11〜20総集編

============= 第11集 ===============

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○○です。

ところで、radial occlusionに関連して先生方に質問があるのですが。
50〜60歳で、糖尿病があり、Cr1.5〜2.0の患者に対して、radialからカテをして良い
のでしょうか? 
特にPTCAが必要な場合、何回もカテをしなくてはならなくなると思うのですが。
糖尿病患者さんで、将来、透析になる可能性がどのくらいの率で起こるのか、知って
あっ
たら教えて頂けないでしょうか?

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○○です。
ハウステンボス盛り上がったみたいですね。オメデトウございます。

中略

そこでPITの話題が出ていましたが、6Fr. Zuma 2だったら通る
らしいですよと、うちのボスが水を向けたのですが、基本的には7Fr.用であるとのお
返事でした。

中略

ちなみにこの会は基本的にTFIな人々が主体で、参加施設の中で唯一TRAな僕たちは、
今でも宇宙人のような扱いを受けています。この辺が○○のTRA率の低さを象徴して
いますし、毎回ながら実感する場です。 ちなみにここでは当然のように7Fr. GCが
主役ですが、個人的にはバルーンステントならば6Fr.Zuma 2などで十分な気がします
し、デバルクをする場合には8Fr.以上が必要でしょうから、7Fr.ってLMT kissing 以
外には中途半端だと感じるのですが、如何なもんでしょうか?  とは言っても僕も
たまに7Fr. TFIでPCIしたりするんですけど。

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○○です。
ハウステンボスでは諸先生と本音でお話できて嬉しかったです。
帰りはハウステンボスで遊ぶこともなく朝一のJRに乗る為に
モーニングもそこそこに(いつもなら昼飯分も食べるのですが)
7:20に出ました。乗り継ぎの待ち時間の間40分もホームで座っていたせいか
風邪を引きました。乗り継ぎ時間短縮,JRダイヤ改正をと
いったいだれに言えばよいのか(独り言)!
コンピューターも身体も冷え切りながら
右有意low takeoff、hookしたRCA ostiumにS670を入れ
20秒程arrestとなり久しぶり精神的にも冷えました。
コンピューターも復帰し本日諸先生方のメールを読み
心身とも暖まりました。

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○○です。
高血圧があるとか、ないとかで透析になる可能性は変わってきますが、 Cr1.5〜2.0
であるならば数%と言う事です。
あっても10%未満と言う糖尿病専門医のコメントです。
しかしカテ前より補液を十分負荷し、カテ後にも同様な事をすれば大丈夫と思います。
また万が一のことを考えて左手でシャント可能かどうか確認しておく事も必要と思い
ます。無理ならば左手よりカテと言う事になります。

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○○です。
unprotected LMTDがTRIとは
CABG,PCPSのない私にとっては夢のような話です。
TVD,LMTDでも患者にとっては理屈抜きに低侵襲の方が喜ばしいのであって
実際そういったcandidateは多いと思います。
特に田舎には都会に行きたくない30年古酒もんが眠っています。

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 拝啓、私共は○○でございます。
Transradial Interventionを積極的に行っていこうと1998年より開始しましたが、ま
だまだ勉強中であり、先生方の御指導を賜りたく存じます。
 医局員(3人しかいませんが)一同、先生の活動には敬服し
ており、個々の知識や技術を向上させてTRAの普及に努めていきたいと考えておりま
す。
 
P.S.
 当院ではCTOに対しても積極的にTRAで行っております(Radial forceでCasesに紹
介されました。まだのっていますので1度見て下さい。)。先生のホームページで
『TRIの巻き;5F.TRI』のページに『5FでRadial,対側は4Fで同側のBrachial....あく
までも噂ですが....』とありましたが、うちでは結構やってました。ただし、最近は
とりたてて有効性が無く感じられ、結果的に患者さんへの侵襲が大きく安静時間も結
構長いということで廃止しました。手技中も落ち着かないというのも本音です。良好
なcollateralがあればそれをデジタルでマッピングしたものを見ながらTRAでつっつ
くことにしています。対側造影をしたほうが良いと判断した場合は、はじめからTFA
で同側の下ッ側を刺してします。これに関してはTRAにこだわらないほうがいいのか
なあと思っています。先生の御教示をお待ちしております。

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○○です。

○○先生のメールにも、7Fr.インターベンションをメインとされる施設が多いこと
が書いてありましたが、彼らが6Fr.でしない最大の理由はガイドカテのバックアッ
プが弱いと思っている”誤解”からでしょう。

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○○です。

○○先生、レスありがとうございます。“unprotected LMTDがTRI”の件ですが、随分
とLMTを広げてきましたが、幸い、opeやPCPSになった症例はありませんでした。ま
た、AMIを除いて、IABP support 下でやったのは1例だけでした(この症例は、LMT9
0%に加え、LCx11にTIMI 1ですがCTOがあったものです。CTOに短時間でワイヤを通
し、LCx方向から先に、reverse T sentingしました。)。先生の御環境でも、CABG不
適応例など、症例によっては、十分施行可能だと思います。ステントが確実に入るか
どうかの見極めと、前拡張にせよ、ステント拡張にせよ、短時間(私は、最長5秒で
す)で、高圧をかける(前拡張でも、最低10気圧はかけます)が大切だと思います。
また、最悪LMT-LAD方向にだけでも広げられれば、死亡はないとの見極めも必要で
す。LMTにstentingする際は、原則的には、LMT-LAD方向を優先し、LMT-LCx方向のワ
イヤは一旦jailさせ、ステント植え込み後、LADに入っているもので、ストラットを
通します。ただ、ある程度のなれと、ダメな時にはすぐBMWをNeos Intermediateに代
える必要があるので、普段から、LAD-D1、LCx-PL、RCA-4AVなどで、ご経験をつまれ
ておくと良いと思います。

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はじめまして、○○先生。○○です。
○○先生のgroupとは知りませんでしたが、「5FでRadial,対側は4Fで同側のBrachial」という離
れ業(笑)を○○方面でギシギシやっているという伝説をお聞きしていました。いよいよ伝説の
5F.radialist登場ですね。楽しいお話を期待しています。

さて○○先生に質問です。先生のメールに、CTOを掘るときに「5FでRadial,対側は4Fで同側の
Brachial」という手技は
1.結果的に患者さんへの侵襲が大きく
2.安静時間も結構長い
ということで、やめちゃったということでしたが、具体的に(かける範囲でいいですから)どんなこ
とでしょうか。
ちょっと興味があるもんで。

追伸
遅れましたが、日蘭楽しかったですね。
ただしチューリップ祭りですっかり花粉症が悪化してしまいました(とほほ)。

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○○先生御侍史。
 初めまして、○○でございます。先生の御質問に対し、簡単ではございますがお答えしたいと
思います。
 まず、この手技を行う以前の問題として5F.のTRIは難しいです(私にとって)。ガイデイングの
Kink resistanceの問題もございますし、手技が長時間になりますとMemoryの悪さが顕著になり
ます。CTOではしばしばBackup failureでガイデイングがはずれでしまうことがあり、何せ5F.で
すからこういう状態にも成り易いことは解って頂けると思います。JLでは上述の理由で再挿入
が困難になることも経験しました。この状況下でもう1本4Fのカテーテルが同じルートで入って
いる訳ですから、よりデリケートでGentleな手技が必要とされ、験者は落ち着きません。結果的
に手技時間は長くなり、Brachialも刺すわけですからせっかくのTRAがSmartな手技として役立
っていないのではないか、との意見がStuffの間から出てくるようになりました。
 続いて安静時間の問題ですが、これは安静を強いられる時間という意味だけでなく、患者さ
んが実際感じる要素が多く含まれております。単にBrachialを刺して安静にしているのと比較し
て、どうも2ケ所の圧迫安静というのは辛いと皆さんがおっしゃっていました。これは被験者にな
った方にしか分からないことなのですが、こういった訴えが出てきた以上、本手技を継続しない
ほうが良いという結果に至りました。
 現在当院でのCTO-Strategyとしては6F.TRIで、対側同時造影を行わずにDigitalでマッピング
したものを隣のモニターで観ながらつっつくようにしております。どうしても対側造影が必要と判
断した症例にはFemoral approachで同側の2〜3?下を対側造影用に5F.で刺すことにしていま
す。
 TRAの普及に水を注す意見ともとられるかもしれませんが、決してそういうつもりではござい
ません。対側造影に関して私が感じている事を述べさせて頂きました。今後共、御指導の程宜
しく御願い申し上げます。

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 はじめまして。○○病院の○○と申します。先日、初めてこの会に入
会させていただきました。
 私たちの施設では1999年にはじめてleft radial artery からguide catheter
をいれ、同側brachial arteryから4Fの診断用カテーテルを挿入してLAD#6のCTOに
対してPTCAを施行しました。当然のことながら、当時は5Fのguide catheterはなく、
6Fを使用しました。大柄な男性で、問題なく終了しましたが、当時の小生はこの方
法を例外中の例外としてどこにも報告はしませんでした。
 5Fのguide catheterが発売されてから2000年の当初から、このCTOに対する
同側からのアクセスを自らBrachio−radial approach(BRA)と名づけて、8例のCTOに
対して施行しそのマトメを○○研究会やインターベンション学会の地方会に報告したので
すがまったく反響はありませんでした。
 小生がこの方法を行ったのはひとえに患者への負担を軽くする方法を検討した結
果です。患者は手技の終了後、歩いて車椅子にのり、病棟に戻り、点滴は2時間後に抜針、
直後からトイレ歩行は可能、ロビーでテレビを見たり、家族と談話したりすることが
出来るのです。
小生はPTCA治療の本質ーless invasive-をCTOに対してもっとも端的に実現したいと
いう思いでこころみてきました。この方法は当院では現在も行っており、CTOに対す
る最も普通のアプローチです。
 最近の情報交換にしばしばこの方法について議論されておりますので、報告しま
した。皆さんの参考になれば幸いです。

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○○です。
初めまして○○先生。私は○○の片田舎でinterventionをやっております。
先生のless invasiveのconceptに私も大賛成です。ある程度CTOの成績が満足で
きたら当然そっちの方向に行くべきと常々考えております。おそらく同時造影をされる
とき術者と助手が患者の右につくと、お互い邪魔になるからあるいは、
将来のこと(CABG/HD)を考えて右肘/対側造影をされているのでしょうが、
うちの場合PCIは右手首と決めております。
対側造影をless invasiveにしようとしたら当然右肘か左手首で対側造影をして
おり、現在では後者、すなわちradial-radial(6Fr-5Fr) approachに必然的になりまし
た。うちは歴代のドクターがTFI→TBI→TRIと変遷してきたこともあり、
しかも地理的に閉鎖的であるが故repeaterが多いのです。
うちのdataでは“次にしてもらうとしたらどこか?”
という問いに90%の患者さんが“手首で”と答えました。
“正義はここにあり”と雑音を気にせず
CABG/HDのことを少しだけ念頭においてやっておます。
あっけなく両方とも閉塞したら“CABG/HDできないのはお前の責任だ!”
と言われるでしょうがはたしてそのような患者さんが将来何人いるのでしょう
か?それとも私はやりすぎでしょうか?
施設的年間症例数が最も少ない(とほほ…が流行ってる?)
私がご提言するのもなんですが。

今後ともよろしくお願いします。

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○○です。○○先生、丁寧なご返事ありがとうございました。
RadialistとはRadialからもやれるCardiologistだと考えています。
足からでも肘からでも手首からでも、そのとき患者さんにとって最も良い方法でやってあげれ
ばよいと思います。
頑張りましょう。

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○○病院の○○です。
今回から、TRA-netに参加させていただくことになりました。
よろしくお願いします。
私自身は以前一度、宮崎で行われた○○の際に参加させていただいたことがあります。
現在、当院、○○先生とともに日々interventionについて施行錯誤する毎日ですが、

実は4月より○○病院というところへ異動が決まってしまいました。今よ
りinterventionはずっと少なくなってしまいますが、TRAを普及すべくがんばりたい
と思います。

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○○病院の○○です。

○○先生と同じ職場で、主に○○先生のカバーしていない不整脈やペー
スメーカーや心エコーなどの部分を専門にやってます。
冬はアリのように働き、夏はキリギリスのように遊ぶことをモットーとしております。
夏場はダイビングで宮崎や鹿児島に遠征しておりますので、機会があれば皆さまの施
設も見学させて下さい。

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○○です。

最近チクロピジン(パナルジン:第一製薬)の合併症の問題から、投与2週間目、4
週間目の採血をするようにと”強く”厚生省が警告しているようですが、みなさんは
どうされていますか。

当院では、ステントを入れたら、その直後からパナルジンを1日2回投与開始し、1ヵ
月で自動的に止めています。私は採血などしたことはありません。今までは特に顆粒
球減少などの重大合併症は起こっていませんが、この厚生省の通達により、もし採血
をしていない場合は”裁判で負ける”というニュアンスで第一製薬からは聞いていま
す。

こんなに面倒なら、パナルジンを止めたくなってしまいます。プレタールにでも替え
ようかと思っていますが、みんさんどう思われます?

帝京大がプレタールのステント再狭窄予防効果の論文を出されたのは知っていますが、
急性期の血栓予防(AC予防)に有効(パナルジンぐらい)というデータはないのでしょ
うか?

あるいは、すでにパナルジンを使用していない施設はありますか?

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○○です。

私が○○に来て6年ですが、年間300-400症例やっていて無顆粒球症が1例ありまし
た。確率的に1/2000ということになりますが、これにはワーファリン時代の症例も含まれ
ていますので、実際はもっと高くなるかもしれません。
この方は幸いに助かりましたが、見逃せば裁判で負けるのは明らかです。
保険外適応ですし、言い逃れはできないと思います。
患者さんと我が身を守るためにも、我々の施設では全例で投与2週間後と4週間後に血算と肝
機能をチェックし、
2回目の採血の時点でパナルジンを中止しています。

なお、もっとも驚くべきことは、日本人においていったいどのくらいの頻度で無顆粒
球症が起きえるのか、第一製薬がまったく把握していないことです。
皆さん、担当のMRに聞いてみてください。かなり曖昧な答えしか返ってこないと思います。

プレタールに関するSAT予防のエビデンスについてですが、
落合先生がSchatzの植え込み後にプレタールを投与し(n=71)、
一ヶ月間でSATを認めなかったというデータをAm.J.Cardiol. 1997;79:1471に出され
ています。
ほかにもエビデンスがあるのかもしれませんが、私が知っているのはこれだけです。

また、3-4年前の話になりますが、gfxでのSATが数例報告されており、
プレタールはチューブステントには良いが、コイルステントには良くないのではと、
一時、話題になったこともありました。
でも最近はステントのポリッシュも良いし、高圧拡張をするので、
今でもコイルステントでSATが起き易いのかどうか疑問です。

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○○です。

自分の私見では、
MLやNirはアスピリン・プレタールでよいと思うのですが、S670はパナルジンをかぶ
せたほうがよいのかもしれません。SATについては、下記の韓国からのペーパーが最
も大規模なものかと思われます。SATに予防に関してのパナルジンとの比較では、有
意差はないものの、パナルジンの方が若干有利、その分、プレタールの方が副作用は
少ないようです。

Park SW, Lee CW, Kim HS, Lee HJ, Park HK, Hong MK, Kim JJ, Park SJ. 
Comparison of cilostazol versus ticlopidine therapy after stent
implantation. Am J Cardiol. 1999 Sep 1;84(5):511-4.

2週間後以降に、SATは殆どおきないので、パナルジンは2週間で十分かな、と思いま
す。また、さらに重篤な副作用である、TTPについても、できればムンテラする必要
があるかと思います。

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○○です。

○○県では、プレタールと「狭心症」「心不全」「心筋梗塞」の病名が一緒になって
いると査定されてしまいます(本年2月より)。全国的には大丈夫なのでしょうか?

以前は心カテ・PTCAの1〜2週間からパナルジンを飲ませ、入院時に末血と肝機能をチ
ェック。PTCA後は1ヶ月後の受診時にプレタールに変更していました(検査は無し)。

しかし、上記事情で、プレタールの投与が難しくなり、アスピリンだけで頑張ろうか
と考えています。
パナルジンの無顆粒球症はあまり見たことがないですが(脳梗塞の患者さんなども含
めて数例有ります)皮疹や肝機能障害は希では無いと思い注意しています。

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○○です。
パナルジンによりagraを起こして気付かずに敗血症から死亡したケースを知っております。4年
前のことです。
当事者から聞いたのですが、家族に薬剤師がおり当然訴訟沙汰となっております。
70歳台の男性でパナルジン開始後3週間目に咽頭痛で救急外来受診し
抗生物質・感冒薬だけで帰して、3日後には敗血症→ショックとなり
救外受診時にはなすすべもなく死亡、とのことでした。
よくあるパターンなのに一回目再診の時に
agraを疑わなかったのは魔がさしたのでしょうか。
 
近しいドクターなので、身が引き締まります。
僕自信は高度黄疸(投与開始から4週間目)が1カ月持続し
冷えたことがありましたが、ウルソ6T3×内服にて軽快しました。
ということで、僕は全例パナルジン、アスピリンですが
ちゃんと2週間毎の血算と肝機能checkは怠りません。
TTPもagraも肝機能異常も内服開始後2週間以降に
異常をきたしている様です。動物実験でも証明されているように
2週間で切るのも方法と思いますが、重篤な副作用はまれであることより
古いと言われようが僕はパナルジンがもしだめなら
プレタールという考えでおります。

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○○です。
○○先生のお話ですが、パナルジン・プレタールを処方されたと
きに、診断名に閉塞性動脈硬化症とか脳梗塞と入れていても 「プレタールと「狭心
症」「心不全」「心筋梗塞」の病名が一緒になっていると査定されてしまいます」 
ということになるのでしょうか?それだったら確信犯的な査定の仕方で恐ろしいです
ね。当院では、いかにも見え見えですが必ず閉塞性動脈硬化症を診断名に併記してい
まのところ許してもらっています。

パナルジンの無顆粒球症の経験はありませんし、ちょっと聞いて回ったところで
もないようです。かなり頻度が低いようですが、それだけに、見逃しそうで怖いです
ね。肝機能障害は結構ありますが、パナルジンを中止して替わりにプレタールを処方
しています。パナルジンの肝機能障害ははほとんどがやめちゃうと改善しているよう
です。

当院は、紹介率がほぼ100%(紹介と救急車を含む。)ですので、パナルジンを
処方して3日後には退院して、患者さんと次に合うのは早くて3ヶ月後ということがほ
とんどです。返書には、パナルジンの副作用の説明と採血のお願い、診断名に関する
注意を書いた紙を同封しています。開業医の先生には肝機能障害をしばしば指摘して
いただいて助かっております。

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○○です。

パナルジンですが、私には別の苦い経験があります。3年前、屈曲したLADに、先端が
ちょうどいいぐあいに1mm位反転したChoice Extra-supportを進めていく時のことで
した。このワイヤ先端が反転した状態を作り、冠動脈内を進めるやり方は、本幹を
スッとおちていくので、BMWなどで、皆様も良く用いると思います。

言葉でいうのは難しいのですが、屈曲した冠動脈の一点で、ワイヤが止まりました。
少し押したところ、進まず、反転しているチップが逆行性に進み、冠動脈穿孔が起こ
りました。縦に2〜3mm切り裂いたような格好でした。大したことは無いとおもいまし
たが、perfusionでいくら押さえても止まらず、結局、ドレナージとコイル・エンボ
リが必要でした。

この患者さんは、脳血管障害があり、術前からパナルジンをずっと服用されていまし
た。ある有名な外国の術者の一人も、パナルジンを術前から飲ませていると、時にワ
イヤの穿孔でも、止血できない、と言っています。私は、それ以来、術前のパナルジ
ン投与は一度も行っておりません。例えば、inf AMIでRCAにstentし、LADのtotal開
けを後日やるような症例は、4週間でパナルジンを中止し、1週間さらに待ち、パナル
ジンの影響が完全に取れてから、LADのtotal開けを試みています。術前からパナルジ
ンを投与しなくてもSATの予防と言う点では同じです。もし、予防しうるとすれば
acute thrombosisですが、この頻度は極めて稀で、私は、万一穿孔した時、止血しや
すい状況を好みます。

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○○です。

それはclopidogrelのことです。
ステントの後療法としての有用性について、
最近ではCLASSICSというstudyで述べてあります(Circulation 2000;102:624-629)。
欧州心臓病学会のボスの所からの論文です。

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 はじめまして、○○病院 循環器科の○○と申します。この度は
TRA-net入会させていただき大変ありがとうございます。
 Interventionについては、○○先生に2年間、○○で1年間勉強させていただきました。
当病院では、診断カテーテルはRadialよりアプローチしていますが、
PTCAについてはRadial、Brachial、Fesmoralとまちまちです。
 先生方の経験豊富な話題を聞かせていただくことで、これからの臨床にいかしてい
きたいと思います。よろしくお願いします。

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============= 第12集 ===============
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○○です。

> それはclopidogrelのことです。
> ステントの後療法としての有用性について、
> 最近ではCLASSICSというstudyで述べてあります(Circulation 2000;102:624-629)。

これが俗に”スーパーパナルジン”と呼ばれているものでしょうね。
いろいろパナルジンに関する情報ありがとうございました。

さて、stentによるSAT予防として初期の頃(P−Sの時代)からワーファリンが使用
され、その後パナルジンへと移行しました。(1996年頃だったかなあ)
私も、言われるがままのプロトコールに従い、それが当たり前のようにワーファリン、
パナルジンと投与してきました。
しかし、現実にうちはstentを入れた後からパナルジンを開始しますが、最初の3日
間は効果がないと言われています。でも、その間特にACは起こっていません。
当院でACは今まで3例(緊急、待機含めて900例ぐらいのうち)経験していますが、
すべてAMI症例です。その3例はフラップをステントで押さえきれていなかったか
らACになったと理解しています。
だから、Elective PTCAでステントを入れて、それがACになるなんて、頭の片隅にも
ありません。

勉強不足でレベルの低い質問かもしれませんが、Elective PTCAに限定しても”アス
ピリン(バイアスピリン)だけ”では明らかにSAT率が上がるのしょうか。そのよう
な”最近”のデータなどあるのでしょうか。”最近”というのは、”stentがどんど
ん改良された後の”という意味です。
実感としては、Elective PTCAならアスピリン単独でもそんなにACは起こらないので
はないかという気がしてならないのです。
バイアスピリンは日本で認可されたばっかりですが、腸溶錠なので副作用が少ないと
聞いています。

アスピリンだけで粘った最近の論文の存在を誰かしりませんか?
(あるいは、REOPROの論文などで対象群としてアスピリン単独例などが使われていな
いのだろうか?  あっ、バイアスピリンのバイエルに聞けば、論文持っているかも
ね)

○○先生のようなプロコトールに従い、術前1〜2週間前から薬剤を投与して十分に
効かせておいてからPTCAを行い、そのSAT率、再狭窄率などを調べた論文はたくさん
あるようですね。しかし、このnetの中の先生方の施設では、ステント後からバファ
リンやパナルジンを投与開始している施設も少なくないと思います。そのようなプロ
コトールに従った論文があれば、もっと現実的だと思うのですが・・・・・・

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○○です。
 ○○先生のご意見はもっともです。つまりパナルジンの作用が現れている証拠で
す。小生はCTO以外でガイドワイヤー穿孔の経験はありませんが、CTOでは術前パナル
ジン投与の状況で止血できなかったり、ドレナージが必要であったことはありませ
ん。CTOで無い場合、術前に投与を開始しているのであれば、そのことを十分に念頭にお
いた、穿孔しないガイドワイヤー操作をうまくする必要がありましょう。
パナルジン術前投与の効果は皮肉にも穿刺点の止血が時に困難であるという事実で
確認されます。小生はこちらの方が問題かと考えています。ご承知の通り、TRIでの穿
刺血管の閉塞を防ぐには軽く短時間で圧迫することですが、術前投与を行っている
と強く長くが必要になることがあります。結果的に様様な問題が生じます。それ
でも当院で、いまのところ術前投与を続けているのは日帰りPTCAをするからです。パ
ナルジンの薬理動態では投与初期数日では効果がなく、PTCAの出来具合がexcellentで
あっても、やはり日帰りPTCAでは不安が残るのです。

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○○です。
最近PITしています。昨日、RCA血栓3?にPIT UK 24万で血栓<5?となり、バルーン
で押さえた後ステントいれたらno flowとなってしまいました。バルーンまでは調子
よかったのですが、ステントを入れたとたんです(NIR 4.0*25 12気圧)。AMI
でpredilatationまでよくてstentのとたんというのが3例目なのですがどういうこと
がおきているのでしょうか?どうすればよいのでしょうか?

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○○です。

私は血小板の専門ではないので詳細は知りませんが、
アスピリン耐性、即ちアスピリンが無効の患者が存在するので、
アスピリン単独の抗血小板療法の臨床試験はリスクがあるのではと思います。
記憶は定かではありませんが、確か1割とか2割の単位で存在したのではないかと思い
ます。

また、パナルジン単独の試験も、
p450を介した薬剤と競合し(例えばリピトールやリポバス。メバロチンは水溶性です
ので競合しません。)、
その血小板凝集抑制作用が低下する可能性があり、危険性があるのではと思います。

アスピリン耐性の出現頻度についてどなたかご存知の方はいらっしゃいますか?

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○○です。

ACSに対するprovisional stentingで、stent後にno-reflowやslow flowになる例は当
院でも経験があります。最近論文を調べてみたら、5%前後の比率のようでした。な
にが起こっているかはよく解りません。起こったら、以前はワソラン少量、最近はシ
グマート少量の冠注+点滴か、程度がひどければIABPとしています。

当院ではACSの30〜40%くらいにdirect stentを行っています。最近その成績を調べ
てみたら、no reflowやslow flowがprovisonal stentingに比べてかなり少なく、CPK
上昇も少ない傾向がみられました。論文では、predilatationが原因のような記載も
あるようです。ballooningの時にプラークの中身の一部が出てくるのかな?(私は
「饅頭のアンコがはみ出してくる」というイメージを持っています)。

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○○先生。早速のレスありがとうございます。
論文教えてください。でも、何故ステント後なのかが理解できない。饅頭の中身がでてく
るならバルーンの方がでてきやすい様な気がします。高圧かけるからでしょうか?

○○先生、確かにPITは血栓の処理は楽でした(ASOで足が全く触れなくてTRIでした。
6FZumaは全くストレスなくいきました)。でも後のslow flowは一緒でした。この頻
度が減りますか?

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○○です。

RCAはいつも苦労します。特に、referernceが4mmもあれば、拡張前に心の中でお
祈りをしてから、おもむろに2気圧と宣言します。しかし、PIT-PTCRをするようになっ
てからは、 泥沼状態になったことはありません。

○○先生の症例では、PIT後の血栓像はどうでしたか?当院では、proUK 1/2量使
用後、血栓があればさらに1/4量を追加PITしています。それでも多量残っていれば、
rescueを考えます。PIT後のrescueは2例行い、ともに血栓が消失しています。

血栓がなくてもバルーン拡張後、ステント植え込み後と拡げるたびに、アテロー
マが飛びます。そのたびにslow flow, ショックになることがあります。アテローマ
塞栓はポンピングでしのぐしかないと思います。

脂肪塞栓対策にいい方法があったら教えてください。こういうときは、direct
stentingの方が飛ぶのが1回ですむのでは?と思いますがみなさんいかがでしょう。
それとも小出しにとばした方がよいのでしょうか、それとも飛ばさないように小さめ
の拡張にしといた方がよいのでしょうか。tra-netのみなさん、良い知恵があったら
教えてください。

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79歳 DM男性でUKを使いました。24万単位の時点でほとんど血栓がなくなっていた
(5ミリ未満)ので、これ以上UKを使いたくなくて(放置状態DMで目も心配だった)、
3.5ミリlong balloonで押さえました。rescueするほどの血栓量ではありませんでし
たし、GCは 6Fでした。バルーンで血栓が一応処理できた状態でNIR4.0に行きました。
ステントは大きすぎではないと思います(proxは4ミリ超、distalは3.7ミリ位)。
3.5ミリステントがよかったのでしょうか?でも3.5ミリステントを入れても、結局4ミリ
バルーンpostして同じ事のような気がします。今回は両側大腿動脈が触れないので、
IABPも入れられず、DOAとポンピングとtemporaryでしのぎました。今日は元気です。
ACSは小さめステントがいいと言う話はないでしょう。
工夫点があれば教えてください。

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これから○○で何かが起こると察知した私は
いてもたってもおれず南軍を率いる○○先生を○○病院に見舞った。
見舞うとは烏滸がましい。尊攘を夢見る竜馬が海舟を訪ねる。
はたまた下克上を志す秀吉が信長に下るとの表現が似つかわしい。
時は平成13年3月。寒が戻るとはこのことをいうのか、
維新の風が吹き荒れるだろうことを想像させるのに充分との思いで
○○に乗り南下した。
○○特有の切り立ち霧に濡れる山嶺はまるで桶狭間である。
はたまた田園にひろがる住宅地は思いがけず平和過ぎる。
…戦線はどこまで北上したのか?
“手首からやって下さい。”と○○市から
患者がやってくるらしい。pureなニーズという正義がそこにはある。
ちょっとした思想の違いは即ち自らの首をも俎上に上げることを意味する。
私が心得るストレス以上のものであろう。
現に俄に兵糧攻めが始まったらしい。
強烈な逆風の中、低く構えたその優しい視線から思考を逸脱させない。
しかもいつもにこにこしているからこそ、
両翼の下にはいつの間にか同志が集まって来る。
然るにやがてfollowの風が吹き始めることになるであろう。
この比類なきカリスマはそうは見当たらない。
私にとってはヒーローそのものである。
白昼夢から我に帰るとあっという間の15分。
距離にして40Km程であろうか。こんな至近距離で急峻な右肩上がりの
成功をおさめている。ただただ頭が下がる思いである。

○○とは○○病院最寄りのJR駅である。
このat homeな地名にはなにか歴史的な匂いがした。
その昔百姓一揆でも起こったことを彷佛させる。歴史は繰り返される
と考えているのは私だけであろうか。○○病院のほうが
敵は驚異を感じたに違いない。
さらに国道を歩くこと5分で“○○城”に到着した。
池の上に建っている。これでは兵糧攻めに遭いやすい。
早速○○先生と面会を許してもらった。
カテ着に長い白衣。歩くスピードが速い。行動的である。
私も短距離には自信がある。足の回転が足の短さをカバーする。
しかしそれを軽く凌駕している。そのこころは?股関節の角度にあった。
で足早に城内を案内してもらった。
何と1階にICU,CCU,ope室,救外,カテ室,放科があり1階のみでall in oneである。
緊急時エレベーター待ちにやきもきすることはないと言う。
その他1階の待ち合い室は、○○床の病院とは思えない程広大である。
“やー今日も午前中Drs'carに乗ってAMI,shockを連れてきてPTCAしたよー”
“先生がわざわざ乗って行かなくても、下の先生に行ってもらえばいいじゃないですか”
“blind IABPが出来る医者の方がいいからねー”
…とても嬉しそうである。世の中土曜日はお休みなのにである。

カテ道場には嶮者が蹲踞している。土曜の午後からCAG/PTCA6例やるとのことである。
カテ日記を見るとむしろ少ない方である。
“昨日は午後から9例して夜の7時までかかったよ-”…やはり嬉しそうである。
カテはできるだけ下の先生にしてもらうとの方針らしい。
1例目は○○でCABGを勧められ逃れてここを訪れたらしい。
結果は複雑なLMTDでありやはりopeとなるであろう。
○○の2nd opinionであるとは凄すぎる。
2例目は5Frで右のAMにPOBA,#2にdirect stent。IVUSで覗いてoptimalであった。
土曜の午後なのにさっさと終わらせようとは考えないものか?
忙しいにも関わらず丁寧なのである。
兵糧攻め(社保が切られやすい)のリスクを背負いながらである。
私も蹲踞させられた。“せっかくきたのに暇でしょ”。
カテの構築そのものが違う他の道場で剣ならずカテを振るうのは
緊張するものである。#1:100%、充分なcollateralがありadhocかと
思いきや審判のそれまで!であえなく一本負けした。
その他男性の大動脈炎疑いや、CABG後狭心症などPTCAになるであろう患者が
ゴロゴロしているとの印象を得た。
楽しい時間というものは過ぎ去るのが早い。あっけなくtime outとなり
帰途につくこととなった。

芸術家は長生きすると言われる。これが仕事であるとの割り切りより
あたかも趣味を楽しむおもむきが○○先生にはある。
2.24二次会で“忙しすぎて早死にしますよ”などと心配する声があったが、
ピアニストや陶芸家と同じく、interventionというアートに生きる限り
○○先生は長くそして強く生き抜くであろう。

ここまで読んできた者は暇であろうから、ジョークも充分に聞き受けることを祈念する。
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○○です。
○○先生の視点はPCIをする医師がもっと取り組んでよい問題ではない
でしょうか。一時、当院でも血液内科の医師が血小板凝集能を調べていた時期が
あって、そのデータからは約10%前後の患者ではアスピリンを飲んでも血小板凝集能
は少なくともin vitroではまったく抑制されていないということです。しかしこれが
in vivoでも効いていないのかどうかは不明だとのことです。
 この血液内科の医師は白血病が専門でその後この血小板凝集についての追求は立
ち消えになっていますが、現実に我々は血小板凝集能を測定してはいないわけです
が、どのように考えればよいのでしょうかね。我々は今までアスピリンやチクロピジン
の大規模試験のデータを参考にしたプロトコールでやってきていて、個々の患者の血
小板凝集能を検討して薬剤を調整しているわけではないわけです。どなたか教えてく
ださい。

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○○です。

私は血小板の専門ではないので詳細は知りませんが、
アスピリン耐性、即ちアスピリンが無効の患者が存在するので、
アスピリン単独の抗血小板療法の臨床試験はリスクがあるのではと思います。
記憶は定かではありませんが、確か1割とか2割の単位で存在したのではないかと思
います。また、パナルジン単独の試験も、
p450を介した薬剤と競合し(例えばリピトールやリポバス。メバロチンは水溶性で
すので競合しません。)、
その血小板凝集抑制作用が低下する可能性があり、危険性があるのではと思いま
す。

アスピリン耐性の出現頻度についてどなたかご存知の方はいらっしゃいますか?

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○○です。
最も良い方法かどうかはわかりませんが、そのステントサイズを
決定する方法として、IVUSを多用しています。
3.5mmと思っても4.5mmくらいあったり、ジャストサイズであったりと
様々です。
AMIは本来の血管径を決定するのは非常に難しく、こういうときこそ
IVUSと思っています。
特にIVUSでソフトプラーク+血栓の存在が多量に認められたり、
多量のローデンスティーをみとめるときには
ステント留置をしないとか、アンダーサイズバルーンでフローを確保し
へパリンをきかせた後に(1日たってから)ステント留置をすれば特に問題は
ありません。
本当にIVUSが役にたつのはAMIにdirect-stennting可能かどうかのときと思っていま
す。
皆さん困った時のIVUSほど多くの情報をもたらすもとと感じていますがいかがでしょ
うか!

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○○です。

○○先生、○○先生、○○先生のおっしゃる通りだと思います。現在のところ、はっきりとした
Evidenceなしに、治療しているわけです。
実は私は昔大学院で「虚血性心疾患と血球成分いろいろ」をやってたんですが、この分野が全
く遅れている、難しくて、単純(?)な理由があります。つまり『血球成分は患者の体内から対外
に採血され、分離されるときにいまだかつて経験したことのない程の活性化(刺激)をうけ全く
キャラがかわっている可能性がある』ということです。
いくらin vivoに近い状況でもこの可能性は全くクリアーできないわけで、そういう意味では現在
出ている論文はすべて条件付なんです。全く僕が大学院で研究していたときのレベルから代っ
ていません(DNAだなんだという前にそういう基礎的な現象をおさえるべきだと思います)。
もちろん僕はそのフィールドからは降りてしまったのですが、臨床家から逆に何らかの
Evidenceが提示されれば、それはすごいことだと思います。

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はじめまして
○○病院 研修医の○○といいます。
現在○○先生のもとで循環器やカテのことを勉強中です。
○○先生のよき手足となれるよう、日々励んでいます・・
TRAnetのことは、○○先生から伺って
今回入会を希望しました。
どうぞよろしくお願いいたします。

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○○です。

アスピリン単独とアスピリン+チクロピジン併用とでのPTCA後、ステント後の
比較の文献を手に入れて読んでみました。
Results of a consecutive series of patients receiving only antiplatelet
therapy after optimized stent implantation:Circulation March 4,1997
SATはどちらも1.9%で、副作用は単独で0%、併用で1.9%(そのうち顆粒球減少
が0.6%)とありました。
バイエルは副作用のないぶん、アスピリン単独(といっても術前から325mgも飲ませ
ている)の勝ちだと言っていましたが、アスピリンが効かない人もいるなど、みなさ
んの意見を聞いていると、併用するのも”保険をかける”意味で必要かなという気も
します。
それならば、シコシコ外来で採血をするようにしましよう。

明日からACCですが、向こうのブースで面白いものがあったら、後日紹介
します。

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○○です。

第一製薬のMRから、パナルジンの副作用に関する厚生省に提出した平成11年-12
年の日本のデータを教えてもらいましたので、流します。

TTP 報告数 全処方数の0.0027% 死亡 0.00048%
無顆粒球症 報告数 0.0066% 死亡 0.00096%
肝障害 報告数 0.018% 死亡 0.0011%
処方症例数は、パナルジンの売上から試算したとのことでした。

いずれも極めてまれな合併症なのですが、昨年の緊急安全情報が出た後の1年間の死
亡報告が減らなかったということで、対策として、頻回の検査を義務ずけることが厚
生省より指導されたとのことでした。

当院では、emergent PCIには、プレタール、electiveには、パナルジンという使い分
けをしていましたが、先日の、プレタールは、コイルステント(GFX)でSATを起こすこ
とがあるという○○先生のメールを見て、当院のSATの経験は、S670+プレタールであ
ることを思い出しました。なぜ、プレタールは、コイルステントに弱いのでしょうか


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○○です。

プレタールがコイルステントに弱い理由の本当のところは知りませんが、
単純にプレタールの抗血小板作用がパナルジンほど強くないのではと思います。
コイルステントは石灰化病変や屈曲病変など条件の悪いところに使われることが多
く、プラークのプロラプスも起きやすく、そもそもSATを起こしやすい条件下にありま
す。そういう条件下で抗血小板作用の弱い薬を使えばSATが起きても当然だと思います。

そもそもプレタール200mg/dayの投与量そのものがどうやって決められたのでしょう
か?御存知の方はいらっしゃいますか?
パナルジンが200mgだからプレタールも200mgといったようなところではないでしょう
か?パナルジン200mgの投与量も、欧米に比べるとかなり少なく、
(その少ない投与量を基準としてと決められた?)プレタール200mg/dayが
スタンダードとして使用されていることはかなり危険かと思います。

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○○です。

ACCのブースで一番興味をそそられたのは、Filter Wireでした。
014のPTCA用ワイヤーの先端から5cmぐらいのところに”うつぼかづら”のような袋
(フィルター)が取り付けてあります。これは、トランジットのような筒と組み合わ
せて使用します。

例えばAMIの時、最初筒にフィルターを収納したまま、先端のワイヤーでセレクショ
ンしながら、ワイヤーと筒の両方とも病変部を通過させ、病変部の先で筒からフィル
ターを出します。その後、筒をモノレールバルーンかステントと入れ替えて、病変部
位を拡張すれば、末梢に飛ぶアテローマや血栓をフィルターがキャッチするという構
造です。キャッチした後は、再び筒に入れ替えて、その中にフィルターごと回収でき
ると言っていました。

これは使えます。何と言っても一番いいのは、今の手技をほとんど変えずに(6Fr.で)
施行できる点です。Rescueなどとは比べ物にならないくらい流行ると思います。
もちろん、Rescueのような血栓ドロドロの症例ではなく、あくまでも拡張時のDistal
 emboliの軽減が目的ですが、AMIで本管はきれいに開通したのに、Distal emboli
のためST上昇が遷延し、結局心筋のサルベージが思うようにいかない症例はみなさ
んも経験あるでしょう。これを使うと慢性期の心機能が良くなるかもしれません。
もし効果があるのなら、ACSのPCIの時には、全例このワイヤーを使用するようになる
でしょう。

“なんとか”という小さな会社が開発したのですが、すでに会社ごとボストンに買収
されていました。ボストンはcutting balloonの会社も買収したそうですね。
もし日本で使用できるようになったら、私はバンバン試してみるつもりです。

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○○です。
Filter Wireの件ですが、去年のCCICで
ドイツの先生が内頚動脈の拡張に使ってました。
確かにAMIなんかには有効だと思います。

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○○です。

ACCの中での症例検討には○○病院の○○先生もプレゼンテーター、コメンテー
ターとして参加されていました。その中で、”ローターはバルーンで広がらない病変
のみに有効で、それ以外は有効でない”と発言され、他のコメンテーターも意見は同
じでした。司会者が、”この1年間でローター症例が減少した施設は?”と質問した
ところ、コメンテーター全員が手を上げました。どうも、ローターの評価は決まった
ようですね。
CTOに対する討論では、”バルーンを進ませて先端造影をするべき”などという初歩
的な討論が行われていました。

私が見たライブはスタンフォードのものでしたが、オペレーター、スタッフのほとん
どが中国人系で占められているのには驚きました。ライブでも討論がほとんどで、何
をするかが決まれば、あとの手技には特に目新しいものはありませんでした。

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============= 第13集 ===============
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○○です。

○○病院の○○先生を登録しました。
では○○先生、御挨拶をどうぞ。

昨日かおととい東京で雪が降ったそうですが、○○はまだ雪が残っているのでしょう
か?

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○○病院のホームへージを拝見しましたが、先生もバリバリのradialistですね。
ここに掲載されている写真の中で、手首に2本シースが入っているのがありますので、
おそらく5Fr.でradialから右心カテをされているのだと思いますが、その手技の成
功率とカテが上がらない時にはワイヤーを出さないといけないと思いますが、その頻
度を教えて頂きたいのですが。

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○○病院循環器内科の○○と申します。
九州と北のはての○○県とはこれはまたおもしろい組み合わせと思います。蝦夷(え
ぞ、アイヌ)と九州は「くまそ」の縁でしょうか。「くまそ」は熊本だけですか?よ
くわかりませんが......○○はかつて齋藤滋先生に「九州はいまだ維新なり」との
メールを打った方とお聞きしております。

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○○です。

○○のホームページ見せていただきました。とてもきれいでしかも動画つき、感動してしまいま
した。

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手首付近の血管はやせている患者さんで血管の走行がある程度追える人だけにしてい
ます。一時期冗談をこいてしゃかりきになって静脈を手首からやったら再生PTCAワイ
ヤーを使う頻度が増えてしまいました。いまはほとんど前腕部の尺側あるいは正中、
橈側皮静脈から行っています。スワンガンツは少ないです。ほとんどがAch負荷のた
めのペーシングカテーテルです(5Fr. / 2Fr.)。この場所ですとほぼ100%成功します
(2Fr.ペーシングカテによるところもありますが....)ただしペーシングカテーテル
はどこのメーカーか忘れましたがバルーンとスタイレットの両方がついたものが柔ら
かくて一番いいようです。そのうちワイヤーの通るルーメンのついたペーシングカテー
テルが出るはずです(カテックス??)。
そのうちTransbrachial DCA(フレキシカット)にでも挑戦しようと思っています。

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皆様、お久しぶりです。もとのカテ職人にもどることができました。私の場合、やはり、ディスプ
レイの
前で電磁波浴びるより、カテ室で被爆するほうが、ずっと体調には良いようです。月
曜からの4日間で、緊急カテ3件なので、まずまずのスタートです。

この病院は、完全電子カルテで、基本的に「紙」が存在しません。最初は面食らってい
ましたが、多少慣れてくると、院内どこにいてもカルテにアクセスできるメリットは
計り知れないものがあります。カテ室でdata 入力する際、従来のカルテだと、患者
さんが病棟に戻る前に患者情報や基礎疾患を入力しなくてはなりませんが、電子カル
テなら、カテ室のコンピュータから、いつでもこうした情報を手にすることができま
す。また、入院要約も、例えば学問的には、u-APなら細かい病歴よりBraunwald分類
のほうが大事なわけで、こうした諸項目を、pop-upリストから選択するテンプレート
で済ましてしまうことも可能です。

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○○です。

なるほど、ヘージングのための5Fr.シースでしたか。解りました。
TRIをメインに据えた他のライブも、今年は9月の大阪、12月の釜山、同じく12
月の鎌倉と予定されています。盛り上がって来ましたね。
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○○です。
ところで、当院では四月からスタッフ構成が変わり、5Fr.TRAが増えいろいろな術者
にも徐々に浸透しつつあります。まずは患者さんに「どちらが楽だったか、次はどっ
ちが良いか」をアピールする草の根運動を行っているところです。

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○○です。
この頃僕的には5Fr.PCIに凝ってます。
5Fr.PCIには嫌な経験があります。
第1ブームの1例目のRCA-ASCに対してadhocでした時
大きなRV-brがdelayになりそっちを突いていたら、
RCA本幹までdelayとなりshockとなってしまいました。
014のwire2本を各々入れたあとシースごと6Fr.に
交換しKBTで難を逃れたことがあります。
一時期“6Fr.で充分”と思ってましたが、○○先生の
励ましで、ほとぼりが覚めてこの頃いけいけドンドンでやってます。
せいぜいairを入れないようにしなければと思ってます。

ところで4月○○日は結婚10周年でdinnerでも、と考えていたのですが、
可愛い妻の“行ってくれば”の一言で、○○に行く決心がつきました。
その見返りに何をするのが(要求されるのが)standardでしょうか?
・Sweet 10 ダイアモンド
・バーバリーのコート
・二泊三日ディズニーランド旅行
・禁煙
 ・・・私事で恐縮です。

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○○です。

無名で未熟な私には、救急の患者さんが少なく寂しい限りです。近くに○○のBIG
NAMEの先生がいらっしゃる老舗の病院があるので、そちらへ流れてしまいます。
また、私が当院に来てから約2年間かけてカテカテし続けたところ、当院の外来患者
さんの心カテ・Interventionをやり尽くしたようで、最近は細々とした他院からの紹
介のInterventionで食いつないでおります。とても寂しいLIFE LINEのようで、その
うち、心カテの予定が無くなる日が来るのではないかと心配になっています。

ある、とても有名な先生が若い頃、患者獲得のために、開業医の先生一人一人に心カ
テの写真を持って説明に上がったという苦労談を思い出しました。
その他に、患者さんの獲得活動として、開業医の先生方を集めて勉強会を開くとか、
地域住民の為の講演会を開くとか、いろんなことを聞いたことがあります。

教えてください。
TRA-NETの先生方は、患者獲得のために何か行っていますでしょうか?参考にさせて
いただければ幸いです。もちろん、患者さんと御紹介いただいた先生方には誠心誠意
尽くすという基本を踏まえた上でのことです。
それとも、世間では棲み分けがきちんとできていて、焦る必要など無いものなのでしょ
うか?(日本中で焦っているのが自分だけだとしたらそれは非常に悔しいですから..)
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○○です。

> その見返りに何をするのが(要求されるのが)standardでしょうか?
> 1,Sweet 10 ダイアモンド
> 2,バーバリーのコート
> 3,二泊三日ディズニーランド旅行
> 4,禁煙

1はいけません。あんなの絶対に宝石会社の陰謀です。もし先生がプレゼントをして
しまえば、その噂は奥さんの友達に伝わり、その人たちの御主人がまたメイワクを被
ります。世の男性は一致団結して戦うべきです。私は結婚8年目ぐらいからあのコマー
シャルが出ると不愉快になり、すぐチャンネルを変えていました。そのおかげで?10
年目は何事もなく過ぎてゆきました。

2、九州でコートを着ることがあります? 私は全く必要性を感じません。(○○の
先生方、スミマセン)

3、このへんが無難でしょうか。7月のインターベンション総会を利用して連れてゆ
けば?

4、これが一番お金がかからない。

と、くだらないお返事でした。

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レスありがとうございました。

今回の病院は、当事者が申し上げるのもなんですが、ホテルと見まごうばかりの立派
なしつらえで、ハードだけで、ある程度患者さんは来てくれそうです。行政のバック
アップもあります。決して、私ごときのname valueで急患が来ているのではありませ
ん。

患者さんを集める工夫ですが、私は、いわゆる名の通った市中病院と大学病院しか勤
務した経験がないので、あまり意識して行動したことはありません。何といっても、
きちんとPTCAをして、治ってお帰りいただくのが基本です。しいて、あげるとすれ
ば、前任地で、ある時点から、ご紹介いただいた地域の先生方に、すぐに患者さんを
お返しするようにしたことが、それにあたるかもしれません。PTCAをすると、どうし
ても再狭窄が気になり、follow-up CAGまで自分の外来に通院していただくことが少
なくないかと思います。ただ、患者さんはそうなると、再CAGが終わっても、なかな
か元の先生に戻ってくれず、紹介くださった先生からすれば、患者さんをとられてし
まった、と感じられるかもしれません。

ある時、この慣習を止め、とにかくPTCAが終われば、すぐに患者さんをお返しするよ
うにしました。follow-up CAGは、退院時に予約したり、数ヵ月後に外来に一度来て
いただいて予約したり、case by case です。ステントの登場で、再狭窄によるu-AP
は激減しましたし、パナルジン後の採血は、返事に書けば大半の先生はきちんとやっ
て下さいます。また、低心機能などで、手におえなければ、すぐにまた再紹介してく
ださいます。多少、follow-up CAGの施行率が減少しても、この方針にしてから、ご
紹介いただけるde novoの患者さんが、かなり増加したように感じました。

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現在は雪も溶け、○○もやっと春らしくなってきました。皆さんよろしくお願いいたします。

○○先生のところで自分と○○先生は一緒に厳しいご
指導を受け、平成9年より独立?、現在の病院で働いております。TRIは平成9年より始めまし
たが、ま
だまだ難渋することが多く、昨年はTRI(158cases)/coronary intervention(235
cases)6=67%とのところでなかなかTRIの比率が延びないでいます。皆様のメールをみ
て発憤したいと思います。

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○○です。
本日は宮崎ライブですが、私は留守番部隊です。

○○先生 
やっとSEから本職に戻られたようで、ごくろうさまでした。遠い未来に当院も電子カ
ルテになる時代がくるかもしれませんので、ぜひ見学させてください。

そういえば循環器病学会の話題があまりなかったようです。
今回は大半が英語でのプレゼンになったためか、ちょっと敷居が高いなと感じました。
主にインターベンション関連を回ってみました。
 Rescueの話題もいくつかあったのですが、回収したdebrisの中には、血栓の他に、
アテローマの一部と思われるコレステロール結晶も認められるという話がありました。
no reflowの原因に血栓以外の要素もかかわっているということなのでしょう。
 それから急性心筋梗塞のパネルで、血管内視鏡の症例が呈示されていました。PTCA
前は血栓のみだったのが、ballooningを繰り返すうちに黄色いアテローマが見えてく
るというものでした。AMI-PTCA後のdistal embolism/no reflowは、定義にもよるよ
うですが5〜10%とされているようです。高圧や頻回のballooningではそのリスクが
高くなるという報告もあったようです。内視鏡の所見を見ると、一見うまくいってい
たのにいきなりdistal embolismになる理由がよく解りました。
 filter wireの話題もありましたが、まだ知名度が低いのか盛り上がりはいまいち
です。

 今回の学会は、臨床的なものに限ると盛り上がりに欠けるように感じました。ACC
が時期的に近いので、面白そうなのはそっちに持っていくのかもしれませんね。

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○○です。
○○先生お世話になりました。開院されたばかりでご多忙な中、時間を割いて色々と
説明していただき有り難うございました。
○○文豪の様な立派な文章は書けませんが、少し書きます。

4.13金曜日の午後に見学してきました。約束に時間に遅れたため(スミマセン)、Cx
を責任病変とするUAP急患には時間が合わずに実際のPCIは見逃しました。AVBの患者
さんのジェネレーターを手配されながら、実際のシネレスと鋭意作成・構築中の電子
カルテも見学させてもらい、構築の注意点やキモになるところを教えていただきまし
た。
また、整理検査室、CCUやICUと病棟(現在1/3稼働中)を見学させてもらいまし
た。現在はCCUは救命センターに間借りされていて、病棟は見学当日が引越中でし
た。

まず、建物のイメージとしては○○病院のような三角形を基本形として、カテ室
と血管造影室を一階に、別のCCUフロアには心カテ専用で一室(現在準備中)と手術室
(もうすぐ始動)がありました。

電子カルテでは、
 1.実際のテンプレートを担当部署で作成している。○○先生も知らない工夫が随
所にある。整理検査(心エコー静止画像やホルターやトレッドミルまでの心電図類)
が電子カルテに載るなんて凄く便利そう。
 2.アクセス権の問題:一患者に一つのカルテ・データなため、誰かが使ってると
他の人が使用できない。主治医が開きっぱなしで、別のことをやってると看護婦さん
が温度板や経過を書き込めない。最重要課題!
 3.システム全体が不安定:これは仕方ないかも。
 4.リハビリ・プロトコールなどを作成・入力するまでが大変そう。逆に言うと、
作ってしまうと凄く便利。
 5.研修医やレジデントに電子カルテでは医療とは関係ないところで時間がとられ
ることが問題。
 6.端末は足りているのか?実働の医者に依存するのではないか!研修医が多いと
5.の問題もあり端末の占有が心配である。(○○では十分予想されます)
 7.また、○○先生から指摘していただいたのは、「○○での電子カルテ実
施にあたっての問題点としては、これまでの外来カルテの病歴などはどう残すのか
?」確かに、カルテの数は膨大で徹夜での入力なんてしたくないです。

それから肝心のシネレスは、
 1.シネレスのキモはstrage deviceからの読み込み時間!を、強調されてまし
た。確かにカンファなどでは痛感しそうです。
 2.他院から紹介があった場合にMOやCDやcinefilmなど他のメディアを視線移動無
く、カテラボのメインモニタで見ることができれば非常に便利。つまりモダリティー
を選ばないネットワークが大切。

 最後に放射線部の技師さんに聞いたところでは、QCAやLVG解析はカテ直後、
on-siteでやること。後にまわすと忘れて(面倒くさくて)やらなくなるから、、、
耳の痛い言葉です。

昨日は病棟待機で夜仕事をしてたので、まとまりが無くなりましたが、ここらで終わ
りにしてます。
○○先生どうもお世話になりました。有り難うございました。

PS 最上階レストランのカプチーノ美味しかったです。
一階職員食堂の横が検診センター工事で壁が迫っていて、建物が建つと景色が悪くな
り閉塞感が高まる当院では望めない眺望でした。

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○○です。

○○先生、ご丁寧な報告、ありがとうございました。電子カルテのネックであるアク
セス権ですが、これは、例えば別の場所にいる2人の医師に、重複して同じ薬や検査
をオーダーされないようにするためのもので、電子カルテには必要・不可欠のもので
す。開院当初は、医師・看護スタッフに共通して設定されていたため、○○先生ご指
摘の問題も生じていましたが、現在は改良され、「同一のオーダーが同時になされな
い」ことだけを目的に、やや緩いものになりました。医師が処方をオーダーする脇
で、看護スタッフが、看護記録を入力することも可能です。別の医師が検査予約をす
ることもできます。また、「カルテ記述」ならアクセス権が設定されますが、オーダー
が発生しない「カルテ参照」を選べば、何箇所からでもカルテを開けます。

このように、実際に運用してから、日々問題に気づき、医療情報のスタッフたちが徹
夜で改良を加えている状態です。

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============= 第14集 ===============
***************************************

○○です。

 すでに御存知の方も多いと思いますが、最近Lancetにステント再狭窄の患者にモリ
ブデンやニッケル(だったっけ?)に対する金属アレルギー反応を呈するものが多い
という報告がありました。FDAや厚生省も問題視はしているようで、今度から、
S660/670に金属アレルギーに対する注意書きがついてくるようです。でも注意書きつ
けたからって、どうするんですかね(事前にパッチテストでも?)。

 ちょっと気になったので調べてみました。
 普段我々が使っているステントの多くは、316Lステンレスという鉄の合金です。文
献によると、鉄にクロム(耐腐食性を向上)、ニッケル(強靱さを向上)をそれぞ
れ13-17%ほど混ぜて、その他に炭素や微量元素も入っています。ニッケルの含有量
が意外に多いので驚きました。いくら腐食しにくいステンレスでも、長い時間かけれ
ばちょっとは溶け出してくるでしょう。ニッケルはアレルギーを起しやすい金属です
から、局所で慢性炎症反応が起こっても不思議ではないのかもしれません。金属量が
多いステントほど再狭窄率が高い傾向も説明がつくのかもしれません。
 いろいろ調べてみると、316Lは現在利用できる金属でももっとも生体適合性が高く、
丈夫なもののようです。ステント素材としての優位性はしばらく動かないでしう。

 ところで316Lに変わる素材は出てくるのでしょうか?
 最近、NHKのある番組で、日本の某大学が開発した新しい金属の話題を知りました。
99.9995%の純度の鉄のインゴット(10kgくらいのかたまり)を量産することに成功し
たそうです。この金属は、鉄なのに塩酸に入れてもほとんど溶けません。ステンレス
よりも強度があり、水素や炭素をちょっと混ぜるだけで加工もしやすくなるようです。
今のところ産業界での応用が注目されていて、医療材料としての可能性はまったく取
り上げられませんでした。でもその性質は、ステントに要求されるものをすべて持っ
ているような気がします。今後に注目しましょう。

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○○です。先日はお疲れ様でした。
理屈抜きに楽しい一時でした。
メル友の○○先生が、僕の先輩の
幼馴染み(小・中・高の後輩)と聞いてびっくりしました。
しかもキーボーディストとのこと…
ひょっとしてこのMLでフルバンドが出来上がりそうです。

患者のニーズはやはりTRAです。
凹まず皆さん頑張りましょう。

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○○です。

皆様はじめまして。
この度 TRA-net に入会させていただきとても光栄に思っています。

出身は岡山県総社市です。
現在、初めてカテを握ってからようやく3年目になります。
もちろんまだまだ未熟者ですが、○○先生の下でこだわりのある心カテを目指して勉強中で
す。
この net をお借りしてわからないことをいろいろと教えていただきたいと思っています。
また、学会、研究会、LIVE でお会いしたときには仲良くしてください。
よろしくお願いします。

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○○です。
先日はカテラボ見学で大変刺激を受けて帰ってまいりました。○○先
生、○○先生どうも有難うございました。○○先生、面白いお話し有難うございまし
た。

○○先生、はじめまして。同じ労働福祉事業団の先生の御参加、嬉しく思います。先生
のご活躍は先だっての「ろうさいフォーラム」(事業団の内部広報誌です…)で拝読いた
し、私たちももっと頑張らねばと上司と話しておりました。

○○の件は色々大変なようですが、私共若手は惑わされること無く、患者様の笑顔
のために頑張って参りたいと考えます。私自身TRIをはじめて、大きくPCIに対する考
え方の幅が広がったと思います。

<<追伸>>
最近数例を続けてこなし、漸くYUMIKOカテに慣れてきました。両側ラディアルを穿刺
することなく手技が終了出来て、患者様にも喜んで頂きました。

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○○です。

先日の小倉ライブ2日目午前中、アプローチの話題になったとき、以下のようなあり
がたいお言葉がありました。
「冠動脈を治す事が本道ですから、どこからアプローチするかという事はどうでも良
いと思います。radialが得意な人はradialから、femoralが得意な人はfemoralからや
れば良いと思います。安全で操作がスムースである事が一番良い事です。アプローチ
は手技の一部ですから、それについてはこだわりません。」
美しいお言葉ですね。
九州の皆さん、頑張ってください!!

え-、私事ですが、今日は、久しぶりにAMIが2例続けて来まして、2例ともradial 5Fr
でサクッと終わりました。良かった良かった。

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○○です。

御存知の通り色々ありました。
人生はやっぱり刺激的じゃないといけないと思いました。
今回の事は結局小さなことですが却ってわくわくしてやろう
と感じました。
自民党と一緒ですね。小泉君には是非気張って欲しい
と思います。
これからも面白いことがありますよ!乞う御期待!!
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○○です。

励ましのお言葉をいただき、ありがとうございます。
○○先生に初歩的な質問です。
電子カルテにおいては、数日分まとめてカルテを書く(昨日書いてなかったから、今
日2日分書く)ということは可能なのでしょうか。あるいは、その日が過ぎればカル
テがロックされて過去分を書き足すことができなくなっているのでしょうか?

○○先生、今度は”九州TRIバンド”でもつくり、TRIソングを演奏して、そのビ
デオをいろんなプレゼンテーションにでも使いましょうか。
ちなみに○○先生は、私が○○で演奏したギターの超マニアックな曲を知っ
てたので本当に驚いてしまいました。

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○○です。

○○先生の
> ギターの超マニアックな曲
何の曲なのでしょうか?教えてください。

私のカテ室自慢(?)です。
ラジカセを使っていますが、カテ室のBGMのボリュームの大きさには自信があります。
今日の午後は、先日出たエアロスミスのアルバムの予定です。

修行中は下品な曲は控えるように指導され、我慢していたのですが、今は派手で下品
な曲もかけ放題!ブンブン鳴らしてやっています。

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○○です。

○○先生へ、
私は高校のころアコースティックギターを弾いていましたが、その中でもバートヤンシュの”アン
ジー”という曲が最高に好き
で、一生懸命コピーしていました。
これが○○での曲ですが、この曲はポールサイモンもカバーしていて、サイモンとガーファンク
ルのどれかのアルバムに入っています。
○○先生が、”あの曲はサイモンとガーファンクルのアルバムに入っている曲ですね”と指摘し
たので驚いた次第です。
この曲は、一人でアコースティックギターテクニックを追求している人には伝説の曲なのです
が、もちろん一般に知れていません。
ただ、以下のようなマニアのページでは取り上げられています。

http://www.af.wakwak.com/~saigo/jikosyokai.htm

先生の指摘で、このページを検索しましたが、あのころのバートヤンシュのテープは紛失してし
まったので、またCDでも買おうかと思うようになりました。
うん、絶対買おう。

マニアックな話題でスミマセン。

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○○です。

Simon&Garfunkelのsound of silenceには有名な曲が
目白押しです。スカボロフェア、サウンドオブサイレンス
コンドルは飛んでゆく、明日へ架ける橋などなど、
その中でANJI in manuscriptを知っているなんぞ
○○先生も○○先生もかなり通ですね〜。
私ですか?私はいま長渕ライブバージョンに凝ってます。
ストリートの若者には負けられぬと鼻息が荒いです。
といいながら、かなり“ゆずっこ”です。
ゆずもだいぶコピーしました。
昨年こそっとGibson J45を買いました。音造り中です。
ブルースハープを7階調新調しました。
秋葉原のコンピューターに飽きたら
お茶の水あたりでVintageモンを漁りに行きます。

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○○です。

”アンジー”ですか...サウンドオブサイレンスのアルバムですか...なつかしいです。
家に帰って聴きたくなりました。
昔は良い曲が多かったですね..というと、ジジィみたいで情けないです。

○○先生も、かなりのマニア(オタク?)ですね。いやぁ、すばらしい!

医者になってからも数年間、金髪先生と呼ばれた○○でした。
今は黒い髪です(ちょっと薄くなっている)。
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○○です。

○○先生はギブソンですか。かーなり、いってますね。
私はモーリスギターです。中学校の頃買いました。
もう25年くらい昔になります。
オールナイト日本で宣伝していたモーリスが憧れだったんです。
もちろんその当時はギブソンなんて夢のまた夢でした。

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いつも思うもですが、我々の最大の目標は
患者さんの苦痛を解除して、快適な毎日を
おくってもらう事ではないのでしょうか?
その中でのアクセスルートは、非常に大切なものと思います。
しかし、その技術もないものが安易に手を出してしまう事は
マイナスである事は当然ですが、間違ってもプラスにはならない事です。
この間○○先生といろいろ話して思った事は
我々が頑張ってスタンスをしっかりして、TRIに興味を
もってる先生をつぶす事なく、大事に守っていくこと思います。
何が大切かと言うと患者さんを助ける事ですし、
患者さんの苦痛をへらしていくことと思います。
そのためには今一度しっかりと足元を固め、いいことはいいこと
声を大きく発言していきましょう!!
と言う事で、皆さん我々の次の世代が必ず迷う事ないように、ひとつの
アクセスルートを(TRI)○○の地にしっかりと示していきたいと思います。

PS.本音を言うと皆と仲良く患者さんを助けるためにアイデア
をだしあえるような会であればいいなあと思っています。

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○○先生

「電子カルテはまとめ書きできるか?」 という、お人柄の偲ばれるご質問ですが、も
ちろん、昨日のことでも、一昨日のことでも書けますが、入力し、確定した時刻が残
るので、まとめ書きした事実は、敢然と残ってしまいます(でも、そんな細かいこ
と、ウチでは誰も気にしませんが・・・)。また、後日、書き直すことも、書き足す
ことも可能ですが、修正を加えたこと、その医師名、修正した時刻はカルテに残り、
また、修正前のversionも見ることができます。これは、何かあった場合のカルテ改
竄を防ぐ意味でも、当然のことでしょう。

本音で話せば、電子カルテになると、一段とカルテ書かなくなりますね(もともと、
あんまり書きませんが・・・)。

何より、外来カルテと入院カルテが、シームレスなため、カテ入院
の度に、アナムネ書いて、現症とって・・・といった作業がありません。つい最近、
カテ患者の受け持ちしてみましたが、外来からセットで全てのオーダー入力して、十
数年間診ている人で、患者さんと強固な信頼関係があったせいか、病棟でしたこと
は、「こんにちわ、新しい病院きれいでしょう! 明日は心カテ、頑張りましょう!」
と挨拶しただけでした。あとは、カテの結果だけ、ごく簡潔に記入すればお終いです
(これも、近い将来、心カテデータベースをweb pageで、電子カルテ上に飛ばして済
ませたいと考えています)。AMI, u-APも、あらかじめ作ったテンプレート上で、
ポップアップリストから項目選んで、数値入力して終了です。(ただし、専門医を
とっていない、若手の先生には、専門医試験用の症例は、自分のパソコンに、きちん
とサマリー入れとくように、言っています。)

このように、軽症患者・経験を積んだ医師には電子カルテはやさしいんですが、時々
刻々点滴オーダーが変わるような、バイパス術後患者なんかは、入力(特に、複雑な
点滴オーダーとその変更)がとても面倒くさく、厳しいものがありあます。重症患者
用には、現状のシステムをかなり、改変したいと思っています。この辺の事情は、ま
た後日ご報告しましょう。

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============= 第15集 ===============
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○○です。

近頃adhoc PCIの殆どが5Fr.PCIとなりました。
診断カテは5Fr.なのでそのままできます。
近位部のステントバルンを引き抜く時に
勝手にdeepに入ろうとするGCによりステントproximal
を傷つけないように気を懸ける以外
まだストレス〜トラブルはないようです。
しかしながら正直なところ5Frでやっているのに
5%内外に術後radial a.のpulselessがいます。
多すぎると思うのですがいかがでしょうか。
体型には関係ないと考えております。
2時間後緩めて4時間後除去でしております。
カテもPCIも同じです。PCI時ヘパリン5000IU使用、
以後翌朝迄10000IUヘパリンを持続点滴しています。

そこでご質問ですがヌポッとシースを使っているのは
○○先生のところでしたよね?
しかもTRI止血はラディスポではなく、小さいとめた君
とお伺いしました。術後スパスムはあっても
pulselessはほとんどないのではとお察ししますが
いかがでしょうか?

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○○です。
現在橈骨動脈用に使っているシースは
川澄化学製のシースです。
これは035のワイヤーにコーティングしてある
ヌルヌル(正確にはPolyvinylpyrrolidone)
がシース表面に塗布してあります。
シースを入れる際も、抜去する際も抵抗なく
スムースに行きます。
今現在4.5Fが使用可能ですが
6Fも5Fも可能と思います。
もうじき全国展開すると聞きました。
御希望がありましたら私にお伝え下さい。
先生の御希望な物を作る様にお願いしますから。
尚、シースに潤滑剤をコーティングする特許は
この川澄化学が持っている様です。

トメ太の小さいものは止血に際してかなりよいと考えます。
出血の際に付き添いの家族にすら目視でき、すぐに加圧することにより
再止血が可能となります。ですから出血オーライで、出血しても
<あっ、そう>ってな感じでチョチョイのチョイです。
看護婦でも対応できます。
これは橈骨動脈アプローチの最大の利点であり誰が何といおうと
捨てがたいものがあります。
御承知の通り、上腕動脈がヘマった時や、大腿動脈で思わず深大腿動脈の分岐で
穿刺しちゃって、おまけにプヨプヨの圧迫しがいのない時の
あのイヤ〜な気持ちが全くありません。
しかも、トメ太では圧を落としていくと
橈骨の拍動が目視でき、閉塞云々も簡単に確認できます。
これは大きいトメ太であっても結局は同じです。

ですから橈骨動脈閉塞に関しては、今は全く懸念してません。
これは、検査/術前にエコーで橈骨動脈血管径を計測していること
(7.5MHzがあれば2分で済みます)もあります。

橈骨動脈エコーについては○○先生
潤滑剤シースについては○○先生
トメ太については○○先生と○○さん
総括として○○先生。彼等がよ〜く知っていると思います。
自分は全て彼等から教わりました。

ところで、○○先生が鎌倉LIVEで何を言うか今から
楽しみです。
是非今の閉息した雰囲気を打開して下さい。
サイモンとガーファンクルは自分も好きですが
これからの僕達の可能性のほうがもっと好きです。

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○○です。
 当院でも診断カテ、PTCAではRadialよりアプローチしていますが、止血の時にはと
め太の小さい型(通称:リトル とめ太と呼んでいます)を使用していますが、これ
は非常に有用であると思います。シースを抜く時に15cc程空気を入れて1時間後に
3cc空気を抜いて以後痛くなった時には、適宜看護婦に空気を抜くように指示してい
ます。とめ太自体の抜去は翌日のAM9時頃にはずすようにしています。
 利点は1:止め太自体が透明であるため止血がはっきりとわかること。
    2:看護婦にも容易に使えることができる。
    3:患者の苦痛が少ないこと。(1人/10〜15例の割合で尺骨側の骨に
    あたるため痛がる方がいますが、その時には透析終了時に使用していますゴ
    ムバンドに変えて止血しています。)
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○○です。

橈骨動脈閉塞に関与する因子としては術前の橈骨動脈径(とシースの径比)がもっと
も関連があると思っています。その他にも、圧迫止血の方法や糖尿病などもあります
が、慢性期の橈骨動脈閉塞を一番減少させる方法は”君子、危うきに近寄らず”で、
術前に橈骨動脈径を見て、径が小さい人のTRAを避けることでしょう。ですから○○先生の病
院のようなシステムを作るのがベストだと思います。
圧迫止血帯については、とめた君、アダプティ、ラディスポ、その他のものでも、橈
骨動脈の血流を確保しながら圧迫止血ができればそれで良いと思います。あとは、手
間の問題、見た目の問題、術後看護のし易さなどそれぞれの病院で判断されれば良い
でしょう。(当院のような公立病院では看護婦さんや技師さんの仕事の負担が増える
ようなことは全くできません。組合?などの問題があるようです。)

シースのコーティング(親水性)に関しては、以前ウチでも試して見ましたが良くあ
りませんでした。しかし、スリットシースのスパスム解除の経験のなかでわかったの
ですが、スパスム時にはシースと橈骨動脈の間がドライになっていることが考えられ
ます。だから今考えると、親水性コーティングはあまり意味がないですね。そうでは
ないコーティングであれば、試す価値があると思います。

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○○です

○○先生のぬぽっとシースですが、当院でも一時、某社のシースにコーティングしても
らって試用したことがあります。
抜去が容易で、PTCA中にもカテ操作でシースがすぐ抜けてくることが印象に残ってま
す。○○先生のところではそんな経験ありませんか?
メーカー側は製品にする気がなかったのか、その後はフェードアウトしてしまいまし
た。いいアイディアだと思うのですが、TRAがメジャーでないので商売にならないと
考えたのでしょうかね。

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 ○○といいます。この度はTRA-netに入会するチャンスを頂き大変光栄です。○○大学を平
成4年に卒業
し、現在10年目に突入しました。
 大学院時代は、○○と同じ研究グループに所属していたこともあ
り、以前から○○先生の下で仕事をさせて頂くことが夢でしたので、充実した毎日を
送らせて頂いています。前任地の○○ではTRIでやっておらず、全
く初めての経験のためまるでレジデントに戻ったような気分ですが、逆に新鮮な気持
ちです。
 今後は、これまで○○先生と○○先生が二人体制であったためになかなか充実させ
ることができなかった部門、特に心エコーで貢献できればと考えています。前任地で
は、幸運にも非常にいい心エコーの機械がありましたので、心エコーでLADのflow(冠
血流予備能:CFR)を測定して、患者さんのLADの狭窄度の予想及びインターベンショ
ン後の経時的なCFRの変化を追っていました。現在ではRCAも測定できるとのことで、
LCx以外は心エコーである程度の予測が可能と聞いております。これらの検査は○○
では心エコーの機械が古くてできませんが、これらに関する新しい情報をご存知の先
生がおられましたら、おこがましいようですが是非教えてください。
 今後ともどうぞ宜しくお願いします。

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○○です。
○○先生、ようこそTRA net へ!
○○先生は私の大学さらに入局の1期先輩で、大学のラボでは一緒に研究をさせてい
ただき、結構マニアックな日々を過ごした仲です。むふふ。

##今日は当直明けに加え連休明けの外来担当で、ややお疲れモードです…ふう。

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○○です。

○○先生の記事を見て皆さんにお伺いします。
私もつい最近より echo で coronary flow を出せたらいいなと思い、練習を始めました。
LAD proximal はなんとか出せることも増えてきたよう(?)にありますが、そのほかはどんなに
がんばっても出せません。
本を見ると、short axis で LMT-bifurcation が出てたりしたので何度かがんばってみたのです
が、だめでした。
また、RCA についても出ません。
もし、エコービームの入れる角度などコツみたいなものがあったら教えていただけないでしょう
か?
それとも根性と持久力でしょうか?最近肩こりが悪化したのはこのせいだと思ってます。
よろしくお願いします。

それと小さいとめ太の(ほんとに)若干の使用経験を少し。
この止血ディバイスが TRA/TRI にベストかどうかなんてことは当然、私のようなものには分か
りません。
しかし、大きなとめ太よりはメリットが多いように思います。

1,まず、小さいので患者さんにとって邪魔にならない。
      (当然アダプティにはかないません。)
2,手首の細いおばあちゃんでもバッグに皺がよりにくい。
      (大きなとめ太を使って膨らましたとき皺が出来たことがありませんか?)
3,穿刺部をバッグの中央に持っていきやすい。
      (大きなとめ太を使って膨らましたときバッグがだんだんずれて手首の真ん中のほう
にずれたことありませんか?)
っていうのが大きなとめ太と比べていいんじゃないかなと感じた点です。

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○○です。

○○先生 ようこそTra-netへ。

○○病院も、○○先生がTRAを頑張って始めた時期はとても心エコーまで
は手が回らない状況でした。私が平成9年に赴任したときは、今の先生と同じ様な考
えで、とにかく生理検査部門を充実させることが課題でした。現在は、心エコーはドッ
プラーの計測も含めて技師さんがやってくれるようになりました。最近では、PISA法
でMRやARの定量評価をしようと計画しています。

径胸壁心エコーでLADのflowを見るという話は、こちらの超音波研究会でも話題にな
りました。RCAのflowについては私もまだ知りませんが、ハーモニックを使わなけれ
ば無理かも知れませんね。右側臥医で右傍胸骨アプローチにするのかな? 今度研究
会のメーリングリストでも聞いてみます。

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○○です。

早速お返事を頂き感謝しております。今後は○○先生を始め心エコーを通しても皆様
と交流できればこれほどうれしいことはありません。
さてしつこくLAD flowの話題ですが、まずは私の経験からお話致します。何かもっと
こういうのをしたらどうかという方は是非ご連絡ください。
○○時代の心エコー使用機種はATL社HDI5000で、冠動脈血流測
定用の設定を基本的には鹿児島南風病院仕様にし、自分たちで若干アレンジして行っ
ていました(詳しい設定は忘れてしまいましたので、いずれ向こうのソノグラファー
に確認し次第メールします)。1日に外来・病棟を含め15-20人程心エコーを行います
が、上記の心エコーが昨年9月に導入されて以来、原則的に3人の循環器ドクターが
LAD flow検出(主に#7-8の領域)を行うようにしておりました。5分以内に検出できな
い場合はfailとし、当初の検出率は70-80%程度でしたが、1ヶ月もすると、ほぼどの
ドクターも90-95%の検出率へとアップしました。検出不能の症例は、左側臥位不能
例、肺気腫など慢性閉塞性肺疾患を有する例、大きい乳房を有する女性、男性では厚
い胸板をしている例などでした。逆にいえばだいたいの患者さんでは描出可能でし
た。また心臓カテーテル検査目的で入院されてくる患者さんはできる限り前日にアデ
ホス負荷冠血流予備能を測定し、LADの狭窄度の予測を行って冠動脈造影に臨んでい
ました。実際に延べ180例程の測定を行いましたが、この経験から現在はLADに限って
ですがPCI後の外来でのフォローアップに使えるのではないかと考えるようになりま
した。まだまだ経験が足りないので大きなことは言えないのですが・・・・。
今後はうちのボスである○○先生の非常に積極的なバックアップにより、ATL、アジ
レント等のデモ機を比較検討しながらゆくゆくは購入しようということで盛り上がっ
ています。トーンダウンしないためにもますます心エコー症例を増やしながら、また
先生方と新しい情報を交換し合いながらやっていきたいと考えています。
********************************


お久しぶりです。○○です。
ちゃんとメールチェックはしており、いつも楽しく読ませていただいています。

○○は当院の新カテ室のお披露目をかねて、ミニライブと講演会をさせていただ
きました。tra-netからは○○先生が出席され、貴重なご意見をいただきました。
○○先生、うちのカテ室いかがでしたでしょうか?

ライブは4例、倉敷中央病院の光藤先生にLAD justの全周性石灰化をROTAで、またRCA
で複雑にintracoronary collateralができているCTOを通していただきました。熊本
中央病院の斉藤太郎先生には、jeopardized collateralを出した、RCAのびまん性病
変ともう1例をやっていただきました。interventionの限界ともいえるような症例ば
かりで、こってり濃いライブだったようです。

両雄のmatch playにきわどい質問を絡ませてみようかと思って
おりました。が、実際は、僕自身は別室で緊急カテを長々とやっておりました。○○
先生、あのAMIは、大きなruptured plaqueと血栓でした。結局トロンボリーゼを4500
単位使用し、計80分というsuperlong PITとなりましたが、創始者である斉藤先生の
直接指導もあり、院内裏ライブもなかなかの盛り上がりでした。慢性期は良く通って
いたので残存狭窄というかpseudolumenをつぶすためにS670 3.5×24mmを入れました。

余談ですが、うちのミニライブを担当した映像と音響の会社ですが、
超格安で、なかなかの腕でしたので、いろんな病院から問い合わせが殺到しているよ
うです。ご希望があれば紹介いたします。

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○○です。

研究会レポートです。

 5月12日、博多でIntravascular Joint Forumという研究会があり、当院のdirect
stentの成績を発表してきました。
 この会は斉藤太郎先生が中心となり、脳外科、放射線科、循環器科、心臓外科など
の分野のInterventionに関する話題を話し合うというものです。今回の目玉は神戸市
民病院脳外科坂井先生の頚動脈ステントに関する話題でした。
 面白かったのは、頚動脈ステント留置に際して発生するdistal embolismの検討で
した。狭窄部末梢にprotection balloonをおいて、debrisを回収するという検討では、
なんと全例で大小さまざまなdebrisが確認されていました。実際に症候性の脳梗塞が
発生するのは2%前後のようです。頚動脈ステントでは、distal embolismは後拡張の
時の発生が半数以上でした。
 動脈の大きさも違うし、atheromaの量も違うとは思いますが、冠動脈でも同様の傾
向にあるのかもしれません。いずれfilter wireが使えるようになれば、そんな報告
も出てくるでしょう。

 それから、武田病院井上先生の大動脈ステントの話もありました。大動脈ステント
についてはあまり詳しくなかったのですが、枝付きステントの留置方法など興味深く
拝聴しました。ただし、結構死亡例が多かったのは気になります。まあ対象が手術ハ
イリスク例であることを考えれば、仕方のないところかもしれませんが。ステント自
体も今後さらに改良が進むようなので、今後に期待しましょう。

 なお、この研究会は年一回で、斉藤先生のお人柄なのか、大変アットホームな雰囲
気でした。

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○○です。

当院のアダプティーがいつのまにかメディキットのものから、
ゼオンのものへと変わっていました。
ゼオンの方は透明なゼル状のもので圧迫するようになっており、
出血の確認などが簡単で使い易いようですね。
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○○です。

アダプティとラディスポはパッドの部分が吸収性マットかゲルかの違いで、
その他はプラスチックプレートからベルトのサイズまで、○○オリジナルのままの仕
様です。
ラディスポは透明ゲルで穿刺部分が見えるので、出血の合併症が確認しやすいのが利点で、
血液を吸収しないため、いつまでも患部付近が血液で汚れているような印象があるのが欠点
です。
どちらも使い方は同じで、どちらを使用しても血流を確保しながら圧迫すれば効果は
同じだと思っています。
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○○です。

本日は当直です。

当院では、radialの止血にはアダプティとラディスポを使用しています。
どちらもサイズは一種類なんですが、手首の細い症例ではベルトがゆるゆるだったり、
アクリル板がずれてきたりと止血しにくいことがあります。
こんなときは、手首の背側に、二つ折りガーゼを2〜3枚はさんで、その上からベルト
を固定します。痛みも少なく、ずれることもほとんどありません。お試し下さい。

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○○です。

先月は○○のミニライブへ参加させていただきました。

確かにこってり濃いライブだったですね。4例に○○時間かけてやるライブは初めてで
したが、光藤先生が自分の講演や懇親会をパスしてまでも患者さんのためにとライブ
が終わっても一人で続けられ、最終的に手技成功で終わられたのには感服しました。

私はライブそっちのけで緊急用カテ室に○○先生と篭もり、AMIに対するPITを見
ていましたが、開発者の斉藤太郎先生も直接指導されましたので、院内裏ライブの方
が面白かったように思いました。しかし結果はともかくとして、PITは時間がかかり
ますね。結局すべてが終わるまでに5時間ぐらいかかったかな?

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○○です。

先日の○○先生の研究会レポートにあった頸動脈インターベンションのなかで

「面白かったのは、頚動脈ステント留置に際して発生するdistal embolismの検討
でした。狭窄部末梢にprotection balloonをおいて、debrisを回収するという検討で
は、なんと全例で大小さまざまなdebrisが確認されていました。実際に症候性の脳梗
塞が発生するのは2%前後のようです。頚動脈ステントでは、distal embolismは後拡
張の時の発生が半数以上でした。動脈の大きさも違うし、atheromaの量も違うとは思
いますが、冠動脈でも同様の傾向にあるのかもしれません。いずれfilter wireが使
えるようになれば、そんな報告も出てくるでしょう。」

に関してです。

特にACSにおいて、distal protectionはとても重要なことだと考えています。われわ
れはslow-flowが起こりそうな、特に右の時にはTRAのバルーンをdistal protection
に使い、trans-femoralから7Fr. GCを追加して病変を拡張、ついでRESCUEで吸引する
方法を行っています。まだ、数例にしか行っていませんがよさげな感触です。
とても煩雑なのが欠点です。TFIの施設では太いGCであればsinge GCで可能なようで
す。症例報告はJSIC地方会などで発表したものを当科のHome Pageに掲載してありま
すのでお暇な方はご覧いただいてご意見でもいただければうれしいです。
(home page:メニュー画面から→循環器内科紹介→最近の学会発表にrescueとdistal
protectionについてのせてあります)

********************************

○○です

○○先生、コメントありがとうございました。
ACSのdistal embolismは、デバイスその他を含めて今後発展が期待できそうですね。
またなにか情報がありましたら教えて下さい。

 さて、経胸壁心エコーによるcoronary flowに関して、私が参加している超音波検
査のメーリングリストからアドバイスをいただきました。以下は抜粋です。興味のあ
る方は御参照下さい。
 なお、アジレントテクノロジー(旧ヒューレットパッカード)の平塚氏より、月刊
「心エコー」という雑誌のVol 1. No 4に経胸壁心エコーによるcoronary flowの測定
法が特集で出ていますと教えていただきました。

○○先生よりーーー

前下降枝は、近位部から末梢まで描出できるようです。
RCAそして回旋枝も描出できるようです。

> 最近、RCAでも評価できるという話もあ
> るようですが、描出のコツなど、どなたか教えていただけませんか


設定が重要です。
最大血流速度を20〜30cm/secにし、モーションアーチファクトの
除去フィルターをいれ、カラーのパーシスタンスが長くなるようにす
ると見やすいようです。
ちなみに、有名な鹿児島大学の皆越先生は、LOGIQ500でたくさん
の研究をなさいました。

最初は、レボビストを併用すると見やすくなりますよ。
お試しあれ!

○○氏よりーーー

LADについて
通常の心エコー検査が行える程度心臓が描出できる方であれば
おっしゃる通りほぼ100パーセントに近い確立で描出が可能です。
ただしこの数字の意味は起始部・中隔枝・78番あたりが3箇所とも見える
という意味ではなくどこかしら必ず見えるという意味です。
特に抹消(78番)は描出率はかなり高いです。

RCAについて
描出は起始部は動きが激しくBモードは見えてもカラーを乗せることは
困難です。3CH-Viewから2CH-Viewへ少し振ったような格好のとき
後壁側に抹消部が描出されます。この描出率はかなり低く
また熟練が必要と思われます。

********************************
○○です。

coronary flowに関して追加です。
LADに関しては、完全な左側臥位がいいようです。

その他
カラーフローの流速を遅くする
フレームレートを上げる
高周波のトランスデューサーを使用する
断層像で冠動脈を描出した後、カラーで探す

などなどのコツがあるようです。

そういえば先月の心臓病学会雑誌に、心エコーのcoronary flowでno reflow現象の経
時的変化をとらえた報告がありました。実際の診療にも応用できそうですね。

********************************
○○でございます。
 本日経験した症例について御検討頂きたいのですが、中肉中背の44歳男性で不安定
狭心症に対しCAGを行いました。Medikit社製5F.シースを挿入し、まずTORAY社
製5.2F.JL3.5を用いて左冠動脈にWedgeを試みたところAortaのところでカテーテルが
操作できなくなってしまいました。Spasmを考えニトロールをシースのサイドアーム
から注入し、前腕が一瞬白くなったので少し時間をおいてカテーテルを引こうとする
と患者さんは上腕のちょうど真中くらいの激痛を訴えました。もちろんカテーテルは
全く動かず、少しでも動かそうとすると上腕部のみの激痛を訴えます。試しにシース
を引っぱってみたところ、シースのみ何の抵抗もなく引け、この際の前腕の痛みは全
くないそうです。薬液の注入をカテ先に変えたり、ワソラン.シグマート.ミリスロー
ルを試してもダメでした。このカテをAoに残したままFemoral Approachに変更し手技
を終えましたが、この後に再度抜こうとしても同様の上腕部激痛を訴え、カテはびく
ともしません。もう私の手にはおえないと考え、齋藤滋先生にTELしたところ“塩酸
モルヒネの静注”をrecommendして頂き、その後カテは抜けました。透視下
でBrachialまで強い抵抗を感じながらゆっくり抜いてきたのですが、ちょうどRadial
に入ったところで急に何の抵抗も無くなりスルっと抜けてしまいました。シースのサ
イドアームからRadial〜Brachialの造影を行いましたが狭窄.蛇行は確認できません
でした。そしてシースは何の問題も無く抜けました。
 齋藤先生にこのことを報告したところ、以前北海道の病院で1例経験され、この際
も今回と同様の経過だったとのことです。Brachial spasm(s/o)は結構あるものでしょ
うか?そんなに派手なカテ操作はしていないと思うんですが....。SpasmはLeaning
curve上の一つと思っていたのですが....。

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○○です。

そのような症例の経験はありませんが、
とても教訓的な症例と思いメールしました。
どうしても抜けない時は塩モヒ。
覚えました。

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○○です。

結論から言って、これはBrachial ArteryのSpasmではないと思います。
当院でも3−4例経験があるのですが、これはカテがBrachial Arteryの本管ではな
く、枝に入っているのです。Radial側からワイヤー、カテを上げて行き、Brachial
 Arteryを通したと思っていても実は枝に入って、再びAxillar本管に戻ります。そ
の枝がかなり細いのでカテがトラップして動かなくなります。(あるいはその枝に
はSpasmが起きているのかもしれません)
ですから、カテ操作はできないし、患者は上腕付近の痛みを訴えるので、まる
でBrachial ArteryのSpasmのように思えます。
これは、上腕中部付近までカテを引いてきたときに造影すれば確認できます。
Brachial Arteryではない、極端に細い枝が造影されます。

> ちょうどRadial
> に入ったところで急に何の抵抗も無くなりスルっと抜けてしまいました。シースのサ
> イドアームからRadial〜Brachialの造影を行いましたが狭窄.蛇行は確認できません
> でした。そしてシースは何の問題も無く抜けました。

上記文章の説明もこれでつきます。下の方から造影しても、本来のBrachial Artery
が造影されるだけで、”問題ない”と見えてしまいます。

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○○です

 全く抜けなくなった例はないのですが、radial spasmでもないのにカテ操作が非常
に困難になった例はあります。
 その症例はbrachialからradial, ulnarの分岐部よりもだいぶ近位部でもう一
本radialに向かって細い1.5〜2mmくらいの枝が出ていて、これがradialとbrachialの
分岐部近くに合流していました。
 穿刺時はミニガイドワイヤーがするするっと入り、当然シースも抵抗なく入りまし
た。しかし、5F造影カテを上げるとき軽い抵抗を感じ、Aoに入ってからは上腕部の疼
痛とともにカテ操作が困難となりました。最初はradial spasmと思ってニトロを入れ、
ガイドワイヤーを残したままカテをなんとか抜去し、シースから造影したら、上記の
ような結果で、ワイヤーはその細い枝を経由してbrachialに入ってました。radial
〜brachialはまったく問題がありませんでした。再度ワイヤーでradial〜brachialを
選択しなおしたら、その後は何の問題もなく検査を終えることができました。
 一時期に別のstudyの目的でradialの造影を行っていましたが、このよう
なcollateral型のside branchは他にもあったように記憶しています。○○先生の症
例がこれと同じかどうかわかりませんが。

 カテを上げるときは全く抵抗はなかったのでしょうか?

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始めまして、○○です。

1990年○○大学卒で1998年から今の○○勤務しています。
○○を止める直前ぐらいから TRA, TRI に興味を持ち、○○
はtraditional femoral approachがほとんどでしたので自分のカテ室が
できた今の状況で本格的にTRA TRI を行っています。
実績としては、2000年1-12月で
CAG 1226 のうち TRA/TRI 994, TFA/TFI 154, other 78
PCI 580 のうち TRI 467 TFI 99 で CAG・PCIとも80%少しをradial approach
で行っています。今日までのradial approachは計2147件です。

あと、うちの宣伝としては、Complete revascularizationを目指して、
CTOも多く治療して、ほとんどのPCIがIVUS guidedで、治療以外では
病院内に病院のオーだリングとは別に循環器のネットワークを張って
イメージをネットワークで共有していること、です。

それでは、これから非常に楽しみにしています。最近忙しいですが
頑張って発言も、と思っています。

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○○です。

この状況は僕も○○先生の枝説が正しいと思います。Radial artery
がulnarと一緒になる直前でやや曲がっている人ではまっすぐ上がって
肩の方で上腕動脈に合流する症例が、多くはありませんが決して
rareでもなく見られます。うちでは、大抵 35wire Terumo angle typeが
すっと上がってしまって、5FのSaitohが肘あたりで抵抗あり痛みが出て
気がつく、ということになってそのまま上げたことはありませんが、
状況はこれが最も疑わしいと思います。肘の先で抵抗があるのは
おかしいですから、2000件やってbrachialのspasmは経験ないですし、
○○でCAGはbrachialでしたがカテ室4年、約これも2000件ほど
brachial approachの6F診断カテで全く経験ないのでbrachialで通過
しないのは、brachialの本幹を通過していない、と考えます。

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○○です。
今日は午前カテが早く終わったのでもう一つメールさせてもらいます。

これはうちの経験から生まれたtipsです。もし、皆さん知っていて
当たり前やん、って思われたら読み捨ててください。

TRAで5Fでやっているのですが、経験が浅いDrがoperatorだったり、
腕頭動脈の蛇行が強いときにAoや上腕動脈でカテが捩れることがあります。
多くの場合はそれまでの捻りと反対にまわすことで解除できるのですが
うちで3例、どうしても捩れが取れなくて困ったことがありました。ほとんど
取れるのですが最後の1回転が取れず、femoralやbrachialだったら
なんとかそのまま抜けそうでもradialはradial arteryまで引くとすごく
痛みが出てなんともならない、この場合肘のすぐproxまで捻れた部分を
移動させます。そして誰かに脇の下をかなり思いっきりつかんでもらいます。
これでカテの先端が固定された状態になり簡単に捩れが取れます。

もし、このような状況になられたら、だまされたと思ってやってみて下さい。
うちでは3例ともすぐ解除できました。

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○○です。

○○先生の症例に関しては○○先生のご意見のとうりと想像しています。時々、同じ
ような症例があります。我々はメディキットの4Fr.シースを使っていますが、シース
に附属のアングルワイヤーをbrachialに上げるときにくるくると回転させてあげると
本来のbrachialではワイヤー先端が回転するのが見えますが、細い枝に入っていくと
ワイヤーはまっすぐのままで回転しないことで事前に判別可能と思っています。4Fr
のカテだとそのままCAGが出来てしまいますがやはり痛みを訴えることが多いと思い
ます。

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○○です。

カテがねじれたりした時のチップですね。
腋の下は強く押す必要があるかもしれませんが、
上腕部で押さえますと、すぐ皮下(筋肉下)にカテが存在しますので、
軽い力でカテを押さえることができます。
もちろん透視を使い、ねじれ具合を確認しながら
のばすことをお忘れなく。

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○○です。

枝説の意見が多いようですね。
ただ、○○先生のケースに関しましては、
前腕が真っ白になったとのことですから、
brachialの血流が完全に遮断されるような状況が存在したと考えられ、
その場合、枝説だけでは説明できないと思います。
brachial本幹も一時的に血流が途絶したとすると、
brachial本幹のスパスム説が理にかなっているように思います。
もちろん枝の刺激に伴って、brachial本幹もスパスムを起こしたとも考えられますが
.....。

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○○です。

身長167cmの私が自分の上腕をつかみますと、
上腕の約80%は手のひらでカバー可能です。
つまり、適当に押さえさえすれば少なくともカテの動きだけは
しっかりとコントロール可能となるわけです。
ねじれ部分はカテのミッドであったり、
先端のカーブのあたりだったりするので、
そのねじれ具合や場所にあわせて、
その時に判断すれば良いのではないかと思います。
結局、御自身で適当に判断してくださいというコメントにしかならず申し訳ありませ
ん。

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○○でございます。諸先生方の御意見大変勉強になりました。
 ところでカテを上げていく際の抵抗は全くございませんでした。しかし、最後の造
影では、確かにBrachialと並走する細い枝は存在しました。尚、使用したGuide wire
はRadifocus;032アングルです。
 貴重な御意見ありがとうございました。

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============= 第16集 ===============
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○○です。
○○先生、先日のIVUSライブでは御世話になりました。先生の加入でますますこのML
がホットになることを喜んでいます。

最近話題の少ない当院ですので、バルーンネタでも…

さて、昨日初めてボストンのNew balloon マーベリック, SOEを使用しました。天下
のボストンですから、使いやすいバルーンであることはあたりまえですが、アダンテ
の後継機種としてはやや性質を異にすると感じます。昨日の私の症例は、LAD#7-90%
へのdirect stent を試みたもののIVUS (Atlantis SR) 不通過で、仕方なくマーベ
リックで前拡張を行なったもので、通過性に関しては参考になりませんでした。さら
にリラップしたマーベリックでNIRステント遠位部の病変を押さえに行ったのです
が、するするとステント内も奥まで通過しました。
もうたくさん使ったよ、という施設の先生方、CTO等のコンプレックス病変に使用し
てみての御感想をお聞かせいただければ幸いです。

いつも質問ばっかりですいません。

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○○です.

Brachialと並走する細い枝かspasmかの話題ですが,私も経験がありまして,
○○先生,○○先生,○○先生方の言われるとおり,
Brachialと並走する細い枝が原因だと思います.

ところで,カテが入っていけるようなBrachialと並走する細い枝は
解剖学的にどの位の頻度で存在するのでしょうか.
どなたかご存じの方は教えて下さい.
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○○です。
枝説はもっともだと思います。個人的にも2/500経験あります。最初の症例は何がな
んだかわかりませんでした。ワイヤーを残したまま造影すると、大きな本幹がしっか
り造影されました。ただ、腑に落ちないのはAortaまで抵抗がなかったことです。枝
には入っていればひじのところで抵抗を感じると思います。Radialistが抵抗を無理
に上げることはないでしょう。何か外の可能性はないでしょうか。個人的には浮かび
ませんが・・・
Pit fallがありそうで気になってます。

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皆さんお久しぶりです。○○です。いよいよパキスタンに旅立ちの日まで2週間弱となりました。
パキスタンでの下痢はひどいらしく、パキ腹といって、想像を絶することになるそうです。パキス
タンの人々は、左手は不浄の手ということで、用(大)を終えたあと左手でdirectに拭くそうで
す。過敏性腸炎持ちの私にとって、旅立ちの日が近づくにつれ、下腹痛がひどくなる一方で
す。JAICAの人より「パキスタンに入るまえから、腸内細菌を鍛えておく必要がある」ことのをア
ドバイスしていただき、毎日ビオフェルミン、とビフィダスヨーグルトを食しています。家族も心配
してくれて、父親は梅肉エキスとやらを買ってきました。
無事帰ってきたら、パキスタン〜バングラデッシュ報告会をします。

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いよいよ○○病院の○○先生がTRAを解禁されました。すでに○○病院では○○先生の頑張
りでTRAが始まっています。これで○○のintervention二大病院がRadialを開始し、多分一年後
にはTRAが○○のSTANDARDになることと思います。TRA後進県の汚名返上ですね。いろい
ろ言われながらも、TRで頑張り布教してきて良かったと思います。これも、適宜アドバイスして
いただいた○○先生、○○ではじめてTRAをされた○○先生、応援してくれた○○先生、猫の
手○○君、その他の先生のお陰だと思います。どうもありがとうございました。

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○○です。

brachialと並走する枝については、同じ経験をされた先生方も多いようですね当院でも迷入して
こまったのが2〜3/約2000くらいの頻度ですので、実際にはもうすこし多いのかもし
れません。
カテを上げるときの抵抗は最初からあるわけでないのかも? 操作中にspasticにな
るのかな? みなさんどう思われますか?

○○先生、いよいよ日本代表として出発されるのですね。御活躍をお祈り
いたします。パキスタンには、タリバンによる破壊を逃れるため、アフガニスタンか
ら流出した美術工芸品が数多く出回っていると聞いています。珍しいものも多いので
はないでしょうか。お土産話期待しています。

先日の研究会でお聞きしたのですが、○○先生は数年前にTRAを4F
で10例ほどtryされたようです。この時は、ショートシース使用のためか、スパスム
で苦労され「patient discomfortなのでその後はやってない」ということでした。た
だ興味は持っておられたようで、シースやスパスムの問題などをお話したら、「やっ
てみようかな」とありがたいコメントをいただきました。

ところで皆さんにもJACCTの案内が届いたと思います。インターベンション学会とは
違った内容を狙っているようですね。延吉先生と斉藤滋先生のTFIvsTRIのディベート
は聞いてみたい気もしますが、入会金+会費13000円を払うべきか迷っています。

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○○です。
マーベリックの件ですがCTOを中心に、1.5mm 2.0mmを10本程度使い
ました。CTOに対して、ですのでcrossabilityが最も問題になるんですが
これは、非常にいい感触を持ちました。かなりいい通過性をもっていると
思います。
ただ、1つ問題があり、これでメール出すのをためらってたのですが、
先日RCAのCTOで 4PDをマーベリックで拡張したところバルーン回収時
にシャフトとバルーンの間が断裂しバルーンとdistal shaft?が冠動脈と
ガイドカテの中に残ってしまいました。対処はスネアで何てことなく取れた
のですが、後でボストンの人と不潔見本を引っ張ったところ、Vivaなどとは
素材が違うため?断裂が急に起こるようです。
検査上の数値としてはVivaなんかよりずっとタフなはず、とのことですが、
断裂するときは急に断裂するようなので回収は丁寧にした方がいいと
思います。勢いつけて抜かないってことですかね。
この問題を書いていいか若干悩んだんですが、この問題が個体の問題か
製品そのものの問題か現在調査中なので、ボストンの人も事実は
隠さないで下さい、と言われたので書きました。このボストンの姿勢も
今回評価しています。
以上の経緯ですので現時点では原因は不明、その後マーベリックを
使用していますが特に問題はありません。

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○○です。

○○先生、断裂はどのような状況だったのでしょう?
バルーンを酷使したとか、引く時に病変にひっかかって抵抗があったなど、
なにか特殊な状況があったのでしょうか?

ところで、このような事故報告はどんどん出してもらった方が良いと思います。
バルーンの抱える問題点以外にも、
担当セールスの勉強具合や、事故情報をユーザー側に伝えようという意思があるか、
などを知ることができるからです。どんどん報告お願いします。

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○○です。
状況は、RCA-CTOでwireが4PDにcrossし、その4PDをマーベリック1.5mmで
拡張、一度IVUSで4AVの入口部を確認し、4AV-PLをwire crossする前に
再度4PDを拡張した最後の拡張後、という状況です。
それまで全く問題ありませんでした。最後の拡張後、普段どおりにバルーンを
引いて、さて造影しようと思ったときバルーンの先端がヒゲ上でバルーンが
ないことに気づきました。透視を踏むと4PDにバルーンマーカが見えました。
この時点で、新品のマーベリックと長さを比較しガイドカテの中に
まだバルーン部分のproximalが残っていると考え、一度IVUSもしましたが
遺残バルーンがどこまであるかははっきり分からず、RCAのproximalに
スネアを進めて回収すると容易にバルーンだけ回収されました。
以上が断裂と回収の状況です。

> ところで、このような事故報告はどんどん出してもらった方が良いと思います。
> バルーンの抱える問題点以外にも、
> 担当セールスの勉強具合や、事故情報をユーザー側に伝えようという意思があるか
> 、などを知ることができるからです。どんどん報告お願いします。
今回、僕自身がある程度原因が分るまではメールに、特にメーリングリストに
載せるべきか悩みました。固体の問題かバルーンの構造の問題か、ある程度
分ってから公表すべきかな?とも考えたためです。
今日、ボストンの人が公表していい、むしろ公表すべき、と言われて
感心しつつメーリングリストに載せた次第です。
個体、またはロットの問題の可能性もありますのでこれが全てのマーベリック
に当てはまるかどうかは全く不明です。
別にボストンの肩を持つわけではありませんが、僕の意見として、1caseに
ついての報告、として捉えていただきたいと思います。

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○○です。

マーベリックが話題になっていますが、tipなどの作りは、さすが天下のボストンだ
と思いますが、ハイポチューブの手前の部分だけをわざわざ太くしているため、6Fr
Zuma2 では、kissing に使えません。6Fr ではkissing するな、ということなんで
しょうか?

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○○です。

TRAとは関係がないのですが、最近院内発症の重篤な肺塞栓症を経験しました。
外科入院中の84歳男性で、長期臥床が続いており、始めて車イスに移動しようとして
の発症でした。心エコーですぐに診断できたのですが、PAGでは両側PAにでっかい血
栓が詰まっていて(造影時には心停止)、吸引しても血栓溶解しても歯が立ちません
でした。IV-thrombolysisやPCPSを先にすべきだったかなと反省しております。発症
から造影までは約2時間でした。皆さまの中でこのような重篤例の御経験があれば、
アドバイスをいただけませんか?

それから...
○○先生、お元気ですか。
うちの循環器レジデントだった○○先生が、6月から先生の所でお世話になりま
す。TRAしかできませんが、びしびし指導してやってください。頑丈ですので、殴る
蹴るのスパルタ式指導でもいいといってました。元気のないときには、きれいなお姉
ちゃんのいる所に連れていってください。よろしくお願いいたします。

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○○です。
僕の経験です。
2例カテで吸引して助かりました。
1例目は前にいた○○でLMCAのDCA後、その頃は静脈も
穿刺していたこと、10Fで臥床の時間が長かったこと(正確な時間は
忘れました)で安静解除して直後トイレの中で倒れていました。
すぐPCPS入れて9FJRガイドカテで血栓を吸い取って血流を回復し
UK入れて助かりました。この症例は右の上だけ?だったっけ流れて
いたように記憶しています。少なくとも両側の血栓でした。

2例目は俗に言うEconomy症候群の症例で飛行機から降りて
歩き始めた途端意識消失ショック状態で運ばれてきました。
これは左のみの肺動脈完全閉塞でPCPSは入れる寸前でしたが
吸引で血行動態が改善し、PCPS入れずに回復しました。

2人とも歩いて退院できました。

肺動脈も冠動脈も同じだと思うのですが、血流が悪くなれば血栓が
血栓を呼ぶ、状態になるため心停止時には速やかなPCPS support
が必要だと思っています。

IV thrombolysisは血行動態が保たれていれば効果あると考えますが
すぐ心停止するような状況ではあまり効かない気がします。

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○○です

○○先生、吸引は9Fの太さが必要ですか?
また、どのようにして吸引されるのでしょう?
レスキューみたいな機械を使われているのでしょうか?
教えていただければ幸いです。

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○○です。お久しぶりです。

心筋梗塞や動脈解離に比べると診断が遅くなりがちなので忘れやすいのですが、時々
肺塞栓症に出くわします。もちろん救急外来経由の症例で、TFIのため院内発症して
るわけではありません。
当院でも基本戦略は「大きなガイディングカテで吸引」です。10Frか9FrのJR4.0で
20mlのシリンジを用いて選択的に手動で引いてます。肺の造影を行いながらやって、
少ししか血栓が吸引できなくても末梢に造影剤が流れれば結構助かるような気がしま
す。
もちろんPCPSもスタンバイしてますが、手動でも血栓吸引はかなり効く印象がありま
す。肺動脈圧の改善は少し遅れておきるようですが、吸引だけで下がる症例もありま
す。

IV thrombolysisはあまりやっていませんので分かりません。

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○○です。ごぶさたしております。

肺梗塞の時、血栓を吸引して思いっきり引けたことが無いのですが、○○病院の○○先生こと
「アニキ」から習った方法はスチールのワイヤーで血栓をぶちこわす方
法です。結構効果があると思います。とにかく血流が出れば勝ちなので、ガジガジつ
つきます。
くわしくは、「アニキ」からコメントがあると思いますが...お願いいたします。

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○○です。

僕は9Fでやってます。○○先生と同じくJR4でSHはなしです。
最初、35ワイヤをPAまで入れてJRを入れて、血栓の中に
カテの先端を突っ込み、陰圧をかけます。その状態でカテを
体外まで出してガーゼの上に出すとプッチンプリンの黒い所の
ようなプルプルした血栓が取れます。これをなるべく素早く
繰り返します。繰り返してるうちにJRがPAにあがるまわし方が
分って(2回ともそうでした)35ワイヤなしに上げれるようになります。
さらにドンドン吸い出して、そのうちにPAがreflowし、その時点で
UKを入れるという手法をとってます。
心臓が動いてなんとか血流があればPCPSより吸引が先で
いいと思います。心臓が止まってればやっぱりPCPSが必要と
思います。全身の血流を保ってその間に吸引をするって感じに
なりました。

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○○です。

御返事有難うございました。
最後に一点だけ確認です。
アプローチはもちろん鼠径ですよね。
このネットでは時に予想もしない答えが返ってきますので、
念のため......

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Of course, femoral approach です。
Radialは無理ですよね。9Frじゃ。

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○○です。

敗訴苦戦の話題ですが、私も9fr JR guideで吸引したことがあります。とれた血
栓は予想された量よりすごく少なかったのですが、劇的に血行動態が良くなりました。
後で考えてみたのですが、血栓が割れて血流が少しでも再開することと、血栓溶解剤
が良く混ざることがよいのではないかと思います。同じ様なもので、Circulation
にPig tail cathをつっこんでくるくる回すっていうのがありましたね。JRもPigtail
もワイヤーなしにPAに簡単に上がります。PAGもpigtailでできます。
AMIと違って、血圧さえ保てていれば血栓は後でゆっくり溶けてくれていいのだ
と思います。
血圧がないならPCPSしかないですよね。血栓溶解剤を使ったときのPCPSはどんな
方法で入れるのでしょう?みなさんはどうされていますか?うちで、つい先月穿刺で
入れたものの末梢が疎血になり、外科の先生に末梢に側枝を一本つけてもらったあげ
く、穿刺部からの出血で1日1Lも輸血する羽目になったことがあります。

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○○です。
当然、鼠径静脈からのアプローチです。

ちなみに、その後のIVCフィルター留置の必要な症例には内頚静脈からのアプローチ
ですよね。

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 ○○です。
 昨年、当院でもショックを伴う肺塞栓症(RV〜main PA)を経験しましたが、PCPS
back upで手術にて血栓を除去してもらった経験があります。私も○○先生と同じようにGCにて
血栓を吸引して思いっきり引けた経験がありません。スチー
ルワイヤーで血栓を破砕、移動させ、その後t-PAを局所投与してうまくいった症例は
何例か経験があります。肺塞栓の症例で骨盤CTにて静脈内に血栓(時には大量に)を
認めることが少なからずあるので大腿静脈穿刺の時はビクビクしながらやっています。
大抵は(そんなに症例はありませんが)心筋生検用の特注カテ(8Fr)で内頚静脈アプ
ローチにて行っております。VPCが非常にでますが・・・。


 6月から○○先生と一緒に働けることを楽しみにしています。当科での公式見解で
は暴力行為は御法度となていますことをご報告しておきます。安心して来ていただけ
ればと思います。私の行きつけの店はおばちゃんホステスばかりの婦長室です(元気
が出るかどうかわかりませんが・・・)。きれいな娘っこのお店もありますので(院
内ではありません)、そちらも是非連れて行きたいと思います。

********************************
○○です。

すばやいコメントありがとうございます。
○○先生の御指摘にもありましたように、私もPCPSのタイミングが気になっていまし
た。

ところで当院での肺塞栓の状況を調べてみました。

 平成9年〜13年現在で、今回分を含めて入院データベースで確認できたのが14例で
した。CPAOAが4年で約480例ありますので、蘇生できず急患室で完結したのがもう少
しあるでしょう。

 基礎疾患では長期臥床、脳血管疾患、婦人科・整形外科の術後が多く、IVHカテ留
置、スポーツ外傷後と心室中隔欠損術後が一例ずつありました。カテ後はありません
でした。年齢は20〜84歳(58.9歳)で、M:F=4:10でした。
14例中、急性期PAGは9例、慢性肺塞栓と思われあとでPAGを行ったもの4例で、1例は
すぐにCPAとなり、蘇生できずCTで診断しました。。
13例でUCGを行っており、全例著明なRV拡大とTRを認めています。また、右室流出路
速波形が治療後に改善(AT/RVETが減少から増加へ)した症例もありました。

 当院もまず血栓吸引を試みます。やはり8-9Frのガイドカテ(JR)を用い大きめの
ロック付き注射器で吸引します。SpO2の上昇やPA圧の減少が見られた時点で、tPA
やUKを少量ずつ管注し、あとは頚静脈から留置したバーマンカテーテルから6-24万単
位/日のUKとヘパリン投与を行っています。

 治療成績は急性期PAG9例中死亡3例、PAGできず死亡1例、生存6例です(1例はHOT導
入)。慢性症例は生存中です。PAG症例を母数にとると良好な成績ですが、外来での
敗戦も含めると、全体の死亡率はやっぱり40−50%位なのかもしれません。

 ********************************
○○です。

血栓吸引も主な目的は末梢に血流を出すことだと思いますが、短時間に大量の血栓を
吸引することは難しく、血栓の一部を壊してflowを出しているのではないかと思いま
す。当院の方法はwedge pressure cath. PTCA用GCなどにJ型スプリングコイルワ
イヤーを組み合わせてワイヤーにて血栓の一部を破砕するとともにUK(あるいはt-PA)
をBermanあるいはPTCAワイヤ+Ultrafuseでインジェクターを用いて高圧注入(コン
セプトはPITと同じ?)を肺動脈内に投与しております。ルートを2つ取れれば血栓
溶解薬の投与をしながら血栓をつっつく、揺り動かす(時にはwedge pressure
 cath.のバルーンを使って)方法が可能であり血流が再開しだいに血栓のvolumeが
少なくなっていきPA圧が低下していきます。PCPSサポート下にも間に合わないような
肺塞栓を除いてはだいたい良くなっているような印象を持っています。
末梢血管用の太いinfusion cath.がありますがまだ使ったことはありません。

********************************

○○です。
皆さん、血栓が取れないって事ですが、結構取れると僕は思っている
のですが。その量の比較はできないので勝手に思っているだけかも
知れませんが、血栓の中に突っ込んで陰圧かけて、それを体外で
ぶっとだすとべちょっと9F*数cmの血栓がプッチンプリンの黒いところ
みたいに出てきます。造影でもちょうどその部分が抜けて造影される
ようになりますし、かなりの回数分のトコロテン状の血栓は取れました。

血流を出すっていうのは全くそのとおりだと思います。

********************************

○○です

結局の所、早期に血流を再開するというのが第一であることは間違いがなくどのよう
な手段を用いるかはあまり問題ではないように思えます。ただ、UKの局所投与は早期
に行った方が良いと考えますので血栓を越えて血流のない段階から血栓周囲に投与し
ています。そうすると血流の再開した時点から血栓溶解が始まるのではないかと考え
ています。また太い所の血流が十分得られたら分枝の大きい順に末梢で同様の操作を
繰り返しています。
主幹部付近の血栓は容易に吸引されますがたとえば左下葉枝の太いところは十分に吸
引可能でしょうか?

********************************

○○です。

急性の肺塞栓に対してのカテーテル吸引は自分は
8Fでしてます。当初9Fを使ってましたが、
当院の心外の先生が<8Fも9Fも変わらないらしいよ>
とどこかでデータを聞いたらしく、以後8Fを使ってます。
やっぱりプッチンプリンは引けてきます。
アプローチは内頚、大腿様々ですが、arrest若しくは
それに準ずる状態ならであればPCPSを余り躊躇せず
入れてますから、カテ操作は内頚からしてます。
術後必ずIVC filterはどちらかが入ってます。

それと亜急性期のPTEに対してopeを見たことがありますが
片手一杯くらいのプッチンプリンがドビャーと採れました。
あれを見ると亜急性期にはopeが善いと思います。
慢性期のPTEでの末梢肺動脈閉塞部に対するballoon angioplasty
の論文を読んだことがありましたが、結果は芳しくない
様でした。
時間に余裕がある時は超音波で大腿静脈内血栓や血流をみたり、
右室流出路のフローパターンを見たりしてます。


============= 第17集 ===============
*************************************

 はじめまして。○○と申します。2週間ほど前に、偶然TRA-netの存在を知り、入会させてい
ただきました。
どうぞ宜しくお願い致します。
 私は、・・・・・・・、現在に至っております。幸運にも湘南鎌倉総合病院の斎藤滋先生のもと
で、3ヶ月間心カテーテルの研修をさせて頂き、TRAの基礎を教えて頂きました。以後、当院で
の診断カテーテルは90%がTBA/TRAとなり、PCIに関しては難易度、患者さんの希望等を考慮
してTRI:TFI を約 6:4の比率で施行しております。カテ件数は、診断が年間約360件、治療カテ
が約80件のペースです。循環器センターのスタッフは、部長以下、不整脈中心の医師が2名、
Intervention中心の医師が2名、レジデントが3-4名、検査技師3名、事務1名で構成されており
ます。
 ちょうど1年程前より、症例を増やすため、○○に週2回ほどお邪魔して、心カテーテルをさせ
ていただいておりますが、そちらでは診断カテが年間800件のペースで行なわれており、この夏
からは心臓血管外科も開設されるそうです。診断は、4Frで左RAより、治療は右RAもしくはFA
から行なわれています。
 私自信まだまだ未熟者で、なんとか早くみなさんに追いつきたいと、各地のライブ・講演会へ
勉強に出かけては、感動して帰ってまいります。どうか、今後とも宜しくお願い致します。
*************************************

○○です。
マーベリックの件では多くの先生方に貴重な情報をお教えいただき、有難うございま
した。

当院では納入価の問題もクローズアップされてきています。マーベリックに限らず、
B社の製品は値引きが小さいのもちょっと困っています。これは冠動脈インターベン
ション関係に限ったことではなく、消化器系などの製品も全部です。競争が激化する
中で、この辺りがB社のボトルネックになってくるような気もします。確かにモノは
一流ですが、はたしてそれ以外の面では…今後どうでしょうか。

蛇足ながら、tipが赤く着色されているのは、ガイドワイヤーを通す時とても使い勝
手が良いと感じました。(目が悪いだけ?>>自分)

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○○です。

○○先生、5月21日のメッセージで、「あと2週間」、とおっしゃっていましたから、い
よいよご出発ですね! どうぞお気をつけてお出かけください。パキ腹などについ
て、帰国後色々と教えてください。

東京では、今日は慶応ライヴでしたが、症例のバランスがよく、一流の術者の諸先生
方がinstructiveな手技をされたため、とてもよい会でした。femoral approach・大
口径GC・IVUSを併用したdebulking症例が多かったようです。殆どの症例がスムース
に進行していきました。さすがだと感じました。ただ、こうしたstrategyは、再狭窄
防止の面では有効かとも考えられますが、侵襲は大きく、術者の技量が少しおちれば
手技時間も結構長くなりがちです。wiringに時間がかかるCTOは除き、自分はtotal
procedure timeが1時間を超えないようなstrategyが好きです。さっとステント入れ
て終わる手技にあんまり抵抗がないんですね。低侵襲で、手技時間が短いことは、多
少再狭窄率が高くても、5から10%以内でしたら、そんなに分の悪い取引ではないよう
にも思えます。

個人的にふってしまって申し訳ないのですが、○○先生はIVUS guided DCAでもご高
名ですが、IVUS見ながら何度もDCAして、DCA alone で終わる普通のLAD症例っ
て、TRIでマルチリンクでも入れに行けば数分で終了で、再狭窄率も10%とは違わない
かと思うんですが、その辺いかがでしょうか? 

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突然振られてびっくりしました。

まず、僕自身が感じていた疑問、これはライブだとdebulkingが多いってことです。
術者だけでなく、コメンテータも皆debulkすると言わないといけないことのように
debulkingと言っている感じを受けます。でも今のdebulking、特にDCAは時間・
テクニックに問題が大きいと思います。この点から先生の言われるとおり TRI
で数分で終了、ということのmeritを踏まえてもっと論議すべきだと思います。
先生も鈴木・加藤・玉井各Drに議論を挑んでください。
再狭窄率の差も含めてのadvantage, disadbantageっていう議論です。
ただし、DCAをできる、しかもある程度上手にできるってことは術者として
advantageを持っていることは間違いないと思います。これはTra-netの
コンセプトにも共通することだと思いますが、どちらもできる、ってことが
患者さんのためになると思います。

最後に、皆さん僕のことをDCA maniaと思われているかもしれません、僕自身
DCAというdeviceは嫌いではありませんし絶対必要なdeviceと思いますが
その使用率は 5%以下です。

でもDCAをしない、結局使えないってことは可能性を狭めていると思います。

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お疲れ様です。○○先生、いよいよ6/7にパキスタンに出発します。
いろいろとご心配かけていますが、同行する先生がmobilerなので、便乗してなんとかパキスタ
ン、バングラデッシュからtra-netにメールを送りたいと考えています。一応宿泊は高級ホテル
なので、安心はしていますが、近隣のネパール、アフガニスタンが乱れているのが心配ではあ
ります。

さて、○○先生(実は○○大の先輩というか同級生(笑))を初めとする関西・関東の先生に影
響され、うちでもDCAを開始しました。○○先生とangioしていて、plaqueがいっぱい積もってい
る病変を見つけては、「パキスタンから帰ってから、一緒にやりましょう」と、ちょっと楽しげで
す。

で、自分がDCA始めたのに、こう言うのもなんですが、「DCAをしなかったり」とかいうのも、何
かこの「なんでもあり」の時代に結構Coolな感じもするんです。実際、キムニーはDebulkingしな
い、とかいうのを聞くと、逆に妙に、新鮮だったりします。

とか言いながら、僕なんかもRotaしたくて、年間PCI 200症例に向けて頑張ってたりするんです
ね。
この業界(ぼくも含まれる)「したがる」人ばかりじゃないですか。禅問答みたいですけど、「しな
い」というのも、あり、なんではないでしょうか。

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○○です。

○○先生、いよいよ出発ですね。パキスタンからのメールを楽しみにしています。

DCAの話です。
当院は心臓外科がないので、当然strategyには「安全第一」「単純明快」というコン
セプトが反映されてきます。私も総手技時間1時間以内、造影剤使用量200ml未満をめ
ざしています(○○では造影剤250ml以上は保険審査でカットされます)。そうす
るとRotaはともかくDCAという選択もほとんど出てきません。周辺の施設でも、DCAは
ほとんどやっていないようです(保険が厳しいため?)。またIVUSさえも保険ではほ
とんど通りません。こういった理由で、「しない」という選択も多いのではないでしょ
うか? debulkingしないことで、そんなに困った経験はないように感じていますが。
たとえばRCA ostialであれば、まずstentingして再狭窄を繰り返せばCABGも考慮しています
(ほとんどoff-pumpでやってくれます)。でもたまには
「DCAしてみたいな」と思うことがありますよ。

 玉井先生のライブを見るたびに、造影剤の使用量の多さを見て心配になっています。
いつだったか滋賀成人病の看護婦さんが、学会でPTCA後の血液浄化療法の看護を発表
していました。○○よりも透析にまわる割合は多かったようです。最初からCABG
やったほうがless invasiveじゃないのかなと思うことありませんか?

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○○です。

当院では本日第1例目のDCAを行ないました。
このメールングリストから送られてくるメールを毎日読んでいますと、
足、10F、多量の造影剤、用手圧迫のDCAは、
時代を逆走しているような感じがしないわけではありません。

DCA aloneとradialでMultilink植え込みという2つの治療法の比較について、
私の考えを述べさせていただきます。
○○先生がおっしゃるように再狭窄率には、それほど大きな変わりはないと思います
が、
再狭窄を来たしてしまった時に残されている治療戦略のバリエーションには
非常に大きな差があると思います。
DCAの患者さんには、再狭窄がきても、
DCAの再トライをはじめとして、様々な治療法を試みることが可能です。
つまり、最初から仕切りなおしができるわけです。
一方、ステント再狭窄を来たした患者さんに残された治療法は非常に限られていま
す。
POBAあるいはカッティングくらいだと思います。
この差を考えますと、DCAの存在意義は大きいと思います。
今後、○○では適応があればDCAを行なっていく予定です。

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○○です

慶応のライブを見に行っていないのでなんともいえませんが、DCAの件に関しては○○

先生の意見に賛成です。当院ではDCA・Rotablator(burr size > 2mmm)を除くPCIの
約8割弱がTRIですが、主幹部を含むLAD just prox.あるいはLCX just prox.は冠動脈
径にもよりますがDCAをするしかないと思っています。また、このような症例をこな
すためにはDCAのレベルを落とさないために○○先生が言われたようなTRI
でMultilink一発のような症例でも病変形態によってはDCAを選択しても良いのではと
考えています。このような症例ではあまり時間がかからないと思うのですが。ただ、
Prosterが自由に使えれば本当にいいと思っていますが....。
ただし、何でもかんでもDCAと言うのは反対で、少し前までAMIまでDCAと言っていた
先生がいるのも事実ですし、現時点で石灰化やステントまで削てしまうというのは
どうかなとは思っています。

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○○です

最近、発表に使うため昨年の当院で使用したTRI/ 6Fr.GCについて調べてみたのです
がLCAで約90%、RCAで約70%がJudkinsでした。もう少しC、Q、XB、EBU、VODA
などのbackup support系のGCを使用しているかと思っていましたが少し以外でした。
以前に比べてJudkinsの使用頻度が漸増しているようですが、理由はBalloonとSTENT
の性能がここ数年でどんどんと良くなっているせいではないかと考えています。
みなさんのところではどうでしょうか教えていただければとても助かります。

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○○です。

○○先生のメールの真意は、Strategyに対してAll or Nothing的なものではないと
思います。
私の考えも○○先生に近いのです
が、私はStrategyを選択するときに、<Patient’s Comfort>も結構考慮に入れま
す。それは<患者が快適なことと、手技時間が短いことは合併症発生を明らかに減少
させている>という経験からくる基本概念を持っているからです。おそらく○○先生
も同じだと思います。

この概念から発想すれば、手技の中でTRIが占める割合は増えてきます。しかし、な
んでもかんでもTRIでやるというのではなく、TFIなら<Patient’s Comfort>が妨
げられますが、<それに余りある臨床成績が得られれば>、当然10Fr.TFIにてDCAを
施行してもOKなはずです。
しかし、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られれば>というモノサシが人そ
れぞれに違うのです。
<Patient’s Comfort>をどのくらい大きく考えててStrategy選択に加えるかが違
えば、<LAD Take offの10Fr.DCAはステントと比べて数%の再狭窄率低下が望める
>というのが、<それに余りある臨床的に優位な成績>と認める、認めないの違いに
なります。
<TFIは患者が快適でないから10Fr.DCAはダメだ、やらない>というのではなく、<
患者の快適さや手技時間の短縮で不利なDCAが、それに余りある臨床的に優位な成績
までは出していないと考える>ということを○○先生は言われたのではないかと思っ
ています。

ちなみに私は、左右冠動脈の入口部、LAD、CXのtake offに関しては、<それに余り
ある臨床的に優位な成績>かもしれないと思っていて、ステントでもDCAでも良いの
ではないかと考えていますが、それ以外の部位ではDCAよりもTRIが有利と思いま
す。

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○○です。

Patinet's comfort、当然そうだと思います。で、
> しかし、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られれば>というモノサシが人
> それぞれに違うのです。
これもそのとおりです。これはDCAのみならず、いろいろな状況で成績の
差、というものは決まってきます。
当然、術者にもよりますし、病変にもよりますし。

> <TFIは患者が快適でないから10Fr.DCAはダメだ、やらない>というのではなく、

> 患者の快適さや手技時間の短縮で不利なDCAが、それに余りある臨床的に優位な成

> までは出していないと考える>ということを○○先生は言われたのではないかと思
> っています。
この部分は、上にも書いたとおり術者や状況によるでしょう。ただしそう考える、
ってことが正しいかどうか、には問題があると思います。
僕はLAD ostiumにステントをあまり入れません。ですから本当のLAD ostiumに
プラークを全部押さえようと思えばLMCAからLCX越しにMLを入れて、あとで
LCXの入口部の再拡張をする、その再狭窄率、長期予後を知りません。
そのデータはどうなのでしょうか?
10%の差があるのであれば、LAD入口部のDCAの再狭窄が10%弱ですので
約2倍になるのですよね、もしそうならTRIがpatinet comfortと言えるか
どうかは怪しくなってきます。だって1回多く入院、カテをする可能性が多くなるわ
けですから。

結局、1回のインターベンションの成績より、1人の患者さんが何回入院して、
何回カテ台に乗らなくてはならないか、その回数を少なくするにはどうするか、
特に多枝病変や入口部病変ではこの考え方を持って治療にあたる必要があると
考えます。それを含めてpatient comfotってことになるわけですよね。

> ちなみに私は、左右冠動脈の入口部、LAD、CXのtake offに関しては、<それに余
> りある臨床的に優位な成績>かもしれないと思っていて、ステントでもDCAでも良
いの
> ではないかと考えていますが、それ以外の部位ではDCAよりもTRIが有利と思い

> す。
具体的には僕も同じ考えです。DCAはLAD入口部、それもLMCAからplaqueの連続
している病変、それとLMCA、一部のRCA LCX ostiumと考えています。

ちょっと変かもしれませんが、各論賛成、総論やや違いありってことです。

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○○です。

> 以前に比べてJudkinsの使用頻度が漸増しているようですが、理由はBalloonとSTENT
> の性能がここ数年でどんどんと良くなっているせいではないかと考えています。

私の考えでは、道具の性能の向上もさることながら、その術者がTRIのLearning
 Curve上のどこにいるかということも、ガイドカテ選択に影響していると思ってい
ます。
8Fr.や7Fr.から6Fr.に移行した当初は、ガイドカテの反対側の壁で取るバックアップ
が気になり、”堅いものを”とか、”Coaxialに入る形状を(立体形状など)”など
と業者に要求しいろいろ作らせていました。しかし、それが出来上がってくる半年後
にはこちらのLearning Curveの方が進んでしまって、”いや、Deep Engage用に先
端チップがFlexibleなものが欲しい”と好みが変わってしまいます。
そして最後には、”特殊なカーブは必要なく、ズーマ2のJLとAL(SAL)があ
ればほとんどこと足りる”ということになってしまいます。

すなわち、TRIの初級、中級、上級(このような言い方は本当は好きではないのです
が)のどこに術者がいるかでガイドカテの好みや選択が変わってきます。

○○先生のガイドカテの選択がシンプルなものになり、その他の特殊なものがあまり
必要でなくなったというのは、Learning Curveがどんどん進んだからでもあるので
はないでしょうか。
TRIを多く経験されている術者は、ほとんどがこのような傾向になってくると思いま
す。TRIにてガイドカテを扱うテクニックが向上すれば、2番手、3番手のガイドカ
テを出す頻度は低くなるでしょう。
我々が過去にいろいろ試したガイドカテなどは、他病院でTRIを始められた先生方が、
数年遅れで同じ疑問、悩みを持ち、同じように業者に相談していると、業者サイドも
はっきり言っています。

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○○です。

私も、5Frや6Frに関しては、基本的にジャドキンスタイプもしくはアンプラッツタイ
プで用事が足りると思っています。実はその他のサポートタイプの形状のカテは病院
に置いていません。

カテも道具の一つですので、得意な物を使い込んで、上手く使えるように訓練するの
が一番だと思っています。どんな道具を使い込むかは術者の好みですが、私自身は、
難しい物より簡単な物、特殊な物より一般的な物、手に入りにくい物よりその辺に有
る物、ということで、自然とジャドキンスを使い込むことが多くなり、その結果ジャ
ドキンスで用が足りるようになってきたのかなぁと思っています。

最近は5Frのガイドカテを40〜50%程度使用しているのですが?たってくると、どん
なカーブも一緒になってしまいます。ちょいと曲がりがついていれば、細いカテに関
してはあまり形状にこだわる必要が無いような気がします。

現在、倉敷です。明日のライブ見学に備えて(?)これから宴会です。

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○○です。
つい先日のPCIでの出来事です。
80歳男性、動脈硬化はかなり進んでいる方でfemoral approachが
できないぐらいiliac arteryの蛇行が強い症例でした。
PCIのtargetはproximal LAD、systemはradial approach Z2JL4SH
でD1とLADにwire crossしD1を拡張後 VPCのshort runとなったため
キシロカイン100mgをshotしました。その直後から構語障害、めまいが
出現しました。
その時は、血圧はそれ程低下していませんしそれ以外のバイタルもほとんど
変化がありませんでした。
症状はその後次第に回復し、NIRを入れて後拡張し、カテが終わるころには
ほとんど消失していました。
この症例はTIAとキシロカインの中枢神経障害を疑ったのですが、
皆さんの中でキシロカインのshotの直後にこの様な状況になった症例を
経験した方はありませんか?
これまで結構キシロカイン100mg shotはしてますがこの様な症状は
経験していません。
この症例はDMがありCr 2.5程度です。
頚動脈のエコーなどはしていません。
直後に一応頭CT取りましたが所見なし、でした。

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○○です

やはり高齢者において呂律が回らなくなった症例を経験しています。
症状はリドカインの中枢神経系副作用でよいと思います。Class Ibは肝代謝ですので
肝機能低下のほかに低アルブミン血症、心不全(EF低下→肝血流の低下)、シメチジ
ン投与(タガメット→今はほとんど使われませんが)、メトプロロール投与はなかっ
たでしょうか。カテが終わる頃に消失していたのであれば薬物動態的にやはりリドカ
インが考えられます。通常、高齢者の場合にはデータ上問題がなくとも潜在的に代謝・
排泄機能が低下していますので、抗不整脈薬は成人の半量投与から始めるのがよいと
されています。したがって最初に50mg投与を行い無効であれば少し時間をおいて再度
投与すれば良かったのではないでしょうか。

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○○です。
倉敷から帰ってきました。また話がでると思いますが、Laserが多かったです。倉敷
に行っていつも思うのですが、トラブル時の対処法ときれいに仕上げかた、引き上げ
るタイミングは流石ですね。それと、朝から晩までトーンが変わらないのはすごいと
思います。

○○先生、ショットはIVですか?
昔、Brachial spasmがおきてカテ操作不能になり、あまり痛がるのでキシロカインを
動注したところ、痙攣・意識消失したことがあります。鎖骨下動脈付近から打ったの
で中枢にかなり高濃度で入ったのでしょう。怖かったです。また、自分自身は歯医者
のキシロカインでめまいがします。高齢者でも肝機能低下もしてないんですが・・・。
感受性の問題もあるのではないでしょうか(アルコール性肝障害があったりして。
ICGしてみようかな?)。

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○○です。

問題提起しておきながら、出張のためしばらく留守にしておりました。○○先生、突
然ふってしまって済みませんでした。私は、決してDCAを否定しているのではなく、
○○先生がおっしゃるように、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られてい
る>と、個人的に感じられないだけなんです。「安全第一」「単純明快」、「総手技
時間1時間以内、造影剤使用量200ml未満」の方が、合併症などを考えれば、自分には
魅力的なだけです。今まで言及されたことはないかと思いますが、片群100例くらい
でrandomized trialをやれば、再狭窄率はDCAの方がいいかもしれませんが、様々な
TRIのtrialの結果を踏まえれば、出血性合併症についてはTRIの勝ちだと思います。
再狭窄率に重きをおくか、手技としての容易さに重きをおくか、基本的には個人の好
みの問題だと思います。

○○先生の議論も、他の先生方からいろいろな所で耳にしてきました。さて、DCAに
適したLAD近位部病変でしたらマルチリンクの再TLR率も高く見積もっても10〜15%位
でしょう。再TLRにCBを選択したとして、再々TLRになるのは最初の治療群の5%前後
と思いますが、如何なもんでしょうか? また、そのうちには日本でも出るであろう
ラパマイシン coating BX verosity の再狭窄率は、確か6%程度だったかと思いま
す。再狭窄率が数十%もあるのならともかく、ステントでいってもこうした低率な
ら、それでいいんじゃないかと思います。どうして、LAD近位部やLMTにステントをい
れるのはよくなく、他のところなら構わないのか、個人的には、ピンと来ませんね。

こうしたdiscussionをfreeにできる雰囲気を続けたいものです。PCIがこれだけ多様
化してきた現在、要はしっかりした技術水準に裏打ちされていれば、いろいろな
strategyがあって正しいんだと思います。肺塞栓の治療戦略にかんする議論など、大
変勉強になりました。

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○○です。
ウチの部長が異国へ旅立って4日目です。やはり忙しくなってきました、とほほ。
と、ボスからメールがきましたので、TRA netの皆様に一服の清涼剤になればと思
い、早速転送します。
こちらからのメールは直接は送れませんので、何か彼に御用の方はお知らせくださ
い。(多分いらっしゃらないとは思いますが。)

お疲れさん。○○です。
現在、パキスタンのラホールという街にいます。まずは、お腹の調子ですが、結構
「ゆるゆる」ですが、なんらかパンパースのお世話にはならない程度で「ふん」ばっ
ています。(ちなみに、同行者が僕のお腹の心配してパンパースを三つ用意していま
す)なにしろ日中は40℃以上の酷暑で、第一回検診場所のイスラマバードの病院は
「クーラー無し」という地獄の中、50人検診をして、脱水で死にそうでした。なお検
診には「アメーバ赤痢」疑いと言う人も来て、いったいどんな病気かさっぱりわから
ず、JAICAの看護婦さんに助けてていただきました。
イスラマバードのトイレに入りましたが、想像を絶する、「すごさ」に、過敏性腸炎
なんて、デリケートな病気がはずかしくなってしまいました。
こちらの人たちは日中働いている人が少なく、芝生の上でみんなゴロゴロしていま
す。
とりあえずは、第一回報告ということで。
それでは、TRAのみんなと、病院のみんなによろしく。

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 ○○です

  
 ○○から脳卒中の勉強で北海道にやってきています
 頭の方から見ると、この患者さんの一過性のめまい・構語障害は
 状況から考えると、TIAが最も疑わしいと思われます
 症候からは椎骨動脈系(ただし、内頸動脈から後交通動脈を介する
 場合もある)の脳幹部・小脳あたりの虚血が疑われます
 この領域のCTは骨の影響でまったく役に立ちません
 確認するのであれば、MRIですね
 しかも早いものは、diffusion image(発症後1時間)
 でリトマス試験紙のように
 虚血があればhigh spotで出てきます
 椎骨動脈系はかなりの頻度で塞栓が起きやすいところで
 小脳梗塞や脳幹梗塞が再発例が多いのもその原因でしょうか
 
 私も数年前まではMRIについては、ほとんど無知でした
 しかし、その威力を知ってからは、非常に頼もしい存在です
 できれば合併症の確認だけてはなく、術前の評価で
 MRangioと併せて利用したいものです

 intervenntionistは是非、戦友にしたい道具だと思います

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○○です。

キシロカインのワンショットの量が多すぎたのでは? に関連して思い出しました。
当時田舎の市立病院勤務でしたが、AMIが来たときに循環器のチーフが、”キシロ
カイン50mgショット”と口頭指示を出しました。それに対して不慣れな看護婦が、
点滴用のキシロカイン1000mgの半分を静注してしまいました。
ショットをしている途中に、患者さん(60代の女性)がショットをしている看護婦を
にらみつけて、”あなた、何をしてるの”と大声で叫びました。
私がびっくりして振り向くと、途端に患者さんは全身痙攣を始め、意識消失しました。

事のいきさつからすぐにキシロカイン500mgの静注が原因とわかり、すぐに挿菅して
ICUに入れ、結局はレカバリーできたのですが、あのときの患者さんの顔(看護婦
をにらみつけた)は忘れません。よっぽど気分が悪かったのでしう。(当たり前で
すが)

その事件以来、”急患室や病棟にはキシロカイン100mgのみにして、点滴静注の時
には1000mgのアンプルをわざわざ薬局まで取りに行く”と変更になりました。とりあ
えず50mgを1回か2回静注しておけば時間は稼げるから、1000mgは救急の場にはいらな
いということです。

100mgショットとは全く別の話ですが、参考までに。

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○○です。

歯医者のキシロカインでめまいのする私は椎骨脳底動脈系に狭窄があるのでしょうか?

今夏、診察をお願いします。

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○○です。

キシロカインによる痙攣、意識障害は自分も昔経験しました。
70才くらいの品のよいお婆さんでAMIでした。
原因はoverdose(1g点滴がドバーッと入りました)
でしたが、○○先生と同じ様に
急に(とりゃ〜!!)と立ち上がり、騒いだ後に
痙攣し出しました。結局事なきを得ましたが
すごくびっくりしました。
あとでその患者様はそのことは一切記憶にないと言ってました。

ところで頭のMRIやMR angioは自分もよくscreening的にしています。
ただ以前いた病院のMRAだと丁度内頚、外頚の分岐がアーチファクト
で狭くなっているように見えることがあり、頚動脈エコーを合わせてしてみると
MR angioで狭そうに見えても全くプラークがないものや、
しっかりとプラークが局在しているものもあります。
でも総じてエコー所見とMRI angio所見は一致して、
動脈硬化病変の存在の確認には良いと思います。

話は飛びますが、上腸間膜動脈血栓症の鑑別で上腸間膜動脈
にパルスをあててフローパターンを見ています。
今の病院のエコーでは見えませんが、前の○○病院の
アジレント(旧HP)では通常の2.5のプローブでできました。
結局はSMA thrombosisの患者様はエコーをしだして1人も
いなかったのですが、狭窄がある患者様の場合
明らかに拡張期フローが落ちていました。
機会がありましたらお試し下さい。

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○○です。

エコーを使った血管狭窄の鑑別について○○先生に追加コメントです。

tortuousなradial arteryの屈曲部に、
スリットシースについてくるガイドワイヤーが通過しないほどの高度狭窄が存在する
症例でした。
2Dやカラーでは屈曲蛇行を認めるのみで、狭窄の存在はわからなかったのですが、
パルスでは、収縮期流速の軽度低下、
拡張早期のdicrotic waveの消失、拡張期フローの低下が認められました。

どれくらい流速が低下していればカテ通過不可能な狭窄と判断する
といったような基準は持っておりませんが、
拡張期の血流パターンを見て、dicrotic waveが消失していたり、拡張期フローがダ
ラダラとしていたら、
かなりの狭窄があると考え、TRIはやめています。
逆に、少々の狭窄が2Dやカラーで認められても、
拡張期フローが保たれていれば狭窄は軽度(少なくともカテ挿入は可能)と考えてお
ります。

上腸間膜動脈のように屈曲した血管にはパルスによる拡張期血流の評価が必須
ということを言いたかったのですが、話がずいぶんそれてしまい、申し訳ありません
でした。

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○○です。
本日、radialでadhoc PTCA to LAD していて、逆行性にLMT解離してしまい、LMT-LAD
にML3.5(LMT-LAD justは4?でpost)しました。仕上がりはとても良好でした。
LMT stentの場合のフォローアップ造影はどうされてますか?

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○○です

LMT stent のフォローですが、仕上がりがきれいなら、3&6ヵ月後で十分だと思いま
す。逆行解離は私も数例経験がありますが、本当に恐ろしいものです。冠動脈全体の
plaque burdenが多い症例で起こるような印象です。自分の症例では、LCxにjail
wireを入れ、最終的にはkissingで終えるようにしました。

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○○です。倉敷に行ったのに今年も大原美術館に行けませんでした。
倉敷駅周辺には今年も“ゆずっこ”が歌ってました。昔の自分に重ね合わせて
立ち止まって聞いてしまいました。
ご無沙汰しております。
メールを整理していたらまだdraftsに入っていました。
もしmessageが送られていたら失礼します。

倉敷ライブでもミニレクチャで言ってましたが、
○○先生ご指摘のラパマイシンcoating deviceによるDDSはGR IIの再狭窄率をも
下げるとの指摘がある様です。ステントの構造とか最終MLDとかではなく
TLR率はすべて5%内外になるのではとの期待の声が高いのですが
ホントなのでしょうか?いつも裏切られてきた再狭窄の問題がclearされるのでしょうか?
となると永年かかって構築された既存のlesion specific strategyの概念は早くも
風化し始めるということでしょうか。
1年後いや半年後には“なーんやー”ということになるかもしれない昨今、
当院のように外科がない、RAもDCAもPCPSもない、遠くまで行けない
膝・腰痛のご老人がとても多い、むしろ“region specific strategy”を
考えたくなる施設では海外のEBMをapplyする雰囲気などまるでありません。
しかしながら急性期合併症が減った、再狭窄率が減ったということになるとあとは、
“地球や人にやさしい”などもっと牧歌的キャッチフレーズをかかげていいと思うのです。
もちろん患者さんだけではなく、医師・看護婦に対してもやさしいTRAをmainでして
正直言って高齢者のうけを狙っている単細胞の私にとっては、
再狭窄5%は涼しいフォローの風に感じられます。
厚顔無恥にも“simple is best”なんてスカット爽やかに言ってみたいものです。
ガラス張りの会議室での自由なdisscussionが
しなやかにできるのがtra-netのいいところだと思います。
今後もこの雰囲気が続けばいいなと思っております。

*************************************



============= 第18集 ===============
*************************************
○○です。

ドラッグエルーティングステントは21世紀の飛躍に
なるのではと私も期待しています。
ただRapamycinは薬剤として厚生省が認可しておらず
日本での使用は絶望的に近いと聞きましたが
どうなのでしょうか?
可能になるのであればRapamycinが塗られたBX-verocity
stentは超強力なdeviceになると思います。
Taxolの方は既に認可されている薬剤なので、この
エルーティングステントは将来使えるだろうが、成績は
今一つ、の様ですが如何でしょうか?

ロッテルダムは多くのデータを出してますが、本音の所は
どんなんでしょう?イケてそうな気がしますが...

ところで倉敷ライブではlaserがでたそうで、○○先生あたりは
あまり良いイメージがないと思いますが、久しぶりの再登場を聞き嬉しく思います。
(ほんの8年くらい前は、AHAやACCでLaserのセッションが
ドーンとあったのに)

更に話題が変わりますが、残念なことに6/17(日)に
豊後水道(大分県と愛媛県の間)北緯33度、東経132度
の海中でマグニチュード6.5の地震が起こります。
地震の規模は日循開催中に起きた芸予地震と同じ規模です。
岡山理科大の研究グループがホームページで最近毎日
<緊急情報!>をだしています。先の芸予地震と鳥取
西部地震はバッチリ当たったそうです。

地図を見ますと震源地と思しき海域は忘れもしない
つい先月まで働いていた○○の沖合いでした。確かこのメーリングリスト
の一員である○○特派員が現地にいると思いますので
その時はCNNばりに報告して下さい。
我々も救援活動を行いますから
安心して下さい。スイス直輸入の救助専門バター犬
をつれて、瓦礫の中のどんな匂いもペロペロしちゃいますから。

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○○です。

ラパマイシンに関する本音をお教えします。
○○先生の話では、
ラパマイシンのデータは本物ということです。
ただ1年以上の遠隔期成績に関してはさすがに再狭窄 0%とはいかないようです。

治験に関する噂ですが、
薬剤としての認可の有無とコーティングステントの治験とは別物のようで、
ラパマイシンの治験の方がタキソールよりも早く開始されるのではと聞いています。
役人も最近は少し話がわかるようになってきたのでは.....。

*************************************
○○です。

Dr. Serruysがfollow-upのIVUSを見て postと間違ってるって言った話を聞きまし
た。
Restenosis rate = 0% は対象によって可能かもしれないが IVUSでのlate lossが
visualにそんなに少ないなら本物って感じました。
でも1年後に再狭窄が出てくるのなら...若干印象を改める必要があるのでしょうか。

> 治験に関する噂ですが、
> 薬剤としての認可の有無とコーティングステントの治験とは別物のようで、
> ラパマイシンの治験の方がタキソールよりも早く開始されるのではと聞いています
> 。役人も最近は少し話がわかるようになってきたのでは.....。
これが、噂ではなく真実ならすごく嬉しいことです。是非早く日本でもラパステを
使えるようになりたいものです。

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○○です。

灼熱地獄にいるボスから第2弾です。これを読むとなんだか幸せな気分でした。(自
分たちの環境に関して)

ラパステ楽しみですね。しかしさらにインフォームドコンセントは慎重を要する気も
します。ニッケルアレルギーを問う患者さんもちらほら出始めましたので、頑張って
理論武装しなければ!

お疲れさまです。パキスタン報告第二弾です。
現在カラチというパキスタン最大の都市にいます(人口1300万人)。
めちゃくちゃ治安が悪い都市で、「水が出ない」とかいう結構簡単な理由で、二日前
にはバスが爆破されて、昨日は三件爆弾テロがあったそうです(ただしバス爆破は一
月に数回あるそうです。人間も結構死ぬそうです)。それでも現場視察(衛生状況)
とかでマーケットに行ったわけですが、怖いわ、恐ろしいわ、臭いわ、汚いわで、逃
げるようにホテルに帰ってきました(もちろん観光スポットなど存在しません)。今
回四人一組で回っていますが、すでに二人は、「パキ腹」で倒れてしまい、点滴して
寝込んでいます。私もすごい、水溶性下痢でシャーシャーなのですが、止痢剤と整腸
剤をたくさん飲んでいます。
それにしても、過酷な環境な中での、ハードスケジュールで、(昨年は地元の病院に
入院した先生がいたとのこと)帰ったら、事業団本部に山のように文句を言おうと
思っています。
次はバングラッデッシュです。このバングラがパキスタンよりすごい所だそうで、
「とほほ」状態です。
いったい我々四人は無事帰れるのでしょうか。倒れている二人は回復するのでしょう
か。
次はうまくいけば、バングラから報告いたします。

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○○です。

○○先生のメールに

>ラパステ楽しみですね。しかしさらにインフォームドコンセントは慎重を要する気
もします。ニッケルアレルギーを問う患者さんもちらほら出始めましたので、頑張っ
て理論武装しなければ!

とありました。私は、まだ、ニッケルアレルギーについて質問をされたことがありま
せん。そうした経験をお持ちの先生方、どんな風にお答えされているか、教えていた
だけませんか?

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○○です。

今回はCNN特派員として地震の一部始終をリポートしようと思います。
インターネットでは6月17日±24時間にM6.5の地震が豊後水道四国よりで発生すると報じられ
ています。
この警告を出している岡山理科大学(自分の地元で、すぐ近くの大学です。)の某教授は
”一人でも犠牲者が出たらこの警告は成功だったとは思わない”とかなりの自信があるようで
す。
今までの的中率を見るとまんざらあてずっぽでもないような気がします。
とりあえず、うちの独身寮はつくりが粗末で一階がガレージで二階からが部屋になっており、
ニュースで震度3なら二階は震度4、三階は震度5になるような建物ですから、一抹の不安は
隠しきれません。
とりあえず、今日16日20時の時点では何も起こってないようです。

前置きが長くなりましたが、実は皆さんに教えていただきたいことがあります。
先日、AMI に STENT 入れて6ヵ月後の follow up したときのことです。
Seg.6 に S670 3.0×15? を入れてましたが STENT 内 prox. に focul reste: 90%、STENT dist.
に 90%
と二ヶ所、あたかもキャンディーラップ様の restenosis を来たしてました。
カッティングバルーン 3.0×10? を使って病変をcrossするのはさほど抵抗はありませんでした
が、
まず、distalを拡張してから手前の病変を拡張しようとしたところ、
バルーンが手前の病変でひっかかってしまい抜けなくなってしまいました。
むやみに引っ張って LMT に dissection を作ってはならぬと思い、ガイディングごと少しずつ引
いて
何とか手前の病変の近位部まで引いてくることが出来ました。
こういった tandem な病変にカッティングバルーンを使う場合には prox. から広げるべきなので
しょうか?
たまたま rerap が悪かっただけなのでしょうか?
それともほかになにかよい方法があるのでしょうか?教えてください。

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○○です。
Cutting Balloon for instent restenosis caseについて、
> 先日、AMI に STENT 入れて6ヵ月後の follow up したときのことです。
> Seg.6 に S670 3.0×15? を入れてましたが STENT 内 prox. に focul
> reste: 90%、STENT dist. に 90% と二ヶ所、あたかもキャンディーラップ様の
... 中略 ...
> こういった tandem な病変にカッティングバルーンを使う場合には prox. から広

> るべきなのでしょうか?
> たまたま rerap が悪かっただけなのでしょうか?
僕自身、ステント再狭窄に対するCutting Balloonはかなり多く使用しました。
でもまだ幸いにして?抜去困難になったことはありません。
拡張する順番はやはりdistalからだと思います。再狭窄病変なので
通過は容易と思いますが、それでも基本的にはprofileが小さい内にdistalまで
通過させますよね。
Relapに関してはCutting Balloonではやや時間がかかります。ある程度
待ちました?待ち時間が少ないと、profileが大きくて問題になるかもしれません。
待ち時間をけちると、特に6Frで3.5mm以上のCuttingを使った場合に
bradeがballoon自体を損傷してburstすることが結構あります。
あと、この状況なら何回か再拡張してからdeflateするとprofileが小さく
なるかもしれません。

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○○です。

○○先生の質問に対する回答です。
ラパマイシン1年後の再狭窄の件ですが、
30だったか40例中1例でステントエッジに認められたそうです。
この程度なら十分許せる確率だと思います。

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○○です。
ニッケルアレルギーの件は、いささか言葉尻が不足でしたが、厳密には金属アレル
ギーの可能性を質問された症例です。ピアスや金属歯冠のアレルギーと同様のアレル
ギーを心配される方でした。そこで下記の如く正直に説明いたしました。

1.現時点では冠動脈内ステント(ステンレス製)による全身的なアレルギーの報告は
極めてまれである。
2.冠動脈内ステント留置術後再狭窄と、金属アレルギーの関与を示唆する報告がある
が、現時点では確立されていない。一部の研究者が検証中である。
3.動脈硬化そのものが慢性炎症を基本とする病態であり、そこにxenobioticsに対す
るアレルギー反応がどの程度の病態修飾を加えているかは、評価が難しい。
4.冠動脈内ステント後の再狭窄率を考えると、金属アレルギーの関与は仮に存在して
も、高い確率で高頻度に生じる問題ではないと考える。

一応の了解は得ましたが、もっと上手な説明がありそうで反省しています。

さて皆様お待ちかね(嘘)、バングラ特派員からの続報第3弾です。すごいところに
行ってるみたいです…

お疲れさまです。DHAKA in Bangladeshより○○です。

爆弾テロに会うこともなく、何とかKARACHIから出国してきました。

「バングラは爆弾テロはないよ。」と大使館の人が言われていた矢先、僕らが着くや
いなや「爆弾テロで20人以上が死んだ」みたいです。いやはやなんとも。DHAKAはカ
ラチ程は、頻回に爆弾テロはあってないようですから、むしろ心配です。

無事、健診が終わればよいのですが。いやはや何とも、かなり心配です。

Pakistan Airlineと言う航空会社もまた、適当で、運転席(コックピット)のドアは
開けっ放し状態で、途中パイロットの笑い声が客席に聞こえてきます、「大丈夫か」
と、現地の商社マンに質問したところ、「これが、また落ちないんですわ。」とのん
きなもんでした。

パキスタン最大の病院Aga Khan Hp.に見学してきましたが(たった30 min)気になる
CAGはPackage Priceで、約30000ルピー(日本人の感覚では60万円位。保険無し。)
また、心カテはTFI(がくっ)です。

さてバングラは九州くらいの面積に1億3000万人が住んでいます。至る所に、人人人
人、そして人です。排気ガスで息ができません。もちろん観光名所など全くなく、観
光客は寄りつかない様です。

とにかく、爆弾テロは心配です。大使館の人も、迎えには来ていただきましたが、そ
そくさと帰られました。

大丈夫とはおもいますが。明後日の市場の視察(衛生状況等)は心配です。
それでは。

○○先生、迷惑かけています。病院のみなさんと、Traのみなさんによろしく。

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○○です。
ボスからの現地報告を転送いたします。大変なことになっているようです。果たして
無事帰ってくるんでしょうか!

お疲れさまです。結構大変なことになっています in Dhaka。バングラッデッシュ国
内全土でストライキ状態となっています。こちらのゼネスト(というか反政府スト)
というのはすべての職種のひとがストライキをするため、全く身動きがとれなくなっ
ちゃいます。たとえばスト中、自動車で移動すると、「スト破り」をしたと見なさ
れ、投石されたり、爆弾テロにあったりします。もちろん何人か死んじゃったりする
ため、これまた大変なことになります。そんなこんなでストが36hr続きます。いやは
や。

ということで、日本大使館から「危険なので、ホテルから一歩も出ないでください。
外出禁止。」とお達しが出ました。No flow in Dhaka状態です。ホテル内にじっとし
て、カレーばっか食べています。「ホテル内は安全ですが、みなさんが泊まられてい
るホテルの周りは危険です」なんて脅され、結構こわいです。

明日、ストが解除したのち、大使館の装甲車(投石対策)で、空港まで送っていただ
けるとのこと。なにから、なにまで、みなさんのお世話になっています。装甲車に
乗ったCardioogist。

その後チッタゴンに移動して、健診です。「チッタゴンが心配だな。」とちょっと口
にされた、大使館(邦人の救出とかの担当)の人の一言がまた気がかりです。
とりあえず、チッタゴンが終われば健診終了です。
神様にお祈しています。

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○○です。○○先生のご報告を
固唾を呑んで、手に汗を握りながらいつも読んでます。
中学時代同級生だったから昔の思いでなんかを思い出したりして
結構シリアスです。
日本は平和だって思います。AMI夜中呼び出しぐらいで
ブツブツ言ってはいけないですね。
まあ彼のキャラだから、笑いネタにかえてみやげ話しに
してしまうのだろうけど…
no flowはカテ室でじっと耐えるべし。
元気な姿で帰熊されることを祈念しています。と
お伝え下さい。

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○○です。

さて、四月から順調にTRAが増加し(4,5,6月:27,21,26例)と症例を重ね現在では約
13%の症例がTRAです。さらに6月13日には第一例目のTRAを行いました。ASOの方で
左radialからSeg1~2のびまん性病変とSeg3の分岐部病変の症例でした。結果はspiral
dissectionを形成し、metallicな冠動脈になってしまいましたが何とか終了しまし
た。

初日が出ましたので、次からは敷居が低くなるかなと期待で一杯です。(<<相撲
じゃないんだし、、、)

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○○です。

6月22日東京のパレスホテルにてRADIUS冠動脈用自己拡張型ステントについて講
義を受けてきました。○○先生の御講演を拝聴させていた
だきました。実は大阪の会場の方が近かったのですが、講
師の方々のお名前を見て東京会場の方に行ってみようかなと思いました。tra-netの
おかげだとおもいますが、こちらの勝手な思い入れで、東京会場の方に親近感がわき
ました。

○○先生の具体的で率直な御意見はかなり臨場感をもって聞くことができました。
この手の会にありがちな「夢のnew device」的な持ち上げ話でなく好感が持てました。
self-expandableというと以前のWallstentを思い出しますが、それ程の危なさはなさ
そうですね。大変ためになりありがとうございました。

○○先生に直接お聞きしたいと思っていたのですが、tra-netでお聞かせくださ
い。RADIUSステントはself-expandableで、植え込み後から6ヶ月の間にさらに自己拡
張(remodeling)すると言うことでした。たとえば3mmのステントを植え込んだ場合、
6ヶ月後に最大3.75mmまでステントルーメンが拡張していてlatelossになるべき新生
内膜増殖による狭窄をカバーしてしまうという話でした。このためステントのリコイ
ルがないこと、Referenceよりさらに大きく拡張しとかなくてもよいため血管に対す
るストレスも小さくてすむという利点があるということだったと思います。
それで質問です。この自己拡張は主にどの時期で起こるのでしょうか?翌日には
かなり大きくなっているといったことはおありでしたか、それとも6ヶ月くらいのう
ちに徐々にということなのでしょうか?その真ん中でしょうか?退院後followしてな
いときにステントが大きくなることで何か問題が起きることはないのでしょうか?ご
経験がありましたらお教えください。また今後、○○先生がこのステントを積極的に
使う予定があるか、どんな病変に期待しているかお聞かせください。

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○○です。

○○先生、遠いところ、わざわざお運びいただき恐縮です。ご指名ですので、お答え
させていただきます。

>この自己拡張は主にどの時期で起こるのでしょうか?翌日には
かなり大きくなっているといったことはおありでしたか、それとも6ヶ月くらいのう
ちに徐々にということなのでしょうか?その真ん中でしょうか?退院後followしてな
いときにステントが大きくなることで何か問題が起きることはないのでしょうか?

このステントの治験自体、もう遠い昔のことになってしまったので、記憶が定かでな
い部分があることをご承知おきください。Radius stent 植え込み後、f/uのIVUSをし
たのは、6ヶ月後が最初で最後でした。このため、○○先生ご質問の、いつ自己拡張
が起こるのかについては、全く答えをもっておりません。患者さんの了承がいただ
け、保険審査のゆるい(?)ところでしたら、何らかの理由をつけて、経時的にIVUS
を記録すると、いろいろなことがわかるかもしれませんね。私も、何人かの患者さん
を外来で診ましたが、この自己拡張ゆえに不都合が起きたことはありません。ただ、
座長の児玉先生がおっしゃったように、たかだた計100例の治験なので、どれだけの
ことが言えるか、わかりませんね。

>また今後、○○先生がこのステントを積極的に
使う予定があるか、どんな病変に期待しているかお聞かせください。

会場でも申し上げましたが、自己拡張能ゆえの長期的なappositionがよさそうなの
で、手技直後には本当のreference径がわからない、AMIないしCTOがよい適応かと思
います。また、脱落の恐れがないので、手前に何か、ステントがひっかかりそうなも
のがある場合もよいでしょう。正確な位置決めが必要な入口分病変や、大きな分枝の
ある分岐部病変以外でしたら、わざわざこのステントを積極的に使う理由はないかも
しれませんが、使ったからといって、あまり問題もないでしょう。

このステントの注意点は、植え込み直後のappositionは、balloon expandable stent
に劣ると感じられるため、会場でもお話したように、曲がりや血管のcomplianceに
よって、時に後拡張のバルーンが入りにくいことがあります。自分の乏しい経験で
は、ワイヤを複数本入れるのがよさそうです。また、難渋する場合のバルーンは、ア
ダンテ・マーベリック・アラシ・エアロクロスなど、シャープな通過性を追及したも
のより、しなやかで、障害物をするりとよけるようなシエラ(特に15mmのshort
balloon)の方が、よさそうです。

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○○です。
Radius stentについて、今週大阪のライブで南都先生のお手伝いをして
きます。それで、先週全く知らないで壇上に出るのも恥ずかしいので
Radius stentを触りました。で、ぼくの個人的感想は全く使い道がない、
って思ったのですが。○○先生のコメントはどちらかといえばpositiveなの
でしょうか?再狭窄率など教えていただければ嬉しいです。
Self expandableでどれほどstent areaがchronic gainしたかも知りたい
点です。もしよければ教えて下さい。

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○○です。

○○先生にお答えいたします。繰り返しになるかもしれませんが、このステントに対
する私の個人的見解は、

1)脱落せず、病変に到達しなくても回収が可能なので、一部の複雑病変でメリット
がありそう
2)AMIなど、もしかしたらballoon expandable stent より、良好なデータが出るか
もしれない
3)このステントがお好きなら、かなり多くの病変形態に使用可能
4)後拡張のバルーンが入らず、トラブルになることがあるかもしれない(自分は経
験ありません)
5)slow (no) flowは、それなりの病変に植え込み、バルーンで後拡張すればそれな
りにおこり(自分で1例経験ありますが、軽症で、ニトロで軽快しました)、そう
いった意味では、魔法のステントではない

といったところでしょうか。再狭窄率は、日本の治験では17%、chronic gainは
volumeで約30%でした。いずれも論文になっておりますので、興味のある先生は、御
一読いただければと思います。

Hirayama A, Kodama K, Adachi T, Nanto S, Ohara T, Tamai H, Kyo E, Isshiki T
and Ochiai M: Angiographic and clinical outcome of a new self-expanding
intracoronary stent (RADIUSTM): results from multicenter experience in
Japan. Catheterization and Cardiovascular Interventions 49, 401-407, 2000

Oshima A, Ochiai M, Takeshita S, Yokoyama N, Mitani H, Eto K, Isshiki T and
Sato T: Serial automated three-dimensional intravascular ultrasound analysis
of the self-expanding Radius stent. The American Journal of Cardiology 85:
388-390, 2000

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いろいろと御心配おかけいたしましたが、ようやく日本に帰り着くことができました。○○です。
最後の検診場所チッタゴンは、汚い安ホテルに宿泊していたため、コンピュータが使える環境
になくtra-net投稿断念いたしました。今は自宅で安全なIce Coffeeを飲みながらメールを書い
ています。

今回の海外労働者(邦人)検診では、パキスタン、バングラに回ったのですが、治安の悪さに
はまいりました。結構頻回にバスを爆破したり、爆弾テロやったりしているため、Newsとしての
価値がなく、CNN Newsや日本の報道には全くといってもいいほどでてきません。

ちょっと、今回は疲労困憊いたしました。
それでは、また。

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○○です。

○○先生が無事に帰国されほっとしています。
準備したパンパースはどうなったのでしょうか。

29日のRadiusの大阪講習会には行く予定ですので、詳しく聞いてきます。

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○○です。

○○先生お帰りなさい。
先生が送ってこられるメールを楽しみに読んでました。
大きな病気もされてないようで、なによりです。

ところでレーザーは85-90年頃は随分流行っていて
○○先生も当初はstentよりELCA(eximer laser coronary angioplasty)
の方が将来性があると思われていた程です。

○○では2社のELCAを時を前後にして治験しました。
この内Spectranetics社製のELCAを当時鈴木紳先生がおられた
榊原とで行い、そこで激しい冠動脈解離、急性冠閉塞と戦わざるを
得ないことになった訳です。
当時S社の宣伝マンとしてDuke univ.のDr. Tchengがよくレーザーの使い方を教えに来ていまし
た。
しかしその頃から米国でもレーザーは急速に下火になりました。
(Tcheng先生もその後Reoproの講演をされていました。)

その後stent時代が本格的に訪れることになりますが、
その再狭窄に対して中々有効な手段が見つからない時
<2nd wind!>とレーザーが再び輝きを取り戻すか?という状況
になりました。
ELCAはワシントンが積極的で多くの論文を出されていましたが
結局<2nd wind>は吹かなかったですね。

自分はプラークを蒸散させるというレーザーの概念は
面白いと思いますが、同時に発生するshock waveにより
冠動脈解離が生じてしまいます。レーザー中に
Yコネから生食を冠注することをTcheng先生はかなり熱心に
説かれていましたが、やはりたかだか3ミリの中では難しかったのでしょうか?

最後に治験のデータはレーザー成功71%、手技成功80%、急性冠閉塞11%
でした。光藤先生が良いデータを出されることを期待します。

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○○です。

Radius Stentが使えるステントかどうかという議論もあるべきかもしれませんが、昨
日の大阪会場に参加して別の大きな疑問が残りました。

というのは、ステントの性質上”AMIに良いかもしれない”(実際にライブの時に
はAMIが来て、Radiusを入れました)、また○○先生のコメントで、”CTOの時
にも・・・”というのも理解できます。
しかし、Radiusの講習会でボストンが配っていた使用説明書には、禁忌として”24
時間以内のAMI”と”CTO”がはっきり書いてあります。すなわち、ボストン社が禁忌
として使用するなと言っていることを、講習会でみんなに教えるべき立場の先生方が
AMIに堂々と使用していたということになります。

これは、今後もAMIに使用してはいけないなどという意地悪な質問ではなく、”講
習会”でやっていいのかな?と思った疑問で、どちらかと言えば、メーカー側の対応
に疑問を持っています。例えば、メーカーとしてボストンが世話人の先生方に”AM
Iに使用した症例だけは外してくれ”などと言う義務はなかったのでしょうか。そう
でないと、ボストン社は矛盾していますよね。
私だって過去にはP−Sステントを堂々と乗せ変えて使用するなど、業者の説明書な
ど無視してやってきていますし、Radiusを今後AMIに使うことがあるでしょう。そ
んな私がこういう疑問をもつのはおかしいかもしれませんが・・・・・・。

数年前に、確か○○先生が”ステントのエアー抜きは体外で行うようにと使用
説明書には書いてあるので、インターベンションのリーダー的立場の先生方はそれを
守るべきだ”という発言があり、学会雑誌にも掲載されて、”メーカーの使用説明書
通りにやれ”というお達しがありましたよね。(私はそのように聞いています)
あれがあったので、今回の講習会には????という感じでした。
メーカーはPL法などのからみで、禁忌事項に入れているのかもしれませんが・・・。

これはRadiusステントそのものの評価ではありませんが、他の参加された先生方
でRadiusステントに対する感想をお聞かせください。

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○○です

私自身がデータを持っているわけではありませんが、
一般的にself-expandableは慢性期に大きくなるものの、
その分、他のステントに較べて内膜の増殖も盛んでlossが大きいようです。
結局のところ再狭窄などは他のステントと変わらないのではと思います。

また、直接Radiusに触れて試してもらえるとよく判りますが、
60度くらい曲げると、突然ステントが折れ曲がって内腔がつぶれてしまいます。
屈曲病変への使用は避けられた方が賢明だとおもいます。

その他の点として、Radiusの植え込みは面倒だという点が挙げられます。
通常の病変の場合、他のステントならば、direct stentingして、
そのまま後拡張して終了ですので、バルーンやステントの出し入れは1回だけでOKで
す。
これに対し、Radiusは前拡張が必須です。
後拡張も、Radiusのdelivery sheathを引き抜いた後、
バルーンをもう一度入れて行なう必要があり、
合計しますと、どのような病変に対しても、
少なくとも最低3回はバルーンやステントの出し入れが必要となります。
個人的には、もうすぐCordisからBxが出ますし、Radiusの将来は極めて暗いと思いま
す。

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○○です。

大阪
での講習会のライヴで、AMIに植え込まれてしまったようですが、これって、そんな
に目くじら立てるほどの問題でしょうか? 会社の人ならともかく、壇上にあがられ
たパネリストの先生が、自らが信ずる個人的見解を述べる自由も、いくらでもあるよ
うに思います。私は、もし会社筋から、“事前にAMIのことは言わないでくれ”、と
頼まれたら、かえって“自分の思うところを述べる自由はある”、と感じて、憤慨し
てしまったでしょう。

私は、日本の保険医療制度そのものが内包した矛盾だと思います。ステント植え込み
後のチクロピジンは保険適応ではありません。さらに、慢性心不全に対するカルベジ
ロールやビソプロロールも、あれだけのevidenceにもかかわらず、添付文書には、
はっきり“禁忌”と記載されております。direct stentingにも触れられていました
が、あらゆるステントの添付文書には、“十分な前拡張を行うこと”、とあります。
AMIのRadiusを強く批判されるのであれば、“direct stentingは一切やらない”、
“慢性心不全患者にはβブロッカーは投与しない”、という臨床スタンスでないと、
自己矛盾しないでしょうか?

ライヴの詳細については存じ上げませんが、たまたまAMIが来てしまい、(会場の雰
囲気を敏感に察知された)術者の先生が植え込まれただけのことではないでしょうか
? ステント自体の添付文書にAMIを禁忌とする一方で、社内文書などでその使用を
推奨していたのなら問題でしょうが、ライヴでの、たまたまの流れだけだったのでは
ないですか?

屈曲病変ですが、ボストンは、5年前に治験を始める際、“Radiusの構造上、屈曲の
強すぎる病変では、ステントが折れるので使わないでくれ”、と明言しておりまし
た。また、東京での講習会にいらっしゃった先生方には、一色先生から、この問題に
ついては詳細なご説明がなされました。少なくとも、講習会の前の打ち合わせで、一
色先生や私は、“提灯の会”ではなく、“治験でわかった長所と欠点を包み隠さず
に、ご参加くださった先生方に伝えたいと”、会社には申し上げましたし、実際そう
いう会にできたと自負しております。会社筋も、こうした講習会に大変満足されてい
たと聞いています。そもそも、現在市販されているステントで、60度の曲がりに対応
できるのは、基本的にコイルステントである、S670だけでしょう。BX でも、植え込
みはいいかもしれませんが、NIR同様、広がった後は血管を伸ばしきってしまいそう
な感じもします。

T社のステントは、発売当時は、治験での優れた成績と“脱落のない構造”をうたわ
れ、随分と期待されましたが、radial arteryや冠動脈へのスタックのリスクがすぐ
に知れ渡り、現在では特定の施設でしか多用されないようです。また、4年前、シュ
ナイダーとAVEが売りに出たとき、この業界関係者の殆どがシュナイダーに高付加価
値を感じていましたが、実際はAVEを買収したメドトロニックが大正解でした。

私は、このステントも、実際の臨床の場で、多数の症例で、多数の先生方に使用され
て、はじめて正当な評価が下るのだと思います。AMIやCTOでの成績以外にも、“後拡
張のバルーンが入らずに、困ることはないのか?”、“変性したSVGでは2.5mm位のバ
ルーンで小さな道を作ってから植え込んで、no flowを防ぐために後拡張なしに経過
を見ても、SATや再狭窄率は大丈夫か?”、 などなど、様々な疑問をもっていま
す。少なくとも、極端な曲がり、入口部病変、大きな分枝のある分岐部病変の3つを
除けば、そんなに有害事象には結びつかないステント(balloon expandableステント
にくらべ、より有効かはわかりませんが・・・)のように思います。

**************************************

○○です。

今日ボストンのマーケッティング(外人2人)が来たので、講習会の禁忌事項のこと
を質問してみました。
答えは、”治験のプロトコールになかった使用法は、経験がないという意味ですべて禁
忌と表示している”というようなものでした。
私が考えているような”禁忌”の意味ではなく、”使用した経験がない”程度のもの
だそうです。

**************************************

 
============= 第19集 ===============
*********************************

みなさん、はじめまして。○○です。

○○大学平成元年卒です。
カテに関しては4年前からやっていますが、angiographerの粋をでておりません。はやく
interventionalist(でよろしいのでしょうか?)になりたいと思っています。このような素人同然の
自分で、TRAネットは敷居が高い印象がありますが、皆さんよろしくお願いします。

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 ○○です。皆様、はじめまして。
この度は、TRA-netに入会許可戴き、大変ありがとうございました。

 出身は鹿児島ですが、大学から○○に移り住み、各地を転々とローテートした後、
この6月より母校の○○大学にもどり、またカテを触るようになりました?
平成8年度卒業です。カテは、まだまだ未熟で修行の身ですが、このネットを通して
いろいろと学ばせていただければ、と思っております。
                   皆様、どうぞ宜しくお願いいたします。
                 

*********************************
○○です。
IVUSが事実上できないこの○○県で30%もやっている施設なんて、たぶん○○先
生のところだけでしょうね。

*********************************
○○です。

JSIC総会に参加された先生方はお疲れさまでした。また6日の夜も、北は北海道
から南は沖縄までの参加者に驚くとともに、その盛り上がりにも感謝いたします。

さて、今年のJSIC総会は例年とくらべて演題も少なく、やはり”分裂”したとい
う感は拭えませんでした。九州からの演題は、口演とポスター併せて全体の6%で、
前年よりかなり少なかったようです。こういう見方をするのは偏見かもしれませんが、
○○病院や○○病院などが1題も出していないとう事実が、”分裂”と
いう印象を与えていました。

内容では、Drug Eluting StentとFilter Wireに私は興味があり、この両者は認可
されたら(いつものペースなら3年後ぐらい?)かなりの勢いで全国に広まるものと
確信しています。

*********************************
○○です。

 7月5〜7日のインターベンション学会に行ってきました。いや〜東京は暑かったで
すね。○○の方が、風があるせいか過ごしやすく感じました。

 私は5日の夕方に着いたので、実際には6日からの参加です。気になっていた会長講
演は残念ながら聞けませんでした。それにしても人が少なかったですね。今年の九州
からの演題は全体の数%だとか。小倉が抜けた影響は大きいようです。来年はどうな
るのかな? 同じような学会がいくつもあると、末端のものにとっては迷惑ですね
(選択の余地が増えてよいという声も?)

 S-stentの成績やno reflow、filter wireの話を中心に聞いて回りました。金曜の
夜はoff会で盛り上がりました。○○先生、手レスキューの話非常に参考にな
りました。学会よりもoff会の方が有益でした。またお目にかかれることを
楽しみにしています。北海道から沖縄までの先生方とお目にかかれたことも収穫でし
た。

 ところで学会案内のPCプレゼンの但し書きにはWINDOWSのみとあったのに、実際に
はTitan PowerBookで発表している人もかなりいたようです。来年も同じ但し書きな
ら厳重に抗議しましょう。私も先日衝動買いしたiBookを持っていってたので、PCプ
レゼンを試みようとしたのですがマヌケなことにディスプレーケーブルを忘れてて
できませんでした(実はこのケーブルを買い求めに、発表直前に有楽町のビッグカメ
ラまで行き、秋葉原の某専門店にも問い合わせたのですが、まだ別売りはしていない
との返事でした。がっかり!)。

 なお、iBookをプロジェクターにつなぐときリセットかけたりスリープさせる必要
がなく、そのままでOKです。It's so easy!

 毎回東京に来るたびに秋葉原詣でをするのですが、今回はアナログ-DVコンバー
ターを手に入れました。これで動画のプレゼンができるようになります。

*********************************

本日手レスキューをやり、うまくいきました。何かの股関節症らしく、私がカテ室に
駆けつけたときにはすでにradialに7Fr.supersheethが入りかけていたところでした。
(うちは、緊急はルーチンに7Fr.ですのでロータワイヤーは使いませんでした。)
本人によれば、すでに三日は経っているらしいRCA#2totalでした。例によってPIT
(プラスベータ2本)をしたところ、再開通したもののコロコロした血栓が病変にた
まっておりました。4月13日宮崎ミニライブのAMIの再現かと思わせる(○○先生と○○

先生はご存じの)病変です。(ほろ酔い加減の四季何とかで)兄貴に教わったと
おりのイメージをそのまま実行してみましたワンパスで血栓の末梢あたりで引けな
くなり、カテをややdeepに入れて回収したところ長い血栓が引けてきました。後には
プラークラプチャーいかにもという形の病変が残り、Stent(つっぱりNIR3.5*18)を
入れました。かごにも白っぽい破片が5個ほどとれていました。末梢もきれいでした。
院内でのRescue株はうなぎ登りです。○○先生ありがとうございました。

手レスキュー談義のことがインターベンション学会(裏?)の最大の収穫と思います。
これをもちましてインターベンション学会のレポートに変えさせていただきます。

*********************************

○○です。

7月12日、13日と、福島県郡山市にて、星総合病院木島先生主催の、「安達太良
ライブ」がありました。

安達太良ライブはCTOなど厳しい病変が少なくなく、femoral 8Fr以上が普通なのです
が、radial派も少数ながら存在しておりました。

我らが○○先生は、radialより6Frで、同側のbrachialより4Frで
対側造影をしながら、手ロータを含め、radialsitとして難しい症例をこなしており
ました。

不祥、私も、前座でありましたが、とても簡単なsegment 11で6Frでやると15分で終
わりそうな病変であったのに、他にやる人がいないので、世間が私に5Frを求めてい
るのかなぁと考えて、radial 5Frで頑張ってみましたが、少し難渋してしまいました。

ちなみに、昨年は、radial派は「あにきぃ」を除いて全滅で、femoralより太い物を
刺し直されていたように記憶しております。

○○のradialistも頑張っているという報告でした。

*********************************
○○です。

星総合病院の木島先生といえば、ターボエンジン付きの高速DCAカットで有名な先
生でしょう?
九州に来られたことはないようですが、このターボ付きDCAは関東や東北では流行っ
ているのでしょうか。

*********************************
○○です。

> 星総合病院の木島先生といえば、ターボエンジン付きの高速DCAカットで有名な先
> 生でしょう?
そうです。

> 九州に来られたことはないようですが、
是非、呼んであげてください。喜んで行かれると思います。楽しい先生です。

> このターボ付きDCAは関東や東北では流行っているのでしょうか。
一部の施設限定のようです。

*********************************

○○です。

○○先生に手レスキューについての質問です。
先生の話ではワイヤーを014からロータワイヤーの009に変えたら6Fr.ガイ
ドカテの中を通過しやすい(6Fr.でもできる)ということでしたよね。

なぜそうなるのかの理屈がイマイチ解りません。
レスキューはモノレールなので、一番シャフトが太いところは先端部分と理解してい
ます。それならワイヤーをより細い009に変えても先端部分の太さは同じはずです。
それにも関わらずガイドカテ内の通過性が良くなるというのは、先端部分の問題では
なく、”手前のシャフトの通過性が良くなれば6Fr.でも通過する”ということでしょ
うか?

*********************************
○○です。

○○先生さっそくのRes.ありがとうございました。
この返事によりますと、”レスキューがモノレールであるのにもかかわらず先端から
手前のシャフトまでが全部同じ太さであるために、ワイヤーが外に出ている手前の部
分がその分だけ太くなる”ということにあるようです。
モノレールなら当然先端部分が太く、手前が細くなっていると思っていたところに、
誤解があったようです。

*********************************
○○です。

○○先生のサイトの掲示板に以下の文章を見つけ、大笑いしてしまいました。

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当院で外来心カテを行おうとしましたが事務当局よりの以下の意見で中止となりまし
た。
(1)在院日数がすごく延長する(主に心カテ入院で在院日数が短縮されているため)
(2)一日壱万円ちょっとの入院費も馬鹿にならない
(3)外来で経過観察をどこでだれがするのか....
私は患者増につながるし、患者さんにとってもとても良いことだと思います。また、
入院カルテ(サマリー)も書かなくて済むことを考えるととてもいいことだと思いま
す。
どこかの病院で上手にやっているところがあればご一報下さい。
*************************************

大笑いの理由は、当院でも全く同じ(3)の理由で外来カテが何年も実現していない
からです。要するに公立病院は循環器科がどんなに収益をあげても看護婦の増員など
絶対ダメなのです。根底には病院全体の赤字体質と組合問題などがあるようです。患
者さんの安楽など関係ないのでしょう。

ただ、(1)については外来カテといっても外来のベッドを使用せずに病棟のベッド
を使用すれば、患者が朝来て夕方に帰っても正確には1日入院となり、1日分のベッ
ド代が取れるはずです。だから在院日数はもっと短縮できると思います。
1泊2日の入院で診断カテを回せば、1つのベッドは毎日2人の患者からダブッて入
院費を取ることになり、ベッドの稼働率が200%近くになるという計算ですが、夜
を越さない1日入院(外来カテ)なら1ベッドは毎日1人の患者からしか入院費を取
れないので最高でも100%です。でも、そこまでセコく入院費を取らなくても良い
のにね。

外来カテの経済効果と患者の評判などについて、外来カテをされている病院の先生方、
誰か発言していただけないでしょうか?

*********************************
○○です。

外来カテは、もう3年以上になりますが、日帰り手術センターに移行してからは、
100例を超えたくらいです。術前にhydrationしなくては、いけない人が多いのか
もしれないので、日帰りカテが増えていないのかもしれませんが、増えない原因とし
て、主治医は、急患をもったくらい忙しくなります。特に、当院では、心カテレポー
ト、開業医の先生への手紙(診療情報提供書)、及び、退院時要約(病歴、その他、シ
ンチ、心エコー等の結果を含む)、シネカットフィルム、シネビデオを当日に作りま
すので、コメディカルともども大変です(特にワープロ書式にすることが多いので)。
また、○○先生のところと同じように、朝入院の夕方退院で一日入院とします。一泊
すると2日入院となります。退院後、日帰り手術センターのナースによる電話訪問を
行います。本年、○○大学医学部の同門会での発表スライドの一部を添付いたします
ので、御覧頂きますようよろしくお願いします。また、一人心カテの動画を含むスラ
イドがご希望でしたら、下記メールにお願いします。

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○○です

色々なご意見有り難うございました。当院では無謀にも「病院評価機構?」の診査を
受けてから以後カルテの記載にうるさくなりました。(いいこととは思いますが)
一日入院の場合にも長期入院と同じようにカルテの作成が義務づけられています。
一日に心カテ入院の患者さんが8人くらいの場合には、外来や急患などで少ないスタッ
フではとても間に合いません。カルテの簡略化を提案したのですが「いい書式」があっ
たら持ってこいと言われ「病院評価機構」のチェックのからみもありここでストップ
しております。皆さんは一日入院の場合のカルテはどうしておられるでしょうか???

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○○です

循環器内科医も時に下肢IVRをやることがあると思います。
弘前大学放射線科 野田 浩先生のpersonal HPをご紹介します。まだ生まれたての
ホヤホヤですが、下肢〜骨盤内動脈のステント留置など参考になると思われます。

http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/1017/index.html

野田先生はIVRの参考にするためにPTCAの本(光藤先生の本などetc)を熟読しておら

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○○です。

手レスキューの意味が分からなかったんですが、6F ResQってこと
だったんですね。6Fで可能だとは知りませんでした。早速やってみます。
それと3日ぐらい前のAMI inferiorでResQしたら2cmはあるという大きな
血栓が取れました。それだけで狭窄は50%程度になりました。
こういうことは他のデバイスではできないし、有用ですねやっぱり。

それと福岡でのIVUSの使用について、以前他の先生にも言ったことが
あるのですが国が認めているのに県で認められないというのはおかしい
ですよね。IVUSがないことで患者さんに当然与えられるべき利益を与える
ことができない、という点で訴訟をすると絶対勝てると思います。

以上、安達太良から帰ってきて今は札幌にいる少し酔っ払っている
○○でした。

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○○です

○○先生も書かれていましたが、福岡でのIVUS使用はきわめて困難です。
当院でも過去に数例行ったのですが、意見書を書いてもことごとくカットされました。
○○先生のお話だと、社保の査定が特に特に厳しく、国保ならまだ許される範囲内のよ
うですね。意見書の書き方が悪いだけではなく、何らかの意図が働いているのを感じ
ます。
でもステント再狭窄など、IVUSで見てみたいなという症例には時々遭遇します。
そろそろ(国保の患者で)必要な症例に、IVUSを使ってみようと考えていますが、レ
セプト意見書にはみなさんどう書かれていますか?

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○○です。

本日レセプト減点会議がありました。すこし面白い事に気付きました。
月別のレセで切られたIVUS本数/IVUS使用本数/総PCI数を見て下さい。
平成12年11月6/12/27、12月5/11/28、1月5/12/27、2月4/13/35、3月4/12/37、
4月2/10/28、5月2/15/32
どうです。きられる確率が下がってきたと思いませんか?
継続は力だと思いませんか!!

ちなみに意見書は自分が何故IVUSが必要と思ったかを正直に書いています。

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○○です。

○○先生が書かれたように、当院でも以前はIVUSの半数は切られていました。
おそらく福岡県は日本で一番のIVUS後進県でしょう。

IVUSの問題はDCAにも絡んできます。
DCAはIVUSとの併用で良い成績をあげているようなので、”DCAとIVUS
はセットでの施行が必須”と考えてよろしいですか? ○○先生。

8月17日には、小倉で新しいDCAの教育ライブがあるそうですが、<中略>ガイダントは何と
も思っていないようすです。
ちなみに、九州で1or2のDCA症例数がある○○先生は、ガイダントが
コメンテーターとして推薦したにもかかわらず、<中略>

○○先生のところでのIVUSの切られる確立が下がったというのは、<中略>
○○先生のところもこれだけ切られていたら、○○先生が言うように病院として訴えれ
ば良いのでは?
ちなみに、他県ではこんなことは無いのですか?他県の事情もお聞かせ下さい。

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○○です。酷暑の日々が続きますが、皆様お元気でしょうか?
ここ○○はビブリオ感染症が猛威を振るっており、特に肝硬変の患者様が急速な敗血
症から死亡するケースが既に2例もありました。魚介類を生食する習慣が根強いの
と、○○海の汚染が元凶と考えられています。

さて、皆様方にアンケート方々質問です。先日の○○IHD研究会で話題になった案件
です。
それはステントの側枝アクセスに関する話題です。具体的にはLAD-D1の分岐部病変を
イメージして頂きたいのですが、側枝への追加インターベンション(ステントを含
む)を考慮した場合に、LAD本幹に使用すべきステントの種類は何でしょうか?もちろ
ん最初からD1へステントをおく予定の場合には、最初にD1へ着手してそれからLADで
すが、実際にはLAD本幹の仕上がりを見てから...、或いは慢性期に追加して、という
場合もありますよね。
LAD近位部だけにMultilinkを使用するというのが私共の基本的な考え方ですが、その
会場の多くの方々はLADにはS670を使用するというお考えでした。(gfxではなく
S670です、念のため)理由はSシリーズの方が側枝アクセスが容易と言うものでし
た。本当にそうでしょうか?Multilinkで側枝アクセスに困った経験はないのですが
...。

あと個人的な印象としては、側枝へのインターベンションにより、本幹のステントス
トラットが不適切に壊れた場合、コイルステントとチューブステントで、Balloonで
の修復には差がない(どちらであっても難渋する)気がするのですが、これもどうお
考えでしょうか?

御多忙の折恐縮ですが、皆様方のお考えを、上記案件に関して一部でも結構ですから
御教授頂けませんでしょうか?

<<追加発言>>
○○県では、当院は使用本数が少ないだけかもしれませんが、PCIの際のIVUSが査定
された事はありません。もちろん高額備注にコメントを記載することは怠りません。
国保連合も支払基金も同様です。私もこのような事に地域格差があるのはおかしいと
考えます。

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○○です。

まず、IVUSの件ですが、僕が○○から○○に移ってしばらくの間、かなり多く査定されました。
PCIの数が3倍近くなって目をつけられた、という点が原因だったと
思っています。IVUSしてdirect stentして、使ったデバイスはIVUSと
ステント1本だったのにIVUSが査定されたりしていました。
そこでとった手段は、これまでの自分のIVUSの業績と一般的なIVUS
の利点をプリントして、IVUSを使用した全てのレセプトに添付する、と
いう手でした。3ヶ月たって再審査のDrから“先生のところのIVUSは
全て認めます”とのコメントを勝ち取りました。以後は1回も査定されて
いません。
DCAでのIVUSの必要性ですが、これはOARS BOAT ABACASで
すでに証明済みです。もちろん、ただ見るだけじゃダメですけど。
Flexcutを使いましたが、操作性・視認性はGTOと比べてあまりいいとは
思いませんでした。8Frで使えるってことだけが今の所の明らかなメリット
でしょうか。それもCloserを使えば 8でも10でもあまり変らないと思いも
しますが。おまけに昨日削ってる途中に組織を先にこぼして?distalが
閉塞することも起こりました。ハウジングが大きくなってるから?かも
知れません。ResQで吸い出して問題にはなりませんでしたが注意が
必要かもしれません。

ステント側枝は僕もMLを使います。
これは構造の問題で、側枝側の拡張が S670だと何個に1個かは忘れ
ましたがどうしても拡張できない部分があるのでそれを避けたいからです。
wire recrossはどちらもあまり差はないのではないでしょうか。
それより、recross時のwireの通過部位が問題です。
これは特に側枝側が大きい場合、つまりLCXをjailしてLMCAからLADに
ステントしたり、非常に大きなD1をjailして入れるときに問題となります。
できる限りdistalのstrutを通過させて拡張しないとストラットが本幹と
側枝の間に中隔のように残ってしまってどうしようもなくなることがあります。
実際1例LCX jailの症例でそうなって困ったことがありました。

○○先生、6FrResQやりました。
なんとも あっけないぐらいに簡単に通過しますね。Z2 6FとRota Floppy
だったんですが、全く抵抗なしでした。
これからも大いに活用させてもらいます。
1つ問題?はRota Floppyが保険で切られないかってことだけです。

最後にうちの最近のトピック
TRAとは反対のネタかも?知れませんが、
Closer後の帰室を車椅子にしました。
Trialで早期離床をしていて、そのプロトコールで止血後すぐカテ台で座位に
なってもらっていて全く何ともないことが分りました。
そこで先週から帰室も車椅子にしましたが、全く問題ありません。
よろしかったら皆さんも試して下さい。ちゃんと止血できてたら大丈夫です。

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○○です

○○県ではIVUSはまず査定はされません。恐らくPCI後進県だからとは思いますが...
Complexな症例やdebulking deviceを使用するときは必須だと思いますが、東北に
もdebulkingの際にIVUSが不要だという意見の先生もいることはいます。
もう一つIVUSを使用するメリットは初心者が比較的complexな症例を行うときに、ま
たはtroubleが起きたときに使用することによりPCIのlearning curveを早く上げる効
果もあるのではないかと思っています。東北では年一回IVUSセミナーなる会を行って
おり○○先生にも来ていただいたことがあるはずです。九州にはこのようなIVUS勉強
会はありますか?もしなかったら立ち上げてしまえばいかがなものでしょうか?(T
社製のIVUSが使えなくなるかも....)

> それより、recross時のwireの通過部位が問題です。

このようなときに私は余り使っていませんが○○先生はmultifunction probing
cath.は使っていますか?
> 1つ問題?はRota Floppyが保険で切られないかってことだけです。

現在Resucueの吸引圧を-0.2atmづつ増加させて吸引の効果をみよう
と思っています。distal protectionを行うときや太い血管には効果あるかも知れな
いと考えています。

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○○です。
1点誤解されそうなので、追加発言します。「LAD近位部だけ」ではなく、「LAD近位
部であるだけに、なおさらのこと」と言う意味です。

スレッドからそれますが、最近当施設ではMultilinkの使用頻度が増えました。LAD近
位部に限ったことではありません。プラスになってデリバリーが良くなった点もあり
ますし、個人的には小さめに入ってしまったステントを、適正なサイズに後拡張でき
るメリットを、改めて感じています。

先月のことですが、87歳男性・右手と両足が触れないASO症例の院内発症AMIへ、左
TRIでLADへdirect PCIしました。#6 99% delayへのballooningで、3mmのバルーンは
問題なく拡張出来ました。5分もしないうちにdissectionへthrombusを繰り返すた
め、stentingへ移行しました。ところがバルーンは綺麗に広がるのに、3.5 mm
Multilink plus (MLP)がどうしても通過出来ません。double GWでもだめで、S670へ
変更しましたがそれでも不通過、色々やった挙句2.5 mm MLPが通過できました。そこ
でRBPで大きめに広げ、さらに3.5 mm MLPをはずしたバルーン(GEMINI 3.5/15)でpost
をかけ、適正な仕上がりで終了できました。このような融通が利くのはMultilinkな
らではと、改めて感じたわけです。

*********************************
○○です。

MLplusになってdeliveryがよくなったのは全くそのとおりですが、通過性は
まだまだ一番ではないです。
うちではCTOを除いてはほとんど direct stentingを行っています。その
状況下ではNIRが最も使いやすいです。S670はcrossabilityもNIRに
勝るとはあまり思いませんし、retryができない、wingが立つ可能性が
ある、という点で今はNIRに勝るものはないと思います。
当院ではNIRがほとんどです。
○○先生の例でもNIRはどうだったろう、と思います。

追加ですが、最近では4.0mmの使用頻度が増えました。
半分以上?じゃなくとも半分近くが4.0mm、です。IVUSでedgeの
positioningをすると4.0mmを入れることが可能になる状況は多いことが
分ってきました。

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○○です。

こんなときどうすればよいのか教えていただきたい症例があります。
その前にまず、画像を入れたため受信に時間がかかったと思います。
ご勘弁下さい。

D1分岐直後のLAD7:CTO+D1:CTOに対してintervention行った患者さんです。
LAD7に対してはD1にjailしない位置にS670 2.5×18?を入れ、D1は2.0?のballoonでPOBAを行
いました。
仕上がりはLAD7: 0%、D1: 50% with dissectionでした。
referenceの小さなcomplex lesionで、dissectionもあったので
今回、少し早めの2ヵ月後F/U CAGを行いました。
すると添付画像のとおりD1のtake offにaneurysmが出来ていました。

このような症例に対して何がしかの処置が必要でしょうか?
covered stentも位置的に困難ではないかという気がしますし、
出来るとすればaneurysm両端結紮+bypass(→D1)なのでしょうか?
拡大傾向がなければ放置しても良いのでは?とも思いますが、いかがでしょうか?

どなたかご教授くだされば幸いです。よろしくお願いします。
ちなみに○○もご存知の症例です。よかったらコメント下さい。

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○○です。
2ヵ月目にこの状態であれば、まずほっといて大丈夫だと思います。
多分D1のballooningでmedial dissectionになっていたか、D1 ostium
がfalseを通過していたか、で慢性期に拡張したのでしょうが この時点で
IVUSをすればaneurysmの壁が厚くなっているのが見えると思います。
もっと大きなものでも壁が厚くなっているのを観察して、これだったら
滅多なことでperforationなんかしないだろう、と思って経過観察している
例が成人病のときから含めて5例ぐらいありますが、何もおこっていま
せんので大丈夫と思いますよ。
6ヶ月目に再検査をするでしょうからもし大きくなっていたらIVUSでも
されたらいかがでしょうか。

昨日、宮崎インターベンションカンファレンスに呼んで頂いて
○○先生、○○先生に会えて大変楽しいときを過ごさせていただきました。

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○○です。

○○先生からのSide-branch accessに関連して思ったことですが、これはLAD#7に
ステントを入れるのは当然としても、D1をどこまで仕上げるか?という問題を抱えて
います。
同じ分岐部でもLADとCXの分岐部ならともかく、LAD#7とD1の分岐部なら、み
なさんはD1分岐部の開存が悪かったらステントまで入れますか?

ちなみに私は、LADにステントを入れた時点でプラークがD1側にシフトしたのが原
因でD1が75%とか90%になったとしても、その狭窄度がさらに進んでMIにな
ることはないと考えています。また、Tステント、Yステントの成績も良くないと聞
いています。
そこで、方針としてはD1がtotalかdelayならPOBA(それもなるべくdissection
を作らないように小さめの2.5か2.0mm)を追加しますが、50%でも開いていれば
オンの字で、それ以上のD1開存は追求しません。

みなさんの方針、またはYステント、Tステントの経験、成績を教えてください。

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○○です。
ちょっと時期ははずしたかもしれませんが、
○○先生のD1はやはり保存的にみて良いと思います。
解離が遠隔期にああなったと思います。
あの患者さんのPCIを思い出しましたが、
まだ半年経ってませんがs670が再狭窄してなくて
なによりです。なんちゃって無責任な・・・ゴメン

ところで、以下2つの質問があります。

質問1、
ふらっと<救命病棟24時>というドラマを見てましたが
最後の字幕のところで<○○病院>と
ありましたが、○○先生は江口洋介や松雪泰子を見たんですか?
演技指導なんかもしちゃったりして。やっぱり都会はすごい!と
思ってしまいました。僕なんか大山のぶよを見て<あっ!ドラえもんだ!>
なんて感激するくらいですよ。

質問2、
いままで透析患者の心カテ、PCIの後はいつも透析をしていました。
ところが、今の病院では<どうせvolumeが増えるだけなんで、透析なんか
必要ない>といわれしてくれません。確かに自尿がでてない方は
もう腎機能は終わってるから、と言われればそうかもしれませんが
なんか釈然としません。皆さん教えてください。

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============= 第20集 ===============
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○○です。

○○先生のメールアドレスを見てと、確かにロータに対する意気込みが感じられます。
ロータが出て4年?ぐらいになるようですが、先生のところでの最近のロータの使用
頻度や適応病変などを教えてください。

このネットにはロータが使えない施設の先生の方も多いのですが、私が得ている情報
では、最近はロータの使用頻度は世界的にも減少しつつあると聞いています。

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○○です。

最近のロタについて、denovoなどの病変については、NY liveのDr sharmaもいってい
るように、EBMでは、aggressiveなデバルクは意味がなく、ロタ単独も否定的です。
よって、世界的な流れは、NYのようなロタでlesion modificationをして、その後に
ステントをいれる、ロタとdirect stentの併用が主流ですね。
ただ、私の個人的なexperience based medicineでは、その成績にはロタはステント
と違い手技依存性の強いデバイスと考えています。手技を極めれば、もっとよい成績
が出るはずと考え、精進してます。
ISRについては、ロタcuttingで、挑戦をしています。ちゃんと膨らんだステントな
ら、ロタcuttingで、根治を考えています。
しかし、flex,cutが使えるようになって、心が動いてます。また、先週の滋賀での加
藤、玉井のDCA liveは、すごかった。解離を作っても、そのフラップを気力で、
flexcutで、削って外膜一枚にステントをいれて、文字どうり血管を作り直した感じ
でした。ひさしぶりに、感動した手技でした。3mm弱の血管を5mmぐらいにして
ました。あれは、すごかったです。

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○○です。FlexCut Live in Shigaについて。
なんといってもLCXのreentryを作ったのがすごかったですね。LAD ostium
からspiral dissectionになって OMI inferiorの LAD-CTOの LCXへの
dissectionでしたから何としてもちゃんとしたflowを得る必要があって、
最初はCutting でreentry、と思ったのに滋賀成人病にはCuttingがおいて
なくてそこで加藤先生はLCX mid の中等度狭窄のプラークにConquestで
穴をあけて結局 true-false-trueで wireをcrossさせ、reentryを作って
LCX proximal にstenting、LCXのflowを確保する、という手技でした。
False-trueは何回かしましたが、true-false-trueは...

それと、8Frで無理に造影することのリスクが見れましたね。

************************************

○○です。
今日はなぜか午前中にカテがなくて時間があるので、FlexCut絡みで
もう1つ、小ネタを。

先日FlexCutでLMCA distalをDCAしていた途中、患者さんが胸痛を
訴えられ造影すると #8proxの distal lesionのところから 99%delayに
なっていました。見るからに削ったプラークをdistalに飛ばした可能性が
高かったためすぐにResQ施行、3このプラーク?が取れてあっさり改善
しました。FlexCutはwindowが広くなってるだけにこぼしやすいので
しょうか?実はGTOでもやったことあるので(3回ぐらい) operatorの
問題かもしれませんが。
とにかくDCAでdistal emboli?と思ったら ResQはいいかもしれません。
元の部分よりやや奥に押し込んで血管の細いところでResQで捕まえた
感じでした。

************************************
○○です。
突然ですが8月25日のCTO研究会、TRAな皆様で参加される方おられますか?小生はひそ
かに参加する決意です。
>○○先生黙っててくださいね、某先生には。

************************************

○○です。

皆さんお久しぶりです。
パソコンのシステムトラブルで1ヶ月ほど遠ざかっておりました。

○○先生のFlexiCut(小ネタ)に追加です。
Closerでの止血は7Fまでとなっていますが、
本日FlexiCut後の8.2Fの止血にCloserを使い成功しました。
比較的弾性の保たれている血管ならば穴は小さめですので
8.2Fの止血にも使用可能と思います。
失敗した時は大変なことになりますので自己責任でトライされてください。

************************************

○○です。
追加の追加です。
IVUSライブでもしましたが pre-close techniqueで先に糸だけかけて
おくと10FrでもCloserで充分止血されます。8Fr以上のときはpre-
closeをした方がいいように思います。

************************************

自己紹介いたします。

○○市にあります○○病院の○○です。
○○市は、<中略>テリトリーを別にしておりますがすぐ周辺に○○病院・○○病院など巨大
な施設があり人口約二十万人でのPCI激戦地区です。
本院での基本的なPCIはfemoralからのアプローチでありますが、近年少しずつ
radialからのPCIも増加しております。
そこらへんにつきましては、ポリシーがないっていうか、あまりこだわった意見は
持っておりません。
PCI全症例に占めるstent留置の比率はやはり50%弱です。しかし最近ではなるべ
くstentを留置せずに治療を
行うことも努力しており○○先生がおっしゃっているようにFlexCutの可能性に
期待しております。
ご存じのように○○病院には○○医師も在職しており私ともどもよろしくお願
い申し上げます。

************************************

○○(Dr.8年目)です。

○○先生からの催促もありましたので、ちょっと遅れましたが、自己紹介します。

○○先生(名前をおだししてよかったのでしょうか?)からこのネット
の存在を教えて頂き、今回紹介して頂きました。

あまり文才がありませんので、徒然なるままに当院のことを書いてみます・・・
・○○県南部、かなり○○のかおり(におい?)がただよう地域。言葉はかなり○○
よりである。
・高速道路を使うことにより、だいたい60分程度で○○市に到着可能。
・200床程度。ただし、最近は空床多し。
・昨年の心カテ件数は266件。そのうちinterventionは53。
・今年は、8月8日時点で118件。そのうちinterventionは23。

今年7月に転勤してきたばかりなのですが、おそらく殆どがTRAでやっているんだと
思います(私が来てからは、後輩が緊急カテをfemoralから1件やりましたが)。

皆様のメールをいくつか拝見しましたが、
勉強不足の私にはわからない用語ばかりです。
皆様の会話が理解できるところまで、なんとかついていきたいと思います。
宜しくお願いします。

************************************

○○です。
この度TRA-netに登録させていただいたため、自己紹介をさせていただきます。

平成7年度に○○大学卒業、今年7年目になります。
6月1日付けで○○に派遣となり、○○にやってまいりました。
かねてより、TRAに興味あり○○病院の○○先生にご無理をお願いいたしま
して、○○病院にて研修をさせていただいております。

宜しくお願いいたします。

************************************
○○です

先日はじめてフレキシカットを使ったのですが、部分的に石灰化のある病変で途中か
らTurboのモーター(*星総合病院)を使ったところ一部石灰化も削れていていまし
た。よく削れるのは良いのですが、ある程度削ったところでカッターが後ろまで引き
戻せなくなりました。ノーズコーンからアテローマを回収しようとしたところノーズ
コーンと反対側の方にもアテローマがありました。恐らくこのためにカッターがノー
ズコーンと反対側に引き戻せなくなったものと考えています。いままでGTOでは経験
したことはないことです。○○先生が前にdistalに飛ばしてレスキューで回収したと
のことですがこのことと何か関連はあるのでしょうか?もしかしたらバルーンインフ
レーションとカッターの刃を引き戻すタイミングが悪かったせいかとも考えています。
いかがなものでしょうか?
また、ガイドカテーテルは8Fr Zumaでしたがインジェクター(汎用のMedrad)使用に
て特に造影性に問題はありませんでした。それにしてもフレキシカットはよく回りま
す。

************************************

○○です。早めの夏休みと、帰国後の時差ボケでレスが遅れました。

さて、○○先生お尋ねのドラマの件ですが、まだオープンしていないフロアを使って
撮影されています。TV関係の人は、病院業務にはかなり配慮されているようで、普通
に仕事していて、全くその気配は感じさせません。ワタシ的には、芸能界には全く興
味がないので、ドラマを見たこともないし、仮に“江口洋介”や“松雪泰子”とすれ
ちがっても、誰のことか全然気づかないでしょう。なお、こうしてTVに病院の名前が
出ると、看護婦さんの募集などについては、効果がかなりあると聞いています。

bifurcationにおけるside branchの処理ですが、2.5mm までなら、積極的にステント
する必要はないと思います。3.0mmあれば、自分はステント2つで複雑に仕上げるのを
好みます。

どちらの方針をとるにせよ、それなりのサイズのside branchの最終的な閉塞だけは
防がなくてはならないので、bifurcationの治療の時には、必ずside branchにワイヤ
をjailさせてステントを植え込むようにしています。個人的に重要と感じるポイント
は、

1)jailさせたワイヤは、ストラットのリクロスの際の目標になるだけでなく、main
branchとside branchの間の角度を浅くしますから、ストラットのリクロスが、より
容易になります。
2)main branchに入れたBMWでリクロスできなければ、少し大きく曲げたネオスIMを
使います。
3)main branchのステントは、マルチリンクでも、S670でも、ワイヤ・リクロスの
点では、そんなに違わないと思います。バルーンのリクロスは、確かにS670の方が容
易ですが、マルチリンクでも、裏技として、新品のOTWバルーンを出せば、まず通過
可能です。
4)side branchにバルーニングをした場合は、ステント植え込みの有無を問わず、
main branchのステントの変形を防ぐため、必ずkissingで、それも最低
main:12-side:10気圧くらいはかけて、広げています。マルチリンクは15mmのため、
kissingの際、近位部でバルーンが重なる部分が、時にステントからはみ出して、
dissectionを作ってしまうことがあります。このため、main branchの近位部が、あ
まり太くなければ、18mmのS670の方が、安全でやりやすいような印象です。
5)non-protected LMTの際には、複雑なstentingを必要とすることが少なくありま
せん。通常の病変で、十分に経験を積んでおいて、はじめて血行動態的に余裕がない
場合が多いLMTをこなせると思います。

動脈グラフトを駆使したoff-pump CABGに身近に接するようになって、PCIとCABGの棲
み分け、PCI後のf/u CAGの必要性など、認識が随分とかわってきました。これから、
医療経済的に厳しさが増す状況下で、今までのようなPCIはできなくなっていくん
じゃないか、とも感じています。また、折をみて書くことにします。

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○○です。

Side Branch Accessに関連して基本的で馬鹿げている質問かもしれませんが、もし
#7と#9にKissseing Balloonを行った場合(3.5mmと3.0mmぐらいで)、高圧同時
拡張の時の#7のバルーン(2本が同時に拡張している)の状態は、
1,それぞれが丸く膨らんでいる
2,それぞれが半円状に膨らんでいる
3,その中間
の3つが考えられます。

1と3の場合なら#7(ステント内)はだるま状に膨らんでいるので、ステントの拡
張が均一(円状)ではありません。私はあまりIVUSをしたことがありませんが、
KBT直後のステントが円状に拡がっているのを確認できたとすれば、答えは2で、そ
れぞれが半円状に膨らんでいて、2本で#7を円状に拡張していると考えて良いので
しょうか。もしそうでなければ、3.5mmと3.0mmのそれぞれが拡がっている#7は、と
んでもなく大きく拡張されることになりますよね。IVUSの所見などでは、このよ
うな場合どのくらい大きく#7は拡張されるものなのでしょうか?(透視では極端に
大きく拡張されているようには見えませんが)

またもし答えが2だとしたら、バルーンを同時に拡張せず、先に#9をインフレーショ
ンしてバルーンを丸く拡張させたた後に、#7もインフレーションしてKBTを行う場
合でも、結果的に#7の中はそれぞれのバルーンが半円状に拡がるものなのでしょう
か。

実験系のデータでも良いですので、誰かこれを確認した人はいませんか?

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○○です。
発言させてもらいます。
○○先生のKBTの半円状は、やはり低圧時でのみしか生じないと思います。ロタ後の
KBTは、そのコンセプトで、1−2気圧でKBTをします。そのときは、先生のいう2に
なり、綺麗に拡張ができます。しかし、高圧になると1に限りなく近ずきますが、治
療している血管のコンプライアンスにより、どの程度がつぶれれて、3になるか決ま
ると思います。また、KBT後のivusでは、ステントは楕円上に拡大されますが、かな
りの長径がとれます。
余談ですが、大きなRCAの解離があり、ステントができない時代には、パーフュー
ジョンB.C,でサイズが足りないときには、ダブルバルーンと称して、KBTで拡張させ
ると、そのバルーンと血管の隙間から血流が確保されて、長時間の拡張が可能である
という方法が、10年前のCCDに乗ってました。

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○○です。

○○先生の話に関連してですが、
一定の大きさの筒の中でノンコンとセミコンのバルーンを
同じ圧力で膨らませたら、ノンコンはセミコンを押しつぶして
しまいます。ノンコンのバルーンは丸くなりますが、
セミコンは丸くはなりません。
血管内とは条件が違いますが...

あと同じKBTでも小倉の場合は若干小さめのバルーンで
あまり圧をかけないで行っていた様に記憶していますが
倉敷はjust sizeのバルーンで結構な圧をかけて
いた様に思います。以前うちでして頂いた時の仕上がりは
とても良好でした。

狭いところで二つの風船チャンが広がるのを優しく
受け止める血管の弾力性は母の愛に通じるものが
ありそうです。
御盆でいつの間にか妻子が実家にかえっており
一人ビールをグイグイしている当直明けの○○でした。

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○○です。
 PCIが普及して色々なことが出来るようになり、一つのテーマに絞ってみてもおそ
らく各施設間で違った様々な工夫がなされていることと思います。一等賞の施設を決
めるための会ではなく、それぞれの施設が抱える疑問や、工夫を持ち寄れて話し合え
る会になればと期待いたしております。
 いつからか、数と統計上の有意差が幅を利かせるようになってしまい(発表になる
とどうしてもそれに頼りがちですが)、「数は少ないけれど真理だよね」と言った考
え方が隅に押しやられがちな気がして心配です。垣根の無い会になればと期待してお
ります。

 話変わりますが、今年に入っての心筋梗塞の症例は皆さんの施設では増えてますか?

○○病院の症例は減っておりました。単にうちの病院が不人気なだけかもしれませ
んが、リピトール・セルタといった強力なスタチンの出現と関係あるのかな
(MIRACLE studyの結果のような)とも考えたりしておりますが、皆さん如何ですか?
付け加えますと、今年は50歳以下の比較的若年発症例が多いようです。

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○○です。
○○病院に赴任して1年と2ヶ月なので、それ以前のことは知りませんが
多いような感じです。8月に入って6例きていますし、今年1月〜7月までで
58例きています。
○○の特徴は初診の方か、(当然糖尿病無治療、高脂血症放置などなど.....)
それか○○で何回もPCIを受けているかの両極端です。

冠危険因子の治療をきちんとやられている地域とそうでない地域との
地域格差は存在すると思います。
○○先生の地域は、地域住民の教育もうまく言っているからこその減少なのではと思
いますが。
○○地域もそうなるように努力しなければと思います。

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○○です。

KBTの場合、私は圧をかけるので、main branchの近位部でバルーンはだるま状にひろ
がっているわけですが、通常のステント植え込みでも、IVUSでみて正円にひろがるわ
けではないので、あまり気にしなくてよいように思います。KBTで手技を終わること
が大事で、Dr Morice らの論文でも、臨床成績・in vitro での実験とあわせ、報告
されております:Lefevre T, Louvard Y, Morice MC, Dumas P, Loubeyre C,
Benslimane A, Premchand RK, Guillard N, Piechaud JF. Stenting of
bifurcation lesions: classification, treatments, and results. Catheter
Cardiovasc Interv. 2000 Mar;49(3):274-83.

さて、PCI後の再造影について少し書きます。PCI(普通のステントなりDCAを想定し
てください)6ヵ月後のf/u方針としては、大まかに言って、1.CAG 2, 負荷心筋シン
チ 3.トレッドミル 4.症状がなければ何もしない の4通りだと思います。ウチで
も、日本の多くの施設と同様、6ヶ月後CAGとしています。

確かに、バルーン単独の時代は、再狭窄も多く、また再狭窄によるu-APも頻発しまし
たから、3ヵ月後CAGで良かったんだと思います。再狭窄が減少し、再狭窄による
u-APも稀になった現在、本当に(病院の診療報酬や学問的関心は別にして)CAGが必
要なんでしょうか? もちろん、多枝病変やnon-protected LMTなどの複雑なケース
は別の話です。あくまでsimpleなPCIでの議論です。

再狭窄があっても、虚血の再発がなければTLRは行わない時代です。臨床研究も、
“再狭窄率>TLR率”でないと、少なくとも、欧米では相手にされません。将来も、
日本で “6ヵ月後 CAG” をルーチンにやっていくとすれば、そろそろ、4.に比べて
2.なり3.が、それよりもさらに1.が、患者さんの生命予後ないし臨床像を改善し、な
お且つコスト的にも優れていることを示さなくてはいけないかと感じています。そう
でないと、極端なことを言えば、“一旦PCIをしたら、6ヶ月間はCAGを含めてマル
メ”、の時代が来てしまうかもしれません。

そこで質問です。先生方が、労作性狭心症になり、CAGでLAD7 90% (type AないしB1)
の1枝病変が判明し、トレッドミルで陽性所見がでたとしましょう。そこで、例えば
Mulitilink 3.0-15mm を、きちんと、すんなりと、植え込んでもらい、無症状・普通
のマスターダブルが陰性で経過したとして、6ヵ月後の再造影を受けますか? 仮定
の話なんで、実際そうなれば答えは違うかもしれませんが、ワタシ的には、シンチは
高いので、トレッドミル再検(懐がさらに厳しければマスタートリプル?)位にし
て、CAGなしで済ます可能性が大です。薬は、アスピリンに加え、スタチンとACE-I
(咳がでればARB)をきちんと飲みますが・・・

是非、先生方の本音を聞かせてください。

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○○です

 ○○先生がおっしゃるように自分に当てはめた場合には
  「さあ6カ月が過ぎました、どうぞfollow up CAGして下さい」
と自ら進んでカテ台に身を投げ出す気にはなれません。
 主治医の先生から「視とかないとまた大変なことになりますよ…知りませんよ!」
と脅しともとれるような医師としての責任と熱い情熱から発せられた説得を受けてやっ
と受けるかもしれません。
 それでも、今は何ともないから良いのにと心の底では思い続けるでしょう。

 では患者さんに「どうもなかったら受けなくて良いよ」と何故言えないかというと、
やはり病院の収入とか、カテの件数の維持とかが何処かでちらついているのだと思い
ます。でも、もう一つの理由としては、ステントを含めた現在のPCIをそこまで信用
できないとの思いがある気もします。
 まあそれについても症状があるときだけにカテすれば良い話ですからやっぱり言い
訳ですかね。
 本院でのfollow up の回数は現実としては減少してきております。

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○○です。
再造影について、僕は完全血行再建の達成が大事と考えているので
6ヵ月後の再検査は必要だと思っています。これはCABGで完全血行
再建の成績とconceptと同じことで長期予後を考える、ってことです。
そこで、再検査としてCAGをするかどうかですが、現時点ではCAG以
上に正確に血行再建状態を判断できる手段がないからCAGを選択
するとおもいます。
自分にML 3.0がLADだったら CAGするとおもいますね。結局予想される
再狭窄率が1%程度だったらしないけど10%だったらする、という気が
します。
で、外国でfollow-up CAGは...という点は、AMI direct PCIの適応が
AHA/ACC guidelineでも拡大されているように、日本のやり方が実は
一番いいやり方、かも知れないですよ。
それと長期成績、という点から再狭窄なく卒業、でもMLDが大きいのと
小さいのでは本当は長期の差があるんじゃないでしょうか。10年単位の
長期成績で、全くデータとしては持ってませんが。

それと最も大事なことは、CAGという手法は近い将来なくなるということ
です。←僕の考えですが。
Multi slice CTに移行するでしょう。PCIは残るけど、CAGはなくなる、
○○先生も follow-up CTなら受けるんじゃないですか?

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お久しぶりです。○○です。
PCI restudyに関してですが、「4Fr TRA、右心カテなし、LVGなし、術者はうちの○○クラス、日
帰り」なら自分自身PCI restudyやってもらいます。これが「5Fr TFA、研修医の穿刺による右心
カテあり、LVGあり、術者3年目のレジデントクラス、2泊3日、主治医の判断で狭ければ7Frのシ
ースに差し替えてad-hocでひろげると言っている、怖い看護婦さんによる股間の毛ぞりあり、ク
リティカルパスでシンチもセット」というのであれば、、、。PCI restudy断ります。LADであればう
ちの○○先生に心エコーで評価してもらいます。世の中には未だに診断カテを6Frカットダウン
でやっているところもあるのです。いやはや。知らぬが仏。南無阿弥陀仏。

さて8/17はお楽しみの○○で宴会です。話によれば、お昼に延吉先生によるDCAのLIVEもあ
るとのこと。こちらも楽しみです。我らがTRANET代表は、○○先生がCommentatorで登場との
こと。切れ味鋭いコメントが聞けるのではないかと、これまた楽しみです。

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○○です。

ごぶさたしております。

私も、主治医の先生やオペレーターは私のご希望をかなえてもらうなど、ちょっとわ
がままは言いそうですが、6ヶ月後のfollow upは受けると思います。ステントという
物をどこまで信じられるかと言うことになりますが、まだまだ、完璧ではないと思い
ますので、保険料と安心料を、今まで自分の貯めたお小遣いの中から出すのはしかた
がないとおもいます。もちろん、保険の制度が変わって、全額自腹となったときはま
た考えますけど...。

自分自身ではなくても、たとえば親兄弟にPCIの6ヶ月後のCAGを受けさせるかといっ
たら、もちろん、YESです。CAGごときで、親兄弟の健康を安心できるなら良いと思い
ます。(幸運なことにまだ実際にはいません)

造影でindicationを決めたPCIは、最後は造影で決着するのが美しいと思っています。

ところで○○先生にお聞きしたいのですが、6ヶ月後のCAGで全く問題が無くても、
スタチンとACE-I(もしくはARB)をきちんと飲ませた方が良いのでしょうか?基礎疾
患に高血圧や高脂血症が無い場合の話です。
もし6ヶ月後CAGに問題がなければアスピリン以外の内服は不要になるとすると、コス
トの面でもCAGを一回受けて置いた方が良いような気もします。

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○○です。

当院ではこれまで再造影を3、6、12ヶ月としていましたが、最近は4,8でもいい
いかなという意見が出ています。実際re-PTCAになるのは、6ヶ月目が多いような気が
します。
さて、LADの再造影ですが、私なら自分で心エコーを見て、気になる所見があれば○○

先生に造影をお願いするでしょう。当然午前中にカテをやって、夕方には自宅でビー
ルです。最近新しい心エコー装置(GE横河、VIVID FIVE)のデモ機を持ってきてもら
いましたが、これがよく見えるんです。LAD distalなら心エコーという選択もありだ
と思います。

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○○です。

盆休みにもかかわらず、早速、多数のレスをいただきありがとうございます。術者、
アプローチなどで、この件は確かに大きく影響されますね。ただ、私を含めて、この
“restudy”からcoronaryを勉強し始めてきたので、“CAGのかわりにCTでOK” の時
代になると、カテ教育というものはどうなってしまうんでしょう???

さて、○○先生にお答えします。幸いPCI後の再狭窄がなかった場合、問題は2次予防
になるかと思います。従来、私も、漫然とISDNやCa antagonistを長期間、処方して
きましたが、近大・石川教授のご研究でも、こうした投薬は、かえってイベントを増
やすことが判明してきました。

アスピリン以外にも、欧米の多くのrandomized trialでは、たとえコレステロールが
正常範囲でも、スタチンが2次予防に有効なことがわかってきました。これは、スタ
チンの種類を問わず認められるようで、どうもplaque安定化作用があるようです。ま
た、昨年発表されたHOPE試験では、ACE-I(ラミプリル)が、血圧の高低にかかわら
ず心血管イベントを抑制しました。この薬は日本に入っていませんが、一応、ACE-I
であれば、どれでもそれなりの効果があるのでは、と識者の先生方はおっしゃいま
す。ARBは多くの研究で、臨床効果はACE-Iと同等で、咳が出ない、といった位置付け
のように思います。ACE-Iが飲めなければ、これが良いようです。

あと、日本人に多いとされるスパスムですが、もしVSAの要素が強ければ、あるいは
それが不安なら、アムロジピンかlong acting diltiazemを少量のむのでしょう。Ca
antagonistで、2次予防にpositiveな結果が出そうなのは、このくらいだと思いま
す。ただ、これでアスピリンを含め4種類になりますから、2次予防薬としては上限
量じゃないでしょうか?

私が、アスピリンに加え、スタチンとACE-Iを内服しつづけるでしょう、と申し上げ
たのは、こうした理由のためです。ただ、あくまで、自分や家族が患者であればの話
で、こうした保険適応外の処方を日常臨床の場で行ってはおりませんので、誤解なき
ようお願いいたします。

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○○です。
restudyに関しては基本的にウチのボスと同意見ですが、一般診療においてはこれか
ら厳しくなって行かざるを得ない、と思います。

そこで○○先生のコメントへの質問なのですが、マルチスライスCTってIn-Stent の
評価が可能でしょうか?これまでのCTの概念(原理)から想像するに、stentが入って
いるとかなりartifactが入りそうですが...。ちなみにMR cine-angioではステント内
の評価は全く出来ないと聞いています。今後再狭窄といえばその大半がISRになって
来るわけで、その点は重要と感じます。宜しければ御教授いただきたく存じます。

今日のAMIもまたまた、ASOで両側femoralが全く触れず、しかも右上肢はamputation
後、という患者さんで、IABPは到底無理、大変な目に会いながらの左radial PCIでし
た...。ふう。

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○○です。

○○先生、早速のご返答ありがとうございます。

実際、地元に帰って親を患者として診ている自分にとっては内服など悩むことが多い
です。
カテはやっていないのですが、コントロールの悪いDM、HTを持ち、reguler
medicationのできない困った患者です。予防にアスピリンを飲ませたところ、吐血し
まして他院へ入院。ますます、息子の処方は信用してくれなくなったので、困ってい
ます。
遠くない将来に親にカテをやるかもしれないと思っている私は、その時までに知識と
度胸を鍛えておこうと思っております。

これからも、いろいろ教えてください。
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○○です。
○○先生の言うとおり、全くその点が問題点です。
でも、解決できそうです。SiemensのMSCTの最新版、in marketでは
detectorが4つですよね。本当の最新版ではdetectorが16個という
のがあってそのvitroのステントモデルのイメージを見せてもらいましたが
これなら判断できそうだ、という感じでした。
MRIが金属の問題でダメなんだったら最後に残るのはCTかもしれません。

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