第106集

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○○です。

みなさんレスポンス大変ありがとうございます。これで今後も積極的に参加させてもら
うことができそうです。まだまだかけだしながら自分なりにコメントさせていただきた
いと思います。

>○○先生; ところで、このIVUSのLowの物って動いていましたか?時期的には
Black holeよりはやはり血栓が考えやすいと思うのですが、血栓にしては形態がどうか
なっと悩んでしまいますステント内血栓ってもう少しもやもやしてるよな印象があるの
ですけど・・・ちなみにこの病変に対しては何か治療されましたでしょうか?

IVUSの静止画だけではわからないのですが、めちゃめちゃ固定されておりました。5つ
のコブがCypherの内側に向かって突出しているようなかんじです。私が考えるにこのま
ま放っておけばこぶがどんどん突出して閉塞しまうのではないかと勝手に解釈してま
す。(だからSATなのではないでしょうか?)しかし想像の域をこえません。(Case 
Reportでも書こうかなと考えていましたのでそのDiscussionにこんなことでも書こうか
な,,,,,なんて考えてました。しかしMintz先生に鼻で笑われました。まだあきらめてま
せんが,,,,,.。)
最終的にはこの症例がどうなったかというと、本当はfilter wireやocclusion balloon
を入れて血栓かどうか確認したかったのですが、術者は残りのLCXをやるのにあせって
いてできずステントをいれられてしまいました。ステント留置後のIVUSも添付します
が、こぶはなくなってました。

>○○先生;この所見、以前話題になった ”なまこ”ではないのでしょうか。その成
因はよくわかりませんが。○○先生いかがでしょう。
>○○先生;血栓ではなかったら、もしかしたら、IVUS で見られるブラックホールで
はないでしょうか。実際に見た経験は無く、学会でのケースレポートと論文で見ただけ
ですが。
”なまこ”も”Black Hole"も慢性期にできるものと個人的にはり理解してます。特に
○○先生のIVUSの本のP68にのっているBlack Holeの写真にそっくりですし、、、。し
かし3日で完成してますし、ステント留置で完全になくなってます。またよく見ると5つ
のコブはステントストラットの上にきれいに乗っているような気がしてなりません。個
人的には血栓と考えたいところです。みなさんはどおお考えでしょうか?IVUS上の所見
はecho lucentで似てますのでもしかしたら、構成成分で類似したのもあったのかもし
れません。ステントで末梢に流れてしまったとおもわれますが、病理がないので非常に
残念です。
○○先生;抗血小板、抗血栓療法についてもし情報が得られれば教えて戴ければ幸いで
す。アスピリン、クロピド(300mgのローディングドーズ)の抗血小板療法、およ
び、ヘパリン低容量+GPIIb/IIIaのボーラス+術後持続点滴でしょうか?それともAMIの
症例でも、Bivalirudin(アンギオマックス)だけのボーラス+術中持続点滴だけで済ま
せているのでしょうか?日本で使えないクロピド、GPIIb/IIIa、Bivalirudinの話題を
挙げてもどうかと思いましたが、もし情報が得られれば現状の抗血小板、抗血栓療法の
状況をお伝えできるいい症例かと思いました。
この症例はAMIで術中はヘパリン6000単位、Bivalirudin(アンギオマックス)ボーラス
13.6cc+持続12cc/hでした。私がカルテを見る限りでは術後持続点滴はしてなかったよ
うに思います。(もしいい加減なことを言っていたら後訂正します。)術後は先生のお
っしゃるとおりアスピリン81mg、クロピド300mgのローディングドーズです。もしこ
の治療で先生がお気づきになる点がありましたらコメントください。
私自身まだ来て半年なのでこちらの状況もよくわからないながら参加していきたいと思
います。興味深い症例がありましたら可能な限り情報提供して、こちらも日本の状況に
関して教えていただきたいと思ってます。これからもよろしくお願いいたします。



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○○です。

○○先生のBlack holeいわゆる”なまこ”ではないでしょうか?というご意見でした
が、私もレノックスにいた時、4例Cypher後の再狭窄の原因で、black holeが疑われる
症例を経験しましたが(1例は、ステントオーバーラップの部分でした)、いずれも、
非常にIVUSで気づきにくく、アンギオ上狭窄があるので、コントラストを打ってもらっ
たりして初めて、気づく、いった様に限りなく、血液に近いdensityのlow echoicで、
その区別は、specleがないという、べたーとした、極めて気づきにくい”物”と認識し
ています。
レノックスに来ていた日本人以外のフェローに、よく、再狭窄病変で、少しでもIHに
low echoicな所見があれば、これはblack holeではないか?と良く質問されて、説明し
ても、その感覚が分かってくれず、よくいらいらしましたが、確かに、IVUS上の定義が
あいまいと感じています。もちろん血栓もIVUS上の定義はあるも、soft plaqueと血栓
の区別がつきにくいものはありますが、、、
そこで○○先生やスタンフォードの先生にしつもんですが、GaryやPeterは、black 
holeの定義について何か言われていますか?紹介してもらえますか?○○先生、先生の
症例でGaryはなんて言っていますか?

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○○です。

本日○○が来て、次の事を言いました。

「厚生労働省の担当者が代わり、Cypherの報告が厳しくなった。今後Cypherを使
用した患者名を病院はイニシャルで厚生労働省に登録してもらいたい。ついては
これに同意するかどうかの返事を聞きたい。もしNOならCypherの出荷停止もあ
りうる。
Cypherを留置しパナルジンを処方された患者が2,4,6,8週後にちゃんと採
血をしたかどうかの確認を取る。もし開業医に患者を返していたら、第一製薬が
開業医のところに行って、本当に採血をしたかどうかを調査し厚生労働省に報告
する。」
という内容でした。

開業医との信頼関係が一番大事な中小病院にとって、開業医が嫌がったり困った
りするような状況になるのは避けたいと思います。患者さんの都合で行ったり行
かなかったりすることもあるのに、一々開業医に確認されたりしたら、私が開業
医だったら嫌になるでしょう。

もちろん、これはクロビドが認可されるまでの話だと思いますので、私はCypher
の使用を一旦中止しようと考えています。
紹介医の先生が嫌な思いをするのは、当院としても大変重大なことです。

つい数ヶ月前まで盛んに言われていた「DES待ち」という言葉は今や死語にな
りましたが、今度は「クロ待ち」です。

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○○です。
今度TRA netに登録させて頂きました。私は平成6年 ○○大学卒で初期研修を終
え、大学にこもって実験してようやく卒業、リハビリを終え、これから積極的にPCI
を行っていくつもりです。
よろしくお願い申し上げます。

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○○です。

○○先生、お疲れ様でした。

私のところにも、たまたま今日、同じような話がきました。さすがに、出荷停止とは
言われませんでしたが。。。 もちろん、文書による依頼ではなく、口頭です。手技
の内容ならともかく、イニシャルを登録することは、完全に個人情報になりますか
ら、院内の倫理委員会を通さないといけません。また、J&Jの持ってきた報告用紙
(案)には、厚生労働省の文言は一言もありませんでした。

この話ですが、そもそも術者たる医師はすべて講習会への出席が義務付けられた来た
し、言われたことはきちんとやってきたはずです。採血をやらずにTTPでも発症され
たら、それこそ診療科の存続にかかわりますから、みな、真面目におこなっているは
ずです。指定した期日に来院しなかった人も稀にいましたが、少なくともウチでは、
自宅まで電話をかけて翌日の来院を要請するところまではやっています。

疑問点が数多くのこる依頼です。一体この依頼の主体は、厚生労働省なのか一私企業
であるJ&Jなのか? 依頼の理由と内容を書いた文章はどこにあるのか? 個人情報
の管理は誰がどのように行なうのか? 責任の所在はどこにあるのか? などなど、
種々の問題がはっきりするまでは、答えようがないのではないでしょうか? もう少
しこういった点がはっきりしないと、対応のやりようがありませんので、私はそのよ
うに対応しました。 

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○○です。

私のようなものがこの件につきまして発言して良いものかどうか迷いましたが、
私もこの件の通達を受けて非常な憤りを覚えましたので申し訳ございません。

JJが言うには
厚生労働省からもっと詳しい管理を求められ、
最終的にはJJから、”こんな管理のしかたでよろしいでしょうか?"
というふうに提出させられた報告形式だと言ってました。
しかし、実際には厚生労働省の指導の下で作成されたようですが・・・
ですから、厳密にはJJとう一企業として調査する、とうことのようです。
しかし、厚生労働省は一切名前を出すことなく、
管理体制のトラブルも、製品に関するトラブルもいずれも責任を持たないという
非常にずるいスタンスを取っているように思います。
しかも、全例個人情報を登録せよ、などと無茶な注文をつけています。

厚生労働省(厚生労働大臣)からの医療機関及び患者さんに対する趣意書、同意書を
文書で作成してから出直して来てくださいとお願いしました。
JJも板ばさみなのかもしれませんが、それくらいの抵抗はしてくれてもよいと思いま
す。

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○○です。

> そこで○○先生やスタンフォードの先生にしつもんですが、GaryやPeterは、black 
holeの定義について何か言われていますか?
Peter が明確な "定義" として言及しているのを私は聞いたことはないです。ただIVUS
上の定義付けは、soft
plaqueや血栓と同様に、どうしてもsubjectiveにならざるを得ない部分があると思いま
す。

> レノックスに来ていた日本人以外のフェローに、よく、再狭窄病変で、少しでもIHに
low echoicな所見があれば、これはblack
> holeではないか?と良く質問されて、説明しても、その感覚が分かってくれず、よく
いらいらしましたが、
個人的な印象ですが、GalaxyはCIVISに比べNIH内部の濃淡がはっきりしているように感
じているのですが、いかがでしょうか?同じ
Atlantisを用いてもGalaxyでは内部にlow
echoic部分を有する症例にしばしば遭遇し、きっとそのフェローの先生方が指摘されて
いるのはこういうものではないかと想像しています。

> 私もレノックスにいた時、4例Cypher後の再狭窄の原因で、black
> holeが疑われる症例を経験しましたが、いずれも、非常にIVUSで気づきにくく、限り
なく、血液に近いdensityのlow
> echoicで、その区別は、specleがないという、べたーとした、極めて気づきにくい”
物”と認識しています。
先生のおっしゃられるとおり、まさにこれがIVRT時代に言われだした "black hole" だ
と私も思います。こちらのIVUS
readingの会で前述したようなグレーゾーンの症例を供覧した際、「これは "black 
hole"
か?」との意見がでましたが、「"black hole" の "black" というのは、"Really 
black"
なんだよ」という結論に至りました。

○○先生の症例をはじめ、これらは一体何なんでしょうね。結局はプロテオグリカンの
密度の差、みたいなところに落ち着くのかもしれませんが、個人的に興
味があります。削るか子カテで無理して吸うか(非現実的ですが)する以外調べる方法
がないのでしょうか?またTAXUS
stent留置後にも見受けられるのでしょうか?もしこれがCypher特有の所見で、SATと何
らかでも関係があるとしたら、数種世に出だしている他
のDESとの差別化につながるかもしれませんね。


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○○です。

非常に興味深く読んでます。
基本的な質問なのですが、プロテオグリカンの生じる時期は数日後なのでしょうか・
・・・。
再狭窄に関与するものなら、数ヶ月後に生じると思います。
時期的には、血栓説に一票です・・・・・・。
Distal protectionして吸ってもダメかな・・・

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○○です

私も質問させて下さい。

この"black hole"をballoonやstentで押しつぶす時に末梢のflow delayなどは生じな
いものでしょうか?

○○先生のdistal protectionという話も興味深いです。
何か吸えないものですかね。

自分では見た事がないので(単に見逃しているだけ?)興味津々です。

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○○です。
○○先生
初心者ながらコメントします。おそらくその質問もでるのでは、、とおもってましたの
で。実際の症例では最初アンギオをみていただいてもお解かりだとおもいますが、すご
くFocalで血管径もそれほどではないので、全部血栓だとしても、普段絶対Distal 
Protectionしないレベルだと思います。(EMERALDでもあまりいい結果がでませんでし
たし、、。)前回のメールで私が書いたFilterWireやPercuSurgeの話は個人的にあの黒
いこぶの正体が知りたかったためです。おそらく先生の5Fを近くの持っていって吸引
したら、バルーンでつぶした破片ではなくそのものが根こそぎ取れるようなきがしま
す。でもAMIの3日後に症状もないのに造影しないといけませんが、、、。
実際はCypher3.5/8mm/20atmをいれても全然フローは保たれてましたし、小さな枝の抹
消塞栓もみられませんでした。最初のIVUSイメージで11時にあるコブがIVUSのプローブ
がはいったためか上半分がかけているように見えます。NIHではこんなことはおこらな
いでしょうから、おそらく非常にやわらかいけど可動性がないレベルの硬さではないか
と思います。
術後のCKやトロポニンも気になるとところですが、残念ながらまだデータが入手できて
ません。すみません。

○○先生
この症例はおそらく血栓ですので絶対吸引したら取れると思います。今度見つけたら今
度こそきちんとお願いしようと思ってます。(自分で吸えないところがつらい) また
もしBlackHoleとしても”acellular and necrotic and lacks connective tissue 
elements”ですのでおそらくやわらかいのではないかとおもいますので見つけて
distal protectionをした先生が勝利のような気がします。やはり病理を見てみたいも
のです。

○○先生
>同じ Atlantisを用いてもGalaxyでは内部にlow echoic部分を有する症例にしばしば
遭遇し、きっとそのフェローの先生方が指摘されているのはこういうものではないかと
想像しています。
私たちのCaseConferenceでも時々見るのですが、ふつうのステント内の新生内膜の一部
が部分的に真っ黒に見えたりします。これは正直BlackHoleよりよくみます。いったい
何なんでしょうか?個人的には新生内膜の一部の構成成分によるアーチファクトのよう
なものかなと勝手に想像してます。

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○○です。

いま、on-lineにあるN Engl J MedのPerspective (2004: 351; 1593-95)で、

FDAに報告された○○のバルーンデフレーション不可能例が40例、13例は
重大合併症で 1例は死亡したとありました。皆さんの所には報告があってますか?
(読み違いならすみません)。

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○○です.

私も腹が立ちましたので内科専門医メーリングリストに
流したものを転記させていただきます.
「8月から使用可能となった薬物溶出性ステント(Cypher)
は厚生労働省の指導で3ヶ月はパナルジンを持続投与すること,うち2ヶ月は2週間おき
に血液検査をすることがほぼ義務付けられました.それだけならよいのですが,本日
メーカーが更なる指導を持ってきまして照会先の医院,病院名,住所および2週間
ごとの採血をしているかのチェック用紙(案)をもってきて10月24日から行なうよう
にとのことです.
まるで第4相の治験のようですが,どうにも納得できないのは脳梗塞後の投与など
にはこんなに厳しい指導はないようです.こんなことを書くと指導がでてうらまれるか

知れませんが,どうもCypher stent時の副作用の責任は各医療機関がもち,
厚生労働省は指導を出しましたから知りませんという狙い撃ちの観があります.
このような問題は海外で広く使用されているクロピドグレルを本邦でも認可すれば
起こらない問題ですが,なかなか認可されず,上述のような医療機関の負担が
増えているのみと考えます.みなさんどう思われますか?」

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○○です

数日前に私の所にもJ&Jの方がいらっしゃいました。

「病院への出荷停止」をにおわせた話をしましたが、メーカーがディーラーに買い取
りをさせているモノで、病院はメーカーから買っているワケではないのに、どんな権
限があってそれを阻止出来るのかと聞きました。
「現実問題として阻止出来ません。すみません。」とのことでした。

今まではチクロピジンの保険適応として「狭心症」は通っていなかったのに、今回の
サイファーで無理矢理認めてしまった形になったので(ここが、今までの薬の適応と
してはお役人様達の常識を逸脱しているらしいです。"保険適応"は無いけど"投与を
義務づけている"お薬ですから)、何かあったら偉い人の責任問題になるのではない
かという事で、ピリピリしているようです。
薬屋さんも困っているそうです。

厚労省の担当が代わり、今までのハガキの回収率が悪い事に腹を立てたそうです。

厚労省のお役人の立場を守るために、やり場のない怒りをメーカーにぶつけ、立場の
弱いメーカーは、調査票というモノを考え、...そしてしもじもの我々がとばっちり
を受けている形らしいです。


開業医の先生にはPCI後最初の受診時から(PCIの2週間前から投与しているので、開
業医受診時は投与から1ヶ月たっている)、2週間毎に全部で2ヶ月間採血をお願いし
ています。
異常データがありましたら、すぐにお電話かFAXでご連絡頂くか、もしくは患者さん
を直接当科へ受診させて頂くようにお願いしております。

紹介状・お手紙だけではなく、「いつもお世話になっておりますぅ〜っ」と得意の営
業スマイルで「会って直接ご説明させて頂けませんでしょうかぁ〜」と数人の開業医
の先生に会う事ができました。
「御症例ありましたら、直接私にご紹介ください」と名刺を渡すチャンス作りができ
たとポジティブに考えております。

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○○です。

いつも、貴重な情報をありがとうございます。
石川県の片田舎でかつ小規模の当院には、JJはまだ来ていませ
ん。
本日来たCypher納入代理店の者は、この件を全く知りませんで
した。

クロピドも来春認可されるとの噂があるようですが、DES植え
込み後は保険適応になるのでしょうか??

ps: TRAの会「飲み会in神戸」に参加させていただきたいと思っ
ておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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> 基本的な質問なのですが、プロテオグリカンの生じる時期は数日後なのでしょう
か・・・・。
私も詳しくは存知じておらず、また具体的な時期に関するエビデンスもないような気が
します。意外と他科(外科や皮膚科)の先生方がヒントをお持ちかもし
れません。というのも、術後縫合部あるいは接触性皮膚炎などに数日間で急激なケロイ
ド形成etcを呈す患者さんも稀にいるように思うのですが、いかがで
しょうか?Stentingそのものの本質がtraumaticであり、それに薬剤を塗布しているの
ですから、血管内腔面に何らかのタダレが生じても不
思議ではありません。まさかあのlow echoが水ぶくれとまでは言いませんが、説明に苦
慮する画像ですね。

> 時期的には、血栓説に一票です・・・・・・。
私も時期的に血栓の関与は必ずあると思っていますが、その先入観を除してあえてコメ
ントすれば、
1.典型的なscintillationを呈していないという観測者の意見
血栓が必ずしもspeckllingを呈する訳ではありませんが。。。
2.内腔面に凸の隆起
Stenting直後にprolapseしてくる既存壁在血栓と違い、遠隔期に生ずる血栓は内腔に凹
の三日月状の形態を呈する事が多いように思います。
これも当然全例ではなく、形態には多様性があります。
3.完全に隔離されている5つの房
内腔を90%狭窄させる程に増大しているにも関わらず、基底部ではfusionせず血栓が隔
離されたままというのも不思議です。

一部は何らかの基質で、一部は血栓が覆っているのかもしれません。もっとマクロな状
況ではあるかと思います。例えば左房粘液腫に血栓がからむ、あるいは
慢性心房細動による巨大血栓を摘出し滑面を入れると層状構造で内部と表面では血栓の
性質が違う、といった感じです。あくまでも想像の域を脱しませんが。

> Distal protectionして吸ってもダメかな・・・
興味深いです。組織と全身的素因、例えば金属アレルギーやラパマイシン免疫応答等と
の関連を比較検討したらおもしろいかもしれませんね。

> ふつうのステント内の新生内膜の一部が部分的に真っ黒に見えたりします。これは正
直BlackHoleよりよくみます。個人的には新生内膜の一部の構
> 成成分によるアーチファクトのようなものかなと勝手に想像してます。
私はアーチファクトではなく構成成分そのものの違いだと考えています。例えが適当で
はありませんが、ISRの治療にre-stentigを選択し、その
慢性期IVUS像を観察した時、昔のNIHと新規ステント部のNIHでは外観が異なっている事
がありますよね。CIVISではあまり気付きませんでした
が、Galaxyでは時々気になる時があります。

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○○です。

>基本的な質問なのですが、プロテオグリカンの生じる時期は数日後なのでしょ
うか・・・・。

僕が今までに見たStent留置2週間以内のIVUSでは(そんなに数は多くありませ
んが)Stent内にIntimal hyperplasiaが見られませんでした。ですから一般的
にはプロテオグリカンが生じてintimaが造成される時期はもう少し後なんでし
ょうね。ただ、再狭窄が1ヶ月以内に生じた症例、6ヵ月後のRadiation・
Radioactive stent(Intimal hyperplasiaのHealing processを遅らす)に
Black holeが見られるということは、稀ではあるけど特殊な症例(ここが知り
たいのですが、、、)ではプロテオグリカンが数日とは言わないまでもStent留
置後短期間で生じるんでしょうね。

>この"black hole"をballoonやstentで押しつぶす時に末梢のflow delayなどは
生じないものでしょうか?

一般的にはISRに対するballoon angioplasty時にIntimaのvolumeは変わりませ
ん。つまりISRのintimaはcompressionされたり、末梢に飛んでいくのは最小限
だということです。だから、SVGのISRでもPCI中にSlow flowがおこらないのだ
と思います。末梢に飛んだとしても一般のplaqueとは違いhypocellularで水の
ような成分なのですからno reflow/slow flowは起こりにくいように思います。

以上、全部勝手な推測でした。

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○○ です。

まずTRAnetの皆さんへ。。。
遅いレスポンスで申し訳ありません。

さて、何が起こっているか、どう考えるかですが、まったく個人的な考えですが
時期的にはやはり血栓を考えたいです(できれば動画を見たいところです)。さ
らにこれまでSATがどのように起こるか、疑問だったのですがこの症例がもしか
するとSATの超初期を見ているのかと思っています。
ただそのためにはある程度の可動性があると思っているのですが。。。
本当にまったく動いていなかったのでしょうか?

ここからはTRAnet IVUSnet両方の方へ。。。
ついでにごく最近に経験したblack plaqueの症例を出します。
77才、男性。2003/5にAMI inferiorでRCA2-3にPenta 3.5*23mmを留置しました。
その後狭心症なく今回大分遅れてからfollow-upしました。つい先日follow-upし
たところ真っ黒なプラークでした。distalが狭かったのでCypher 2.5*23を入れ
て手前を3.25mmのshort balloonで後拡張しました。Black plaque部も3.25で後
拡張しましたがまったく何も起こりませんでした。拡張も良好です。
というわけでemboli sourceにはならなさそうです。



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○○です。

遅れメールですが。。。
うちでも同様に言われました。ただ患者情報を企業が集めるのはどう考えてもお
かしいことだと思いますのでその旨説明し基本的に受け入れられないと言いまし
た。まずCordisが30%しか回収できていない問題点を改善すべきと言っています。
これをちゃんとやっていない施設にはCypherを出さない、という方が余程理にか
なっていると思います。←とも言いました。

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○○です。(京都のA)

 個人情報管理の重要性を議論している時代に、逆行している話です。J&JのRep
に聞いてみますと、どうやら新しい担当官は以前に、抗ガン剤のイレッサを認可した
立場の人らしいです。良い抗ガン剤を早く認可して欲しいという声に押された形で認
可したらひどい目にあったという被害者意識もあるのでは? 貧すれば鈍すという諺
を思い出しました。
 現在配布されている説明文書は十分に血栓症の恐怖をあおっています。当院でもこ
の説明文書を見せて説明しましたところ、古いステントを入れて欲しいと希望された
患者様も少なくありません。実際のSAT率が高くない事を考えると、厚生労働省によっ
て”作られた恐怖”は十分に奏功しているのでしょう。
 回収率を上げるということが最も重要なことと思います。

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○○です。

質問です。
当院では2枝の同時治療はほとんどしませんが、もし2枝にステントを入れた場
合、SATが起こったときに2枝同時に閉塞しやすいのでしょうか?
それとも1枝、1枝のステントの閉塞は独立事象で起こるのでしょうか?

1枝のみのSATを経験された先生はいらっしゃいませんか?

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○○です

2年ほど前ですが、2枝同時SATを経験しました。
厳密には’同時’ではないのですが。
症例は60歳代のDM男性で、数日前発症の下壁のAMIと紹介があり、入院されました。
II,III,aVFですでにQ波があり、症状がなかったのでのんびり見ていたところ胸痛とと
もに胸部誘導でST低下を生じ緊急CAG、結果、RCA3番が閉塞、LAD7番が99%delayでし
た。IABPを挿入し、3番、7番ともTristar3.0mmを留置しました。(しかし、あとで見
直すとcalcも強く、stentの広がりは不十分だったとも思います。)翌日にはIABPもぬ
け、安心した3日目、胸部不快とともにII, III,
aVFでST上昇とAV blockを認めました。ああ、SATだ、と緊急CAGの用意をしていたとこ
ろ、血圧が急に低下しショックとなり心電図はwide QRSとなりました。カテ室でPCPSと
IABPを挿入しCAGし
たところ、左右冠動脈とも見事にstent部で閉塞していました。どちらもバルーンで拡
張し、なんとか救命できましたが冷や汗の症例でした。経過からは1)RCAの閉塞→
2)ブロックなどで心拍出量の低下→3)LADの閉塞 と考えてい
ます。ただ、何もないLADがつまることもないでしょうからLADにもそれなりの狭窄もで
きていたのではないかとも考えています。
同じような症例として、SATではないのですが、前医で右のAMI(II,III,aVF ST上昇)
と診断、当院へ搬送中にショックとなり、来院時wide QRS、緊急CAGにて3番と6番が閉
塞していた症例もあり
ました。これもあるいは同じ機序ではないかと考えています(LADはwire cross後75%
狭窄程度でした)。
当院では昔からLADのproximaとRCAはstaged PCIをしていますが、最初の症例はやむを
えず同時にPCIしました。ただ、この経験からやっぱりLADとRCAは分けるべきだと考え
るようになりました。ちなみにLCxとLAD or RCAの組み合わせは以前
から同時にしていますがこういった経験はありません。

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○○です。

昨年の4月から今年の2月まで22例のSATが当施設で生じました。そのうち約2
0%はMultiple lesionに対するmultiple stentingでしたが、同時のSATは1例
もありませんでした。当施設のDataでは、SATのRisk factorは(1) stent
underdeployment, (2) 高度狭窄部位のuncover、(3) long stenting、(4) 抗血
小板薬の内服不全です。もし、原因が(4)であれば同時SATが起こっても不思議
ではありませんが、所詮1%未満のcomplicationなので2 lesions SATは0.01%以
下の確立でしか起こらないのでしょうね。さらに、SATが同時に起こるとすれば
とんでもなく低い確率でしょうね。もし、経験されている先生がおられれば非
常に珍しいので僕も教えて欲しいです。

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○○です

当院では症例によっては2枝同時にステントは入れてますが
SATの経験はありません

昔LMTにBMSを入れて、パナルジンが飲めなった患者
さんにプレタールを2T 分2で内服しててSATになった
事があります 前にも書きましたがそれ以来プレタール3T 分3(8時間後と)
もしくは4T 分4です それ依頼パナルジンが飲めない患者さんでも
SATはありません
○○先生のおっしゃるように1枝が閉塞したことによる
血行動態の悪化による閉塞はありえるとは思いますが・・・

でも、2枝なら(場合によっては3枝です)今でも同時にステント入れてしまってま

Cypherでも同じです

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○○です

遅レスです。当院にもようやく説明がきました。

内容をみて○○先生の言うことが、やっとわかりました。個人の特定できる内容を一企
業の、一営業担当者に渡すことは、秘守という点で医師法に抵触する恐れがあると思わ
れます。

厚生労働省も安全な運用を考えるのが仕事であることはわかりますが、○○ホームペー
ジの一件から、たとえ内容が教育的であっても社会の役に立つものであってもプライバ
シー保護のほうが重要であることを我々は再確認したものと思います。よって、厚生省
の指示は矛盾にみちているといわざるを得ない。

厚労省に従わない→行政処分
医師法に違反→刑事処分
究極の選択ですか?私は、登録のはがきは、きちんとだすので、それ以上のデータを企
業の営業担当者に提出することはできない。ということにしました。もちろん厚労省が
自身で調査をするなら、当然協力しますと。

それより、無茶な指示をだした厚生労働省の担当者に、この点を追及したいところで
す。学会の代表が厚労省と掛け合うべきだと思いますが。こんなところで、学会分裂の
デメリットが出ているように感じます。

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○○です。
しばらくROMでしたがCCTも近くなったので御挨拶がてら、、、

確か10年前に僕が○○にいたころ、RCAとLADにステント挿入し
た症例が2枝閉塞したことがあります。なにせ10年前なので記憶も定かではないので
すが、P-S stent をRCA,LADに入れた翌日(だったかな?)にショック状態になって
造影してみるとRCAのSAT。LADは流れていましたが、Bezold-Jarisch reflexのため
血圧、脈拍も低くLCAの冠血流は非常にゆっくりでした。次から次へ沸き上がってく
る血栓に対してバルーンで拡張したりディスパッチでアルガトロバンを流したりいろ
いろしているうちに今度はLADがtotalになってほとんどTable deathだった症例を経
験しました。当時ステント後の抗血小板薬にパナルジンが使用され始めた頃だったと
思います。SAT予防の為にstent挿入後3日間はヘパリンを流してパナルジンを200mg使
用していたと記憶しています。もちろんIVUSとかもないので拡張不十分などは分かり
ません。少なくとも造影上はきれいな仕上がりだったと思います。同時閉塞のメカニ
ズムは○○先生のおっしゃる通りだと思います。最近はSATそのものがほとんど経験
ないのですっかり忘れていましたが、やはりRCAのからむ場合は2回に分けたほうが
よさそうですね。Cypherになって細く長く入れることも多くなるでしょうから。

PS:神戸で皆さまに御会いすることを楽しみにしております。

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○○です。

2枝同時のSATのアドバイスありがとうございました。

基本的にはMultiple StentのSATはそれぞれ独立して起こるが、ショックでフ
ローが悪くなると、他のStentの血栓性閉塞に引き続き、もう1つのStentにも血
栓性閉塞が惹起されるということですね。

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○○です。

皆さんのご意見をお伺いしたい症例があります。

患者は50歳台の男性
マラソン大会に出て15−20km付近で胸痛出現し、レースを中止。
その後も練習の時、坂を登ると胸部不快感が出現したため、CAGとなりました。

病変部はLMTostiumです。
spiderは4Fr.のカテですが、もう一つはIVUSの為に入れた6Fr.のガイドカテで
す。左室機能は正常です。
IVUSはLADから手で引いていますが、LADにも一部プラークが連続している
ようです。9時からCXが入って来て、その反対側にプラークがあります。
LMTostium付近は大量のプラークがありそうです。MMは5.7mmX5.4mmでした。

患者さんには、CABGとPCIを五分五分の気持ちでムンテラしましたが、結
局PCIを選択され、来週予定しています。

この場合、
1,DCAが有利か?(その場合、AortaにDissectionを作る可能性は?)
2,BMSでも同等の成績が得られるか?
3,DESは?(大きく拡がらない?、パナルジンでは不安?)

海外の先生方も含めて、ご意見をお願いします。



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はじめまして。○○です。
この度は入会の許可をいただ
きありがとうございます。内容を見て興味深そうだなと思い、入会を希望させていた
だきました。現在の施設は年間のカテ件数が200件程度、PCIが年間50例程度です。診
断カテは左橈骨動脈から行うこともありますが、PCIは右大腿動脈からのアプローチ
がほとんどで6Fです。私自身4月からPCIさせていただいたばかりで自分でPCIしたの
は10例程度です。ビギナーでなかなか話についていけないこともあるかと思いますが
よろしくお願いいたします。

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○○です。

僕ならまずIVUS、そして多分Cypherですね。

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○○です。

今日からCCTですが、羽田→伊丹の飛行機できました。とても揺れて、かつ、伊丹へ
の一回目の着陸は不成功、ということで随分と怖い目にあいました。
さて、○○先生
ご提示の症例ですが、個人的な意見を述べさせていただきます。私はもちろんPCIで
す。CABGでしたら、年齢も若いですから、off-pumpで、両側ITAとRAをつかって、
LAD・D1・LCx2箇所くらいに、(これだけ末梢がよければ)吻合部狭窄0%の手術を
99%の確率でやってもらえないと、困ります。それでも、自分が患者さんだったら、
PCIのほうが良いですね。

1:IVUSのファイルを上手く開けられないのですが、MM:5.7mmX5.4mmとのことで
すから、DCA aloneでは、optimalな結果は得られないと思います。何度か超高圧DCA
を試みたことがありますが、やはり200psiくらいが加圧の上限ですし、それでも内径
で5.0mmはとても取れないと思います。IVUS見れませんが、MLDは小さそうですから、
plaqueはそこそこ取れるかもしれないですし、BMSの前提として意味があるかもしれ
ません。BMSの前提として、DCAをするかどうかは、術者の判断によると思います。分
岐部ではないので、積極的に行なう意味合いはそれほどないと思います。

ただ、LMT入口部のDCAは、カッターをはずしかけてやりますから、それなりにDCAの
経験が必要ですし、原則的には、どうしても、上側は良く取れますが、下側は難しい
です。LCxの反対側ということですから、上→手前になるので、それなりにとれるか
もしれません。自分の知る限り、aortic dissectionを高率に合併するとは聞いてい
ません。

2:BMSでしたら、おそらく、4.0mmあるいは(BXだけになりますが)4.5mmのステン
トをLMT-LADにいれて、3.5mmでLCxとKBTできると思います。入口部からステントをか
けるので、ある意味では、安心してやれます。この組み合わせでしたら、まず再狭窄
率は一桁台の前半(ほとんど0%)だと思います。

3:DESの場合、現在、入手できるCypherでは構造上4.75mmが上限ですから、plaque
のつき具合にもよりますが、どこかが浮く可能性はないでしょうか? 今日は、DES
のシンポジウムがありましたが、構造上限を超えて広げる事に関しては、否定的な意
見が殆どでした。

ということで、私がやるのでしたら、ある程度DCAをかましておいて、BMSだろうと思
います。DCAについては、experience based medicineです。ただ、どんなストラテ
ジーでやるにせよ、最後は、大口径のステントとバルーンを使ってKBTしますから、
バルーンの収納を迅速にする意味でも、8Frのガイドカテーテルは必須と思われま
す。また、術前にLCxからのpull-back IVUSもしておくと良いと思います。LCx入口
部のバルーン径を、MMであわせると、LMTが大きくなりすぎて最悪ruptureしますか
ら、LCx方向には、最大でも、血管内径にあったバルーンサイズで良いと思います。
この、8Frでやる、LCxからもIVUSを見るという2点が、一番大切なのではないで
しょうか?

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○○です。

IVUSあったんですね。。。ごめんなさい、でも僕も見れませんでした。。。

○○先生の話ですが、
> DESの場合、現在、入手できるCypherでは構造上4.75mmが上限ですから、plaque
> のつき具合にもよりますが、どこかが浮く可能性はないでしょうか? 今日は、DES
> のシンポジウムがありましたが、構造上限を超えて広げる事に関しては、否定的な意
> 見が殆どでした。
4.75で収まるところは絶対にあります。だから3.5Cypherが使えれば現実、問題
となる症例はないんじゃないでしょうか?構造上限を超えて広げる必要がないと
思います。
皆さん、malappositionという言葉に惑わされていませんか? これまでみんな
malappositionしてたんですよ。。。大きい内腔のmalappositionは拡げれてない
malappositionとは全く別じゃないでしょうか?

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○○です。

CAGを見ると、13mmを選択しても、LCxにはかかってしまうように思えますがどうで
しょうか? それに、13mmでは、3.5mmは入手できません。私が、KBTと申し上げたの
は、“LADにも一部プラークが連続しているようです”との一文があったからで
す。やはり何をいれるにせよ、大きくしないといけませんから、着地点はしっかりし
たところを選びたいと思いました。経験的には、LCxにかけないのであれば、8mmか
9mmのステントがやっとくらいに見えます。Pull backで長さを測ればはっきりします
ね。

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○○です

やはり、LMT入口部ですし少しでも再狭窄を減らすと言う
意味ではCypherだと思います
少々malappositionしても、病変部にはStent strutが当たっていて
Drugが効いてくると思いますし、malappositionの部分は
きっと病変のない部分でしょうから問題ないと思います

ところでこのLMTの入口部でLMTが短いとは思いますが
最終的にKBTで仕上げる必要ってあるのでしょうか?
きっと私ならIVUSで長さを計測して、分岐部にはかからない
短いCypherをポンと置いてさっと終わらせると思います

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○○です

○○先生 早々のレスありがとうございます

やはりIVUSか、何かしらのDeviceで長さを計測する
必要がありますね。
もし、IVUSでLADまでプラークがあれば当然LCxにまたいで
Stentすると思います でも、LMY-LADのプラークがLCxの反体側で
LCxにプラークなければストラットを開けるだけでは、
だめなんでしょうか?

できるだけ複雑な手技は避けたいなと思っています
もちろん、そのために成功率や再狭窄率が下がるので
あれば問題ですので、もちろんきっちり手技を行います

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○○です。

横レスですみません。cypherの長さについてです。
先日、どうしても分岐部をまたぎたくない症例に対してちょうどよい長さのcypherが
なくてその場でPTに説明をして、ステントを切って昔懐かしい乗せ替えをして留置しま
した。
○○先生の症例でも使えるかもとおもってResしました。

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○○ です。

LMの長さは13mmでもLCXにかかると僕も思います。
○○先生、切るぐらいならKBTかCrushの方がましじゃないですか?
誰も知らないことですが。。。
でも切っちゃうとPolymerを潰してますよね。。。それはまずくないですか???
慢性期是非IVUSして、再狭窄になってなかったとしてもプラーク量を計ってくだ
さい。なんならIVUS代は払ってもいいですから、ぐらい思っちゃいます。

TCTでCrushのデータが悪かったと聞きました。CrushしてIVUSすると結構よさそ
うにも見えますがしっかりpost KBTをしたCrushはどうなんでしょう。。。○○
先生知ってれば教えてください。

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○○です。
切っちゃった側をdistalにすれば、薬剤は多少は流れてゆくでしょうし、再狭窄を起
こしやすい入口部には4.75mmのChypherがはいって、distalのLMTbodyは4.75のBMS+
アルファぐらいが留置できたと考えたら結構いいんじゃないかと思います。アンギオ
上では必ずしもLADまでカバーしなくてもbodyにエッジを置けそうに見えます。まだ
まだ、LMT−Crushには抵抗がありますね。

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○○です。

post KBTをしたCrushもそんなによくなかったような印象があります。正確な数字は
覚えておらずスミマセン。

僕がライブを見ている限り、Crushをやろうとしてできなかったケースが稀ではあり
ません。このストラテジーの一番の問題は、このやってみないとできるかどうかわか
らない点だと思います。また、strutを通すのは大抵1.5mmですから、だいたいバルー
ン2本に加え、必ずDES2個になりますから、コストも高いです。それに反して、DCAは
切除深度も、方向も、“logicalに!”調整が可能ですよ! DESか、BMSかは血管径
で選ぶにしても、DCAがもっている本質的な良さは、もっと引き出してあげたいと
思っています。

あと、LMTのPCI成績一般についてですが、LMTのうち、3割にPCIする(残りはCABG)
のであれば、その半分以上を分岐部が占めたとしても、DESのみで容易に好成績が得
られるでしょう。しかし、LMTの8−9割をPCIで治療しようと思えば、それは根性が
要ります。Debulkなしに良い成績を上げられるとは、今の時点では思えません。この
あたり、CTOの成功率を論ずるときと同じで、LMTは、その施設のLMT患者のうち、ど
のくらいがPCIにまわっているかで、その成績に対する見方も大きく変えないといけ
ない、と痛感しております。

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○○です。

> 僕がライブを見ている限り、Crushをやろうとしてできなかったケースが稀ではあり
> ません。
これはCrush後のKBTをしようとしてできなかった、ということでしょうか?
バルーンは1本でできることもありますがステントは絶対2本いりますから金はか
かります。
でも、慣れない術者のDCA vs Crushだったら、どうでしょう?やっぱりDCAは一
般化するのは難しそうです。

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○○です。

○○先生、スミマセン。ご指摘のとおり、KBTをしようとしてできなかったことが稀
ではない、の意味です。
僕は、CrushでKBTを完遂するほうが難しいのではと思います。DCAは、一定のやり方
さえ覚えてしまえば、もし、DES前ということならagressiveなdebulkingは不要だ
し、解離ができてもよいので、らくだと思いますが。

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○○です。

> 僕がライブを見ている限り、Crushをやろうとしてできなかったケースが稀ではあ

> ません。
これはCrush後のKBTをしようとしてできなかった、ということでしょうか?
バルーンは1本でできることもありますがステントは絶対2本いりますから金はか
かります。
でも、慣れない術者のDCA vs Crushだったら、どうでしょう?やっぱりDCAは一
般化するのは難しそうです。

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○○です.LMTosのバトルを興味深く拝見させて頂いています.とても参考になりま
す.ところでこの症例はJSIC地方会ライブで呈示して頂いた症例で,その時は大方の意
見がCABGでまとまっていたようでした.○○先生のプレゼン時の雰囲気からすると,既
に密かにPCIをやってしまわれていたように思っていましたが,,,まだだったのです
ね.個人的にはCypher使った“ステぽん”で終わりかなと思っていましたが,,,この
患者様はとにかくマラソンが好きだそうです.仮にCypher入れたとして,マラソンはい
つ頃から許可出来るのでしょうか?

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○○です。

いろんな意見ありがとうございます。
この症例は○○先生指摘のとおり、先日のJSIC九州ライブで提示した症例で
す。九州の重鎮の先生方はほとんどCABG支持でした。
私が”PCIをしたい”みたいな発言をしたら、最後に某重鎮の先生が1人だけ、
 ”勢いでやってみたらどうですか”と言われてしまいました。

IVUSの画像が開けずに申し訳ありません。
○○先生、IVUSの動画はどの圧縮方法をとればメールに添付して開けるよう
になるのでしょうか?

といっても、今日は昼から神戸に向かいますので、今晩、三宮の居酒屋でみなさ
んに直接ご意見を伺いたいと思います。

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おはようございます。○○です。
このLMT患者さんで起こってはならない事は、BMS、DESに関わらずSATもしくは、Late 
thrombosisだと思います。抗血小板剤の事が余り話題に上がっていない様ですが“クロ
待ち”の今、LMTにDESを入れるのは慎重にならざる得ないのでしょう。DESの場合、ク
ロピドを1年間投与している施設が多い様です。もしパナルジン長期投与中に副作用
(発現率10%)が出てしまったらどうするのかな、、、と思いつつ皆様のメールを拝見
しました。
又、バイパス手術の手術死亡率とSAT、Late thrombosisの頻度を較べると(この症例で
は手術死亡率と較べて差支えないでしょう)はるかにSATもしくは、Late thrombosisが
低いのかも知れません。患者さんがPCIを選択されるなら、PCIでいいのかとも思いま
す。しかし、仮に現状でクロピドが使用出来ても、TAXUS,SIRIUSとb$KIQEY$O6K$a$F5)
$G$9$,!"Late thrombosis(6ヶ月から2年の間)が起こっています。この事は少し頭に
おいて置く必要があるかと思います。
抗血小板剤に関する意見をお伺い出来れば幸いです。

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○○です。

IVUS動画が開けなかったので「LADにも病変が連続している」という表現
で誤解を与えたかもしれませんが、LADのプラークは少量でした。
印象としてはLMTだけの治療(Bifercationにはかからない)で済むと思いま
す。
申し訳ありませんでした。

私もDESの場合、Late thrombusが気になります。

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○○です。

私はLMTの経験はまだ少ないので、あまり当てにしないでくだ
さい。


> 1,DCAが有利か?(その場合、AortaにDissectionを作
る可能性は?)
> 2,BMSでも同等の成績が得られるか?

一番小さいDESでも一番大きいBMSよりrestenosisが端然少ない
ので、DESがチョイスになります。うちのよそのASAN MEDICAL
CENTER
のデータはLMTのDESはTLR率は2%に過ぎません。BMSの時代で
は12%位だったと記憶しております(すみません、うちのデ
ータはまだそろっていません。)

IVUSは見ていませんが、写真を見ると、3.5x18mm Cypherが良
さそうです。もちろんostiumから少し出るようにして入れます
。13mmは短すぎるかもしれません。DCAにはメリットが無いと
思います。

私だったら、一応burst pressure (18atm、私は 22 atmまでや
ります)まで上げ、IVUSを見てappositionが良くなかったら、
追加して4.0 mm(nominal or high pressure)または 4.5 mmバ
ルーン(ただしlow pressure)を使うと思います。もちろん後
でバルーンをostiumに引き出してきっちりとostiumをカバーし
ます。カテテールはradial 6Frです(4.0mmバルーンを使う可
能性があるため)。

> 3,DESは?(大きく拡がらない?、パナルジンでは不安
?)

antiplatelet agentが問題ですが、clopidogrelがだめだった
ら、ticlodipineと同時にcilostazolはどうでしょうか。

どうしてもclopidogrelが必要だったら、私が働いている○○では外人患者さんを診る
インターナショナルクリニックがある
ので、患者さんが訪問して薬をもっていかれると思います。ご
連絡ください。もちろんPCIもOKです。

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○○です

私も興味深く読ませて頂いております。

○○先生はじめ実際にCypherを長期で見ている外国でご活躍中の先生方に教えて頂き
たいのですが、SATやLate thrombosisは、実際の率はどんなモノなのでしょう?
また、その原因、たとえば抗血小板剤を中止したことが本当に原因になるのかどうか?
十分なlumenを取っていても、ステントの位置もバッチリでも、やはり起きうる合併
症なのかどうか?また、その患者背景になにかないのか?

他の病変でも当然ですが、LMTでは絶対に起きて欲しくない合併症だからこそ、この
症例にDESを入れるべきなのかどうかを判断する材料になると思います。

あと、LMTやRCAのostiumにDESを入れる場合に、Aoにステントの頭を出して挿入し、
ステントを置いた後にballoonを少し引いて思いっきり圧をかけラッパ状に拡げるの
は賢明なやり方なんでしょうか?それとも、意味がない、もしくは悪さをするやり方
なんでしょうか?

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○○です。

今日二つの質問があがって、質問を申し上げます。

1)今日、腕の静脈からright cathをやりました。contrast dye
を手の静脈から入れても、cephalic veinが良く見えなかった
ため(きっとサンプリングの時のダメージ?)brachial veinか
ら5Fr long sheathをいれました。
でも、(1)axillary veinのスパズムが激しく、nitroglycein
を何度も使いました。この位veinのスパズムは良く出来るので
しょうか。(2)coronary sinusはよく入りますが、RV, PAに
は入りにくいです。

2)IVUSの勉強で、色々なIVUSの本を集めていますが、日本で
出版された○○先生の本は紀伊国屋オンラインで探したら、品
切れみたいです。注文したら手に入るでしょうか。

それと、リプライです。

> ○○先生はじめ実際にCypherを長期で見ている外国でご活躍
中の先生方に教えて頂き
> たいのですが、SATやLate
> thrombosisは、実際の率はどんなモノなのでしょう?

私の施設ではSATはここ1年間0.4%です。

> また、その原因、たとえば抗血小板剤を中止したことが本当
に原因になるのかどうか?

抗血小板剤を中止するときっちりと起こってしまいます。私の
経験では起こった人の過半数は中止したり忘れたりした人々で
した。ステントを入れた後、何のかの病気で他の科に行って薬
が不注意に止められて出来た場合もありました。

> 十分なlumenを取っていても、ステントの位置もバッチリで
も、やはり起きうる合併
> 症なのかどうか?また、その患者背景になにかないのか?
>
> 他の病変でも当然ですが、LMTでは絶対に起きて欲しくない
合併症だからこそ、この
> 症例にDESを入れるべきなのかどうかを判断する材料になる
と思います。

手術予定などで長期間抗血小板剤を使えない場合を例外として
、ほとんどの患者ですべての病変にはDESがチョイスになって
います。

>
> あと、LMTやRCAのostiumにDESを入れる場合に、Aoにステン
トの頭を出して挿入し、
> ステントを置いた後にballoonを少し引いて思いっきり圧を
かけラッパ状に拡げるの
> は賢明なやり方なんでしょうか?それとも、意味がない、も
しくは悪さをするやり方
> なんでしょうか?

私の知る限り、これに関したエビダンスはありません。ステン
トを1mm以下の単位で正確に入れるのは誰にでもできるのでは
無いので、ostiumにかからないよりは、ちょっと飛び出した方
がましなので、そのようになったと勝手に考えております。ラ
ッパ状に拡げるのはちょっとでもMLAを稼ごうとするのが狙い
でしょう。

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○○です
 上記しましたが、以前○○先生がかかれてますが(○○先生がSATに関してリサー
チされてます)当施設でB0.8%です。しかしクロピドもほとんどの症例でカテ後一年間
のんでおり、DESを使うならそれをパナルジンで継続できるかが問題です。さらに
Late thrombosisに関してほとんどなくくじにあたるような確立ですが、可能性が0%で
ないところが気になります!#
 >あと、LMTやRCAのostiumにDESを入れる場合に、Aoにステン%H$NF,$r=P$7$FA^F~$7!" 
>ステントを置いた後にballoonを少し引いて思いっきり圧をかけラッパ状に拡げるの >
は賢明なやり方なんでしょうか?それとも、意味がない、もしくは悪さをするやり方 >
なんでしょうか? 
こちらでAorto-OstialのDES症例を何回か見たんですが、実際Aoにステントの頭を出し
て挿入し、 >ステントを置いた後にballoonを少し引いて思いっきり圧をかけラッパ状
に拡げるの のようなテクニックがこちらではできてません。実際再度カテやPTCA
をするときにエンゲージにこまるのかな?という問題点が浮かびま9$,!"
1)今日、腕の静脈からright cathをやりました。contrast dyeを手の静脈から入れて
も、cephalic veinが良く見えなかったため(きっとサンプリングの時のダメージ?)
brachial veinから5Fr long sheathをいれました。
でも、(1)axillary veinのスパズムが激しく、nitroglyceinを何度も使いました。
この位veinのスパズムは良く出来るのでしょうか。(2)coronary sinusはよく入りま
すが、RV, PAには入りにくいです。

去年日本にいたときに個人的に私立の病院にカテをしに行ってましたがそこでは前例右
心カテを右か左の肘静脈からしてまして、たまにすごいスパスムがありニトロも中枢に
ながれていくので効か一度無理い引っ張ったら静脈が抜けてきたことがありそれからス
パスムの際は時間をかけてとれるのをまち、逆の肘静脈を使ってましたが、必ず細い静
脈に無理して5FのSGカテをいれた時におこりました。またSGカテはほとんどが右
の肘を使ってましたが、私は個人的には一度もcoronary sinusに入ったことがありませ
んでした。
個人的な意見でした。

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○○です。

> 去年日本にいたときに個人的に私立の病院にカテをしに行っ
てましたがそこでは前例 右心カテを右か左の肘静脈からして
まして、たまにすごいスパスムがありニトロも中枢にながれて
いくので効か一度無理い引っ張ったら静脈が抜けてきたことが
ありそれからスパスムの際は時間をかけてとれるのをまち、逆
の肘静脈を使ってましたが、必ず細い静脈に無理して5FのS
Gカテをいれた時におこりました

わたしも、radial artery punctureを誤ってradial veinを挿
して、PAに入るまで気づきなかった経験があります。その後、
シースを抜く時radial veinが2cm程抜け出してしまって、仕方
なく切ってしまいました。

なおこちらでは右心カテは普通のright judkin 4を使っていま
す(T_T);。右心カテがだいぶ少なくなったので、end hole
(cournard)
は○○ではもはや手に入りません。

スパスムがあまりにも頻繁に起こるならば、しかたなくinternal
jugular vein
を使うでしょう。でも、首を挿すのは患者さんに嫌われます。

coronary sinusに入れるには、テルモのワイヤなどをまず先に
入れるのがよいそうです。また、right judkinのかわりにAL1
もよい(必ず成功する)とした論文を見ました。

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○○です。

○○先生、SAT Late thrombosisのデータはLMのoptimal resultのデータではな
いのではないでしょうか?内腔の大きなLMにIVUSを見てDESを入れてバイパス死
亡以上の問題を起こすとは到底思えませんがいかがでしょうか。いずれにしても
低い確率と思います。

クロピドは個人輸入も可能ですし、個人的には2週間のパナルジンの後は副作用
が出れば、この症例はプレタールで十分有効と思います。これは根拠はありませ
んが大きな内腔・他のSAT induced factorがないことが確認できれば大丈夫でしょ
う。

この症例で本人さんがPCIを希望されて、クロピドの理由でCABGになってもし問
題が起これば僕は悔やんでも悔やみきれないと思います。

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○○です。

○○先生は、いつもながら、大変鋭いご指摘をされていると思います。LMTに関し
て、CABGが薬物療法より生命予後が良いのはあきらかですが、CABGの周術期死亡率は
決して0%ではありません。ですので、私たちはもちろんPCIの合併症0%を目指し
ていますが、科学的に考えればそれは不可能であり、死亡率ないしMACEがCABG以下で
あればPCIは十分に正当化されると思います。

TCTで発表されたように、多枝病変の6ヶ月予後については、DESを駆使したPCIは、
IVUSガイドやDebulkingや洗練されたCTOあけがない環境でも、どんなに控えめにいっ
てもCABGを下回らないことがARTS2試験で示されました。


“クロピドの理由でCABGになってもし問題が起これば僕は悔やんでも悔やみきれな
い”し、きつい言い方をすれば、“SVGをつながれた日には、ポンプを回されたあげ
く脳血管障害を生じた日には”、いくら悔やんだところで悔やみきれないと思いま
す。

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○○です。メールの送信が上手く行かず御迷惑お掛けしています。(前回は白紙で行っ
たのではないでしょうか?)
 
○○先生 Tra-netに参加させて戴き有難うございます。大変貴重な症例の提示有難うご
ざいます。大変参考になります。先生のLMTの症例に付き教えて下さい。 
 
おそらくPCIを計画され、アスピリン、パナルジンがすでに投与されていると思いま
す。もし内服されているなら投与開始され、どれ位の時期が経過しているのでしょう
か?パナルジンが容認可能かどうかを、先に推定出来ればと考えました?(副作用の
90%は2ヶ月以内に出るようです)。その確認後にDESで治療という方針も一つのオプシ
ョンかと思います。 (2ヶ月目以降に出る事もある訳ですが、、、、、)
 
LMTという事なので、症状が投薬治療で改善し、状況が許せばですが、、、夏に症状
が初発している様なので、、、少し待てるのかなという感じもしました、、、、いかが
でしょう。
 
PS. クロピドが使用出来れば、このような難しい事は考えずに済むのにと思っていま
す。又、個人的な事情で数日CRFを離れますので、明日以降、御返事が遅れるかもしれ
ません。申し訳ありません。

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