド術者です。私がPCIが1000例未満と言
ったのは、999例の事ではなくて実際は400例位です。(
どうも大げさに見えて誠にすみません)主にフェロー達の診断
カテを手伝ったり、primary PCIやシンプルな病変をやってい
て、CTOやLMT bifurcationなどにはまだまだ経験が足りない状
態です。

セカンド術者の悩みは主に自分の経験値(RPGゲームの用語で
す(^_^);)をどの様に積んで行くか、どの新しい技術を追求す
るか、などと思われます。 大げさに言うと、5年後を目指し
て行く様にしてその方向をよく見つめるのが重要でしょう。そ
の昔、ステントを最初に使い始めた先生、warfarinの代わりにticlodipine/
clopidogrel
を使った先生、LMTやCTOに最初に挑んだ先生達によく学ぶべき
だろう、と勝手に思っています。今では基本的なcomplex lesion
の修練でも精一杯ですが。

韓国の事情は日本と少し違う面はあります。カテ室の数は 日
本はカテ室が約500箇所だと聞きましたが、韓国では全国で
80箇所位です。それで、人口対比全体カテ症例数では日本よ
り低いですが、カテ室一つ当たりの症例は少し多いでしょう。
でも、年間1000例を越す病院は両手で数える位しかありま
せん。また、日本の医科大学と違って、プライベートの病院じ
ゃなく大学病院が中心で、教授になっても臨床能力が優先され
るので力ある術者は症例を集中させる事が出来ます。

でも、super operator一人当たりの症例数は日本の超有名先生
達の方が多いと思います。

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はじめまして○○大学の○○と申します。昭和63年○○医大卒です。

様々な角度からインターベンションを勉強させて頂きたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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○○です。

○○先生resありがとうございます。先生のactiveな姿勢は、必ず立派な研鑽を積まれ
ることと思います。

>セカンド術者の悩みは主に自分の経験値(RPGゲームの用語で
>す(^_^);)をどの様に積んで行くか、どの新しい技術を追求す
>るか、などと思われます。

逆に、ファースト術者の悩みは、どのようにセカンド術者に症例を割り振りし、経験
を積ませていくかということなのです。難しすぎる症例に当てて、失敗させては、患
者さんに迷惑がかかるし、自信を失わせてしまうし、させないと上手にならない
し・・・。その見極めが本当に難しく、イライラしてきて自分がやったほうが早いもの
だから、途中で取り上げたりしたこともあったような気がします。ある先生は、操作
室に漫画を置いといてイライラしてきたら、それを読んで気を紛らわすといってまし
た(笑)。

>韓国の事情は日本と少し違う面はあります。カテ室の数は 日
>本はカテ室が約500箇所だと聞きましたが、韓国では全国で
>80箇所位です。それで、人口対比全体カテ症例数では日本よ
>り低いですが、カテ室一つ当たりの症例は少し多いでしょう。
>でも、年間1000例を越す病院は両手で数える位しかありま
>せん。

韓国の事情、よくわかりました。日本では、当院のようなlocal community hospital
でもPCIができるようになっています。私の住んでいる福岡県では、どんなに過疎地
でも10万人の医療圏にはひとつのPCI施設があり、よほどの山奥でない限り、AMI患
者を救急車で30分以内でPCI施設に搬送できると思われます。他の県でもほぼ同様
と思われ、AMIの治療予後が欧米とは違うひとつの要因であり、すばらしいところだ
と思うのですが、症例数が少なく、operatorの腕を磨く機会が少ない病院があるのも
事実です。

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初めまして。
○○の○○と申します。
基本もできていない若輩者ですが、この場でいろいろ学ばさせて頂ければと考えていま
す。
よろしくお願いいたします。

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○○です。

術者の症例数による成績の差は、ちょっと探してみたら、古い
データですが(1990〜1992)、ここにありました。

http://www.fac.org.ar/scvc/llave/interven/krone/kronei.htm

50例を超えるとcomplicationはかなり少なくなり、200例
を超えるとACC/AHA lesion typeに依る差はかなり少なくなり
ます。

術者の個人的な器量の差もあるでしょうが、上のはPOBAが多か
った時代のデータなので、今のもっと発展したデバイスならば
、術者はもっと早く独立するでしょう。ガイドワイアを入れる
のが learning curve が一番長いみたいです。私はフェロー達
には、LMTやCTOでない限り、バルーンやステントを使えるよう
にしておりますが、ガイドワイアは私が入れる時が多いです。

私は幸運なのか、最初のprimary
PCI以外にはまだ致命的なcomplication
(緊急手術やpericardiocentesisなど)には殆ど出会ってあり
ません。ファースト術者の○○先生の指導の為だと思っていま
す。でもいつかは致命的なcomplicationに会うのがインターベ
ンションニィストの宿命でしょう(^_^);

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○○です。

○○先生、レス送れてスイマセン。

>先生たちはhydrophilic coated intermediateーライクなワイアでside branch
accessをするのはどう考えておられますか。

確かにストラット自体の通過性には優れていると思いますが、対角枝の末梢などは結
構屈曲していて、先端まで進める際、穿孔の危険性がつきまといませんか? また、
ストラットにバルーンを通すときなど、ワイヤにも力がかかります。ですから、よほ
どのことがないと、私は、そういうワイヤはつかいません。Runthrough NSなど、す
べりのよいfloppy typeのワイヤで、ストラットの通過に難渋すれば、マイクロを使
うか、普通の(plastic typeではない)Intermediateタイプを選んでいます。あと、
危なそうなときには、やはりかならずワイヤをjailさせておくことに尽きるんじゃな
いでしょうか。

>私は幸運なのか、最初のprimaryPCI以外にはまだ致命的なcomplication(緊急手術
やpericardiocentesisなど)には殆ど出会ってありません。ファースト術者のGwon先
生の指導の為だと思っています。

それは、“King of Complication”である小生からすると、素晴らしいことです。先
生の理論に従うと、僕は、最初に指導を受けた師匠の選択に失敗したのかしら
(笑)??  でも、○○先生、いつか、どこかできっとはまりだします。それだけは
確かです。ですから、ここで破れたらどうするか、などなど、常にシミュレーション
しながら手技を続けられると良いと思います。

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○○です。

数日前に経験した症例ですが、
経験値とcomplicationのお話が出ていましたので…
小生の推定経験値は600-700程度です。CTO以外で初めてwire perforationを経験しまし
た。

79y.o. female
AMI of A-S
D1を出した直後のoccludeでした。
D1or2のrecrossに用いる可能性を考えて、本幹のGWはAthleteGT PowerSoftを用いまし
た。
wireのcrossは容易でしたが、Thrombusterは#7辺りで不通過でした。
その際に少し頑張って押したりしていますので、
恐らくGWが出たり入ったりして、perforationしたものと推測します。
直接balloonで止血できませんから、
#8の本幹を2.5mmのballoonで10min×3の血流遮断を行いましたが止血しませんでした。

次にスポンゼルの注入を試みました。
#8分岐後すぐの部分でperforetionしていましたから、その直前にmicro catheterを固
定しようとしたのですが
呼吸やbeatingですぐに抜けてしまい注入にも難渋致しました。
なんとか注入して最後はダメ押しで再度、#8の本幹をballoonで10min×2の血流遮断を
行い止血することが出来ました。
ついでに#8 dist.のflowも少し落ちましたが・・・
幸い、派手な出血ではありませんでしたから時間的にも余裕がありましたし、drainage
もしなくて済みました。

いろんな先生方からperforationの対処法をうかがっていましたのでそれを思い出して
なんとか乗り切ることが出来ました。

そのほかいろいろな止血方法、止血剤があると思いますが、よろしければ教えてくださ
い。
お願い致します。



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みなさん、はじめまして。
○○病院循環器シニアレジデントの○○です。
CAG、PCIの勉強をしております。
このメーリングリストにて、まだまだ自分に足りない
知識を目一杯、吸収させて戴こうと思っています。
宜しくお願いします。

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○○です

○○先生 頑張られてますね
このwire perforationはすばらしいrecoverだと思います
末梢の枝からのperforationはこの方法が一番でしょうね

以前に末梢の枝でwire perforationで痛い思いしたことがあります
いったん止血できたと思っていたのですが、再出血して
難渋しました・・・

本幹確保して、枝の止血にはやはりスポンゼルがいいんだと
思っていますが、もしマイクロカテの位置の問題で難しいのなら
本幹にJo Stentってのはありでしょうか?

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○○です

○○先生 頑張られてますね
このwire perforationはすばらしいrecoverだと思います
末梢の枝からのperforationはこの方法が一番でしょうね

以前に末梢の枝でwire perforationで痛い思いしたことがあります
いったん止血できたと思っていたのですが、再出血して
難渋しました・・・

本幹確保して、枝の止血にはやはりスポンゼルがいいんだと
思っていますが、もしマイクロカテの位置の問題で難しいのなら
本幹にJo Stentってのはありでしょうか?

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○○です。
ご無沙汰しています。
先日は ○○先生 ○○先生 ありがとうございました。

さて、私事で恐縮ですが、
この度 4月1日より ○○市民病院 循環器内科へ異動となりました。
○○病院勤務中(まだ勤務中ですが)は、色々お世話になりました。
春からは 弱小病院にて いかに戦っていくかを考えます。
で、メールアドレスの変更をお願いします。

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○○です。

○○先生有難うございます。
差し支えなければ再出血のときの症例状況を教えていただけないでしょうか。
今後の参考にさせていただきたいのですが。

それと、先生のところはGraftMasterはどのサイズをご購入されていますか?

よろしくお願い致します。

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○○です。
しばらくROMのみでしたが、日循は皆様お疲れ様でした。18日にうちからライブを飛
ばしましたが、皆様御覧になりましたでしょうか?
うちのボスの手技もさることながら、○○先生の8ccPCIや小倉の横井先生のエ
コーガイド下SFA開けなど素晴らしい内容だったと思います。
さて本題ですが、昨日当院で経験した症例で面白いものがあったので紹介しようと思
います。患者はCTで腎動脈以下の腹部大動脈閉塞で両側のAPI0.2-0.3という症例の術
前カテーテル検査でしたが、幸い冠動脈は有意狭窄なく腹部DSAではCTのとおり腎動
脈下部で閉塞、両下肢への血流は両側ITAからのみITA-下腹壁動脈-大腿動脈へと細々
と流れていました。RITA,LITAがASO、特に総腸骨動脈や外腸骨動脈閉塞の時に
collateral sourceになることは、YUMIKOマスターの○○先生が九トラなどで御講演
されているので知っている人は知っていますが、最近メンバーが増えてきたことも
あったので流しました。もしこの症例が緊急バイパスの適応があってITA造影をせず
にBypassにつかわれてしまったら、、、と考えるとぞっとします。Femoralistであれ
ば腸骨動脈閉塞には気づきますが、Radialistだからこそ見落としやすいのではない
かと思いますのでバイパス症例は必ずYUMIKOカテを使って(宣伝?)両側ITA造影を
しましょう!!

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○○です

LCxの末梢の枝をWire perforationしました
ヘパリンをリバースして、枝の入り口をバルーニングのみで
止血できましたが、帰室後に再出血しました
やはり先生の様にスポンゼルで確実に止血した方が
良かったと反省しました・・・

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